クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

07-03 No.21

2007年03月29日 19時09分55秒 | Weblog
<EMI CLASSICS>
CDC-3832742 \1980
カール・ジェンキンス/RIVER QUEEN(オリジナル・サウンドトラック)
ロンドン交響楽団 他
カール・ジェンキンス(作曲、オーケストレーション、指揮)
映画「River Queen」はニュージーランドを舞台に英国、アイリッシュ系文化
とマオリ文化とのはざまで自らのアイデンティティと愛に悩む若き女性のスト
ーリー。ニュージーランド出身のヴィンセント・ウォード監督、サマンサ・モ
ートン、キーファー・サザーランド、スティーヴン・リー、クリフ・カーティ
ス、テムエラ・モリソンが出演。いち早く封切ったニュージーランドでは初週
から興行成績1位を獲得。日本公開は未定。





<KML Recordings>
KML 1112/3(CD+Bonus DVD-PAL) \2300
I・ストラヴィンスキー:2台のピアノのための協奏曲(2台ピアノ版)
C・ドビュッシー:白と黒で(2台ピアノ版)
I・ストラヴィンスキー:
5つの易しい小品(1台4手連弾版)、3つの易しい小品(1台4手連弾版)、
ラグタイム(マリエルによるソロ)、
8つの易しい小品《5本の指で》より Larghetto、Moderato、Lento(カティア
によるソロ)、花のワルツ(1台4手連弾版)、
タンゴ(バビン編曲/2台ピアノ版)
カティア・ラベック(ピアノ)、マリエル・ラベック(ピアノ)
リリース第1弾となった「ボレロ(KML 1111)」が大きな話題を呼ぶなど、
華々しいスタートを切ったラベック姉妹の自主レーベル「KML Recordings」
第2弾はストラヴィンスキー&ドビュッシー!
1910年に行われた「火の鳥」初演後の舞台裏での初対面から親交が続いたスト
ラヴィンスキーとドビュッシーのカップリングという選曲からは、ラベック
姉妹の深いこだわりを感じ取ることが出来る。
「春の祭典」に代表されるストラヴィンスキー独特のリズム感とフランス印
象主義の大家ドビュッシーの色彩感は、ラベック姉妹の持ち味を存分に発揮
出来る重要な要素なのである。
中でも「動のカティア、静のマリエル」と言われる対照的な特徴を持つラベッ
ク姉妹が弾くドビュッシーの「白と黒で」は、タイトルを見ただけで否応な
しに期待させられてしまう。
ちなみに収録曲の1部はフィリップス時代に録音が行われているが、「KML
Recordings」からの最新盤は全曲が2006年にパリで収録された最新録音!
また、特典として映画製作者、ディレクター、グラフィック・デザイナーと
して活動を続けているタル・ロスナーの監修によって、CDの収録曲の中から
5作品を用いて製作されたDVDも封入されるなど満載の内容。
さらにスケールアップした世界屈指のピアノ・デュオが前作を上回る大きな
感動と衝撃を与えてくれる。今回も凄い!
(ボーナスDVDはPAL方式となります。予めご了承下さい。)




