平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2017年10月22日 朝倉に食器を届けよう

2018年01月19日 17時33分23秒 | Weblog
朝倉に食器を届けよう

 熊本や、朝倉・東峰村の被災地に関わるようになったのは、私にとっては今や必然だったのかもしれないと、思わされています。東日本大震災の時には、私は現地に行く事も出来ず、何かの支援の働きかけを願っていても、それが実現することはありませんでした。後悔と無念が心の内にいつもありましたが、そのような中、熊本大震災が起き、敬愛するバプテストの牧師達と共に社会福祉協議会のボランティアに加わり、がれきの撤去や作業を通して支援者と交わり、数か月後に出来た仮設住宅では食器提供ボランティアを行うことが出来ました。その働きを通して現在三か所での益城の仮設住宅でわくわくカフェというコミュニティ形成を支えるボランティアが今も続いています。
 今回、九州北部豪雨では一か月後に仮設住宅が建築され、避難所からの生活の移行と共にバプテストの諸教会に食器の提供を呼び掛けて集められた77箱分の段ボールを適宜携えながら甘木・朝倉・杷木・東峰村の四か所で、ボランティアを集い、これを届けています。最初は少ししか貰われなかった人々も、何回か行くごとに顔見知りになり、また生活の余裕が出て来たのもあって今回は盛況に貰って頂けたのでした。
 行かせて頂くたびに特別な喜びがあります。わたし達には有り余るものを抱えながら、それを仕分け、包み、現地で展開するその作業は決して楽なものではありませんがー最初に訪ねた東峰村では「これで私たち家族の食器棚が満たされました、ありがとうございました」と言われた時には、真の感動と喜びがありました。
 主なる神様の数えきれない労苦と恵みは、わたしたちの小さな心を感謝と喜びで満たすためであったのだと気づかされたのです。被災者自身が最も大変であるのにも関わらず、「いつも感謝です、ご苦労様です」と杷木のおばあちゃんが言われる言葉は、ここに、もっとも大きな苦難を受けても生き抜いたヨブの信仰を見たのでした。遣わされた所で、聖書の言葉と真実に出会う旅が、今続いています。


森 師

最新の画像もっと見る