タイトル----礼節いろはことば 「ち」。 第581号 22.09.07(火)
「ち」 忠誠を 尽くすは親に 人様に----忠信は礼の本なり。義理は礼の文なり。『礼記』
「忠誠」というと、今日、古めかしい偏見な思想と解釈する人々が多いように見受けられます。『礼記』は、〈忠信は礼の本なり。義理は礼の文(あや)なり〉と訓えています。「忠信、すなわち人間の真心が礼の根本であり、相手への義理は礼の文である」というのです。
「忠」は真ん中の心、「信」は人の言葉、偽りのない誠の言葉ということです。忠誠とは、まごころ、親切心・善意と解してもいいでしょう。
『忠経』は、〈忠より大なるは莫し〉と訓えています。「人の道で「忠」より大きな道はない」というのです。真心を人様に尽くせば、尽くされた人は返礼として他の人に善意の提供をしたくなるでしょう。一寸した行為が、社会の浄化に繋がって行くと思うのです。住みよい社会を実現するために、親切心、善意・忠誠の心づくしを、勇気を持って率先垂範して参りたいものです。
そういった意味で、権利を主張すると同時に義務を果たすべきが、賢明な処世術だと思うが如何でしょう。お互いが幸せになるために、先ずは親に、人様に忠誠を尽くしてみたいものです。住みよい世の中を実現するために。