衆議院選挙の投票日に思う
科学の発達は、確実に地球の寿命を縮めている。しかも、この100年は、それまでの時代の何倍という速さで、そうしてきたのではないか。情報化社会は、私たちからゆとりを奪ったとも言える。何もかもが速度を増し、その速さについていけない者がいわゆる負け組となっている。情報の量と速さがお金になる時代である。これらが、社会を加速させる。この時代に生きた私たちの罪は、他のどの時代に生きた人々の罪よりも重いかもしれない。
私も来年で60歳となるが、この世とのお別れの時も一歩また近づいた。これは、加速された社会の影響もあるのだろうが、60年なんてあっという間だった。残された時間を思うと、記憶から遠くにいた人々の顔が急に思い出されて、一人一人が愛おしく思えてくるのは年とった証拠であろうか。
そして、私も神様のもとへ行ったときには、お前は何をしていたのだ、と問われるのだろう。「私のようなちっぽけな人間を問うなんて、おかど違いです。権力を握っていた為政者たちをどうぞお問いになってください」。そう言いたいが、おそらく、「嫌々、十分にお前も私の大切な地球を台無しにした一人だ」、と言われそうな気もする。
今日は、衆議院選挙の投票日だ。平和は、世界が平和であってはじめて、平和と言いうる。情報化時代の良きものがあるとしたら、人々が世界規模で物事を考えるようになったことだ。今度の選挙では、世界の平和を志向する政治家がたくさん誕生することを祈る。
平良師