スポーツもいいが、信仰もね・・
テニスを見ていて考えた。テニスもバドミントンも卓球も野球も、相手がいないところにボールをたたいて、それがキャッチできないことを狙う。これは卑怯というよりは、技なのである。テニスのラリーを見ていると、相手を左右に動かし、それから、次第次第に相手を片方でプレーするように仕向けていって、ある程度のところで、逆をつき、ボールが拾えない状況に追い込む。
もちろん、高速サーブを打って、相手がそれを受けられないでポイントを奪うことも多い。相手の意表をつくのである。でも、大坂なおみの決勝のプレーをニュースで見ていたら、相手の元女王セリーナが苛立つのも無理はないと思った。素人が見ていても何だが見事、完璧としか思えなかった。体格からしても元女王に比べても華奢な感じであったが、試合態度は堂々としており、落ち着きさえ感じられた。
大坂なおみは、ハイチ出身のアメリカ人の父親と日本人の母親との間に産まれた方だから、今のところは二重国籍になっているようだが、明らかに心の持ちようは日本人である。そして、彼女は相手を思いやる心にたけているようにみえる。
元女王には、かなりの苛立ちがあったのだろうが、あのような形で、審判に抗議して試合を台無しにしたのは残念であった。この大会の優勝者は、4億の賞金を獲得したという。信仰者は、敗者であることを認めることで神様から多くをいただくことができるのである。
平良 師