ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

またもやられた!!!

2008年02月11日 | とんでもない!
いつのまにやら定着したような感のある「建国記念日」と言う名の国民の休日だが、どう考えても「日本国の独立記念日」とは思えない、神話の神武天皇の即位の日だという「紀元節」に基づく国民の休日、祝日なのである。

 西暦2008年の今年は、紀元で数えれば2600年から数えて何年目か知らないが、日本国が誕生しての年数だと信じている人がいるとすれば不思議である。

 そんな「日本の誕生日」と称する日、山口県岩国市の出直し市長選挙が行われ、岩国基地への米軍厚木基地から艦載機の引越しを巡る賛否両論をバックに戦われたのだが、阻止派の前井原市長が約二千票差で敗北するというニュースが朝刊一面に踊っていた。

 多くの市民が「米軍機の爆音や米兵による事件のない平穏な日々」を願いつつも、基地経済と称される「飴と鞭」の政府の政策にNOとは言えずに、自民党を中心とする保守勢力の福田前衆議院議員を当選させてしまったのである。

 同じ日、沖縄県沖縄市では北谷町の14歳の女子中学生が、米兵により車に誘われ暴行を受けたという事件が、また起こっていたのである。

 数年前にも暴行事件やへり墜落事故などで、米軍へのネガティブキャンペーンが起きた時期があったが、沖縄に基地がある限り必要悪の様に、こんな事件が繰り返され、暴行や殺人などの米兵による犯罪の数々に、地元沖縄県民の怒りは渦巻いているはずである。

 またもや繰り返される蛮行、犯罪が起きると、マスコミ、メディアも大騒ぎして「米軍基地」がある限り絶えない米軍兵士による犯罪や事件の根本原因として、日本の米国一辺倒の外交、防衛政策に問題提起が行われるが、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」が如く、時間が経過すると当たり前の様な米軍基地の現状が続くのである。

 日本には同じように「原子力発電」に関する、多くの国民が不安を抱き、できれば無い方がいいと思っている施設の立地に対しても、莫大な地方への「飴」としか言いようの無い「協力金」としての税金が交付されている。

 常に、弱い立場にある「地方」が「税金」という「あまい飴」のために、迷惑施設を受け入れさせられ、多くの不安や危険が伴う施設や基地の立地を強制されてきている。

 民主主義という名の下に、地方自治体の都道府県知事や市長、町長選挙が行われているのだが、「選挙」の争点は、結局は「平和か不安」の選択ではなく、「得か損」かの選択を突きつけられているのが現実である。

 岩国市長選挙も、結局多額の基地協力金を「餌」に政府が「地方」の自立を援助するという見せ掛けの構造で宣伝し、基地の拡大を許さない立場の井原前市長を蹴落としてしまったのである。

 多くの市民が、このカラクリを知りながら、「背に腹は変えられない」という現実の前に屈してしまったとしか言いようがない、残念な結果である。

 岩国、沖縄の現実は、日本国の致命的宿命ではなく、民主的選択で乗り越えられる課題だと思うが、いつまで「またもやられた!!」を続けたら気が済むのだろうか。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする