A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ヨーロッパ前衛ロックの源泉~ヘンリー・カウ

2010年11月16日 00時31分24秒 | 素晴らしき変態音楽
ヘンリー・カウというバンド名は70年代末~80年代初頭にプログレにハマった人達にとっては大きな神通力を持つ名前だろう。

イエス、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、ELPといった従来のプログレには飽き足らず、よりアンダーグラウンドでアヴァンギャルドなロックを求めた者に大きな影響を与えたRecommended Recordsというレーベルが活動を開始したのが1978。英米に限らず世界中のマイナーな前衛ロックを配給したこのレーベルは、ヘンリー・カウのクリス・カトラーにより設立され、ベルギーのユニヴェル・ゼロ、フランスのアール・ゾイ、エトロン・フー・ルルーブラン、スウェーデンのサムラ・ママス・マンナ、イタリアのストーミー・シックスなど知られざる才能を世界中に知らしめた。日本では当時雑誌Fool's MateやMarquee Moonがこのレーベル/シーンを積極的に採り上げ、レコード会社もユーロ・ロックと銘打って英米以外のヨーロッパのロック、特にプログレの隠れた名盤を発掘し、ひとつのブームを作り上げた。

中でもヘンリー・カウの靴下ジャケットの初期3枚はその複雑な構成と明確な政治的スタンスで、"Rock In Opposition"=反対派ロックの基本アイテムとして多くの人に聴かれた。ヘンリー・カウ自体は1978年に解散していたが、ダグマー・クラウゼ(vo)、クリス・カトラー(ds)、フレッド・フリス(g)、ティム・ホジキンソン(key)、ジョン・グリーヴス(b)、リンゼイ・クーパー(reed)等のメンバー達はソロ活動や新バンドの結成などで活躍した。

私は大学でユーロ・ロック研究会に所属したが、入部の際にはヘンリー・カウのイントロ当てクイズ(笑)が行われたのを覚えている。

西欧音楽の全てのアヴァンギャルドな要素を体現したバンドとしてヘンリー・カウはプログレを超えて今後も高く評価されていくに違いない。

古き良き
時代の象徴
聴き直す

無性に聴きたくなってBox Setを3種類注文してしまった。

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