ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「トイレまんだら」

2009年02月12日 | ガリバー旅行記
 今日は友人から借りた単行本で、舞台芸術家の妹尾河童さんの著作、「河童が覗いたトイレまんだら」を読み終えたので、ここに紹介する。

 昨年夏に私がネパール、インドに一人旅すると言ったら、内モンゴルに一昨年一緒に行った友人が、この本を何故か私に面白い本があると言って貸してくれたのであった。

 たぶん、私自身は毎年夏に、内モンゴルへの「草原ゲルに牧民と宿泊し、乗馬を楽しむ旅」を企画しているので、大草原の中のゲルには当然トイレなんてものはなく、みんな思い思いの時に、大草原の窪みや木の陰を探して用を足しているので、世界には多種多様なトイレ、すなわち便所があり、また日本人の家庭のトイレにも様々のものがあることを面白く覗いて描いた、この著作を貸してくれたのであろう。

 昨年の夏は中国、北京で大々的なオリンピックが開催されたため、私の夏の恒例の「内モンゴルツアー」を中止し、一人約半月のネパール、インドの旅を楽しんだのだが、安宿に泊まり歩いたのだが、なんとか゜トイレ」だけは付いていて、用足しには困らなかった。

 アジアの各地を好んで機会ある毎に旅したい私だが、今までタイ、フィリッピン、シンガポール、ネパール、インドと旅しても、内モンゴル草原での生活と用を足す、自然の姿を経験しているので、どんなトイレや用足しにも驚かないし、大丈夫なのであった。

 昔のヨーロッパ地方では、小も大も立派な建物から突き出した「便所」からジカニ下の路地や草地に直接落としていた時代が長かったらしく、ヨーロッパの路上はとても不衛生な状態で臭かったらしい。

 中世の時代まで、人間の下の始末は今のような衛生的な水洗便所などほとんどなく、汚い話だが「垂れ流し」状態で、豚や家畜の餌にするか、田畑の肥やしに一部使っていたことはあるが、ほとんどが野ざらしで乾燥したり蒸発する、自然な状態、つまり「ほったらかし」だった様である。

 この「妹尾河童さん」の「トイレまんだら」は、椎名誠、野坂昭如、岸田今日子、モレシャン、加藤芳郎、永六輔、タモリ、和田アキ子などの著名人の自宅の愛用されているトイレを拝見して、彼が精密なデッサンをつけて解説しているものなのである。

 食文化と言って、人間は口から食べることはよく話し研究もしているが、下から出す、つまり脱糞、放尿をすることについては、なかなか語ったり研究することは表ざたにはされていなかった。

 しかし、動物は必ず食べて出すわけで、口から入れる方の食文化やグルメが取りざたされるのであれば、お尻から出す方も大切であり、大っぴらには語ったりしにくいかも知れないが大切な生理現象であり、それを行う部屋や場所は一生の内で多くの時間お世話になる貴重な空間なのだから、大切にしなければならないものなのである。

 余談だが、最後に書かれていたトイレットペーパーについては驚いた。

 日本人の使用量は平均一日、男性が3.5m、女性はなんと12mにもなり、世界中の人間の中でトイレットペーパーを使っているのは約三分の一の人だけなのです。

 森林資源の無駄は割り箸だけではなく多くのトイレでも流されているのです。
コメント (1)
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