はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

久々の帰省と国際児童文学館

2008-04-27 23:12:28 | マンガ・アニメ
 昨日から、連休を利用して関西の実家に帰省している。
 今年は、正月に帰らなかったので、本当に久しぶりだ。


 昨日は、近鉄で来てそのままなんば~日本橋をぶらついていた。
 最近店舗を移転した「まんだらけ グランドカオス」にも行ったが、かなり広くなっており、ここでかなり時間を費やしてしまった。名古屋店も移転して広くなったが、こちらはさらにその上を行っている。
 ただ、これまでの店は、でんでんタウンを通るついでに行けたので都合が良かったのだが、新店舗はアメリカ村に移転して、しかも地下鉄の駅と駅の中間の場所なので、少々行くのが面倒だ。まあ、それでも今後大阪に来た時にも寄る事になるだろうが。


 さて、今回実家に帰ってきたのは、単なる帰省のためだけではない。
 5年前に一人暮らしを始める時、「とりあえず保存はしておきたいが、名古屋に持っていく必要はないだろう」と判断したものを物置に放り込んでいたのだが、来月に実家を改築する事になって物置も動かす必要があり、本当に必要なものを整理しなければならなかったのだ。

 具体的に、何を物置に入れていたかと言うと、ほとんどはアニメ雑誌のバックナンバーばかりだ。1994~1998年頃までは「アニメージュ」を毎月買っていたし、それ以前の号も「ドラえもん」のスタッフチェックのために多くの号を古本で購入しており、かなりの量になる。
 あらためて読んでみると、今だからこそ貴重と感じる情報が多数あって、おもわず読みふけってしまい、なかなか片づかない。
 中でも、1986年2月号の「アニメ界百大ニュース」では、当ブログでも最近触れたばかりの「ビデオ戦士レザリオン」最終話における金田作画がわざわざニュースとして取り上げられており、当時の金田氏への注目度を再認識できて興味深かった。





 また、本誌以外に付録も一緒に物置に入れていたのだが、その中から「「タイムボカン」OVA復活記念 やっておしまいBOOK」を発掘した。





 これは、名前の通りOVA「タイムボカン王道復古」発売に合わせた企画本だが、テレビシリーズの紹介やミニ事典、三悪声優座談会、関係者の「王道復古」へのコメントなど、なかなか充実した内容だ。これまでも、物置にしまいっぱなしだろうと分かってはいたのだが、なかなか探す機会が無く、ようやく見つける事が出来た。
 個人的に、特に面白かったのはOVA第2巻にポリマー役で出演した曽我部和恭氏の「ヤットデタマン役で呼ばれたのかと思っていたのですが、ポリマーだったので少しビビリました(笑)」とのコメントだ。そりゃあ、タイムボカンシリーズのOVAと聞けば、自分が主演した役だと思うのは当然だろう。


 そして、今日はこちらも久々となる国際児童文学館へ行って来た。
 今回の目的は「ビデオ戦士レザリオン」に関する調査だ。路線変更と初期設定の詳細を知りたくて、放映期間中の「アニメージュ」「アニメディア」「ジ・アニメ」を借り出して、可能な限り「レザリオン」関係の記事をチェックした。

 しかし、正直言って結果ははかばかしくなく、驚くような裏話や、幻の初期案などは残念ながら見つける事は出来なかった。
 そもそも、「レザリオン」の扱い自体が非常に悪く、新番組特集でもろくにとりあげられておらず、放映中も特集は全く組まれていない。作品の中盤からの迷走を見ると、この扱いも仕方がないと思わざるを得ないが。ちなみに、この時期のアニメ雑誌では「銀河漂流バイファム」や「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」などがプッシュされて毎号のように特集が載せられていた。
 それでも、「アニメージュ」のスタッフコラムや「ジ・アニメ」のQ&Aコーナーなどでいくつかの情報を得る事は出来た。例えば、若本紀昭(当時)氏がジャーク星人・ガニメデ役を演じる時に、鼻をつまんで独特の声を出していたなどの微笑ましいエピソードが紹介されている。いずれ、このブログか自分のサイトでまとめて紹介したい。

 なお、以前から気になっていた「レザリオン」の放映局についてもチェックした。
 「アニメージュ」の全国放映情報で確認した限りでは、TBS系列の全国18局で放映されており、そのうち日曜17時に同時ネットしていたのは6局のみ。地元・名古屋のCBCでは土曜16時からの放映だった。
 それが、今や同じ時間帯で「コードギアス 反逆のルルーシュR2」が全国ネット放映なのだから面白い。「レザリオン」の時は、この作品の終了とともにアニメ枠が無くなってしまったが、現代の「日5」枠が同じ道をたどらない事を祈りたい。

 また、今回の「レザリオン」調査中に、他に興味深い記事を発見した。
 「アニメージュ」1984年2月号掲載の「私はこうしてアニメしている!! アニメマイナー県の実態」と題した3ページの記事で、今から24年前に既にアニメの地方格差が取り上げられていたのだ。読者の投稿を元に構成されており、その読者の住む都道府県は、山口・山形・青森・富山と、現在でもアニメ放映の少ない地区ばかり。結局、これらの地域では20年以上経っても状況は改善されていないと言う事か。
 さらに、編集部で作成した都道府県別のアニメ放映本数表も掲載されている。スピルオーバーが一切考慮されていないので佐賀県が最下位になってしまっているが、興味深いデータではある。注に「新作テレビアニメを放映していない県域U局は放送局数から除いてある」と、今では考えられない事が書いてあるのも、時代を感じさせられて面白い。
 この記事に限らず、今と比べると1980年代の方が地方のアニメ事情に切り込んだ記事は多かったようだ。さらに地方格差が極端になっている今こそ、取り上げるべき問題だと思うが。

 と、このような思わぬ発見もあったが、今回の児童文学館調査は、ほぼ「レザリオン」調査だけで終わってしまった。各一年分とは言え、アニメ誌3誌を隅から隅までチェックするとなると、かなり時間がかかってしまう。それでも、児童文学館は本の貸し出しもコピーも早く対応してくれるので、効率はいい方だが。
 この施設は、アニメ誌に限らず児童向けの本の図書館としては国会図書館を超える面もあり、他に代え難い貴重な存在だと思う。現在、児童文学館に閉鎖の危機が迫っているが、なんとしても阻止したい。この問題について関心がおありの方は、児童文学館のサイトをご覧いただきたい。


 明日は、名古屋に帰る予定。今は、メール便で来るはずの某通販の品が盗まれていやしないかが、ちょっと心配だ。金曜日には来ると思ったのだが結局到着せず、受け取れないまま家を空けざるを得なかった。
 名古屋の自宅についてメール便がなかったら、へこんでしまう事だろう。