A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【創造する女たち】カーラ・ブレイ/メアリー・ハルヴァーソン/マタナ・ロバーツ/吉田野乃子etc.

2015年09月18日 01時12分18秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


NEA(全米芸術基金)が1982年に開設した「NEAジャズ・マスターズ」は、ジャズの発展に大きな貢献をした音楽家に与えられる生涯功労賞である。野球でいえば「殿堂入り」と同じ栄誉といえる。2015年度は、ジョージ・コールマン、チャールズ・ロイド、ジョー・シーガルと並んで女性ピアニスト、カーラ・ブレイが選ばれた。過去の受賞者リストを見ると、女性ミュージシャンは決して少なくはないが、その殆どが歌手で、器楽奏者はドロシー・ドネガン、マリアン・マクパートランド、秋吉敏子など数えるほどしかいない。これはつまり、ジャズの歴史の中で長らく女性の役割が限定されていた証だろう(もちろんジャズに限ったことではないが)。特にカーラが頭角を現した60年代にNYで吹き荒れた新しいジャズ革命の立役者はほぼ100%男性ミュージシャンだった。

それから半世紀経った現在、殊更に男女の別を述べ立てると、差別主義者の誹りを受けるかもしれない。しかし、それを覚悟で言わせてもらえば、NY即興シーンにはなんと魅力的な女性ミュージシャンが多いことか。数多くの素晴らしいフィメール・アーティストが最前衛で創造性を発揮している。

●NY即興シーンを彩る女たち

サラ・シェーンベック Sara Schoenbeck (bassoon)


即興界では珍しいバスーン奏者。NYの敏腕ドラマー、ハリス・アイゼンシュタットと公私ともにパートナー。

Harris Eisenstadt „Golden State“ - Music Unlimited Wels, Austria, 2014-11-07



マタナ・ロバーツ Matana Roberts (as,cl)


シカゴ生まれ。2002年からNYをベースに活動。自分のプロジェクト「Coin Coin」でストーリー性のある前衛ジャズを展開する。

Matana Roberts "Mississippi Moonchile"



キャサリン・シコラ Catherine Sikora (ts)


アイルランド生まれ。イギリスでジャズ演奏家として鍛錬しNYへ移る。やはりアイルランド出身のギタリスト、パク・ハンアルの二つのトリオ「エリス136199」「メティス9」に参加していた。

Anomic Aphasia: Han-earl Park, Catherine Sikora, Nick Didkovsky and Josh Sinton



アヴァ・メンドーサ Ava Mendoza (g)


カリフォルニア州オークランドで名を成した2013年にNYへ移る。アメリカとヨーロッパを行き来し、ダンス、劇場、映画音楽も手がける。自らのトリオ、アンナチュラル・ウェイズを率い活躍。

Unnatural Ways live at the Moers Festival in Germany (Ava Mendoza/Tim Dahl/Nick Podgurski



メアリー・ハルヴァーソン Mary Halvorson (g)


メガネがトレードマークの変態ギター女子。2002年からNYシーンで活動をはじめ、様々なミュージシャンと交流し、今やNY即興シーンの顔役と言える存在感を放つ。

Stephan Crump - Mary Halvorson "Mirrors" & "What'll I Do?" @ Cornelia Street Café 4-17-15



クリス・デイヴィス Kris Davis (p)


カナダ・ヴァンクーヴァー出身。カナダ王立音楽院でクラシックを学び、トロント大学でジャズを学ぶ。2000年奨学金でNYへ移りブルックリンをベースに即興活動。自らのグループに加え、ドラマー、テヴィン・グレイの『リラティヴ・レゾナンス』に参加。

KRIS DAVIS/CHRIS SPEED/CHRIS TORDINI/DEVIN GRAY "DOWNTIME"



イングリッド・ラウブロック Ingrid Laubrock (ss,ts)


ドイツ生まれ。2009年にNYへ移るまで、ロンドンで10年間活動していた。メインはクリス・デイヴィス、タイショーン・ソーリー(ds)とトリオ、パラドクシカル・フロッグで活動。

Ingrid Laubrock / Olie Brice / Ken Filiano - at Soup & Sound, Brooklyn



メッテ・ラスムッセン Mette Rasmussen (as)


デンマーク出身、現在ノルウェー在住だが、屢々NYを訪れセッション活動多数。最新作はベテランドラマーのクリス・コルサーノとのデュオ。

Chris Corsano & Mette Rasmussen



吉田野乃子 Nonoko Yoshida (as)


