掃かれたる砂利のしづけさ石蕗の花 永村典子
掃かれた砂利は、誰かがその上を歩かない限り、
もともと音を発するものではないが、
「しづけさ」と置かれたことによって、忽ち、
美しい箒目が引かれた閑寂な石庭が目に浮かぶ。
「石蕗の花」の配合により、一幅の日本的造形美となった。
「阿蘇」3月号〈雑詠〉より抄出。(Midori)
掃かれた砂利は、誰かがその上を歩かない限り、
もともと音を発するものではないが、
「しづけさ」と置かれたことによって、忽ち、
美しい箒目が引かれた閑寂な石庭が目に浮かぶ。
「石蕗の花」の配合により、一幅の日本的造形美となった。
「阿蘇」3月号〈雑詠〉より抄出。(Midori)
石蕗の黄も碧天もまた窮まりぬ 征一
色彩のコントラストが見事な好きな句です。