不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読「日本の聖と賤」中世篇-2 2/3

2015-02-03 | 雨読

2015.2.3(火)曇り

 本書を読む目的は、発生の理由、古代制との関連、近世との脈絡、中世の実情などを知りたいというものである。対談形式で書かれているのでこれらのことが実に判りやすい。
 呪術的性格のものが迫害され、賤視されるのは仏教が国家宗教となってくると軌を一にしてなされてくる、それは体制内宗教の国家的宗教が確立してくると中国でも朝鮮でも同様の事態となっている。
 野間 シャーマンのカリスマ的権威は、啓示、預言、幻術などに依拠したから、不平・不満を持った民衆を一挙に扇動し組織化する可能性がある。国家の権力者がそれを警戒したというわけですネ。
 行基、役小角(えんのおづぬ)、空也、法然、親鸞などが迫害され賤視されたのも同様に、支配者が一般民衆と彼らを分断することが目的であったと考えられる。
芸能に携わるものがとされるのはこういったところにその一端があるのかもしれない。つまり踊りや歌の発祥は巫女などのシャーマンであるからだ。
 
マキノ町西浜別所の尾根、右端下に印内川が流れている。別所は聖達の隠棲場所、印内(院内)は陰陽師の居住地という説があるが、よく同じ地域にあるのは彼らが住まわされた場所なのかもしれない。
 
 木地師や鋳物師、鍛冶師、山師などが賤視された経緯は近世篇に詳しそうである。本書では一向一揆に関する項の中で、彼らが宗教伝播力をもっていたのではないかとされている。支配者にとっては民衆間の情報伝達機能を持つ者は最も脅威なわけである。聖や芸能者もしかりである、民衆と情報伝達者を隔離する施策が中世を作り出したひとつの要因と考えていいのだろう。
 先日読んだ「実像の戦国城下町越前一乗谷」の中で、町屋遺跡に、鍛冶屋、鋳物師屋、染め屋が残っていたのを憶えている。(2015.1.10参照)遺物が残りやすい職種だからかも知れないが、これらが賤視された職業だというのが気になる。考えるとこれらの職業は武器を作るために必ず必要な職業である。皮革加工も武器には重要だが、城下町遺跡には確認されていなかった。遺物が残らないためだろう。戦国領主としては絶対に確保しておかなければならない職種であり、代々家業を固定し、隷属させておく必要があろう。このあたりに一般農民とは分離させておく状況が生まれてきたのかもしれないと想像している。
 穢(けがれ)や殺生戒の問題など多くの教示があったが、紹介はこのくらいにして、近世篇の読書をしたい。おわり

【今日のじょん】じょん君今年初のシャンプー日である。お金があったらペットショップで洗ってもらうんだけど、特に冬のシャンプーは辛い、ラシイ。というのはかみさんが洗って乾かすのだから。わたしの役目はよっこらじょんの体重測定とシャンプー台の搬入、あとのお風呂掃除、これも結構大変なんだけど。とりあえず体重は19.2Kg前回と変わらず。黄の点滅といったところ。
 今日の侵入者は鹿1頭と小動物、径路をよく見ておいて今後のネット作成の参考にする。

左から
小動物がここを降りて谷とネットの間を歩いている。
鹿が隣家の裏庭から芝生広場に来てるんだが、、、
途中で足跡が無くなっている。大ジャンプしたか?
先ほどの小動物、ドッグランどに入ってるぞ。
 
  

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする