23時40分頃、横浜で開催された「超ひだまつり」から、ようやく帰宅できた。
「超ひだまつり」元々は20時までの予定だったが、大幅延長で結局終了したのは21時少し前。新大阪行き最終の新幹線にかろうじて乗る事が出来た。日曜の最終電車だったせいか、新横浜ですでに自由席は満席になっていて、デッキにいたため名古屋までちょっとつらかった。
しかし、新幹線での1時間20分ほどはつらかったのだが、「超ひだまつり」自体は4時間近く立ちっぱなしだったにも関わらず、疲れはほとんど感じなかった。むしろ、いつの間に4時間も経ってしまったんだと驚いてしまったくらい、時間を忘れて楽しむ事が出来た、素晴らしいイベントだった。
長丁場だったので、全体の流れは考えずに自分にとって印象的だった所を、順不同で書き残しておきたい。
なお、イベント全体のレポートは公式サイトの「スタッフ与太日記」に掲載されているので、全体の流れを知りたい方はこちらをご覧になるといいだろう。
さて、今回の感想を一言で言うならば、「騙されて楽しかった」に尽きる。
トーク&バラエティパート、ライブパートそれぞれに趣向が凝らされていて面白かったが、全体的にいい意味で裏をかかれたり、意表をつかれる演出が多かったのが印象的だ。
たとえば、ライブパート終了とみせかけてのうめ先生登場や、4度目となった「スケッチスイッチ」の「超ひだまつり限定6人バージョン」は、「できたらこれも聴きたいけど、今回は無理なのかな」と思っていたところでの不意打ちだったので、ついついテンションが高くなってしまった。
さらに、一番の嬉しい「嘘」は、今振り返れば不自然なほどに「今回が最後のイベント」だと強調されていた事。これに関しては、後述する。
また、トーク&バラエティパートでの出演者達のやりとりは、全員非常によく息が合っており、おそらく事前に仕込んでいたはずの「ちょっと険悪な雰囲気」(特に阿澄&松来)を含めて、見ていて素直に楽しめた。
後は、司会の吉田アナも言っていたが、ゆのと阿澄さんのキャラの乖離が激しくて、そのギャップが非常に面白かった。まあ、これは事前に「ひだまりラジオ」を聴いてわかっていた事だが、やはり声だけを聴くのと、その場で実際にやりとりを見るのとでは面白さが違う。
それにしても、やたらと「三十路」という単語が飛び交っていたのが可笑しかった。「三十路祭」までやった松来さんにこのネタが振られるのは当然(?)としても、他の人も開き直ったのか「三十路」を連発しており、すがすがしさを感じてしまった。公式には年齢を公開していない人も「三十路」と言っていたような気がするが、これ以上追及するのはやめておこう。
そして、「超ひだまつり」限定で流された数々の映像も、ネタの割には妙に力が入っていた。
開幕しょっぱなのOP映像が、いきなり「人として軸がぶれている」ひだまりバージョン。「さよなら絶望先生」のOP(映像は1~3話版)のクレジットを「ひだまりスケッチ」関係に差しかえたもので、歌は阿澄佳奈、コーラスは新谷良子(オリジナル版の「絶望少女達」の一員でもある)が務めていた。
いくら制作会社や監督が同じで、出演声優も被っているとは言え、製作委員会の枠を越えたこのパロディを最初に持ってくる演出には「やられた」と思ったし、このニセOPからの流れで、「ひだまり」イベントにもかかわらず「久米田先生」と言う単語が何度も出ていたのも笑えた。「つかみ」としては強力な映像だったと思う。コピペネタをほとんど読めなかったのはちょっと残念だ。なにか重大な事が書いてあったのではと気になってしまう。
他にも、コーナー間のつなぎとして、有名CMのパロディが何本も流れるなど、細かいところまでネタを仕込んでいる点では、アニメ本編にもひけをとっていなかった感じだ。ただ、これだけパロネタが多いと、おそらく全編丸々のDVD化は無理だろう。
全編にわたって楽しめたイベントだったが、自分自身の感想としても、また会場で感じた印象としても、最も盛り上がったのは、すでに終了予定時間を過ぎた20時5分からの1時間弱だった。
(一応の)最後の挨拶で感極まる出演者達(中には泣いてしまう人も)、そしてしんみりしながらも「最後は楽しく終わりたいですね」と、「スケッチスイッチ」で盛り上がったステージと会場。もし、ここで本当に終わっていたとしても、普通に楽しいイベントだったと思う。
