第四回 真夜中のヘヴィロック・パーティー
東京都 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN 20:00 / START 21:00
<出演>灰野敬二≡非常階段 / 非常階段 featuring 戸川純 / Controversial Spark / スネオヘアー×小松正宏(bloodthirsty butchers) / 蛸地蔵 / キノコホテル / GLIM SPANKY / OverTheDogs
最初の出会いが最悪だったふたりが、月日を経て恋に落ちて結ばれる、という古き良きアイドル歌謡の定番ストーリーが、21世紀の日本の地下音楽に当て嵌まるとは、想像はしたが予想はしていなかった。
⇒【趣々悠々】秋も深まり寒くなったので先週出た非常階段と灰野敬二の新作に想いを馳せてみた。
縁結びという訳ではなかろうが、ドラびでおこと一楽儀光が主催・共催したイベントで前哨戦とも取れる両者の接触が行われていたことは今思うと感慨深い。
⇒灰野敬二+美川俊治+ドラびでお@秋葉原 Club Goodman 2012.3.24 (sat)
⇒灰野敬二×JOJO広重×ドラびでお@秋葉原CLUB GOODMAN 2014.7.4(fri)
⇒灰野敬二/JOJO広重/ドラびでお/七尾旅人@秋葉原CLUB GOODMAN 2014.11.1(sat)
⇒【霜月の二大フェス】『秩父4D』灰野敬二/JOJO広重/大友良英etc.2014.11.3(mon/holiday)
灰野敬二+美川俊治+doravideo@秋葉原 Club Goodman 3/24/2012
また今年6月スイスで開催された声をテーマにした音楽祭SCREAMSCAPEに日本からは灰野とJunkoが参加し、同じ日に同じステージに立った(共演ではない)という縁も伝えられている。
Keiji Haino live at Screamscape (complete)
Michel Henritzi & Junko live at Screamscape
また非常階段の活動を眺めば、結成36年目に突入した今年は公約とおり『解体的交歓』を順調に実行中。
『私をノイズに連れてって』with ゆるめるモ!
『ノイジー・キラー』with 初音ミク
『E.G.階段/LIVE IN TOKYO 24 NOVEMBER 2013』with Esplendor Geometrico
『NOISE JOIN INN』with 大友良英
⇒「混沌」から「交歓」へ~2015年最新音楽展望~
刮目すべきは、2013年5月の第一回以来連続出演し『非常階段 featuring ゆるめるモ!』『オーケン初音階段(大槻ケンジ+初音階段)』『非常階段 featuring 戸川純』といった解体的交歓の舞台『真夜中のヘヴィロック・パーティー』での出来事である。いわば階段コラボの創造道場で産まれた灰野敬二と非常階段のハンドとしての初コラボ。それを『灰野敬二≡(イコール)非常階段』と名付けた真意は、主従関係・上下関係・前後関係の意味を持たざるを得ない「+(プラス)」や「×(かける)」を除外して、完全対等の関係であるだけでなく、本質的に同じ属性を持つ両者の究極の関係性を示すには二本の「=(イコール)」では脆弱過ぎるので、三本線で支えるしかないと言う理由だろう。
非常階段 featuring ゆるめるモ!「Hamidasumo!」真夜中のヘヴィロック・パーティー@渋谷マウントレーニアホール 20150515
ステージ中央の灰野のギターでスタートした初共演はすぐにフルパワーチャージされ、PAから溢れ出す音のシャワーが闇となって会場を満たし、金縛りに会ったかのような緊張状態へ。情け容赦なく激しいアクションで轟音を放つ灰野と、一歩も引くことなくキングのノイズで跳ね返す非常階段四人の五つの黒い塊は、聴き手の耳から脳髄に達すると、七色分析されハレーションを起こす。その痺れる感覚に、深いクッションのシートに沈み込んだ身体は深い眠りに誘われる。会場が広い分、音が四方八方彷徨うのでヴォリュームオーヴァーの圧迫感は感じなかったが、40分強の嵐が過ぎ去った後半日間、三半規管の真ん中でブーンという蜂の羽音が鳴り止まなかった。
願わくばこの二者が再び交わり歓ばんことを!
出会いから
一生続く
羽根の音
秩父4D 2015
日程:9月26日(土)27日(日)
場所:秩父番場町商店街
チケット:一日券2800円、通し券3800円(各税込。詳細後日発表)
出演者
ドラびでお doravideo
灰野敬二 keiji haino
非常階段 hijokaidan
テンテンコ tentenko
テニスコーツ tenniscoats
七尾旅人 tavito nanao
and more
⇒公式サイト