東海地区深夜アニメの迷走

 本日発売の隔週刊テレビ情報誌「TV LIFE」を何気なく読んでいたら、7月5日(木曜日)の東海テレビ深夜に「ひぐらしのなく頃に解」が新番組として載っていて、ちょっと驚いた。

 「ひぐらし」2期の放送局が最初にネット上で発表された時、東海地区では名古屋テレビで放映予定となっていた。それが、いつの間にか記事が修正されて名古屋テレビが削除され、公式サイトでも東海地区の放映予定が載らないまま、今日に至っていた。
 このまま放映がなければ、「アイドルマスター XENOGLOSSIA」と同じような騒ぎが起こるのではないかと楽しみに心配していた矢先に、情報が出てみれば放映局が変わっていたのだから、驚かざるを得ない。現時点では公式サイトなどでは発表されていないが、局が変わっている点も「アイマス」の件を思い出してしまう。


 問題の東海テレビ木曜深夜は、そもそも当初「アイマス」を放送するはずだった枠だ。つまり、「アイマス」が東海テレビから中京テレビに移ったために空いた枠に、「ひぐらし」が収まった形となる。
 もしかしたら、東海テレビは「ひぐらし」を放送するために「アイマス」をキャンセルしたのだろうか。それとも「アイマス」の放送がなくなったから「ひぐらし」がこの枠に決まったのか。どんな事情があるのか、ますます気になってきた。
 ただ、「ひぐらし」1期も同じく東海テレビの木曜深夜枠で放映されたので、結果的には同じ局の同じ枠で続けて2期を放映する事となり、自然な形に収まったと言える。
 しかも、このまま7月5日に放送が始まれば、7月6日開始予定だったKBS京都を抜いて東海テレビが最速となる。この局は最速放送に一番縁遠いイメージだったので、これも驚きだ。まあ、単に「TV LIFE」のミスで、実は12日スタートというオチもありそうだが。


 それにしても、「アイマス」放映中止の一件以来、どうも東海地方では深夜アニメの放映枠が決まるまでゴタゴタしている印象がある。U局アニメは全部U局で放送される関東では、落ち着いて視聴予定を立てられるだろうから、うらやましい。
 東海地区は、関東で言うところの「U局アニメ」が独立U局で放映されるとは限らず、「一騎当千」「英國戀物語エマ」のように第1期と第2期で放映局が変わる場合もある。その一方で、「双恋」&「フタコイ オルタナティブ」のように、関東ではテレ東→U局に移った作品が、東海地区では両方ともテレビ愛知で放映されていたりもするから、一長一短か。


 さて、ちょっと長くなってしまうが、せっかくだから以前から疑問に思っていた点にも触れておこう。
 先程、「関東では、U局アニメは全部U局で放送される」と書いたが、現状ではU局アニメの定義が「関東U局で放映される新作アニメ」になってしまっているから、放送されて当たり前だ。
 しかし、関東の独立U局で放映されるからと言って、それら全てを「U局アニメ」でくくってしまう事には無理があると思う。たとえば、現在放映中の作品では「ウエルベールの物語」は名古屋テレビ制作だし、過去にもMBSやCBCが製作した作品が、いくつも関東U局で放映されている。今挙げた局はいずれもアナログではVHF波の広域局であり、これらを「U局アニメ」と言われると、個人的には非常に大きな違和感がある。
 だから、少なくとも関東以外の放送局が製作もしくは制作に参加している作品は「U局アニメ」の範疇から除外すべきだと思う。「U局アニメ」の定義一つ取っても、関東中心の考え方がまかり通っており、地方在住者としては気になってしまう。


 話がそれたが、「ひぐらし」2期が本当に東海テレビで放映されるとしたら、当初発表されていた名古屋テレビの「英國戀物語エマ 第二幕」の後番組がどうなるかも気になるところだ。この枠も5月までの東海テレビ木曜深夜と同様に一ヶ月以上遅れているから、この機会に枠自体を一回なくしてしまってもいいと思うが。
 実際、それをやった東海テレビでは「ひぐらし」2期を最速で放送できる(かもしれない)のだから、名古屋テレビの枠も一端休んで、10月から他地域と足並みを揃えて新番組を開始してくれた方がありがたい。
 そうすれば、もうこれ以上の迷走と遅れもなくなる事だろう。
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