「はとちゃんの、お出迎え、その３」

はとちゃんは、「ぐるっく、ぐるっく、ぐるっく」
なきながら、巣の中を飛び回っています。

頭をなぜてあげると、大喜びしながら
手のひらに、「すごごん」をしてきます。

つぎに、はとちゃんの背中をなぜてあげると
「くうく、くうく、くうく」
小さな声でなきながら、からだ全体が
巣の中で、ひらぺったくなってしまいます。

はとちゃんは、本当に気持ちよさそうです。
しばらく、なぜてあげています。

「はとちゃんの、お出迎え、その２」

はとちゃんは、最初のころは
マンションのドアーを開けると
奥の部屋の棚の上から
玄関の靴箱の上にある
巣に飛んできました。

しばらくすると、ドアーを開けると
はとちゃんは、巣のふちに立って
お出迎えをするようになりました。

「はとちゃん、おはよう」
呼びかけると、巣の中に入って
大はしゃぎです。

「ぐるっく、ぐるっく、ぐるっく」
なきながら、私が手のひらで
頭をなぜるのを、待っています。

「はとちゃん、はとちゃん、はとちゃん」
と、いいながら、頭をなぜてあげると
大喜びをします。

「はとちゃんの、おでむかえ」

はとちゃんは、夕方の、お見送りは
たいへんかなしみます。

その分、朝の、お出迎えの
喜びようは、大変なものがあります。

マンションのドアーを開けると
奥の部屋の棚の上から
玄関の靴箱の上にある
巣に、すっとんできます。

「ぐるっく、ぐるっく、ぐるっく」
その鳴き声が、大きいこと、大きいこと
はとちゃんの、喜びが爆発します。

巣の周りを、くるくる回るように
走り回ります。

「はとちゃんの、お見送り、その６」

はとちゃんは、「すごごん」を連発しながら
「ぐるっく、ぐるっく、ぐるっく」
大きな声で、なきながら、巣の中を
駆け回っています。

「はとちゃん、はとちゃん、はとちゃん」
といいながら、背中をなぜてあげると
「くうく、くうく、くうく」
小さな声で、なきながら、ひらべったくなりました。

しばらく、やさしくなぜてあげると
はとちゃんは、夢心地で、はんぶん
寝てしまいます。

そこを、見計らって
「はとちゃん、また明日来るね」
と、声をかけます。

はとちゃんは、きょとんとしながら
私を見ています。