十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

慈雨

2011-08-02 | Weblog
  雨音の八十八夜慈雨となる    中山純子

立春から数えて88日目にあたるこの日、播種の適期とされ、
茶摘みの最盛期となる。農家はこの頃を境に忙しくなる。
さて、「雨音の八十八夜」の省略を効かせたフレーズ・・・。
そして、「慈雨となる」への展開。
「雨音」から得た一瞬の感動を一句にした技は見事。
中山氏は、このほど第六句集『水鏡』を上梓された。
「俳句」8月号「新作12句」より抄出。(Midori) 

2 コメント

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八十八夜 (今村征一)
2011-08-02 22:51:35
私の家から歩いて十分ぐらいの所に住んでいる方だがお目にかかった事がないが金沢で総合誌に載っている方は純子先生ぐらいだろう。父とは付き合いがあったらしく何冊かの句集をいただいてあった。
彼女の作品に金沢らしい良い句があったのでご紹介する。
「氷室饅頭たべて日暮れる金沢びと  中山純子」(金沢俳句散歩より)
12句のうち一番好きな句は「起き上がり小法師微震の春障子」でした。(起き上がり小法師は金沢の銘菓)
雨音から得た一瞬の感動を一句にした技は見事
には同感。
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彼女と師 (みどり)
2011-08-03 07:03:11
起き上がり小法師は金沢の銘菓なんですね!
私は、てっきり郷土玩具かと思っていました。
俳諧味のある作品ですね。
「風」の創刊から終刊まで50年、細見綾子に、
作品も生きざまも傾倒し、心酔し、執し続けたとありました。
きっと、師も彼女も素敵な女性なのでしょうね♪
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