クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-05 No.3

2012年05月05日 19時49分47秒 | Weblog
<Linn>
CKD 401(SACD-Hybrid) 2枚組 ¥3580
ハイドン:オラトリオ《天地創造》Hob.XXI-2
アマンダ・フォーサイス(ソプラノ)、キース・ジェイムソン(テノール)、
ケヴィン・ディーズ(バス・バリトン)、
マーティン・パールマン(指揮)、ボストン・バロック
1798年の初演以来、偉大な合唱のレパートリーとして演奏が繰り返されてきた
ハイドンの「天地創造」。ハイドンの権威として、数多くの業績を残してきた
マーティン・パールマンとボストン・バロックの「天地創造」は、現地のボス
トン・グローブ誌でも絶大な評価を受けており、リン・レコーズの優秀録音で
再現される演奏への期待は非常に大きい。

CKD 399(SACD-Hybrid) ¥2380
ローズ:ヴィオールとオルガンのためのコンソート・セット集 ――
5声のコンソート・セット ト短調/5声のコンソート・セット イ短調
5声のコンソート・セット ハ短調/5声のコンソート・セット ハ長調
6声のコンソート・セット ト短調/6声のコンソート・セット ヘ長調
6声のコンソート・セット 変ロ長調
ファンタズム〔ローレンス・ドレイフュス(トレブル・ヴィオール&ディレク
ター)、ウェンディ・ギレスピー(トレブル・ヴィオール)、ジョナサン・マン
ソン(テノール・ヴィオール)、マルック・ルオヤラン=ミッコラ(バス・ヴィ
オール)、エミリア・ベンジャミン(テノール・ヴィオール)、ミッコ・ペルコ
ラ(バス・ヴィオール)〕、ダニエル・ハイド(オルガン)
17世紀、ルネサンス時代のイギリスにおけるヴィオール作曲家の第2世代を代
表的存在に位置付けられるウィリアム・ローズ。
ヴィオールの特性を最大限に引き出すことに長けた手腕、独創的な作曲技法の
持ち主だったローズは、ヴィオール音楽の歴史を語る上で欠かすことの出来な
い大きな存在である。
ファンタズムはチャンネル・クラシックス(Channel Classics)時代にもローズ
のヴィオール作品を録音しており、約10年という歳月を経てリン・レコーズで
実現した新録音は、演奏、音質の両面で注目を集めることだろう。




<Chandos>
CHSA 5104(SACD-Hybrid) ¥2580 ※5月7日までのご注文特価 ¥2080
ネーメ・ヤルヴィ・コンダクツ・サン=サーンス
サン=サーンス:管弦楽作品集 ――
歌劇《サムソンとダリラ》Op.47より ダンス・バッカナール
交響詩《オンファールの糸車》Op.31/交響詩《ファエトン》Op.39
交響詩《死の舞踏》Op.40/交響詩《ヘラクレスの青春時代》Op.50
アルジェリア組曲Op.60より フランス軍隊行進曲
歌劇《黄色の姫君》Op.30より 序曲/リスボンの一夜Op.63
スパルタクス/戴冠式行進曲ハ長調Op.117
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)、
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
父ヤルヴィとRSNOが選んだサン=サーンスの管弦楽作品は、1902年のエドワ
ード7世の戴冠式のために書かれた「戴冠式行進曲」を除き、いずれも作曲家
人生の前半に作曲された若き日の秀作。
「死の舞踏」や「ダンス・バッカナール」、「フランス軍隊行進曲」など優
れた作品でありながらも、「オルガン付き」があまりにも有名なためその陰
に隠れてきたサン=サーンスの管弦楽作品たち。ブラス・セクションを豪快
に鳴らすダイナミックな"ヤルヴィ・サウンド"が、サン=サーンスの管弦楽
作品の醍醐味を余すことなく伝えてくれるに違いない。
ヤルヴィとサン=サーンス。その組み合わせも話題必至!
録音:2011年9月14日-15日、ロイヤル・コンサート・ホール(グラスゴー)

