しげみ、彼の名はヤンキー
次のようなパフォーマンスを見た。ざっと次のようなものだ。
初めに、飴玉を会場に投げる。「おいしいから食べな。俺の名は、しげみ。人は俺のことをヤンキーと呼んでいる。ヤンキーを皆は、知っているだろう。ちょっとこわい感じのつっぱったお兄さんだ。そう、俺の名は、しげみ。人は俺のことをヤンキーという。
しかし、俺は、ほんとうは、正義を愛しているんだ。それから、友情もだ。」そして、また、飴玉を投げる、ちょっと力を入れて、当たったら痛いかもしれない。「おいしいから食べな、この飴は、ちょっと危ないか。」投げながらクスクス笑う。
「そう、俺の名はしげみ。人は、俺をヤンキーというが、ほんとうは、正義を愛し、友情を重んじる男だ。しかし、こんな俺のことを誰も理解してくれない。俺の名は、しげみ。人は俺のことをヤンキーという。ときに、ブッシュとも。」
観客の中には、「しげみ」と聞いた時点で、なるほどあのブッシュ大統領のことかと、最初から事の真相に気付いている。しかし、私のようにピンと来ない者は、ヤンキーって、本当は孤独で、寂しい人なんだ。ほんとうは、正義を愛していたり、友情を求めていたりしているんだ、と真面目に考えている。飴もくれたりして、やさしいんだ、と。
ところが、最後のブッシュで、からくり扉でも開いたかのように、おおーと、こんな皮肉が込められていたのかと、うならせる仕組みである。聖書の解き明かしも、時には、こんなふうにドキッとできたら、聞いている方もきっと楽しいのだろうが。
平良 師
次のようなパフォーマンスを見た。ざっと次のようなものだ。
初めに、飴玉を会場に投げる。「おいしいから食べな。俺の名は、しげみ。人は俺のことをヤンキーと呼んでいる。ヤンキーを皆は、知っているだろう。ちょっとこわい感じのつっぱったお兄さんだ。そう、俺の名は、しげみ。人は俺のことをヤンキーという。
しかし、俺は、ほんとうは、正義を愛しているんだ。それから、友情もだ。」そして、また、飴玉を投げる、ちょっと力を入れて、当たったら痛いかもしれない。「おいしいから食べな、この飴は、ちょっと危ないか。」投げながらクスクス笑う。
「そう、俺の名はしげみ。人は、俺をヤンキーというが、ほんとうは、正義を愛し、友情を重んじる男だ。しかし、こんな俺のことを誰も理解してくれない。俺の名は、しげみ。人は俺のことをヤンキーという。ときに、ブッシュとも。」
観客の中には、「しげみ」と聞いた時点で、なるほどあのブッシュ大統領のことかと、最初から事の真相に気付いている。しかし、私のようにピンと来ない者は、ヤンキーって、本当は孤独で、寂しい人なんだ。ほんとうは、正義を愛していたり、友情を求めていたりしているんだ、と真面目に考えている。飴もくれたりして、やさしいんだ、と。
ところが、最後のブッシュで、からくり扉でも開いたかのように、おおーと、こんな皮肉が込められていたのかと、うならせる仕組みである。聖書の解き明かしも、時には、こんなふうにドキッとできたら、聞いている方もきっと楽しいのだろうが。
平良 師