北海道出身。2006年NYへ移りジョン・ゾーンと出会い、前衛音楽に進む。即興トリオ、ペットボトル人間の他、ソロでも活動。

JGH Jazz - 2015-06-19 - Nonoko Yoshida



世の中全体が変わったことは確かだが、それ以前から伝統的に人種・国籍・年齢・性別に関係なく自由なクリエーター(創造者)が交歓することで、「今ここにある表現」を生み出してきたのがニューヨークなのである。カーラ・ブレイたちが蒔いた創造の種が、世代を超えて受け継がれてきた波乱万丈の物語を想像して、ロマンティックな気分に浸るのも悪くない。

Carla Bley trio - Utviklingssang - Cully Jazz Festival 2012


女なら
やってみようよ
創造主

Carla Bley - Festival International de Jazz de Montréal 1983
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The Birthday@日本武道館 2015.9.15(tue)

2015年09月17日 00時46分59秒 | ロッケンロール万歳!


The Birthday
LIVE AT NIPPON BUDOKAN 2015“GOLD TRASH”




結成10周年で3年ぶり3度目の日本武道館。The Birthdayを初めて観たのは2007年7月音楽番組主催イベントで、ザ・クロマニヨンズや浅井健一との対バンだった(他にZAZEN BOYS、KUMURIが出演)。次が同年8月ファッションブランド主催イベントで、モーサム・トーンベンダー、ストレイテナーとの対バン。当たり前だが筆者の推しR&Rバンドばかりである。かれこれ8年間接触の機会がないまま彼らを推しているが、当然ながら女子バンドやアイドルを推すのとは世界が違い、物理的な接触を求めている訳はない。

では何故推し続けるのかと問われれば『本能』と応えるしかない。真っ直ぐな歌声。ど真ん中に届くエイトビート。ダイレクトに刺激するエモーション。何も産まれたところへ還りたいということではなく、どんなに長く、どんなに捻くれて、どんなに激しく生きてきても、決して変わらない自分自身、それに最も近いのがロケンローなのだろう。プログレッシヴ/アヴァンギャルド/アンダーグラウンドなどと謳っても、自分の中には単純明快な芯がある。それに火を点けてくれるのが、ロケンローの直線志向なのである。

2時間半で25曲。10年間を一直線に走り続けた4人の気持ちのすべてを受け止めて、共に歌い共に踊った後には、あした地球がこなごなになっても、いつものように朝起きて最初にオーディオのスイッチを入れて、適当なドーナツ盤をターンテーブルに乗せて針をおろし、流れ出したエイトビートに合わせて足踏みをしている。そんなメンバーの近い未来の姿を思い出して、途方に暮れながらも今日を生きるしかない。それが人間てヤツじゃないだろうか?


The Birthday、3年振り3度目の日本武道館公演終了&全国ツアーの日程発表

● LIVE AT NIPPON BUDOKAN 2015 “GOLD TRASH”
2015年9月15日(火) @日本武道館

1. 6 つ数えて火をつけろ
2. 涙がこぼれそう
3. stupid 
4. I KNOW
5. ホロスコープ
6. KIKI The Pixy
7. カレンダーガール
8. ROKA
9. ALRIGHT
10. 爪痕
11. WALTZ
12. シルエット
13. FULLBODYのBLOOD
14. 愛でぬりつぶせ
15. ダンスナンバー
16. マスカレード
17. くそったれの世界
18. なぜか今日は
19. MOTHER 
20. KAMINARI TODAY

アンコール
1.声
2.さよなら最終兵器
3.COME TOGETHER

ダブルアンコール
1.READY STEADY GO
2.ローリン

ロケンロー
聴くたびにまた
生まれ変わる

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【えいたそ人形劇場】第二話『オヘンロさんはマイヒーロー!』の巻

2015年09月16日 00時59分47秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界

えいたそちゃんは彼氏のオヘンロさんと海辺でおデート。


仲良し三人組がお姐さんと海水浴に来ました。


そこへ忍び寄る黒い影。


キャーッ!


わあーっ!


サメだーっ!


ジョーズだーっ!


たすけてーっ!!


よっしゃいくぞーーーーっ!!!


おいこらぁ!おらおらおらおらぁ!


我、サメ退治に成功せり。


わあい!オヘンロさんありがとう!


オヘンロさんはマイヒーロー!