CHAN 0789 ¥2080
バード:
グレート・サーヴィス(大典礼曲)
詩篇114番《イスラエルの民はエジプトを出で》
アンセム《神に向かいて喜びもて歌え》/前奏曲ハ長調(オルガン独奏)
詩篇47番《すべての人よ、手を打ち鳴らせ》
ヴァース ハ長調(オルガン独奏)
アンセム《おお主よ、御身のしもべエリザベスが》
ムジカ・コンテクスタ、
イングリッシュ・コルネット&サックバット・アンサンブル、
スティーヴン・ディヴァイン(オルガン)
イギリス・ルネサンスの巨星ウィリアム・バード(c.1540-1623)が、カトリッ
ク教徒としての信仰を貫きながらも、激動の時代を生き抜くために作曲を行っ
た英国国教会のための礼拝の音楽「グレート・サーヴィス(大典礼曲)」。
バードの英語による宗教作品の傑作であり、英国国教会史上における最高傑作
とも称されている。
1992年にイーリー大聖堂でデビューを果たした英国古楽界期待のアンサンブ
ル、ムジカ・コンテクスタが、詩篇、アンセム、オルガン独奏曲を加え、英
国国教会のための壮麗な典礼音楽を甦らせる。
録音:2011年5月2日-5日、セント・ジョンズ教会(アッパー・ノーウッド)

CHAN 10724 ¥2080
ラフマニノフ:
楽興の時Op.16/練習曲集《音の絵》Op.33
コレルリの主題による変奏曲Op.42
シャイン・ワン(ピアノ)
「アール・ワイルへのトリビュート・アルバム」(CHAN 10626)で華麗なシャン
ドス・デビューを飾った中国系アメリカ人の女流ピアニスト、シャイン・ワ
ン。カーネギー・ホールやリンカーン・センターでの活躍が認められ、完成
された輝かしいテクニック、優れた音楽的才能が高く評価されているシャイン
・ワンのシャンドス第2弾は、ロシアン・ロマン、ラフマニノフ!
"アール・ワイルド"から"ラフマニノフ"へ ――。シャイン・ワン、躍進の予
感が漂う。
録音:2011年11月7日-8日&2012年2月10日、
アメリカ芸術文化アカデミー(ニューヨーク)

CHAN 10723 ¥2080
ファイル・カット - ギター四重奏による映画音楽集 ――
ジャンゴ・ラインハルト(1910-1953):
マイナー・スウィング(映画《ショコラ》より)
グスターボ・サンタオラヤ(1952-):
デ・ウシュアイア・ア・ラ・キンカ(映画《モーターサイクル・ダイアリーズ》
より)
エリオット・ゴールデンサール(1954-):テーマ(映画《フリーダ》より)
ブライアン・アダムズ(1959-)&マイケル・アーノルド・カーメン(1948-2003)
&ロバート・ジョン・"マット"・ランジ(1948-):
リアリー・ラヴド・ア・ウーマン(映画《ドンファン》より)
ジェームズ・ホーナー(1953-):テーマ(映画《タイタニック》より)
スタンリー・マイヤーズ(1930-1993):
カヴァティーナ(映画《ディア・ハンター》より)
ジョン・ウィリアムズ(1932-):テーマ(映画《シンドラーのリスト》より)
マイケル・ナイマン(1944-):楽しみを希う心(映画《ピアノ・レッスン》より)
マックス・スタイナー(1888-1971):テーマ(映画《避暑地の出来事》より)
カルロス・ガルデル(1890-1935):ポル・ウナ・カベーサ(映画《夢の香り》)
フランシス・レイ(1932-):テーマ(映画《ある愛の詩》より)
アントーン・カラス(1906-1985):テーマ(映画《第3の男》より)
ミキス・テオドラキス(1925-):
ファイアー・インサイド(映画《その男ゾルバ》より)
マイク・オールドフィールド(1953-):
チューブラー・ベルズ(映画《エクソシスト》より
坂本龍一(1952-):テーマ(映画《戦場のメリークリスマス》より)
ルイス・エンリケ・バカロフ(1933-):
テーマ(映画《イル・ポスティーノ》より)
アクアレル・ギター四重奏団〔マイケル・ベイカー(ギター)、
ヴァシリス・ベッサス(ギター)、ジェームズ・ジャーヴィス(ギター)、
ロリー・ラッセル(ギター)〕
「ブラジルの精神」(CHAN 10512)、「ダンス」(CHAN 10609)に続くシャンドス
専属アーティスト、アクアレル・ギター四重奏団のレコーディング第3弾は"ギ
ター四重奏版"の映画音楽集。
1950年代から2000年代初頭にかけて公開された名作映画からの音楽を、アクア
レル・ギター四重奏団はメンバーのオリジナル・アレンジで披露!
オリジナル・スコアを活かしながら、ギター4本というシンプルなスタイルと
サウンドの魅力を加えた"ギター四重奏版"映画音楽集。ギター・ファン、映画
音楽ファン要チェックの新録音です。
録音:2011年12月16日-20日、
リヴァプール大学レコーディング・スタジオ(イギリス)

CHSA 5105(SACD-Hybrid) ¥2580
ルネ・クラウセン:合唱作品集 ――
命と息吹きのある全てのもの/おお、大いなる神秘/タイガー/子羊
二重合唱のためのミサ曲(世界初録音)/マニフィカト/祈り
二重合唱のための《おお、すべての人よ》/わたしを刻みつけて
カンザス・シティ・コーラル、チャールズ・ブルフィー(指揮)
イェイロ(ヤイロ)の合唱作品集(CHSA 5100)での歌声が印象深いチャールズ・
ブルフィーとカンザス・シティ・コーラルが、現代のアメリカで最も人気のあ
る合唱作曲家の1人であり、20年以上に渡りコンコルディア合唱団の指揮者を
務めてきたルネ・クラウセン(1953-)の合唱作品を歌う。
コンサート・レパートリーとしても有名な代表作「わたしを刻みつけ
て(Set me as a Seal)」や、カンザス・シティ・コーラルのために作曲され
た「二重合唱のためのミサ曲」、マザー・テレサのテキストを用いた「祈り
(Prayer)」など、クラウセンの信仰心が伝わる優れた作品の数々は、合唱関
係者必聴のリリースです。
録音:2011年1月15日-17日、カンザス・シティ(アメリカ)

●Chandos 2for1
CHAN 241-42 2枚組(1枚価格) ¥2180
ヒコックス・レガシー - タヴナー ――
タヴナー:ウィー・シャル・シー・ヒム・アズ・ヒー・イズ*
エイス・タナトン+/セオファニー#
リチャード・ヒコックス(指揮)、
パトリシア・ロザリオ(ソプラノ)*/+、
ジョン・マーク・エインズリー(テノール)*、
アンドルー・マーガットロイド(テノール)*、
スティーヴン・リチャードソン(バス)+、
BBCウェールズ合唱団*、ブリテン・シンガーズ*、チェスター祝祭合唱団*、
BBCウェールズ交響合唱団*、シティ・オヴ・ロンドン・シンフォニア+、
ボーンマス交響楽団#
2008年11月に志半ばでこの世を去った英国音楽の伝道師、リチャード・ヒコッ
クスがシャンドスに遺した音楽遺産を復刻する"ヒコックス・レガシー"の
第1弾!
イギリスの神秘主義の作曲家、ジョン・タヴナー(1944-)の重要な理解者でも
あったヒコックス。ヒコックスの優れた合唱指揮者としての手腕が発揮された
名演である。




<OTAKEN RECORDS>
TKC-338 ¥2080
(1)ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調「英雄」作品55
(2)シューベルト:交響曲第8番 ロ短調「未完成」D.759
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:(1)1952年11月26-27日、
(2)1950年1月19-21日ウィーン・ムジークフェラインザール
音源:ブライトクランク白レーベル非売品見本盤(疑似ステレオ)
いわゆる白レーベル非売品見本盤とは、作り立てのメタル原盤から最初に手動
でプレスされ、一部の関係者に一般発売前に配布されたレコードのことです。
これらのレコードは、私どもが昔聴いた量産市販品とは似て非なるもので、
その音質の違いは一聴瞭然です。この度、ほとんど手付かずの状態で発見され
た一連のブライトクランク非売品見本盤は、元のブライトクランクの音はこん
なに美しく自然なものであったかと、ブライトクランクに対する評価を一変さ
せるものと思われます。
併録の未完成はエロイカより古い録音ですが、エロイカと比べても古さを全く
感じさせない音質で、演奏の方も詩情にあふれた、たいへん美しいものとなっ
ております。
(オタケン・レコード太田憲志)




<ICA CLASSICS>
ICAC-5075 ¥1750
ベルリオーズ:レクイエム Op.5
ニコライ・ゲッダ(テノール)
北ドイツ放送合唱団(合唱指揮…マックス・トゥルン)
ケルン放送交響楽団&ケルン放送合唱団
(合唱指揮…ベルンハルト・ツィメルマン)
ディミトリス・ミトロプーロス(指揮)
録音1956年8月26日 ケルン放送 第1ホール MONO
ミトロプーロスはこの曲をまず、1956年8月15日のザルツブルク音楽祭で演奏
し、約10日後にケルンで再度演奏しました。この記録は、そのケルンのもので
あり、WDRのマスターテープからの復刻となります。全編に漂う異様な熱気が
たまりません。サンクトゥスを歌う当時31歳になったばかりのニコライ・ゲッ
ダで、若く張りのある歌唱が印象的です。

ICAC-5076 ¥1750
ヴォルフ:イタリア歌曲集
ジャネット・ベーカー(メゾ・ソプラノ)
ジョン・シャーリー=カーク(バリトン)
スチュアート・ベッドフォード(ピアノ)
録音1977年6月19日 SNAPE MALTINGS, オールドバラ音楽祭 STEREO
イギリスの名歌手ジャネット・ベイカー(1933-)は、その卓越した歌唱力と劇
的な表現力で知られ、ブリテンなどのイギリス作品のほか、マーラー歌手とし
ても一世を風靡しました。かたや、リヴァプール生まれのバス・バリトン歌
手ジョン・シャーリー=カーク(1931-)は1961年のグラインドボーン音楽祭で
デビュー、その後はベイカーと同じくブリテンの作品を定期的に演奏し、名
を馳せた事で知られています。1977年のオールドバラ音楽祭で演奏された、
このヴォルフ(1860-1903)の「イタリア歌曲集」は、全46曲の短い歌の中に、
溢れるほどの芸術性と男女間の恋愛感情の機微が凝縮されているもので、ブリ
テンの屈折したドラマとはまた違う、濃厚なロマンが感じられる歌曲集です。
ベイカーとシャーリー=カークは、知的に、また抒情的に表現することで、
一つの小宇宙を構築しています。ピアノのベッドフォードも、歌と対等な自
己主張を聴かせます。




<Rondeau>
ROP-6048 ¥1750
バッハ・イン・ジャズ
1.カンタータ「心と口と行いと命もて」BWV147より
「主よ、人の望みの喜びよ」
2.イタリア協奏曲 BWV971 第1楽章
3.マタイ受難曲より「わがイエスは不正な嘘にはじっと黙り」
4.マタイ受難曲より「耐えなさい。 私を偽りの舌が刺すときも」
5.ヨハネ受難曲より「打ち砕け、この身を」
6.カンタータ「かくて戦い起れり」BWV19より
「とどまれ天使よ、わがかたえに」
7-8.カンタータ「心せよ、汝の敬神に偽りなきやと」BWV179より
9.カンタータ「ああ、いかにはかなき、いかに空しき」BWV26より
「流れ走る水のごと」
10.管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067より「バディネリ」
11-12.カンタータ「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV21より
13.管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068より「エア」
14.カンタータ「わがうちに憂いは満ちぬ」BWV21より「喜べ、今わが心よ」
15.カンタータ「ほめよ主を 強き栄えの君を」BWV137より
16.カンタータ「心と口と行いと命もて」BWV147より「イエスはわが喜び」
マルティン・ペッツォルト(テノール)/シュテファン・ケーニヒ・トリオ
録音 2011年6月6-8日 ベルリン トラウムトン・スタジオ
ライプツィヒの聖トーマス教会少年聖歌隊の一員として少年時代を過ごした
後は、オペラ歌手、オラトリオ歌手として素晴らしい活躍をしているテノール
歌手マルティン・ペッツォルト。とりわけJ.S.バッハ作品の解釈に定評があ
り、数多くの名指揮者とともに、素晴しい演奏を披露しています。2012年の
来日公演での「マタイ受難曲」では、体調不良で降板したクリストフ・ゲンツ
の代役までも務め、福音史家とテノール・パートの両方を歌い、人々を感動
の渦に巻き込んだことも記憶に新しいところです。そんなペッツォルトが挑ん
だのは、J.S.バッハの作品とジャズの融合というもの。バッハ作品の懐の深さ
については、誰もがご存知の通りで、様々なジャンルのアーティストたちが思
い思いにバッハ作品をアレンジしていますが、ここでもピアニストのシュテ
ファン・ケーニヒが、ゴキゲンなアレンジで「新しいバッハ」を見せてくれて
います。曲の選び方が、日本ではなかなか考えられないものであり(マタイを
ジャズなんて!)この面でもとても興味深いものがあります。魅力満載の1枚
です。

