「はとちゃんの真夏の過ごし方」その１「エアコン」

真夏になって、外の気温が30度を
超えると、マンションの部屋の温度は
猛暑日に近くなります。

エアコンをつけなければ、はとちゃんは
まいってしまいます。

夕方になっても、気温が下がらず
夜もつけっぱなしになります。
故障が怖いので、朝から数時間は
我慢して、エアコンを消しています。

エアコンを消している間、はとちゃんは
窓際で、外の風にあたりながら
涼んでいます。

『あついけど、はとちゃんは
とても気持ちよさそうです。」

「熱烈歓迎の、おでむかえ」

昨日の夕方、薄暗くなった、マンションの
靴箱の上で、かたまっていた、はとちゃんを
とても心配していました。

翌日の朝、心配しながら、まんしょんの
ドアーを開けると、いつもの
はとちゃんがいました。

「ぐるっく、ぐるっく、ぐるっく」
大きな声で、なきながら、靴箱の上を
走り回っていました。

ほっとしながら、手のひらをはとちゃんの
頭の上に、かざすと、はとちゃんは
ものすごく強く、手のひらに
頭をなんどもぶつけてきました。

「すごごんのれんぱつです。」
「はとちゃん、元気だね」
とても安心しました。

「暗闇の中で、おでむかえ」

「はとちゃん、もうすぐ帰るからね」
と、思いながら、大急ぎで帰りました。

外は、すこし暗くなり始めていました。

マンションのドアーを開けると
はとちゃんは、靴箱の上で固まっていました。

部屋の中は、すっかり、薄暗くなっていました。

いつもなら、靴箱の上を、ぐるぐる
まわりながら、はとちゃんは大歓迎してくれます。

しかし、今回は、まったく動きません。
はとちゃんは、良く見えないのだ思います。

「はとちゃん、ごめん、ごめん。
これからは、必ずはやくかえってくるからね。」
はたちゃんは、じっと私を見つめていました。

「暗闇で固まる、はとちゃん」

はとちゃんは、私が長時間出かける時が
分かるようになりました。

それは、かばんを持って出かける時です。
私がかばんを持つと、すぐに
肩の上に飛んできます。

「どこに出かけるの？絶対に
明るいうちに帰ってきてよ」
と、懇願されます。

日没の30分前には、部屋は
暗くなってしまいます。
ですから2時間前には、帰るようにしていました。

しかし、その日は、どうしても時間が
かかってしまい、1時間前にも
帰れそうにありませんでした。

「こりゃ、たいへんだ、暗くなって
はとちゃんが動けなくなってしまうぞ」
あせりながら、飛んで帰ってきました。

「はとちゃんの、すごごん」

はとちゃんの、朝のお出迎えは
熱烈そのものです。

靴箱の上を「ぐるっく、ぐるっく、ぐるっく」
大きな声でなきながら、走り回ります。

「はとちゃん」と、呼びかけながら
頭の上に、手のひらをかかげました。

なんと」はとちゃんは、手のひらに
「すごごん」を連発したのです。
「すごごん」は、手のひらに頭を
「ごん、ごん」とぶつけてくることです。

その時以来、「すごごん」は
はとちゃんの一番の得意技になりました。