はとちゃんの「戦術変更」

毎朝の、靴箱の上の
戦いのことです。

はとちゃんは、ふきそうじをしていると
必ず、じゃまにしにきます。

私の手の甲を、くちばしで、くわえて
ひっぱるのです。

「いてて、はとちゃん
やるか。」
と、両方のこぶしを向けます。

はとちゃんは、こぶしをすぐに
つついてきます。
「いててて、降参。」
と、３，４回の攻撃で負けてしまいます。

「ほんとうに、そんなに、すぐに
負けるのか？」
と、はとちゃんは、少し、ふにおちないようです。

そこで、私のこぶしをすぐにつつかなく
なったのです。

「ぐるっく、ぐるっく」
なきながら、周りをまわる、だけなのです。

これには、こまってしまいました。

「はとちゃん、つつかないの？」
と、きくありさまです。

しばらくすると、軽く、つついてきました。