<RCO Live>
RCO 07002(SACD-Hybrid) \1980
「ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス」
(1)ウィレム・ヴァン・オッテルロー:セレナード(1944 / 1976改訂)
 行進曲 / 夜想曲 / スケルツォ / 聖歌
(2)ニック・ウート:ザ・コール(2004)
(3)ジョヴァンニ・ガブリエリ:
第12旋法による10声のカンツォーナ-サクラ・シンフォニア集第11番C.180
(1597)
(4)ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ:ラグタイム&ハバネラ(1975)
(5)ウィリアム・シュミット:
ソロ・カデンツァを伴う変奏曲-トランペット四重奏のための(1979)
(6)デレク・ブルジョワ:コンチェルト・グロッソOp.61(1979)
イヴァン・メイルマンズ(指)ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス
録音:2007年アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)
精鋭を揃えたメジャー・オケともなると、たいていセクションごとにアンサン
ブルを結成したり、アルバムをリリースしたりと自主的に活動するケースがみ
られます。その例に漏れず、名門ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団の看
板のひとつ、黄金の輝きにたとえられる金管セクションがここにCDデビュー!
その名も“ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス”。結成からわずか4年ほど、
オケの長い歴史に比べればまだ日も浅いRCOブラス。幅広くブラス音楽の可能
性に燃えるメンバーは現役のトップが名を連ねるだけにさすがに華やか。たと
えば当アルバムの先がけともなった「ファンファーレ・オーケストラ・オブ・
ザ・ネーデルラント」にもフィーチャーされていた首席のふたり、トランペッ
トのダムロウと、同じ首席奏者でも指揮にまわったメイルマンズよりも格上と
もいわれるトロンボーンのリーエン。スター・プレイヤーの顔触れに期待が大
きく膨らみます。そもそもそのメイルマンズが、RCOの若手メンバーを奨励す
る目的で始まったサロン賞を自ら獲得したことで実を結んだ当アルバム。シ
ンプルゆえにごまかしの利かない恐さを秘めた定番ガブリエリのほかは、内
容的にもかなり凝った選曲といえます。
ブラス、ハープ、チェレスタと打楽器のためのセレナードは、母国オランダ
の名指揮者オッテルローによるものでいまや20世紀の古典ともいえる作品。
ヘンツェの曲では、途中タンゴを織り交ぜながら、フォクストロット、チャ
ールストン、ルンバそしてラグタイムと楽想が移り変わり楽しさいっぱい。
ブラス・ファンの間で比較的名の通っているブルジョワは1941年英国キングス
トン生まれ。王立音楽院でハウエルズに作曲を、指揮をボールトに師事して、
このOp.61を含む12以上のブラスバンド用作品を書きました。2004年にここで
演奏にも加わるRCO首席ティンパニ奏者ウートが作曲した「ザ・コール」は、
翌2005年5月アメリカ・ツアー中のシカゴで当アンサンブルによって初演され
ています。全体としてヴァラエティに富むつくりで、曲順にも単調を避けた
工夫が施されているとはいえ、レパートリーにもまして魅せられるのは、大
編成ブラス・アンサンブルの華麗なるサウンド。マニアでなくとも、ちょっ
と耳を傾けるだけで知らず知らずのうちにいつしかエレガントで輝かしい音
色のとりことなってしまいます。しかもこれがライヴとは。最後に、この6月
にRCOを離れ、指揮者として新たなキャリアをスタートさせるメイルマンズに
とってこのたびのアルバムは感慨も一入のはずで、なによりの思い出となった
ことでしょう。
【ロイヤル・コンセルトへボウ・ブラス】
フリッツ・ダムロウ、ペーテル・マシュルス、ハンス・アルティング、
ベルト・ランゲンカンプ(トランペット)/ヤーコプ・スラフテル、
フォンス・フェルスパーンドンク、ヤープ・ファン・デル・ヴリート、
ヤスパー・デ・ワール、シャロン・サントンジュ(ホルン)/イェルゲン・
ファン・リーエン、バルト・クラーセンス、ニコ・シッパース、マーティン
・シッパース、レイモント・ムネコム(トロンボーン)/
ペリー・ホーゲンダイク(チューバ)/ヘルマン・リーケン、
バリー・ユルユス、グスターボ・ヒメノ(パーカッション)/
ニック・ウート(ティンパニ)イェルーン・バル(P)
マルク・シモンズ(チェレスタ)/ぺトラ・ファン・デル・ヘイデ(ハープ)




