A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ワイルド&キュートに鳴らす第六感のロケンロー~SIX「COBB(color of back beat)」

2012年06月01日 01時24分59秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


このブログを以前からご覧いただいている方にはお馴染みの日本のガールズ・ガレージ・ロックの雄sixの2年9ヶ月ぶりの3rdアルバム「COBB(color of back beat)」がリリースされた。

思えば8年前吉祥寺の良心的なレコード店ココナッツディスクでデビューEP「six -6つ数えろ-」を耳にして以来だからずいぶん長い付き合いになる。2006年のデビュー・アルバム「GPBB (Good Panty Bad Briefs)」を購入したその日に下北沢でレコ発ライヴがあったという偶然に始まって、そのカッコ良さに惚れ込み、横浜のカフェまで追っかけるほど夢中になった。日本の90'sガールズ・ガレージの代表格Lulu's Marbleを思わせるワイルドなシャウトを聴かせるヴォーカル/ベースのchelio嬢がsixより以前に下北沢Club QUEで観たガールバンド、タイガーリリィのメンバーでもあったことも知った。ギターのLola嬢は大人しそうなお嬢さん、黒一点ドラムのMat氏はマッシュルーム・ヘアのモッズ青年と見た目も素敵なトリオだった。99粒の泪というガレージ・バンドのメンバーがキーボードでゲスト参加したり、仲良しのギャルバンDiesel Annと合体ユニットを組んだり、フレンチ風のお洒落なイラストの展覧会を開いたり、chelio嬢の活動は幅広くますます興味を惹かれた。2008年にLola嬢が脱退したあとふたりのギタリストを加えて4人組になるが、やがてギターはひとりになりトリオ編成に。翌年2ndアルバム「LHBB (Little Humming Blues Bird)」をリリース。和田アキ子のカバーを含む作品で従来のガレージ・サウンドにガールポップの魔法の粉をふりかけた世界に惚れ直した。新宿Red Clothのレコ発ライヴにも行ったが、その頃からライヴハウスのタバコの煙に耐えられなくなったのと、キノコホテルに興味が向いてしまったこともあり、ガレージ・ロック系イベントから足が遠のき、sixを観ることもなくなってしまった。

それでも時々オフィシャルHPを観てスケジュールをチェックしていた。昨年末にレコーディング中との情報を知り楽しみにしていた3rdアルバムが遂にリリース。初回プレスは型抜きスペシャルブックケース付。ディスクユニオンでは前作同様Tシャツ付きの特別パッケージが発売され迷わず購入。デザインのコガアサミさんをググると何と元タイガーリリィのヴォーカルのアサミ嬢であることが判明。現在福岡在住で主婦デザイナーとして活躍中、手がけたアーティストにキノコホテルやチョコメイツ(岡山のガールズ・バンド。2005年に彼女たちの対バンでタイガーリリィにいたchelio嬢に出会った)やニートビーツなどがあり不思議な縁に驚いた。写真撮影の柴田恵理さんがクロマニヨンズ、ギターウルフ、コレクターズ、GO!GO!7188など私の好きなロケンローラーを数多く撮影するロック写真家であることも素敵だ。

肝心の内容はますます磨きのかかった珠玉のガレージ・ロック&ポップンロールのオンパレード。ブランクなくライヴを続けてきた彼女たちの成長の跡とデビュー当時と変わらない初期衝動に貫かれたサウンドに心が躍る。冒頭から割れそうな程のレベルで録音されたドライヴ感のあるガレージ・ロックに吹き飛ばされる。ワイルドなシャウトとポップセンス溢れるサウンドが駆け抜ける23分のロケンロー天国。クラブDJのアゲタイムの必殺ナンバー、トレイシー・ウルマンの「Breakaway」の日本語カバー「真夜中のブレイクアウェイ」、古参のモッズ/サイケ・バンド、The Hairのカバーを含む全10曲。特にタイトル通り45秒間にロケンローの粋を詰め込んだ「45」のスピード感には脱帽。驚く程ポップなメロディもあり何回聴いても飽きることがない。キノコホテルが失ってしまった、タバコの煙る場末のクラブの甘い誘惑に満ちた危険な香りに思う存分身を任せることが出来る。





★chelioスペシャル・インタビュー


(すっかりご無沙汰してしまい失礼覚悟で簡単なインタビューができないかとchelio嬢にメールを送ったら快く答えてくれました。)

1:音楽(ロック)を始めたきっかけを教えて下さい。
―10代のころから、とにかくバンドがやりたかったのです。

2:chelioさんのバンド歴を簡単に教えて下さい。
―six活動中初期にタイガーリリィというバンドでベースを弾いていた時期もあります。
six以前はギターレスの3ピースバンドでベースボーカルをしていました。特に音源は残していません。

3:バンド名の由来を教えて下さい。
―第六感

4:Mat、Lolaとのトリオになったのはいつですか?そのメンバーでの初ライヴはいつどこでしたか?
―たしか2005年ごろでしょうか?色々な方にサポートしていただいた時期が長いので
正確な年やライブの場所は覚えていません。

5:結成当時よく出ていたイベント、よく対バンしたバンドは?
―結成当初は横浜の音楽バーや外国人の方が多いパブでやる機会が多かったです。

6:英語の曲と日本語の曲を書くのに違いはありますか?
―英曲をカバーするときは和訳の際にポップな感じにすることが多いですが
自分で作る曲の場合は特に意識はしていません。

7:カバー曲を選ぶ基準は?前作の和田アキ子、今作のトレイシー・ウルマンが意外だったです。
―意外でしたか!

8:sixとしての目標は?
―より多くの方にsixの曲を聞いていただくことです。

9:イラストが上手ですが学校かなんかで習ったのですか?
―ありがとうございます。以前、油絵をやっていました。

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【PROFILE】
bass,vocal : chelio
guitar,chorus : izumi
drums : mat

2003年 3ピースのガールズバンドとして活動開始
2004年 SEEZ RECORDS よりシングル「six -6つ数えろ-」発売
2006年 1stアルバム「GPBB」(グッドパンティーバッドブリーフ)発売
2009年 2ndアルバム「LHBB」(リトルハミングブルースバード)発売
数々のメンバーチェンジを経て10、現在の形に至る。
60年代をベースにしつつも、1つのジャンルに捕われない曲作りや活動をモットーとしている。
2012年 SEEZ RECORDS より3ndアルバム「COBB」(カラーオブバックビート)の発売が決定
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ご無沙汰を
感じさせない
ロケンロー

6/30に新宿タワー・レコードでインストアライヴが、7/14に新宿JAMでレコ発ライヴが決定。全国ツアーもあるので是非とも生のsixのロケンローの魅力に触れて欲しい。オフィシャルHPはコチラ


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