♥す♥て♥き♥


て、照れるぜ。。

もしも明日
地球がこなごなになっても
愛は残ります








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AUTO-MOD/灰野敬二/DER EISENROST/BAAL@新宿MARZ 2015.9.12(sat)

2015年09月15日 00時17分54秒 | 灰野敬二さんのこと


TOKYO DARK CASTLE Presents 『時の葬列~方舟の章 Vol.4』
[LIVE]AUTO-MOD/灰野敬二/DER EISENROST/BAAL


「時の葬列」は1980年代中期にAUTO-MODのGENETの手によって生み出された日本におけるDARK WAVEの原点とも言えるイベントである。13回限定のシリーズギグであった「時の葬列」は、ポジティブパンクと呼ばれる表現主義的ロックミュージックを掲げ、メジャーシーンをも揺さぶるムーブメントとして日本中に波及し、その存在は多くの分野に多大な影響を与えた。現在の日本のゴシック・インダストリアルシーンの原点とも言える『時の葬列』が2012年、四半世紀の時の果てに復活し、この混迷を極めた混沌の時に、その闇の深淵の叫びを再び世に解き放つ!

声無き闇に集う虫共は互いを喰い合い、地の底を這いずり野垂れ死ぬ。今こそ大いなる闇に炎を!それが出来るなら、我々はこの地で生きてゆけるのかもしれない。方舟は今、流れゆく地を探し彷徨う・・・『時の葬列~方舟の章~』



79年に2度マリア023のライヴを観たことはあるが、オートモッドは20世紀に観たことはない。G-SCHMITT、SADIE SADS、アレルギー、幻覚マイムといったポジティヴパンクと縁があったが、彼らの世界に深入りすることはなかった。恐らく筆者が化粧や衣装に使うお金があったらレコードを買ってしまう音楽ヲタクだったからだろう。しかし30年過ぎた今、彼らの音楽性に素直に興味を惹かれるようになった。
百鬼夜行の回想録~80'sインディーズ特集 第8回:耽美の歌姫SYOKOとG-SCHMITT
サディ・サッズの思い出~「時の葬列」復活に捧ぐ
アレルギーの思い出~アレルギー未発表ライヴCDリリースによせて
幻覚マイムの思い出~乞CD化!

それを思い出すキッカケは、2012年4月の『時の葬列』の復活だった。ジュネの尽力でこのイベントシリーズは現在まで続き、今年はオート・モッド結成35周年を記念してより精力的に開催されている。この日は灰野敬二をはじめ、いわゆるゴス系ポジパン系とはひと味違ったラインナップ。

●DER EISENROST

(写真の撮影・掲載については主催者の許可を得ています。以下同)

1980年に壁に囲まれた西ベルリンでアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンが叩き鳴らし新時代の幕開けを告げたメタルパーカッションを現代に継承する5人組。90年代ノイズロックの代表ユニット、ツァイトリッヒ・ベルゲルターのメンバーだった石川忠を中心に結成。ダークなノイズロックに2台のメタルパーカッションが文字通り火花を散らすサウンドにゴシック色はないが、オリジナル『時の葬列』の主要バンドのSADIE SADSがメタルパーカッションを得意にしていたことを思えば、ダークキャッスルには似合いのバンドと言えるだろう。




●BAAL


トライバルなメイクを施したVoとGに外人ドラマーのトリオ。デジタルとライヴビートの融合=デジロックと言うとダンサブルなサウンドをイメージするが、BAALは正反対の生身のハードコア・サウンドが炸裂して気持ちがいい。ヴォーカルの煽りが熱狂に油を注ぎ、ステージ正面は屈強な外人客も入り交じってのモッシュ大会。80年代ハードコアの殺伐とした雰囲気ではなく、純粋に音楽に鼓舞された暴力性は、21世紀のハードコアのあるべき姿を象徴している。




●灰野敬二


吉祥寺マイナー時代にジュネと交流した灰野敬二が、30余年の空白期間を経てこのイベントに出演するとは、非常階段とのコラボ以上に有り得ない出来事かもしれない。スタイルに囚われない表現を追求しアンダーグラウンドを極める灰野と、ヴィジュアルを含めたゴシック・スタイルを徹底して貫くジュネの世界は一見正反対に見えるが、黒/闇へのこだわり、幻想やロマン文学、実存主義やニヒリズムといった精神的志向には共通性が伺える。また、灰野の「ロック」への強い信念を思えば、ノイズやアートやフリージャズよりも、ゴシック・ロックの方が親和性が高いのは確か。独りきりで暗いステージに蠢く、濃厚なギターの轟音と深いリヴァーブの中に浮き上がる言魂、魔術の手振りで操るエアシンセによる独壇場に、会場は緊張したように静まり返った。




●AUTO-MOD


スキンヘッドに白塗りメイクのジュネが率いる異形集団=オート・モッド。ヴィジュアル系の元祖と呼ばれることもあるが、ゴスとV系がまったく異なる世界観を持つことは一目瞭然。耽美を求めるあまり畸形と化すことを厭わないゴスの世界は、徹底して暗黒に潜む魔性の存在である。太陽の下では生存できず、闇にしか棲むことを許されざる者たち。ジュネとふたりのパフォーマーの奇怪な舞いは、陶酔/覚醒、夢想/現実、男/女、歓び/哀しみ、二律背反の境界を消失させるフリークスの百鬼夜行である。


フェティッシュダディーのゴス日記

 
暗闇に
時間を葬り
永久の生

ダークキャッスル主催のハロウィーン・パーティはともかく、マダムエドワルダ、パイディアなどが出演予定の次回『時の葬列~方舟の章』には大きな興味がある。
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【蓄音機DJに朗報】105年前のDJセット「ゴーモン・クロノフォン・システム」が拷問レベルの迫力!!

2015年09月14日 01時12分41秒 | 音楽ちょっといい話


「ゴーモン・クロノフォン・システム」(1910)

1903年にフランス人技師レオン・ゴーモン(Leon Gaumont)は、ベルリン製の蓄音機を使って大音量のスピーカー・システムの開発を始めた。

1910年にパリのゴーモン・パレスで音とフィルムをシンクロさせる「クロノフォン(Chronophone)」システムをデモンストレーションした。「エグレフォン(Eglephone)」と呼ばれる空気圧縮方式のアンプを備えており、4,000人規模のホールに十分対応できる大音量を発した。画期的だったのは、蓄音機レコードの収録時間しか映像とシンクロできなかった問題を、2台の蓄音機を使うことで解決した点である。音声技師は2台のスイッチを切り替えて、途切れないサウンドトラックを再生することが出来るのである。



ふたつの蓄音機は同じ電気モーターで作動する。空気圧縮ゲージの下の制御バルブから空気ホースがそれぞれのモーターに繋がっている。この制御バルブの操作で、現代のDJのようにクロスフェードも可能な筈。下の写真の明るい色の金属多岐管が、蓄音機の出力管をラッパに繫いでいる。



蓄音機のアームは重いのでスピーディーな操作が難しいが、それを解決すべくロボットのような球体間接がアームに組み込まれている。



現物はパリのCNAM(Conservatoire National des Arts et Metiers/美術工芸国立音楽院)にある。



音の拷問
ラッパとラッパに
挟まれて

KO.DO.NA(蓄音機DJ)2/3@Bul-let's120213
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灰野敬二≡非常階段@渋谷マウントレーニアホール 2015.9.11(fri)

2015年09月13日 02時52分00秒 | 灰野敬二さんのこと


第四回 真夜中のヘヴィロック・パーティー

東京都 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN 20:00 / START 21:00
<出演>灰野敬二≡非常階段 / 非常階段 featuring 戸川純 / Controversial Spark / スネオヘアー×小松正宏(bloodthirsty butchers) / 蛸地蔵 / キノコホテル / GLIM SPANKY / OverTheDogs



最初の出会いが最悪だったふたりが、月日を経て恋に落ちて結ばれる、という古き良きアイドル歌謡の定番ストーリーが、21世紀の日本の地下音楽に当て嵌まるとは、想像はしたが予想はしていなかった。
【趣々悠々】秋も深まり寒くなったので先週出た非常階段と灰野敬二の新作に想いを馳せてみた。



縁結びという訳ではなかろうが、ドラびでおこと一楽儀光が主催・共催したイベントで前哨戦とも取れる両者の接触が行われていたことは今思うと感慨深い。
灰野敬二+美川俊治+ドラびでお@秋葉原 Club Goodman 2012.3.24 (sat)
灰野敬二×JOJO広重×ドラびでお@秋葉原CLUB GOODMAN 2014.7.4(fri)
灰野敬二/JOJO広重/ドラびでお/七尾旅人@秋葉原CLUB GOODMAN 2014.11.1(sat)
【霜月の二大フェス】『秩父4D』灰野敬二/JOJO広重/大友良英etc.2014.11.3(mon/holiday)

灰野敬二+美川俊治+doravideo@秋葉原 Club Goodman 3/24/2012


また今年6月スイスで開催された声をテーマにした音楽祭SCREAMSCAPEに日本からは灰野とJunkoが参加し、同じ日に同じステージに立った(共演ではない)という縁も伝えられている。

Keiji Haino live at Screamscape (complete)

Michel Henritzi & Junko live at Screamscape


また非常階段の活動を眺めば、結成36年目に突入した今年は公約とおり『解体的交歓』を順調に実行中。
『私をノイズに連れてって』with ゆるめるモ!
『ノイジー・キラー』with 初音ミク
『E.G.階段/LIVE IN TOKYO 24 NOVEMBER 2013』with Esplendor Geometrico
『NOISE JOIN INN』with 大友良英


