十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

大根

2018-02-09 | Weblog
大根を抜けば浮世の穴ひとつ
晩秋の鐘の音ひとつづつ暮るる
一瀑を荘厳したる冬紅葉
鹿鳴くや紫紺の闇を慄はせて


*「阿蘇」2月号、山下しげ人選

【選評】 大根を引き抜くと穴が出来るのは当たり前のこと。その当たり前のことをわざわざ「浮世の穴」と言ったことで何とも言えない俳味となっている。(しげ人)

今年は野菜の高騰で、白菜泥棒まで出てくる始末。大根を詠むにも力が入るが、掲句は以前に大根を抜かせてもらった時を思い出して詠んだ句。(Midori)

2 コメント

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大根 (久子)
2018-02-09 18:53:33
昨年の滔天忌の時、当日句の席題が「大根」でした。高得点が二人あって、みどりさんはじゃんけんで第二位。

   せつせつと帰心湧く夜の大根汁

この句も佳かった。

大根も以前は大きいのが喜ばれていたのに
この頃は二周りほど小さくなって店先に並ぶ様になりました。
浮世も一層せちがらくなったようです。
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大根 (みどり)
2018-02-09 19:40:11
ありがとうございます♪
大根や白菜など冬菜は良く句にしていますが、
生産地の近くに住んでいるお蔭でしょうね。
大根を抜くのは難しく、どれも先の方が少し折れてしまいました(謝!)
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