平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2013年7月21日 羽を痛めたお客

2013年07月28日 11時12分34秒 | Weblog
羽を痛めたお客

 先日、大名クロスガーデンに羽を痛めたお客がやってきた。彼は真っ黒で、いつもごみをあさっては嫌がられる存在だが、この時は痛々しい姿で現れた。大きな漆黒の羽を元の位置に戻せないまま引きずり、モミの木の下で雨を避けながら、しょげているように見えた。猫にでもやられたのだろうか。初めて見かけてから1週間は経過している。
 あまりにもその姿を頻繁に見るのでさすがに憐れに思い、豆系のお菓子を彼の周りに差し出した。しかし、彼は受け取らない。彼の近くに投げても、一瞥するだけである。近づこうとすると彼は逃げる。人間がいかに大きな恐ろしい存在に見えるのだろうか。
 助けたいという熱意や意志は彼には全く関係がない。彼は逃げるように大名の街角へ出て行った。大名一丁目界隈はビルが密集している。彼が隠れることが出来るところはあるのだろうか………ところで神が人間を救おうとする腹がちぎれるほどの憐みの気持ちは人間には伝わるのだろうか。
 恐らく、その試みは旧約時代には上手くいかなかったが、新約の時代を通して神の子を人間の中に送り込むことによって、救いの意志をイエスに示した。私は、ひと時、カラスになりたかった。


森 師

2013年7月14日 サンフランシスコ旅行記 II -爽やかな風の中で-

2013年07月20日 21時13分55秒 | Weblog
サンフランシスコ旅行記 II -爽やかな風の中で-

 この時期のサンフランスシスコの気候は、正真正銘「爽やか」という言葉がふさわしい。空は真っ青、湿気はない。朝夕は、妙に涼しい。夏に、ジリジリとした暑さの往来から冷房の効いている建物に入ると爽快なひんやり感が最初にくるが、あれと似ている。どうして、こんなに冷たい空気なのだろうと思っていたら、ある人が教えてくれた。沿岸には、寒流が流れ込んできているらしく、それもアラスカの方面かららしい。それで、このように空気が冷たいということだ。
 海でのバプテスマは、だからかなりのブルブルもの。普通は、腰あたりまでつかるところが、足のすねあたりまでであったのはそうした理由によるようだ。それでも、ザブン~と高波が来て、瞬間的には全身浸る状況にはなった。海から上がった義理の息子は、涙を浮かべていた。
 この時のために我々は来たのだが、妻は、次女から写真を撮ってと咄嗟に言われて、あわててカメラを取り出し、操作しようとしてごそごそして下を向いていた間に、息子が海水に浸される瞬間は終わったのであった。涙目になっている妻を見て、事情を知らない米国籍の姪の一人が言った。
 「おばさ~ん、感動して泣いているのオ~そうよねエ~やっぱりイ~この場を実際に見るのとそうでないのとでは、感動が違うようね~」。この直後に撮った次女家族との写真がある。皆、一様に笑っている。ところがよく見ると、妻は笑い顔だが半べそ状態である。爽やかな風も憎らしい。


平良師

2013年7月7日 神を見失う人間の愚かさについて考えよう

2013年07月14日 15時41分51秒 | Weblog
神を見失う人間の愚かさについて考えよう

 去る5月12日の週報で、日本は完全な形で独立国でないことを宣べ、われわれが、あいまいな立場のまま経過していることを宣べた。
 加えて、戦後の政治は国民の生命、財産の保証を十分に行っているとはいえない。それは水俣病にしても、原発事故の被害調査にしても不徹底で誠意がなく、不当なものとさえ言える。政府は国民一人ひとりに誠実に、的確に対処すべきであると考えられる。来る7月21日の投票(参議員選挙)についても国民は、十分考慮して選択をすべきであろうと考えられる。


松村師

2013年6月30日 From America

2013年07月06日 18時27分03秒 | Weblog
From America

私が米国に行くことになるなんて、自分でも信じられない。
 しかし、今日、金門橋やケーブルカーでサンフランシスコの街並みを見るうちに来てるんだと実感できた。来る前、知人の2人から金門橋の下で蟹が釣れるという情報を得た。蟹が釣れるものなのか、どのような仕掛けだろうか。ちょっと気になり、現場に行ってみた。何と、それは事実だった。ただし、釣りではなく、網の中に死んだ魚をいれておいて、網に入ってきたところを引っ張り上げるという単純なものだった。
 また釣りか。なんで金門橋まで行って、釣りなのかと、思うだろう。明日、ヨセミテ公園に行っても川があればそこに関心は向くだろう。金門橋のよさは何か、ヨセミテ公園の素晴らしさはどこか、どこに行ってもそのものの良さを真正面から考えることを妨げるこの趣味という奴は困ったものだ。
 そもそも私が今回ここに来た目的は義理の息子のバプテスマである。その話を聞いて、喜びを分かち合うことこそ、旅の目的だろうに、何で釣りなんだ。自分の貧しさを思う。それにしても、機内では映画を四本も観て、ぐったりした。眠れないでいた。ちょっと眠ったと思ったら、おはようございます、と朝食が出てきた。
 こちらに着いて、うつらうつらして、夜中になって覚醒してきた。時差ボケ。妻はよく寝ている。元気だ。どこに行ってもその環境になじみ、目の前のものに集中できる、ああ、うらやましい。


平良師