十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

稲穂

2017-01-11 | Weblog
ふる里の風うつくしき稲穂かな     米澤貞子

稔りの秋を迎え、稲穂が黄金色に輝いている。熊本県下では、二度に渡る大地震のため、農村部にも大変な被害が出たと聞く。作者の住む県北では、大きな影響はなかったと思われるが、被災地を思えば、豊かな稔りに感慨は一入である。さて、一面の稲穂が風に靡くさまを、「ふる里の風うつくしき」と、「稲穂」から、「風」に視点を転じたことで詩情高い一句となった。ふる里の自然の美しさを改めて実感させられた作品である。「阿蘇」1月号より抄出。(Midori)

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