病院に到着して、診察室で
状況を説明しました。
「わかりました。翼の下が
かなりやられています。
治療をしますので、そとで
待っていてください。」
しばらく待っていると先生から
診察室に呼ばれました。
「やられているところを、すべて
縫い合わせました。
明日の朝、必ず連れてきてください」
と、先生から説明を受けました。
はとちゃんを両手で
かかえながら,通行人に頼みました。
「カラスに襲われて、大けがをしました。
病院に連れていきたいので、目の前の
コンビニに空き箱をひとつ、
お願いをしていただけませんか?」
通行人の方は、親切に、コンビニから
空き箱をひとつ、もらってきてくれました。
はとちゃんを空き箱に入れて
コンビニに、お礼に行きました。
「お金はいいですよ。歩いて行けるところに
動物病院があります。」
店員さんが、とても親切に教えてくれました。
はとちゃんがカラスに襲われたのは
繁華街の大きな交差点の近くの
歩道の上でした。
人も大勢行きかうところです。
ヨガ教室の帰り道でした。
カラスが何かの上に乗っていました。
「なんだろう?」
と、見ると、カラスが
はとの上に乗っていました。
不思議なことに、はとの目とあいました
「はとちゃんの目は、絶望的なひとみを
していました」
「たすけよう」
カラスを追い払い、はとちゃんを両手で
かかえました。
目の前に、心配そうに私を見る
はとちゃんがいました。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ?」
と、呼びかけているようでした。
「はとちゃん、だいじょうぶだよ
心配してくれてありがとう」
はとちゃんにとって私が
ただひとりの家族です。
はとちゃんは、最初の巣立ちの時に
カラスに襲われて、瀕死の
重傷をおいました。
そのとき、間一髪で、わたしに
助けられました。