「混沌」から「交歓」へ~2015年最新音楽展望~

刮目すべきは、2013年5月の第一回以来連続出演し『非常階段 featuring ゆるめるモ!』『オーケン初音階段(大槻ケンジ+初音階段)』『非常階段 featuring 戸川純』といった解体的交歓の舞台『真夜中のヘヴィロック・パーティー』での出来事である。いわば階段コラボの創造道場で産まれた灰野敬二と非常階段のハンドとしての初コラボ。それを『灰野敬二≡(イコール)非常階段』と名付けた真意は、主従関係・上下関係・前後関係の意味を持たざるを得ない「+(プラス)」や「×(かける)」を除外して、完全対等の関係であるだけでなく、本質的に同じ属性を持つ両者の究極の関係性を示すには二本の「=(イコール)」では脆弱過ぎるので、三本線で支えるしかないと言う理由だろう。

非常階段 featuring ゆるめるモ!「Hamidasumo!」真夜中のヘヴィロック・パーティー@渋谷マウントレーニアホール 20150515


ステージ中央の灰野のギターでスタートした初共演はすぐにフルパワーチャージされ、PAから溢れ出す音のシャワーが闇となって会場を満たし、金縛りに会ったかのような緊張状態へ。情け容赦なく激しいアクションで轟音を放つ灰野と、一歩も引くことなくキングのノイズで跳ね返す非常階段四人の五つの黒い塊は、聴き手の耳から脳髄に達すると、七色分析されハレーションを起こす。その痺れる感覚に、深いクッションのシートに沈み込んだ身体は深い眠りに誘われる。会場が広い分、音が四方八方彷徨うのでヴォリュームオーヴァーの圧迫感は感じなかったが、40分強の嵐が過ぎ去った後半日間、三半規管の真ん中でブーンという蜂の羽音が鳴り止まなかった。



願わくばこの二者が再び交わり歓ばんことを!

出会いから
一生続く
羽根の音



秩父4D 2015

日程:9月26日(土)27日(日)
場所:秩父番場町商店街
チケット:一日券2800円、通し券3800円(各税込。詳細後日発表)

出演者
ドラびでお doravideo
灰野敬二 keiji haino
非常階段 hijokaidan
テンテンコ tentenko
テニスコーツ tenniscoats
七尾旅人 tavito nanao
and more

公式サイト
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【リズムの時代】多次元宇宙で共振する相対性響鳴体~デヴィン・グレイ『リラティヴ・レゾナンス』

2015年09月11日 00時56分49秒 | 素晴らしき変態音楽


『Devin Gray/RelativE ResonancE』

Skirl Records

Devin Gray (ds)
Chris Speed (ts, cl)
Kris Davis (p)
Chris Tordini (b)

1. City Nothing City
2. In the Cut
3. Notester
4. Jungle Design (for Hannah Shaw)
5. Transatlantic Transitions
6. Undo the Redo
7. RelativE ResonancE (for Tadd Dameron)
8. Search It Up

All compositions by Devin Gray (VonerMusic, BMI)
Produced by Devin Gray; recorded by Tom Tedesco at Tedesco Studios, NJ
Mixed with Eivind Opsvik; mastered with Liberty Ellman; edited with Nathaniel Morgan



ドラマーとは微に入り細に入り共演者を鼓舞する狼藉者である。

メイン州で生まれ育ち、2006年にニューヨークへ移り、アメリカ/ヨーロッパで様々な活動を繰り広げるデヴィン・グレイ。リーダーとして率いる2つのバンドのうち、エラリー・エスケリン(ts)、マイケル・フォーマネック(b)、デイヴ・バルー(tp)とのカルテット「ディリーゴ・ラタプラン」は2012年アルバム『Dirigo Rataplan』をリリースし、"グレイの作曲は、繊細なテンポ感と波打つ弾力性を、絶妙なバランスで表現する"と高く評された(New York Times)。



しかし、もうひとつのバンド「リラティヴ・レゾナンス(RelativE ResonancE)」は、2007年の結成以来音源を発表することなくひたすらリハーサルとライヴ経験を重ねてきた。8年目の今年6月、満を持してアルバム『リラティヴ・レゾナンス RelativE ResonancE』がリリースされた。グレイが「多次元のモザイク構造のアルバム」と語る通り、収録された創造性に満ちた楽曲は、バンド・メンバーの才能を最大限に発揮させている。



クリス・スピード(ts,cl)と女性ピアニストのクリス・デイヴィスは、それぞれ持ち前の幅広い感情表現を活かして、大胆で荒々しいランニングと穏やかなストロークの間を行き交う。ベーシストのクリス・トルディーニは起動エンジンとしてバンドの屋台骨を支える。グレイ自身は繊細な役どころを演じ、リード楽器が切り開いた空間に、絶妙なタッチでアクセントの道標を付け加える。