しかし、スクリーンには「超ひだまつり Fin?」の文字が。再び四人が登場して、「四人で歌える曲は他にないから」と、またしても「スケッチスイッチ」に突入。OPの時と合わせると三回目となり、「またかい!」と思いつつ、「今度こそ最後だろう」と、全力で歌についていった。
もう、今度こそ体力を使いきったと思ったが、本当の最高潮はその後だった。
再び吉田アナも登場して、「アニメスタッフから会場の皆さんへのお礼として、今回のイベント限定で短い新作アニメを作りました。まだ、誰も観ていません。これが「ひだまりスケッチ」最後の映像になります」との紹介があり、上映されたのが「8月26日 超ひだまつり」と題したショートアニメ。
「誰も観ていない」と言うからにはセリフなしのアニメなのかと思っていたら、普通にゆの達がしゃべっていて、この時点で「少なくとも出演者達は観ているだろ」と内心突っ込んでしまった。前半は会場への呼びかけなどが入り、まさにイベント用映像。その後、アニメ本編そのままのノリで4人の会話が進み、宮子がサラッと「また忙しくなるよ、来年は2期が始まるし」と発言。この時の会場&自分の盛り上がり方は、とても言葉には表せない。あの日あの時間に会場にいた人だけが味わえたものだったと思う。
正直言って、「せっかくのイベントだし、2期の発表でもあれば盛り上がるだろうな」とは思っていた。
しかし、出演者達の「泣き」は演技には見えなかったので、イベントが終わりに近づくに連れて、どんどん「ああ、これで「ひだまり」は終わりなんだ」という気持ちが強くなっていた。実際、出演者達の涙は、2期のことを知った上で自然に出てきたものなのだと思っている。
それに、これまでTBS深夜アニメで「特別編」があった作品に、その後テレビで新シリーズが復活したものがなかったので、「特別編」&「超ひだまつり」が「ひだまりスケッチ」最後の花道なのかと考えてしまったのだ。
だからこそ、2期発表の時には喜びと驚きで、思わず声をあげてしまった。個人差はあれど、会場にいた皆の気持ちが一体になった瞬間だった。
その後は、水橋「やらせでした。すみません!」&スタッフも手紙と土下座写真で、さんざん「最後」と嘘を付いていた事を謝罪。まあ、「騙された」と怒る人はいないだろうが。
なお、2期告知映像の「まだ、誰も観ていません」発言は、アフレコ時は線画だったので声優陣も完成映像は観ていなかったという意味で、ギリギリ嘘ではなかった。ちなみに、この映像には吉野屋先生の出番がなく、松来さんだけは観客同様に本気で騙されたらしい。「私、出ていないんですけど」と、ちょっと悲しげに言っていたのが印象的だった。
ラスト1時間の盛り上がりがあまりに印象的だったので内容が偏ってしまったが、最後に今回一番人気だった、うめ先生の事を書いておきたい。
何らかの形で原作者や監督などが出演するアニメはこれまでにもあったが、本作のうめ先生は全話レギュラー出演した上にキャラソンを歌い、今回はコーナー一つとは言え「司会者」まで務める「マルチタレント」っぷりを発揮していた。
原作者がこれだけ出張るとアンチが発生しても不思議ではないが、うめ先生に関しては会場で他の声優陣を抑えてぶっちぎりの人気で、アンチなどは一人もいなかったのではないだろうか。不思議と言えば不思議な事なのだが、実際にご本人の姿を見て話を聞いていると、「ちっちゃくて可愛い」&「あくまで謙虚」であり、出張っているという印象は全然無い。むしろ、「本業漫画家なのにここまでやって凄い」と思えてくるのだ。
とは言え、アニメのイベントで原作者の歌うキャラソンが一番盛り上がるなどとは、滅多にない事だろう。最初の方にも書いたが、もうこれでライブパートは終わりと見せかけての登場だったので、余計に盛り上がり方が凄まじかった。一番の聴き所、「見ちゃダメ」の所では会場全体が一瞬静まりかえり、皆やっぱり期待していたんだと妙に嬉しくなってしまった。
と言うわけで、うめ先生の今後のご活躍にも期待したい。もちろん、第2期「ひだまりスケッチ×365」でも、毎回屋根の上から姿を見せてくれるのだろう。
全体として、声優・原作者・スタッフ・ファンが非常にいい関係を築いている幸福な作品だと実感させられた、素晴らしいイベントだった。あんなに密度の濃い時間は、久しぶりだったと思う。
