はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

ゲゲゲの鬼太郎[第5作] #22「ニセ鬼太郎現る!!」感想

2007-09-08 23:56:15 | 水木しげる
・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第22話「ニセ鬼太郎現る!!」
(脚本/吉田玲子、演出/西沢信孝、作画監督/仲條久美)


 アバンタイトルの語りが、「あの日の僕は、まるでついていなかったんです」で始まったので、第2作の「釜なり」を、思い出してしまった。
 「釜なり」のエピソードでは、鬼太郎が「ついていない」と言う要素は原作でも描かれていたものだが、鬼太郎の回想による語りから始まる趣向は、明らかに第2作を意識したものだろう。第2作にも参加していたベテラン・西沢信孝らしい趣向の演出だ(ただし、第2作「釜なり」の演出は西沢氏ではない)。


 話として、鬼太郎が釜なりに吸い込まれて、髪の毛やチャンチャンコを奪われて無力化するのはお馴染みの展開だが、今回の釜なりは捨てられた「釜」としての恨みをそのまま持っており、まるで「もったいないお化け」のように物を粗末にする人間に復讐する妖怪となり、何でも構わず吸い込む強引なところは面白かった。釜が家を吸い込む様は、一歩間違えればギャグになってしまう場面だろう。

 今回は鬼太郎が妖力を失った上、釜なりの中に吸い込まれており、目玉親父の奮闘が目立った。
 女子高生につかまって「キモカワイイ」と言われるあたりはご愛敬か。その後、女子高生に指図していたのには笑ってしまった。
 妖怪横丁にたどり着くまでは非常に苦労していた目玉親父だったが、チャンチャンコを操って釜なりを倒す場面は格好よく、鬼太郎の父親としての貫禄を見せつけられた。チャンチャンコは、鬼太郎だけでなく目玉親父にとっても御先祖から受け継いだ物なのだから、当然操る事も出来るのだろう。目玉声で「髪の毛針ー!」が聞けたのは、嬉しい展開だった。

 また、目玉親父とは逆に、助けを待つしかない鬼太郎の情けなさも印象的だった。
 更に、釜なりの内部で裸にされて布にくるまっている様には不気味さもあり、吸い込まれた他の人間たちとの違いが上手く描かれていた。
 ともかく、ようやく「強い目玉親父」が観られたと言う点で、嬉しい話だった。

ゲゲゲの鬼太郎[第5作] #18「古城に光る 黒い眼」感想

2007-09-08 23:55:44 | 水木しげる
・ゲゲゲの鬼太郎 [第5作] 第18話「古城に光る 黒い眼」
(脚本/三条 陸、絵コンテ/八島善孝、演出/中尾幸彦、作画監督/八島善孝)


 久しぶりの、「鬼太郎」第5作感想。気が付いたら、第18話は放送から一ヶ月以上も経ってしまっている。
 感想の本文は、放送当日にざっと下書きとして書いていたが、「あとは本編を観返して完成させるだけだからいつでも書ける」と思ってしまい、延ばし延ばしにしていたら、9月になってしまった。
 せっかく感想を書いたのにお蔵入りさせるのももったいないので、最新第22話とあわせて掲載する。


 さて、本話は今期では初めての鬼太郎が海外出張したエピソードだった。
 鬼太郎に助けを求めたゲストキャラのアリアは、日本の友人から鬼太郎の事を聞いたそうだが、具体的にどうやって鬼太郎と連絡を取ったのか、ちょっと気になる。「必死に手を尽くした」そうだが、ドイツに妖怪ポストがあるとも思えないが。
 まあ、鬼太郎自身も「真剣な心の持ち主の願いが届く」と言っているから、深く考えない方がいいか。


 さて、本話は、またしても「うまく騙された」と回だった。
 前回流れた予告にはバックベアードが登場しており、今回のサブタイトルバックも同様。そのため、「古城に潜む謎の妖怪」は、てっきりバックベアードだろうと思いこまされてしまった。まさか、日本から海外逃亡していた目目連だとは、予想できなかった。
 ベアードと目目連は両方とも目玉の妖怪であり、サブタイトルの「黒い眼」は両者を指していたわけだ。目目連が正体を現したところで、ようやく予告で妖怪名が出なかった理由がわかった。
 今回、この仕掛けにひっかけられたのは、主にバックベアードを知っている旧来からのファンだろう。しかし、ベアードを知らない新規視聴者にとっても、妖怪が二段構えで登場する今回の展開は、意表を突いていて面白かったのではないかと思う。
 また、アバンタイトルではアリアの眼が意味ありげにクローズアップされる場面があり、アリアの声を当てていたのが第4作で雲外鏡の化けた少女を演じた久川綾だっただけに、アリアがベアードに操られている展開もあるのではないかと思ってしまった。今回は、色々な点でスタッフは視聴者を引っかける気満々だったと思う。


 正体を現した目目連との対決では、目玉親父から渡された、魔よけの鏡のかけらが使われたお守りがカギとなっていた。
 このアイテムの登場はいささか唐突な感もあるが、原作やアニメ過去作における「妖怪カメラ」に相当する物なのだろう。はじめから目目連が相手とはわかっておらず、かつ日本まで妖怪カメラを取りに行っている暇もない状況だから、このようなアイテムの登場を登場させたのだろう。
 光に弱い目目連の性質と、一カ所に集めて固めてしまう退治方法は踏襲されていたので、妥当な改変だと思う。


 そして、目目連を倒した後には、とうとう鬼太郎の前にバックベアードが登場した。
 風格と余裕たっぷりの慇懃無礼な態度と、目目連をあっさり消してしまう強さで、アニメのベアードの中では、最も大物としての風格を感じた。2回目の戦いで半ギャグキャラ化したぬらりひょんの例もあるので、ベアードも今後どんなキャラになるかまだ何とも言えないが、少なくとも現時点では妖怪ラリーで審判の赤舌にびびる姿は想像できない。
 ぬらりひょんと言えば、今回のベアードはぬらりひょんとも旧知の仲で、鬼太郎の事を聞いている描写もあった。ただ、ベアードは「日本妖怪が嫌い」と明言しているので、最終的には鬼太郎とぬらりひょんが手を組んでラスボスのベアードと戦う展開もあり得るのではないだろうか。今後のベアードの動向は、ぬらりひょん以上に気になるところだ。

 なお、ベアードの声は第3作と同じく柴田秀勝氏が演じている。
 最初に第5作のメインキャストが発表された時は、第3作・第4作の混成と言う印象だったが、ぬらりひょん・閻魔大王・バックベアードと、準レギュラークラスに第3作の声優が次々と復帰しており、かなり第3作寄りのキャスティングになってきた。ただ、その一方で、テンションの高いねずみ男の演技は、かなり第4作を意識しているのではないだろうか。
 ともかく、あまり第3作の印象が強くなりすぎても新鮮味がないので、声はともかくキャラの描写には新機軸を期待している。その点で、今回の貫禄たっぷりのベアードは、よかったと思う。