<LSO Live>
LSO 0109 \1150
LSO 0609(SACD-Hybrid) \1950
エルガー:
(1)エニグマ変奏曲Op.36
(2)序奏とアレグロOp.47
サー・コリン・デイヴィス(指)
ロンドンSO.
録音:(1)2007年1月6&7日
(2)2005年12月ロンドン、バービカンセンター(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:ジョナサン・ストークス
昨年12月12日にヘンデル「メサイア」の公演をもってLSO首席指揮者の任を終
えた巨匠デイヴィス。新年が明けたばかりの1月初め、ここにまたプレジデン
トとして手兵と新たなるスタートを切ったデイヴィスが放つ注目の最新アル
バムは、今年2007年に生誕150周年を迎える英国の大作曲家エルガーのエニグ
マ変奏曲。この顔合わせでは前回のスタジオ盤(65年)以来、じつに40年以
上の時を経てのライヴによる再録音となります。
管弦楽法に長けたエルガーが世に送り出し、当時のイギリス管弦楽作品史上
最高傑作として英国内にその名を知らしめたエニグマ変奏曲。のちにLSOの初
代首席指揮者に就任するハンス・リヒターによって1899年に初演されていま
す。その内容はオリジナルの主題とそれに続く14の性格的な変奏、愛妻アリ
スに始まり作曲者ゆかりのさまざまな特徴的な人物を描写したのち、フィナ
ーレの最終変奏でエルガー自らに到達するというもの。
流麗でやわらかく、ときにエモーショナルで騒々しくと次々と変転する曲想
に対して、いっそう良好の結びつきをみせる当コンビの演奏はさすがに見事
なかぎり。哀切な主題に、第5さらにチェロの人懐こい旋律に締めつけられる
第12変奏で顕著な弦の濃密な味わい。第4や第7、第11など激しい性格の変奏
におけるブラスの迫力も満点。それぞれが印象深い場面に事欠きませんが、
全曲の白眉はこれまでに実演のアンコールでもしばしば単独で取り上げられ
ることもあった第9変奏ニムロッド。静かに霧が立ち込めるようにしっとりと
開始され、優しさと愁いを帯びた美しさが痛切に迫り絶品です。
そして、どこかあの行進曲「威風堂々」の雰囲気にも似て、あたかも大英帝
国の栄光を体現したかのように華麗この上ない作曲家自画像のフィナーレ。
大げさな構えとか誇張はなく、つとめて真摯なのはこの指揮者らしく好まし
いところ。なお、ここでは任意指定のオルガンは使われていませんが、それ
でもエルガーに不可欠な重厚な響きは十分に保たれています。
ボールト、モントゥー、ヨッフム、プレヴィン…折に触れて行った過去の名
だたる指揮者との録音実績を辿れば、当作品を演奏することが楽団の歩みと
そのまま重なるといっても過言ではないLSO。その意味では、エルガーのアニ
ヴァーサリーに、自らの録音史に新たな一コマを刻むLSOにしても、ほかでも
ないこの曲でプレジデントの初舞台を踏んだデイヴィスにしても、この“記
念づくし”のライヴは偶然とは思えぬなんという運命の巡り合わせでしょう
か。カップリングは同じくエルガー1905年作の序奏とアレグロ。書法はさら
に洗練されて、バロック時代の様式であるコンチェルト・グロッソをロマン
派のイディオムで再現しています。弦楽四重奏と弦楽オケが織り成す複雑な
音楽は、スケールも大きく劇性に富み、自由で独創的。デイヴィスにはバイ
エルン放送響(93年)との録音もありますが、10年を超える歳月となにより
エルガーにゆかりの深いLSOを得たことで説得力は計り知れません。交響曲
全集(LSO.0072)やジェロンティアスの夢(LSO.0083、LSO.0583)でもそう
でしたが、デイヴィスのもとLSOがエルガーでみせる愛しむような表情にはや
はり格別のものがあるというべきでしょう。




<harmonia mundi>
HMC 901880 \2250
ドヴォルザーク:
(1)ピアノ五重奏曲 イ長調 op.81
(2)バガテル op.47(2つのヴァイオリン、チェロとハルモニウムのための)
フランク・ブラレイ(Pf、ハルモニウム)、
ロエル・ディールティエンス(Vc)、
アンサンブル・エクスプロラシオン【クリスティーネ・ブッシュ(Vn)、
ヒュン=ジョン・カン(Vn)、アンナ・ルイス=ディーヴァ(Vla)】
フレンチ・ピアニズムの若きカリスマ、フランク・ブラレイと、チェロのロ
エル・ディールティエンスによるドヴォルザーク。クール・ビューティーの
ブラレイと、温厚派のディールティエンス率いるアンサンブル・エクスプロ
ラシオンがここまでヒートアップするとは、ちょっと驚きもののピアノ五重
奏曲に思わず釘付けです。カップリングのバガテルがこれまた素晴らしく、
歌心に満ちています。和声やリズムのセンスがひと際光るブラレイのハルモ
ニウムと、弦のからみあいには心奪われてしまいます。ブラレイもディール
ティエンスもラ・フォル・ジュルネ音楽祭に来日が予定されており、来日が
待ち遠しくてなりません。




<SUPRAPHON/JVC>
JMXR 24203 2枚組 \3780
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)チェコ・フィルハーモニックO.
録音:1970年11月2-6日プラハ、芸術家の家
xrcdリマスタリング:2006年2月
豪放雄大な芸風で知られる巨匠マタチッチの持ち味が最大限に活かされたブ
ルックナー演奏。不滅の金字塔として聳えるチェコ・フィルとの第5番は、ま
さにスプラフォンXRCDシリーズ第1弾にふさわしい圧倒的な内容です。
このたびのXRCD復刻では細心のマスタリングが施され、アナログの風合いを
伝える腰の据わったじつにしっかりした音作りがなされています。すでにス
プラフォン、日本コロムビアでもCD化されており、それらとの音質の違いを
聴き比べて楽しむこともできます。しかもこれまでのリリースではCD1枚で
あったのに対して、あくまで音にこだわり抜いた結果CDのフォーマットをぜ
いたくに使って2枚組みとしています。「ゴシック建築のように全体の調和が
大切」と語るマタチッチによる、壮大な世界をたっぷりと味わい尽くせます。