来年放映されるアニメ第2期、そして次なるイベントも、非常に楽しみだ。
「超ひだまつり」元々は20時までの予定だったが、大幅延長で結局終了したのは21時少し前。新大阪行き最終の新幹線にかろうじて乗る事が出来た。日曜の最終電車だったせいか、新横浜ですでに自由席は満席になっていて、デッキにいたため名古屋までちょっとつらかった。
しかし、新幹線での1時間20分ほどはつらかったのだが、「超ひだまつり」自体は4時間近く立ちっぱなしだったにも関わらず、疲れはほとんど感じなかった。むしろ、いつの間に4時間も経ってしまったんだと驚いてしまったくらい、時間を忘れて楽しむ事が出来た、素晴らしいイベントだった。
長丁場だったので、全体の流れは考えずに自分にとって印象的だった所を、順不同で書き残しておきたい。
なお、イベント全体のレポートは公式サイトの「スタッフ与太日記」に掲載されているので、全体の流れを知りたい方はこちらをご覧になるといいだろう。
さて、今回の感想を一言で言うならば、「騙されて楽しかった」に尽きる。
トーク&バラエティパート、ライブパートそれぞれに趣向が凝らされていて面白かったが、全体的にいい意味で裏をかかれたり、意表をつかれる演出が多かったのが印象的だ。
たとえば、ライブパート終了とみせかけてのうめ先生登場や、4度目となった「スケッチスイッチ」の「超ひだまつり限定6人バージョン」は、「できたらこれも聴きたいけど、今回は無理なのかな」と思っていたところでの不意打ちだったので、ついついテンションが高くなってしまった。
さらに、一番の嬉しい「嘘」は、今振り返れば不自然なほどに「今回が最後のイベント」だと強調されていた事。これに関しては、後述する。
また、トーク&バラエティパートでの出演者達のやりとりは、全員非常によく息が合っており、おそらく事前に仕込んでいたはずの「ちょっと険悪な雰囲気」(特に阿澄&松来)を含めて、見ていて素直に楽しめた。
後は、司会の吉田アナも言っていたが、ゆのと阿澄さんのキャラの乖離が激しくて、そのギャップが非常に面白かった。まあ、これは事前に「ひだまりラジオ」を聴いてわかっていた事だが、やはり声だけを聴くのと、その場で実際にやりとりを見るのとでは面白さが違う。
それにしても、やたらと「三十路」という単語が飛び交っていたのが可笑しかった。「三十路祭」までやった松来さんにこのネタが振られるのは当然(?)としても、他の人も開き直ったのか「三十路」を連発しており、すがすがしさを感じてしまった。公式には年齢を公開していない人も「三十路」と言っていたような気がするが、これ以上追及するのはやめておこう。
そして、「超ひだまつり」限定で流された数々の映像も、ネタの割には妙に力が入っていた。
開幕しょっぱなのOP映像が、いきなり「人として軸がぶれている」ひだまりバージョン。「さよなら絶望先生」のOP(映像は1~3話版)のクレジットを「ひだまりスケッチ」関係に差しかえたもので、歌は阿澄佳奈、コーラスは新谷良子(オリジナル版の「絶望少女達」の一員でもある)が務めていた。
いくら制作会社や監督が同じで、出演声優も被っているとは言え、製作委員会の枠を越えたこのパロディを最初に持ってくる演出には「やられた」と思ったし、このニセOPからの流れで、「ひだまり」イベントにもかかわらず「久米田先生」と言う単語が何度も出ていたのも笑えた。「つかみ」としては強力な映像だったと思う。コピペネタをほとんど読めなかったのはちょっと残念だ。なにか重大な事が書いてあったのではと気になってしまう。
他にも、コーナー間のつなぎとして、有名CMのパロディが何本も流れるなど、細かいところまでネタを仕込んでいる点では、アニメ本編にもひけをとっていなかった感じだ。ただ、これだけパロネタが多いと、おそらく全編丸々のDVD化は無理だろう。
全編にわたって楽しめたイベントだったが、自分自身の感想としても、また会場で感じた印象としても、最も盛り上がったのは、すでに終了予定時間を過ぎた20時5分からの1時間弱だった。
(一応の)最後の挨拶で感極まる出演者達(中には泣いてしまう人も)、そしてしんみりしながらも「最後は楽しく終わりたいですね」と、「スケッチスイッチ」で盛り上がったステージと会場。もし、ここで本当に終わっていたとしても、普通に楽しいイベントだったと思う。
