「棚の上から、飛び降りてくる、はとちゃん」

はとちゃんは、棚の上から
私を見降ろしながら、こうばこしながら
しばらく寝てしまいました。

しばらくして、私が見上げると
はとちゃんは、目を開けていました。

はとちゃんは、寝ぼけているのか
「マウス」のことを忘れているようでした。

2度目に、見上げると
「なになになに」と、けげんそうに
私を見ていました。

3度目に、見上げると
「なんなのよ」
というようにして、私の
肩の上に、飛び降りてきました。

「棚の上で、寝込む、はとちゃん」

はとちゃんは、棚の上から、
こうばこしながら、私を見ています。

私がパソコンのマウスを
操作するのを待っているのです。

操作すると、はとちゃんは
すぐに飛び降りてきます。

そこで、マウスをさわらないで
時々、はとちゃんを見上げました。

「なに、なに、なに？」
はとちゃんは、けげんそうです。

そのうちに、はとちゃんは
なんと、うとうと寝てしまいました。

「棚の上から、のぞきこむ、はとちゃん」

キーボードから降りた、はとちゃんは
私がパソコンを操作するのをまっています。

「マウスをやらないの？」
と目で問いかけているようです。

しかし、パソコンの画面を
どう修復したらいいのかわかりません。

しばらく考えていると、はとちゃんは
しびれを切らして、棚の上に
飛んでいきました。

しかしあきらめたのではありません。
私がパソコンを操作するのを待っているのです。

はとちゃんは、棚の上から
私をのぞきこむように、見下ろしています。

「はとちゃんの、いたずらな目」

はとちゃんにキーボードの上にのられてしまい
画面はめちゃくちゃになってしまいました。

私はパソコンの素人です。
ですから、先生に教わっています。
先生は、はとちゃんのカメラマンでもあります。

どうしたらいいのかわかりません。
茫然としていると、はとちゃんは
分かったらしく、キーボードから
降りてくれました。

「どうしたの？パソコンをやらないの？」
という目で、私を見つめています。

はとちゃんの、本当の相手は
キーボードでもなく、画面でもないのです。

本当の相手は、マウスなのです。

「早くマウスをやらないの？」
という目で、待っています。

『パソコンが、、めちゃくちゃに」

はとちゃんに、気兼ねして
まったく操作しないわけにはいきません。

そこで、ティッシュペーパー
の箱を左手に持って、はとちゃんの
攻撃を防ぐことにしました。

これには、はとちゃんも、まいって
しまいました。

「しめ、しめ、しめ」
と、油断をして、画面を見ていた時です。

はとちゃんが、箱を飛び越えて
キーボードの上に乗ってしまいました。

「あわわわわ」
一瞬にして画面はめちゃくちゃになってしまいました。