晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 峠をあるく(6) 11/24

2011-11-24 | 雨読

2011.11.24(木)曇

 一冊の本についてここまで連続して書いたものはありませんでした。興味のない方にはとっくに飽きられることかもしれませんがどうしても書いておきたいこともあるので、もう一回の登場をお許し願います。
 自転車日本一周の際、晴徨雨読の文字通りはっきりと行き先、目的は決めていませんでした。気の向くまま彷徨ったということですが、一応全ての都道府県は巡ることを基本としていました。東北や中国、九州、四国地方のように府県が二列に並んでいるところは良いのですが、関東地方や近畿地方のように内陸に府県が存在するところはコース取りに悩みます。特に関東地方は複雑な走行を余儀なくされました。茨城、千葉、東京、栃木、群馬まできて、さてどうするかと考えたのですが、山梨に出て南下するのが最善と考えました。十石峠を越えて佐久に出るか、雁坂峠(雁坂トンネル)を越えて山梨市に入るか、柳沢峠を越えて甲州市に入るか迷ったのですが、雁坂トンネルが最適だろうと決め、調べてみると自転車通行不可なのです。これですっかり頭に来て、秩父の山越は断念することになり、御殿峠の項で書いたような都会の道を南下することになったのです。関東の岳人でありながら秩父の山に一度も足を踏み入れなかったことはいまだに心残りではあります。
 さて、「峠をあるく」の目次を開けますと、十石峠ー秩父事件と地図というのが先頭にあり、*(アスタリスク)があって、洞ヶ峠他九峠が書かれ、また*があって、八達嶺(中国)とあります。これは一体どういう事でしょうか。八達嶺は外国のことだから別にしてあるのかも知れません。しかし十石峠は、、、、と考えるとやはり十石峠がメインなのかと思います。Img_0285 Img_1809




 2006年8月18日は佐久にいました。国道299号線は十石峠を越え秩父から狭山に続いています。11月21日には狭山にいました。不思議な感がします。

 内容は秩父事件が主なのですが、それは氏が秩父事件の研究者であり、最初の著書「秩父困民党群像」をはじめいくつかの著書があり、当然のことと思います。
ただ、氏は佐久の生まれであり、幼い頃からの峠に関する思いが綴られている箇所があります。秩父事件に関連して、自分の街より山奥の集落に優れた指導者がいて、新しい思想や中央の情報などが存在すると云うことです。自分の街の方が文化的に進んでいると優越感を持っている少年の疑問はやがて解かれるのですが、それが峠なのです。鉄道も自動車もない時代には文化や情報は人の背に負われて峠を越えて、最短距離で来るのです。十石峠の主題は実はこのことではないでしょうか。
 わたしが常々書いているところの峠越し文化論と基軸が同じところにあって嬉しくなりました。
 行こうとして行けなかった秩父へそして十石峠にいつか行ってみたいと願うのであります。おわり

【作業日誌 11/24】
テラスクローズ
イルミネーション開始

今日のじょん:じょんの散歩コース念道橋周辺はネット張りと路肩の工事で大変。コーンは怖いはユンボは怖いはで散歩にならない。良い写真が撮れたので御紹介。P1000433 P1000434

 

コメント
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