堅固だが同時に流動的なエモーションを持つ楽曲構造が、グレイの言う「モザイク構造」であろう。四人がそれぞれ自由度の高い演奏を繰り広げる中に、個々の創造性を際立たせる絶妙なキメやブレイクが仕込まれており、演奏者は我知らず潜在能力の底の底まで曝け出し、ワンランク上の陶酔感を聴き手に分け与えるのである。



包み込む母性と突き放す残忍性を兼ね備えたドラマーならではの感性が、作曲に於いてもバランスとアンバランスの垣根を取り払い、人間の非均衡性を詳らかにしたのである。本質的に不釣り合いな人間たちが共に鳴ることで生まれる微かな震えのモワレが心に響く。『RelativE ResonancE=相対する共鳴』とは言い得て妙である。


Devin Gray Official Site

ドラマーが
作曲すれば
万事順調

Chris Pitsiokos / Devin Gray / Pascal Niggenkemper - at SpectrumNYC - February 11 2014


<参考記事>
【Disc Review】木管ジャズの黄金郷~ハリス・アイゼンシュタッド『ゴールデン・ステートII』
【リズムの時代】第2回:トマス・フジワラ&ザ・フック・アップ『アフター・オール・イズ・セッド』
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メタリカ『エンター・サンドマン』七変化:犬/美少女/JK/チビッコ/バンジョー/チェロ/警笛ラッパ

2015年09月10日 00時47分32秒 | 動画の歓び


BABYMETAL、英国「Reading and Leeds Festivals」出演で9万人熱狂!そして2016年4月ウェンブリー・アリーナ・ワンマン公演決定!というニュースが大々的に報じられたのは9月初旬のことだった。すっかりでんぱ者と成り、ベビメタのフォローが疎かになっていた筆者としては、今更騒ぐことも憚られ、密かにスルーを決め込んだ。



とは言うものの好奇心には勝てずググっていると、ベビメタちゃんのレディングでのインタビュー映像を発見。彼女たちはメタルのすべてをメタリカから学んだと語る。その恩返しにダンスを教えてあげたい、という健気な姿勢に胸を打たれた。

Babymetal: "We Want To Teach Metallica Our Dance Moves"

ヘビメタ再来、日本発・世界のアイドル「ベビーメタル」

ベビメタのメタル師匠メタリカの最大のヒット曲「エンター・サンドマン」は、様々なジャンル、楽器、人種、動物にカヴァーされてきた。サンドマンとはドイツの民間伝承に登場する睡魔の「砂男」。ファンタジックでちょっとホラーっぽい世界観が人の心をくすぐるのだろう。数あるカヴァー映像から選りすぐりの作品を集めてみた。

Metallica - Enter Sandman [Official Music Video]


【犬】
Dog is playing drums - Metallica Enter Sandman


【美少女】
Enter Sandman. Cover by: Juliane Vieira & Meytal Cohen.


【女子高生】
METALLICAのENTER SANDMANを弾いてみた


【チビッコ】
Enter Sandman Metallica by The Mini Band 8 to 10 years old


【バンジョー】
Metallica - Enter Sandman banjo cover #banjoholics


【ジャズ】
Metallica - Enter Sandman (Jazz version by The Jazzifiers) - Daniel Zamfir & Marius Pop

Daniel Zamfir - vocals
Marius Pop - guitar

【チェロ四重奏】
Apocalyptica - 'Enter Sandman' (Official Video)

'Enter Sandman' is taken from the Apocalyptica album 'Plays Metallica by Four Cellos' released in 1996.

【ヴォーカル】
Youn Sun Nah - Enter Sandman

Youn Sun NAH takes on Metallica's most famous song, 'Enter Sandman'. This song is featured in her seventh studio album 'Same Girl' which has won numerous awards from around the globe.

【ブルーグラス】
Enter Sandman // Iron Horse

Metallica's Enter Sandman changed to the Bluegrass Genre.

【警笛ラッパ】
METALLICA Enter Sandman [Air-Horn Version] (By Bill Bailey)


砂男
みんな大好き
カヴァっちゃお

以前紹介した人気ネット・ギタリスト「ロブ・スキャロン」は、この曲を後ろから逆回転させてカヴァーし、そのビデオを逆再生して元に戻す、というややこしい試みに挑戦した。こやつ、やはり只者ではない。

【逆回転】
Enter Sandman (backwards cover, FORWARDS)


【逆回転の逆回転】
Metallica - Enter Sandman (BACKWARDS cover)

バンジョー&歯医者でスラッシュメタル!!ネット・ギタリスト「ロブ・スキャロン」がトンでもねぇ!!!
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新連載スタート!【えいたそ人形劇場】第一話『えいたそちゃんがやってきた』の巻

2015年09月09日 01時39分19秒 | 連載小説

みんな仲良しパペット仲間。


あれれ、新しいお友達かな?誰かしら?


