通でがんす

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鉄道のレールが滑りやすくなるのは、「タンニン」が原因だった?!

2023年11月11日 | 広島の話題


(「車両空転 列車立ち往生」中国新聞 2023年11月7日)


11月6日(月)午後3時35分ごろ、
JR山陽本線の瀬野-八本松間を
走行していた上り列車の車輪が空転、
立ち往生した。

雨でぬれた落ち葉で
車輪がレールの上で滑り
前に進めなくなったのが原因とみられる。

午後4時すぎ、
滑り止めの処置をして運転を再開するも、
再び車輪が空転して動けなくなったため、
午後8時、瀬野-西条間は
それまでの運転見合わせから
終日運転取り止めとなった。


秋になると
鉄道のレールの上に落ち葉が積もる。

その上を列車が走ると滑りやすくなり、
加速をしたり
ブレーキをかけたりするのが難しくなる。

これまでは、
レールの上に落ち葉があるから滑りやすい
と考えられてきた。

しかし、最近の研究では、
落ち葉に含まれる「タンニン」が原因
ということがわかったそうだ。





今日は、
鉄道のレールが滑りやすくなるのは、
「タンニン」が原因だった?!
についての話でがんす。





「タンニン」といえば、
赤ワインや渋柿、茶葉などに含まれ、
また、抗酸化作用があるため、
活性酸素のはたらきを抑制したり
取り除いたりすることが知られている。

活性酸素とは、
老化や免疫機能の低下、がん、動脈硬化
などの要因とされる。


その「タンニン」と
鉄道のレールの滑りやすさとは
どういう関係があるのか?

レールの上に積もった
落ち葉に含まれる「タンニン」が、
レール上の結露による水分、
または雨水を吸収して、
レールの鉄成分と化学反応を起こし、
黒色の「タンニン酸鉄」となる。

この「タンニン酸鉄」が、
車輪とレールの摩擦を大幅に減少させ
レールを滑りやすくしているという。

ちなみに、「タンニン」を含まない
落ち葉で試してみると、
「タンニン酸鉄」は形成されず、
車輪とレールの摩擦をそれほど減少させない
こともわかった。



【参考Web】

「線路の上に「落ち葉」があると電車が滑りやすくなる現象を解明。タンニンによって秋の電車は遅延していた!」
ナゾロジー






以下、余談。


わしがJR山陽本線を使って
通勤をするようになって10年になるが、
今回のように落ち葉で車輪が空転、
瀬野-八本松間で列車の遅延・
運転見合わせということが何度かあった。

その対策のひとつとして、
2015年から投入されたのが、227系電車
通称「Red Wing(レッドウィング)」。

今回のような「運転取り止め」は、
レッドウィング投入後
初めてのことじゃと記憶する。


この日の午後6時の時点で、
JRの西日本ホームページには、
「運転再開見込日時:目処立たず」
「西条から瀬野まで運転見合わせ」
と出とった。

たいていは運転再開見込み時間が
掲載されるもんじゃが、
運転再開のメドが立たん、
というのも珍しかったの。

ほいじゃけぇ、この日は
職場の人に車で送ってもろうた。

午後7時すぎくらいに、
瀬野駅から約4キロくらいのところで
立ち往生しとった上り列車を、
2号線を走っている車から見た。

報道によると、
午後3時35分ごろに停車したこの列車には
およそ150人の乗客が乗っていた。

停車から約4時間後、
横付けされた下りの列車に乗り換えて
瀬野駅まで移動、
バスで西条駅へ向かったという。

この列車に乗っておられた方、
お疲れさまでありましたのう。



↓JR西日本 中国エリアの列車運行情報については、こちら↓

「中国エリア 運行情報」JR西日本列車運行情報





以下、さらに余談。


今回、列車が立ち往生した
JR山陽本線の瀬野-八本松間は、
「瀬野八(セノハチ)」と呼ばれる
国内でも有数の難所。

最大勾配は22.6‰(パーミル)、
つまり1,000メートル進む間に
22.6メートル高さを上る急勾配があって、
角度にすると約1.2度ある。

この区間を走る上り貨物列車は、
今でも勾配対策として
最後尾に補助機関車を連結して
「後押し」が行われているんじゃの。





今日は、
鉄道のレールが滑りやすくなるのは、
「タンニン」が原因だった?!
について話をさせてもろうたでがんす。



ほいじゃあ、またの。

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