晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

大唐内のこと(88) 大唐内地名考-4 2/22

2015-02-22 | 大唐内のこと

2015.2.22(日)曇り

 飯盛山、生守山など「飯の山」について書かれた岩田朱美さんの論文、「飯の山」の秘密に「飯の山」の特徴として河内、小野、大森、比奈、日向、日影、日置、八の字が付くものが周辺の字名に多いとある。岩田さんの主旨にはあまり関係ないためだろうかそのことの根拠は語られていないが、300を越える飯の山の調査を終えられて、実感として語られていることだろう。大唐内の奥にある生守山については、その上林側の下流に日置谷があり、若狭側の下流に日置がある。でもその他の地名は見当たらないぞと思っていたら、真っ先にある河内があるではないか。

四條畷の飯盛山から河内平野を眺める。いつも寝屋川北ICを降りて小路の交差点を南進するのだが、この小路こそ飯盛山に付随する河内ではないかと思っている。
 河内はカワチ、カッチ、コーチ、ゴーチなどと呼ばれるごく一般的な地名である。意味は渓間の小平地と言うことである。(柳田国男)最も一般的なのは大阪府の河内であるが、古代の国名となっている広い地域で、淀川の左岸と生駒山地に抱かれたいわゆる「淀川の内の方」の意としている。(丹羽基二)旧カナではカフチであってカウチではないから「河に囲まれた内側」は疑問で、「河縁」が原義で「川沿いの地」とみるべきだろうという説もある。(楠原佑介)
 こういう広い地域を意識しては理解しにくいが、信州の上高地を思い浮かべるとよく理解できる。上高地は字面だけ見ると梓川上流の高いところとなるのだが、本当のところは上河内なのである。(信府統記)奥山の河の周囲に広がった平地と解するのが妥当である。
 夏期の水不足の際によくニュースに出る小河内ダム、東京の水源となるこの奥多摩の小河内(おごうち)ダムも河内地名である。河内地名は全国各地に無数にあり、原発再開でニュースになっている川内(せんだい)も高知もさらには仙台さえも河内地名ではないかという説もあるそうだ。それらを地形的に見ていくと、大きな平野の大河の湾曲した内側や河に囲まれた内側の平地、いわゆる河内と山間の川沿いに開けた細長い盆地状の河縁に分かれるように思う。そういう説を聞いたことはないが、これらを一緒に論じているのには違和感を感じる。
 この山間部における河内こそ大唐内ではないだろうか。信州の上高地(かみこうち)も奥多摩の小河内(おごうち)も上林の大唐内(おがらち)も実は同じものではないかと思うのである。つづく

【作業日誌 2/22】芝生広場苔むしり
店先バリアフリー作製

【今日のじょん】ロケットニュース見てるとこんな画像よくあるね。

 

 

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