はとちゃんは、肩の上に乗って
私に甘えます。
最初のうちは、頬をくちばしで
かるくつつくほどでした。
そのうちに、慣れてくると
くちばしで、耳の穴を
つついてきました。
それからしばらくすると
小さな声で「くうく、くうく、くうく」
なくようになりました。
「はとちゃん、なあに?」
振り向いて、はとちゃんを見ると
頭をこすりつけてきました。
肩の上で、ひとやすみした
はとちゃんは、わたしの頬を
くちばしでかるくつついてきます。
そのままにしていると、今度は
耳の穴をつついてきます。
「わあ、くすぐったい」
しばらく、交互につついた後に
こんどは、私の後ろ髪に
頭を、もぐりこませてきました。
はとちゃんは、私のところに
きたいなと思っているときは
肩を1回たたいただけで
肩の上に飛んできます。
その気があまりないときは
3回目ぐらいで
「なに、なに、なに?」
という感じで、やってきます。
その気があるときは、わたしが
はとちゃんを見ると
かるくくちばしで頬を
つついてきます。
しばらくの間、肩の上で
やすみます。
「あれっ、重くなったな」
と、はとちゃんを見ると
目をつぶって寝ていました。
はとちゃんが、棚の上から
私を見ているので、
「はとちゃんがくるかなー?」
と、思いながら、肩をたたきました。
最初は、けげんそうな顔をしていました。
肩をたたいて3回目でした。
はとちゃんは、肩の上に降りてきました。
肩に止まって、しばらくすると
くちばしで頬をかるくつつき始めました。
この時から、私と、はとちゃんの
コミュニケーションは
ぐっと深まりました。
はとちゃんは、どこにいても
私が肩をたたくと、肩の上に
飛んでくるようになりました。
はとちゃんは、私のやることに
興味津々です。
棚の上から、のぞきこむようにして
私を見下ろしています。
いつでも、飛び降りてくる
準備をしています。
気配を察知して、棚を見上げると
はとちゃんは、「なんでもないよ」
というように、視線をそらせます。
私がパソコンを
操作し始めると
また、のぞきこむようにしています。
また、はとちゃんを見上げると
今度は棚の奥のほうに
移動するふりをしました。