しかし、スクリーンには「超ひだまつり Fin?」の文字が。再び四人が登場して、「四人で歌える曲は他にないから」と、またしても「スケッチスイッチ」に突入。OPの時と合わせると三回目となり、「またかい!」と思いつつ、「今度こそ最後だろう」と、全力で歌についていった。
もう、今度こそ体力を使いきったと思ったが、本当の最高潮はその後だった。
再び吉田アナも登場して、「アニメスタッフから会場の皆さんへのお礼として、今回のイベント限定で短い新作アニメを作りました。まだ、誰も観ていません。これが「ひだまりスケッチ」最後の映像になります」との紹介があり、上映されたのが「8月26日 超ひだまつり」と題したショートアニメ。
「誰も観ていない」と言うからにはセリフなしのアニメなのかと思っていたら、普通にゆの達がしゃべっていて、この時点で「少なくとも出演者達は観ているだろ」と内心突っ込んでしまった。前半は会場への呼びかけなどが入り、まさにイベント用映像。その後、アニメ本編そのままのノリで4人の会話が進み、宮子がサラッと「また忙しくなるよ、来年は2期が始まるし」と発言。この時の会場&自分の盛り上がり方は、とても言葉には表せない。あの日あの時間に会場にいた人だけが味わえたものだったと思う。
正直言って、「せっかくのイベントだし、2期の発表でもあれば盛り上がるだろうな」とは思っていた。
しかし、出演者達の「泣き」は演技には見えなかったので、イベントが終わりに近づくに連れて、どんどん「ああ、これで「ひだまり」は終わりなんだ」という気持ちが強くなっていた。実際、出演者達の涙は、2期のことを知った上で自然に出てきたものなのだと思っている。
それに、これまでTBS深夜アニメで「特別編」があった作品に、その後テレビで新シリーズが復活したものがなかったので、「特別編」&「超ひだまつり」が「ひだまりスケッチ」最後の花道なのかと考えてしまったのだ。
だからこそ、2期発表の時には喜びと驚きで、思わず声をあげてしまった。個人差はあれど、会場にいた皆の気持ちが一体になった瞬間だった。
その後は、水橋「やらせでした。すみません!」&スタッフも手紙と土下座写真で、さんざん「最後」と嘘を付いていた事を謝罪。まあ、「騙された」と怒る人はいないだろうが。
なお、2期告知映像の「まだ、誰も観ていません」発言は、アフレコ時は線画だったので声優陣も完成映像は観ていなかったという意味で、ギリギリ嘘ではなかった。ちなみに、この映像には吉野屋先生の出番がなく、松来さんだけは観客同様に本気で騙されたらしい。「私、出ていないんですけど」と、ちょっと悲しげに言っていたのが印象的だった。
ラスト1時間の盛り上がりがあまりに印象的だったので内容が偏ってしまったが、最後に今回一番人気だった、うめ先生の事を書いておきたい。
何らかの形で原作者や監督などが出演するアニメはこれまでにもあったが、本作のうめ先生は全話レギュラー出演した上にキャラソンを歌い、今回はコーナー一つとは言え「司会者」まで務める「マルチタレント」っぷりを発揮していた。
原作者がこれだけ出張るとアンチが発生しても不思議ではないが、うめ先生に関しては会場で他の声優陣を抑えてぶっちぎりの人気で、アンチなどは一人もいなかったのではないだろうか。不思議と言えば不思議な事なのだが、実際にご本人の姿を見て話を聞いていると、「ちっちゃくて可愛い」&「あくまで謙虚」であり、出張っているという印象は全然無い。むしろ、「本業漫画家なのにここまでやって凄い」と思えてくるのだ。
とは言え、アニメのイベントで原作者の歌うキャラソンが一番盛り上がるなどとは、滅多にない事だろう。最初の方にも書いたが、もうこれでライブパートは終わりと見せかけての登場だったので、余計に盛り上がり方が凄まじかった。一番の聴き所、「見ちゃダメ」の所では会場全体が一瞬静まりかえり、皆やっぱり期待していたんだと妙に嬉しくなってしまった。
と言うわけで、うめ先生の今後のご活躍にも期待したい。もちろん、第2期「ひだまりスケッチ×365」でも、毎回屋根の上から姿を見せてくれるのだろう。
全体として、声優・原作者・スタッフ・ファンが非常にいい関係を築いている幸福な作品だと実感させられた、素晴らしいイベントだった。あんなに密度の濃い時間は、久しぶりだったと思う。
来年放映されるアニメ第2期、そして次なるイベントも、非常に楽しみだ。