飛び出したのはえいたそちゃんでした!


でんぱ組.incイエロー担当のえいたそちゃん。


アイコンは『ひまわり』と『パイナップル』。


チビッコたちの人気者。


お姉さん方のかわいい妹。


素敵な彼氏も出来て、『リア充』だよー。


みんながいるし仲間だもん!


ハッピープルプルピープルン!

えいたそちゃん
みんなに笑顔を
届けたよ


でんぱ組.inc「あした地球がこなごなになっても」



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【DiscReview】NY即興シーンの精鋭ベーシスト、マックス・ジョンソン率いるトリオの新作を聴く

2015年09月08日 00時30分38秒 | 素晴らしき変態音楽


『Max Johnson Trio / Something Familiar』

Fresh Sound FSNT471

Kirk Knuffke (cornet)
Max Johnson (b)
Ziv Ravitz (ds)

1. Cindoze
2. Blips and Bloops
3. Cold Blooded
4. Little Arnie
5. Les Vague
6. Hammer Song
7. Something Familiar
8. Wind Song

Recorded December 21st, 2014 at Acoustic Recording by Michael Brorby.
Mixed by Max Johnson in the peace of his home.
Mastered at Park West Studios by Jim Clouse.
Original Artwork by Victoria Salvador

Produced by Max Johnson
Executive Producer: Jordi Pujol
All compositions by Max Johnson



贅肉を削ぎ落としたハードボイルド・ジャズ

クリス・ピッツイオコス・トリオのベーシストでもある25歳のマックス・ジョンソンをリーダーとするトリオの3rdアルバム。コルネット奏者のカーク・ナフクは2005年からNYで活動をはじめ、ブッチ・モリスやラズウェル・ラッド、ウィリアム・パーカーなどとサイドメンとして60作以上のアルバムに参加し、リーダー/コ・リーダー作は15作を数える、NYCで最も忙しいミュージシャンの一人(New York Times)。イスラエル生まれのドラマー、ジヴ・ラヴィッツは2000年からNYに住み、リー・コニッツ、ジョー・ロヴァーノ、トーマス・スタンコなどと共演し、エンヤ・レコードとレコーディング・アーティストとして契約する実力派で、NYで最も求められるドラマーの一人である。

NYで最もオファーの多いベース奏者と呼ばれるマックス・ジョンソンが、同じく多忙なふたりと一緒にレギュラー・バンドとして4年間も活動を続けてきた理由は、三人のコンビネーションの深さを知れば明白である。適切にも『身近なもの(サムシング・ファミリアー)』とタイトルされた本作で、トリオの親密さと共に、長続きする秘訣が明らかにされる。

最初にベース音がさざ波を起こすと、エコーのようにコルネットが浮かび上がる。暫し語り合ううちに、ベースが一定のフレーズを奏で始める。それを合図にコルネットが声高に歌いはじめ、ドラムが細かいリズムで後を追う。三者が軽やかにステップを踏み、追いかけっこのはじまりだ。時に立ち止まって口論したり、ひとりだけ先に駆けて行ったりするが、鬼ごっこのように、立場が入れ替わり、追いつ追われつのスリルが続く。極めて自由度の高い演奏だが、フリーキーになり過ぎることなく、マックスの優れた作曲能力を最大限に活かしたプレイを繰り広げる。子供の遊びと違うのは、三人とも真剣そのものであること。食うか食われるかの真剣勝負。捕まりそうになると、いきなり別の方向に逃げて煙に巻く。そうかと思えば、もう降参と許しを乞うように切々とバラードを歌って追っ手を懐柔する。

通低するのはクールな空気感である。丁々発止の激しいインタープレイも、甘ったるいロマンティシズムもなく、過剰性を省いて淡々と繰り広げられるサウンドの疾走感は、ハードコアというよりハードボイルド・ジャズと呼びたい。ハードボイルド小説の主人公のように、冷酷なまでの精神的強靭さを持った三人は、いくら親密になろうとも決して馴れ合うことはなく、常に適度な緊張感を保つことで、バンドとしての一体性を保っているのである。

どこかの探偵の言葉ではないが、「タフでなければバンドはやって行けない」のである。そして「優しくなれなければバンドをやる資格がない」のは勿論だ。(2015年8月16日記 剛田武)



