A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

弄繰り回された音たち~ゆらゆら帝国「REMIX 2005-2008」

2008年07月03日 23時41分54秒 | 素晴らしき変態音楽
これは面白いCDだ。ゆらゆら帝国がアルバム「Sweet Spot」と「空洞です」及びその間にリリースしたシングル曲のリミックスを集めた2枚組。
私はクラブ・ミュージックに殆ど関心がない人間なので、リミックスといえばスティーヴ・ライヒやピエール・アンリなど現代音楽やゴングなどプログレのもの以外は、今まで積極的に聴いてこなかった。
ゆらゆら帝国の「ソフトに死んでいる」(「Sweet Spot」収録)のリミックス12インチがクラブでウケているという話は雑誌などで読んで知っており意外な感じがしていた。
「Sweet Spot」以降のゆら帝はロック的なビート感が希薄になりサウンド的には前衛性を増してきた。レコーディングも音を重ねて厚くしていくのではなく、逆に音を引き算し、曲の本質を明らかにしていくような方法論を取ってきた。
そんな彼らの姿勢がはっきり表れたのがこのリミックス・アルバムだと思う。散々聴いてきた曲たちが全く別の表情を見せてくれる歓び。音を足したり引いたり好き勝手に弄っているのだ。クラブ・シーンを意識したわけではないと思う。このアルバムでゆら帝は自らの音の要素を執拗に解体し再構築して自ら楽しんでいる。私にはノイやクラスター、アシュラ・テンペルなどのジャーマン・ロックやエイフェックス・ツインやオウテカのようなテクノの方法論に近い気がする。
これを聴いていると昔私が自分で作った音源をエフェクターを通して聴いて楽しんでいたことを思い出す。

リミックス
音を苛めて
快感だ

まあ深く考えず奇抜なビートに身を任せていればいいのだが。



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