『キャッ党忍伝てやんでえ』DVD-BOX発売!

 8月8日、待ちに待っていた『キャッ党忍伝てやんでえ』のDVD-BOXが、とうとう発売された。






 思い返せば、本放送当時に各巻2話収録のVHSが10巻まで出たものの、リリースはそこで中断した。それ以降、20年以上の長きにわたって日本国内でソフト化がなされることはなかった、不遇の作品だった。
 それが、ついに全54話を収録した完全版のDVD-BOXとして発売されたのだ。くどいようだが、「とうとう」とか「ついに」などの言葉を使わざるを得ない。いや、実にめでたい。
 アニメのソフト化がDVDからBDに本格的に移行し始めている昨今、DVDでは購入をためらわさせられるタイトルもあるが、モノが『てやんでえ』とあっては、たとえDVDであっても購入しないわけにはいかない。発売が決定して、すぐに予約してしまい、それから発売日をずっと待っていた。

 と、ここまで「DVD発売」の事実に興奮するあまり、作品そのものの紹介がまだだった。
 と言っても、知っている人にとっては「何を今更」だろうし、知らない人は観てみないとわからない(=観ればわかる)作品なので、ここは一言、「90年代のタツノコギャグアニメ」なのだと言っておこう。
 タツノコのギャグ作品と言えばタイムボカンシリーズが有名だが、本作はそれとは違う新たなテイストを基本としつつ、毎回出てくる敵メカのバカバカしさ(特に、ネーミングセンスには脱帽)など、タイムボカンシリーズの流れをくむ部分も見受けられて、どこへ出しても恥ずかしくない、立派なタツノコギャグ作品となっている。個人的にも、初期話数を観て、すぐに気に入った作品だった。
 タイムボカンシリーズと同様に、回が増すごとにスタッフの悪のりが凄まじくなっていき、ナレーターの堀内賢雄氏が顔写真付きで島流しにされるというぶっ飛んだギャグまであったのは、特に印象深い。これなど、『タイムボカンシリーズ ゼンダマン』における、ナレーターの富山敬氏そっくりのキャラ「トミー・ヤマ」の登場あたりにルーツがあるのではないだろうか。
 と、私はタイムボカンシリーズが好きなので、どうしても関連づけて語りたくなってしまうが、どうかご容赦いただきたい。
 とにかく、『ドテラマン』(1986年)で一度とぎれてしまったタツノコギャグ(1987年の『おらぁグズラだど』は単なるカラーリメイクなので除く)を見事に復活させた作品だと思う。

 今回、DVD-BOXが届いて非常に興奮したが、私が最初に観たのは初期版のEDだ。
 本作は、木曜19時(現在は『ポケモン』シリーズをやっている)枠で始まったが、放送開始から2ヶ月がたって、その枠で『楽しいムーミン一家』が始まったため、第10話から火曜18時30分の枠に移動となったた。
 19時台のゴールデンタイムと18時台とではかなり尺が違うと見えて、第9話以降はEDの一部がカットされて短くなってしまったのだが、木曜19時の頃の録画は全然残していなかったので、初期版EDは観たくても観られない状況だった。サントラCDに収録されている「テレビサイズED」は初期版だったので、音は聴くことができていたのだが、映像としては観られなかったわけだ。だから、DVD-BOXで初期版EDを観ることができて、非常にうれしい。
 それにしても、てっきり枠移動した第10話から短縮版EDになったのだと思っていたら、なぜか第9話からすでに短縮版だった。どうしてだろう。地味に謎が増えたような気がする。
 ちなみに、テレ東では前述の通り枠移動先は火曜18時30分だったのだが、地元のテレビ愛知では平日の18時30分枠でアニメ再放送を行っていたため、本作は木曜朝7時20分の「アニメランド」枠での放送となったことを、付け加えておきたい。


 ところで、今回のBOXの仕様だが、全54話・ディスク9枚をコンパクトに納めているのは、収納に日夜悩んでいる身としては非常にありがたい。しかし、ディスク2枚を重ねて収納するのは、できればやめてほしかった。下になっているディスクが非常に取り出しにくい。





 それはそれとして、全体的には今回のBOXには、特に不満はない。ブックレットも充実しているし、本放映時に未放映だった第27話の予告もしっかり収録している点もポイントは高い。
 一気に観てしまうのはもったいないので、一日一話で観ていくとするか。コンちゃんゲンちゃんの掛け合いが好きなときに観られるなんて、夢のようだ。
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