ガリバー通信

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海自艦艇が漁船を撃沈!!

2008年02月19日 | とんでもない!
 海上自衛隊の最新鋭イージス艦「あたご」が千葉県房総半島の南の野島崎沖で、今朝の4時過ぎにマグロはえ縄漁船「清徳丸」全長約12メートル、7・3トンに衝突し、漁船はあっという間に船体が二つに割れて船主の吉清さん親子が行方不明になっているという。

 とんでもないことである。

 今から20年前の海上自衛隊の潜水艦「なだしお」と大型釣り船「第一富士丸」が衝突して、釣り客ら30名もが死亡した事件を思い出させる大型自衛艦の怠慢な事故ではないだろうか。

 いくら真っ暗闇の太平洋上とはいえ、昨年就役した最新レーダーを装備したイージス艦が、なんと小さな漁船の横っ腹に体当たりして真っ二つに漁船はなって沈没状態に一瞬でなってしまったわけである。

 最新の対空防衛システム機能を備えた1400億円もの建造費で作られた新鋭艦が、仲の良い親子の漁師を行方不明に突然させてしまった罪は、言い開きの出来ないとんでもない殺人行為である。

 高度な防空戦闘能力を有するイージス艦ではあるが、レーダーは対空の視野が主で、海上に浮かぶ小さな漁船を見つけるのが遅れた様である。

 艦艇には前方左右と後方を含め10人程の見張り役がいて、24時間体制で肉眼や双眼鏡で監視していたというが、ハワイ沖での米軍との共同訓練で対空ミサイルの発射実験などを行っての神奈川県横須賀基地への帰還途中であったらしく、敢えて言えば、東京湾を前にして監視も怠慢になっていて見落としたのではないだろうか。

 600メートル前方に緑の明かりを発見したが、300メートルまで接近するまで漁船であることに気づかなかったらしく、安全航行上の鉄則である「早期発見」と「回避」が間に合わず手遅れで激突したらしいのである。

 全長165メートル、幅21メートル、排水量7750トンの国内最大の護衛艦から見れば、まるで豆粒の様な漁船だったろうが、対空戦闘機能は最新鋭かも知れないが、海上にある小さな漁船の乗組員の命を大切にすることの出来ない「無謀な艦艇」と言わざるを得ない。

 日本国憲法で「戦争放棄」を規定しているわが国に、全く矛盾した自衛隊という名の軍隊があるという違憲状態が、戦後60年以上続く状況下で、自国の防衛と自国民の命を守るべき「軍隊」の「自衛隊」によって、またしても国民の命がないがしろにされたのである。

 沖縄をはじめとする日本国内のアメリカ軍の基地や駐留する兵士たちによる犯罪行為も続いていて、先般の米国海兵隊員による少女暴行事件が問題となっている最中に起きた、とんでもない暴挙である。

 「怒り」と「憤り」を何処にぶつけたらいいのか、関係者や親族のお気持ちは察するにあまりあるが、政府の対応や防衛大臣の会見に、なんら国民の命を奪ったであろう重大な責任を感じるコメントは感じられなかった。

 業務上過失往来危険容疑以前の問題である。
コメント (2)
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