JMXR 24205 \3180
シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調「ます」
ヤン・パネンカ(ピアノ)フランティシェク・ポシェタ(コントラバス)
スメタナ四重奏団のメンバー
録音:1960年6月1-4日、6-10日プラハ、ドモヴィナ・スタジオ
xrcdリマスタリング:2006年2月
スメタナ四重奏団にとって記念すべき第1回目の「ます」。往年のファンにと
ってシューベルトの「ます」といえば、まず思い浮かべるのがこの録音でしょ
う。過去にCD化されていますが、現状では国内・海外とも廃盤となっており
ます。「弦の国チェコの至宝」絶頂期のアンサンブルに、美しく溶け合うパ
ネンカのピアノ。とめどなく溢れかえる歌に楽しさいっぱいのシューベルト
です。音質最重視で贅沢にも1曲のみ。丁寧かつ最新のリマスタリングが、ア
ナログに針を下ろしたときの当時の興奮と喜びをふたたび約束してくれるこ
とでしょう。




<Praga Digitals>
PRDDSD 350026(SACD-Hybrid) \2580
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲op.90「ドゥムキー」
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲op.97「大公」
プラハ・ガルネリ・トリオ
「ドゥムキー」は公演曲目。もの悲しい旋律に彩られたムード、時折みせる
穏やかで楽しげな表情が魅力のドヴォルザークの名曲を、大ベテランのトリ
オが奏でるとやはり空気が違います。熱いなかにもどこかもの悲しい、郷愁
をさそう名演です。

PRDDSD 250234(SACD-Hybrid) \2580
シェーンベルク:
(1)弦楽四重奏曲第4番Op.37
(2)弦楽六重奏曲「浄夜」Op.4
ヴラディーミル・ブカツ(Va) ぺトル・プラウゼ(Vc)
プラジャーク四重奏団
名門プラジャークによるシェーンベルク。無調や十二音へ傾倒以前、濃厚に
ロマンチックな作風で人気のある「浄夜」。のちの弦楽合奏編曲版の分厚い
響きも魅力ですが、シリアスな表情と緊張感は怖いくらいにオリジナル版で
は際立ちます。ほかに十二音技法による最後の四重奏を収録。なお、プラジャ
ーク四重奏団は今年GWのラ・フォルジュルネ音楽祭でドヴォルザークやスメ
タナ、ヤナーチェクと得意のナンバーを演奏する予定です。

PRDDSD 250235(SACD-Hybrid) \2580
バルトーク:弦楽四重奏曲全集Vol.2
第1番Op.7,Sz.40 / 第2番Op.17,Sz.67
パルカニ四重奏団
第5番&第6番(PRDDSD.250225)につぐ、パルカニ四重奏団によるバルトーク
全集第2弾。習作時代の明けた1908年作の第1番は、ドイツ後期ロマン派やフラ
ンス印象派の影響、さらにハンガリー民謡や舞曲などが混然とした内容ながら
も、のちの個性の萌芽が感じ取れる出世作。1915年から17年にかけて書かれ
た創作過渡期の第2番は、その美しさにおいて全6曲中随一ともいわれる作品。
1984年結成のアンサンブルによる演奏は、リズムの面白さと美しさを過不足
なく表現しています。

PRDDSD 250237(SACD-Hybrid) \2580
エルネー・ドホナーニ:
(1)弦楽三重奏のためのセレナード ハ長調Op.10
(2)弦楽四重奏曲第2番変ニ長調Op.15
(3)六重奏曲ハ長調Op.37
(3)ヴラディーミラ・クラーンスカー(Hrn) 
アレシュ・フストレシュ(Cl) ヤロミル・クレパーチ(P)
(2)コチアン四重奏団、
(1)(3)ベートーヴェン弦楽三重奏団
ブラームス以後の最も重要な「室内楽の大家」ドホナーニの作品が楽しめる
アルバム。後期ロマン派とくにブラームスの影響から脱け出し、独自の道を
歩みだした意味で重要なセレナード。編成も拡大して響きの豊かさに加えて、
ピアノの名手としての一面も覗かせる六重奏などを収めています。当レーベ
ルでおなじみのチェコの顔ぶれによる演奏はどれも超一級の内容。

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