マックス・ジョンソン Max Johnson (b)
アメリカ、ニュー・ジャージー州ホボーケン生まれ。ドラム奏者/作曲家の父のもとで幼い頃から音楽を学び、10代半ばでジョン・アンダーソンやジョン・ウェットンなど有名ロック・アーティストのツアーにベーシストとして参加。2008年にジャズを志し、ヘンリー・グライムスやレジー・ワークマンなどに師事する傍ら、プロとして演奏活動、NY即興ジャズ・シーンでベーシスト/バンドリーダーとして名をなし、ブルーグラス・シーンでも引っ張りだことなる。
25歳の若さにして、数多くの有名ミュージシャンと共演し、世界的音楽フェスティバルや芸術センターに出演、サイドマンとして25作を超えるアルバムに参加。「ニューヨーク・タイムズ」「ジャズタイムス」などプレスでも高く評価され、El Intruso Internationalの評論家投票では、2012年度最優秀新人、2014年度ベーシスト部門2位、年間最優秀ミュージシャン部門4位に選出された。

主な共演ミュージシャン:John Zorn, Anthony Braxton, Muhal Richard Abrams, Candido Camero, Henry Grimes, William Parker, Butch Morris, Karl Berger, Bobby Sanabria, Sylvie Courvoisier, Erik Friedlander, Mary Halvorson, Joseph Jarman, Kenny Wollesen, Elliott Sharp, Angelica Sanchez


最新インタビュー(2015年8月15日メールにて)

Q1. アルバム・タイトルについて
MJ:アルバム・タイトルの『サムシング・ファミリアー(身近なもの)』は収録曲のひとつから取りました。私はタイトルを余り考えないようにしていますが、この曲は作曲してすぐにタイトルが頭に浮かんだのです。他の曲名を引用しようとも考えていましたが、上手く行きませんでした。このタイトルが私に身近だということでしょう。

Q2. ジャケットのアートワークについて
MJ:私のアルバムのアートワークは(『The Prisoner』を除いて)すべて、ヴィクトリア・サルヴァドールが手がけています。彼女は明確で力強いスタイルを持った素晴らしいアーティストで、いつもファンタスティックな仕事をしてくれます。どんなに複雑だろうとシンプルだろうと、彼女のアートワークを見るといつも微笑ましい気持ちになります。彼女とコラボレーション出来て幸運です。是非彼女の他のアートもチェックして下さい。見る価値有りですよ!
Victoria Salvador Official Website

Q3. トリオのメンバーとの出会いについて。
MJ:カーク・ナフクとはフェデリコ・アージのバンドで出会って、すぐに彼のサウンドとスタイルに惚れ込みました。ジヴ・ラヴィッツと会ったのは、彼がスティーヴ・スウェルとヨアヒム・バーデンホーストと一緒にインターナショナル・トリオにいた時です。素晴らしいバンドでした。私は、フリーでもグルーヴィーでも、メロディックでも破調でも、本当にダイナミックに演奏できるバンドの結成を目指していました。そのとき真っ先に頭に浮かんだのがこのふたりだったのです。それから4年余り一緒に演奏して、ずいぶん成長しました。彼らとプレイするのはいつも最高の気分です。

Q4. バンドの楽器編成について
MJ:即興演奏家に関しては、私は楽器が何かはまったく気にしません。どの演奏家も自分自身のユニークなサウンドを持っているので、誰のサウンドが他の誰のサウンドと調和して、どんな美しいものを産み出せるのか、想像しようとしています。

Q5. NY即興シーンを構成する世代について
MJ:クリス・ピッツイオコスや私よりも若い世代の演奏家もいて、18,9歳でとても旨くやっています。その一方で、80代、更に90代で未だに刺激的なプレイをする音楽家もいるのです。演奏家の共同体がどんどん大きくなって、ひとつの大家族のようになってきた現在は、即興音楽にとってとても面白い時です。クリスと一緒にプレイするのと、カール・バーガーやウォーレン・スミスと共演するのとは、学ぶものは大きく異なります。でも、そんなにも多くの驚くべき生の音楽に触れられることは、この上ない歓びです。

Q6. 今後の予定
MJ:今のところ、昨年録音した2,3のレコードのリリースに向けて作業を進めています。また、最近は室内楽用の作曲をしています。さらに、サイドマンでのいろいろな演奏活動に加えて、大編成のアンサンブルの音楽にも従事しています。忙しいけど文句はありません!


Max Johnson Official Site

Jazz Right Now - Report from New York 今ここにあるリアル・ジャズ - ニューヨークからのレポート
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