A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

矢野顕子×上原ひろみ@渋谷 NHKホール 2011.12.11 (sun)

2011年12月13日 00時23分42秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


まずは昼間に渋谷オーディトリウムで安井豊作監督『Rocks Off』を観る。川口雅巳氏も観に来ていた。これは2004年に解体された法政大学学生会館の映画であり、出演者は灰野敬二さんひとり。いきなり灰野さんのピアノ演奏で始まり驚く。灰野さんがピアノを披露するのは初めて。即興だがフリージャズとは異質な、ピアノ自体を解体するような演奏が灰野さんらしい。川口氏によれば灰野さんの自宅には電子ピアノがおいてあったそうだ。丁度今浅川マキさんの著作を読んでいるところなので「あの男がピアノを弾いた」というマキさんの歌(阿部薫さんに捧げた曲)が頭をよぎる。灰野さんに是非ライヴでピアノ演奏をしてもらいたいものである。映画は灰野さんの演奏以外は学生会館解体工事の模様を何の感情も差し挟まず淡々と描いたものではっきり言って退屈この上ない。案の定熟睡してしまった。評論家の佐々木敦氏は気に入ったようで「安井豊作監督『ROCKS OFF』は傑作だった。トークでも話したが、ノスタルジーもセンチメントもかけらもない、ひたすら即物的な映画。しかしそれゆえにこそ、この上なく感動的な作品。いちはやく観れてよかった。」とツイートしている。とにかく厳格で冷徹な映画。上映のあとに佐々木氏と安井監督のトークがあったようだが、私はコンサートの時間が迫っていたので観ないで会場をあとにする。


久々のNHKホール。キャパ3000人のホールは国際フォーラムや武道館やドームに慣れた目から見るととてもコンパクトに感じる。矢野顕子×上原ひろみ「今年は2人でさとがえるツアー~Get Together~」。最近、昭和女子大学人見記念講堂でライヴ・レコーディングされたデュオCD「Get Together-LIVE IN TOKYO」をリリースしたばかりのふたりのデュオとして初の全国ツアーである。CDもリリカルなピアニズムと愛くるしい矢野さんのヴォーカルが素晴らしい作品だったが、こうして生で共演を観るとふたりの絶妙なコンビネーションと音楽を奏でる喜びがダイレクトに伝わって来てとても幸せな気持ちになる。ふたりともニューヨーク在住だから普段から親しく交流しているという。そんな飾らない雰囲気が音楽の魔法に満ちた時間を産み出す。MCではアメリカ産のケープコッド・ポテトチップスの話や青森に行って真っ先にラーメンを食べに行った話など食べ物の話に終始する。観ているこちらもお腹が空いてくる。ひろみちゃんの演奏を観るのは1年ぶりだったが、自分のリーダーバンドの時の緊張感とは違い、リラックスした演奏がとても新鮮だった。

ひろみちゃんのオフィシャル・ブログはライヴとラーメンの写真ばっかりで微笑ましい。

Set List
1 そこのアイロンに告ぐ
2 Evacuation Plan
3 ずいずいThings (ずいずいずっころばし~My Favorite Things)
4 Cape Cod Chips - LIVE IN TOKYO -
5 Lean On Me
6 Deja vu
7 学べよ
(休憩)
8 (Akiko Solo)
9 (Akiko Solo)
10 (Hiromi Solo)
11 月と太陽
12 Children In the Summer
13 りんご祭り(リンゴの木陰で~リンゴの唄)
EC1 ラーメンたべたい
EC2 グリーン・ティー・ファーム



厳しさと
優しさ両方
体験した日曜日

コンサート終了後、やむにやまれず同僚を誘って王将でラーメンを食べて帰った。そういう人がかなり多かったのでは?
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