平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2011年6月19日 皆でスタートラインに立つ

2011年07月31日 14時06分51秒 | Weblog
   皆でスタートラインに立つ

 来年、5月くらいから始まるであろうプログラムのいくつかを考えていると、かなりの奉仕者が必要になると予想される。もちろん、どのようなプログラムを具体的に行っていくのかは、何一つ決定してはいない。DCC委員会では、図面についての話し合いが終わり次第、プログラムの検討も行っていくことになっている。
 しかし、ただ、伝道対象者については、若者の多い地域なので、自ずと若者ということで建物なども考えてきたのである。何をやるにしても、平尾と大名で一つ一つのプログラムを作っていくのだという意識を持っていただきたい。二ケ所で一つの教会形成を行う。自分は、大名での活動が始まったら、こういう奉仕ならできる、そういう方々は幾人もおられると思う。
 集会を持ち、街行く人々を教会に招き入れ、福音を告げ、バブテスマへと導き、教育・訓練をして、福音を語る者として遣わす。こうした、教会の基本的な循環的営みを地道に続けることで、大名の地から、大勢の若いキリスト者たちが生まれることを願うのである。
 私も、少々スタイルを変えた説教をしなければ、初めての若者たちには聖書の話しが伝わらないのではないかと、勉強をしているところだ。話し方もさることながら、御言葉の適用ということも、もう少し工夫が必要かもしれない。大名は、私にとって、また、平尾教会の一人一人にとっても、大きなチャレンジである。それぞれの賜物を引っさげて、皆でスタートラインに立ちたい。


平良師

2011年6月12日 あとになればみんな賢くなれるはず 

2011年07月29日 17時12分15秒 | Weblog
  あとになればみんな賢くなれるはず

 「今ごろになって、ヨウユウよ」と週刊誌アエラが駄洒落を書いていた。うまい、と思ったが、内容は深刻だ。ヨウユウとは福島第一原発の核燃料棒の炉心「溶融」(ようゆう)、つまりメルトダウンのことだ。いや、今やメルトダウンのみならず、メルトスルー、つまり燃料が圧力容器の底に溶け落ちただけではなく、その容器を損壊して格納容器にまで達し、高放射能を原子炉外に放出しているという。3月11日の大震災直後から、この恐ろしいメルトダウンの可能性については語られていた。それが、事故から2ヶ月も経ってようやく、地震発生時に運転中だった三つの発電機すべてにおいて事故後1~3日のうちにこのメルトダウンは起こっていた、と正式に発表されたのである。国際原子力機関がいち早く、福島第一原発の危険度を1986年のチェルノブイリ級のレベル7(最悪)だと発表したのは、汚染データの客観的な解析から、すでにそのことを見抜いていたからであろう。
 事故ゆえにではなくても、ただ原子炉を廃炉・解体するというだけで、それを造ったときの何倍もの費用が必要だという。川崎市にある旧M工業大学は、たった100キロワットの研究用の原子炉を現在廃炉処理作業中だそうだが、大学の年間予算に匹敵する何十億円もの費用を必要とし、その後の管理費用も莫大なものになるという。それが何百万キロワットもの出力の原発となったら、そして耐用年数は十年と最初は言っていたのに、今や何十年間も使用している、それこそヨレヨレになった何十もの日本の原発、いや世界全体にあるその何倍もの数の原発となったら、仮にそれらを今すべて廃炉処分にするとしても、それにかかる費用、そしてその後の、使用済み核燃料の管理をも含めた管理費用は、天文学的な金額になるという。否、お金の問題だけではなく、管理のための途方もなく長い時間が必要となる。
 それでもなお、やはりすべての原子力発電は、スイスがそうしたように、また先日ドイツ政府が決断したように、速やかに閉鎖していくべきだと私は思う。チェルノブイリでは今なお、原発から半径30キロ以内の地域での居住が禁止されており、さらに原発から北東へ向かって約350キロの範囲内にある百ヶ所にも及ぶ局地的な高濃度汚染地域では、農業や畜産業が全面的に禁止されている。福島がそうならないと誰が断言できるだろうか。今回の大震災・大津波以前に、外部電源喪失ゆえの原発事故の危険性をすでに予言していた人々がいる。今こそ私たちも、その人たちの先見の明に倣って「賢く」なるべきではないだろうか。子孫への負の遺産を少しでも少なくするために、そして何よりも、神様が創造されたこの地球とそこに住む人類の生存を守るために。


青野師