ROP-6055 ¥1750
アンドレ・カプレ:オラトリオ「イエスの鏡」(ロザリオの神秘)
1-6.第1部:喜びの鏡/7-12.弟2部:哀しみの鏡/13-18.第3部:栄光の鏡
エステル・チョイ(メゾ・ソプラノ)/エステル・ベルトラム(ナレーター)
テレサ・ツィメルマン(ハープ)
ハノーヴァー少女合唱団/イル・ジョーコ・スオノ
グトルン・シュレーフェル(指揮)
特音 2011年7月1-3日 ハノーヴァー,パウル教会
作曲家、指揮者アンドレ・カプレ(1878-1925)はドビュッシーの友人であり、
近年では「子どもの領分」や「月の光」の管弦楽版の編曲者としてもおなじみ
の名前ですが、純然たる作曲家としてのカプレは多少軽んじられている面もあ
ることは否めません。とは言え、この「イエスの鏡」は彼の代表作の一つとし
て知られ、録音もいくつか出ています。1923年、第1次世界大戦で負傷したカ
プレは、「受胎告知」からはじまるイエスの生涯を描いたアンリ・ゲオンのソ
ネットに曲を付けます。全体は3つの部分に分かれていて、弦楽四重奏とコン
トラバス、ハープ、女性合唱、メゾ・ソプラノの独唱という、柔らかい響きに
満たされていて、確かにドビュッシーを上回る神秘性と異国趣味を感じさせ、
カプレが並々ならぬ才能の持ち主であったことに気づかせてくれる大作である
と言えるでしょう。この演奏は、硬質な響きを生かした合唱と、包み込むよう
な弦の音色が見事な調和を見せています。ソリストも申し分ありません。

ROP-6056 ¥1750
シェイクスピア21
1.ハーグヴィル(1953-):リュートを弾くオルフェウス
2-4.ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):3つのシェイクスピアの歌
5-8.スヴェン=エリク・ヨハンセン(1919-1997):
ファンシー 第1集より (シルヴィア/緑の木の下で/吹け、吹け、冬の風/
ファンシー)
9.ニーデル(1957-):眠りに落ちる、死を聴きながら
10-14.マルタン(1890-1974):
シェイクスピアの「テンペスト」から「アリエルの歌」
15.ラーシュ・ユーハン・ヴェルレ(1926-2001):オルフェウス
16.ハーグヴィル:ソネット 第43番
17.ニルス・リンドベルイ(1933-):君を夏の一日と比べてみようか?
18-19.スヴェン=エリク・ヨハンセン:
ファンシー 第1集&第2集より (おお、私のミストレス/恋人よ、恋の春)
20.マンテュヤルヴィ(1963-):お粗末な歌
ハノーヴァー室内合唱団/ヨハンナ・マリー・ヘンニング(ピアノ)
シュテファン・ドールマン(指揮)
録音 2011年9月30日-10月3日
ハノーヴァー,キルヒェ・デス・シュテファンスティフト
シェークスピアの詩にインスパイアされた合唱作品集です。作曲家の出身国
は様々であり、どことなくお国柄が見えてくるのも楽しいところです。民謡風
なヨハンセンの作品や、マルタンの無調ぎりぎりの曲、合唱ファンにはおなじ
みのマンテュヤルヴィのこじゃれた曲など、ハノーヴァー室内合唱団が素晴
しいハーモニーで聴かせます。21世紀のシェイクスピアをどうぞ。

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12-05 No.2

2012年05月05日 19時49分29秒 | Weblog
<Classic Concert records>
CCR 62152 ¥1980
(1)R.シュトラウス(編:F.ハーゼネール):
「もう一人のティル・オイレンシュピーゲル」
(2)マーラー(編:A.N.タルクマン):「さすらう若人の歌」
(3)ベーラ・コヴァーチ(1937*):
リヒャルト・シュトラウスへのオマージュ(クラリネット・ソロのための)
クレメンス・ザンダー(Br)、テオフィル・アンサンブル・ウィーン
録音:(1)(2)2010年12月、オーストリア放送文化会館ライブ録音、
(3)2007年12月、オーストリア放送文化会館ライブ録音
ウィーン・フィル、ウィーン放送交響楽団、ウィーン・フォルクスオーパー
といった名門の主要メンバーから成るアンサンブル団体テオフィル・アンサ
ンブル・ウィーンが、2007年、2010年に行ったライブ録音を収録した新譜を
リリースしました!マルチヌー、ツァノウ、ブラームスを収録したアルバム
(CCR 62151)でも注目された、編曲作品を多く取り入れる独創性豊かなプログ
ラムは今回も健在。「もう一人のティル・オイレンシュピーゲル」は、F.ハ
ーゼネールがR.シュトラウスが作曲した交響詩を室内楽用に編曲したもの。
8人という小編成のため、原曲以上に各楽器のソリストたちの妙技を堪能す
ることが出来ます。演奏時間も約10分(本アルバムでは9’21”)と短縮され
ており、原曲の魅力がぎゅっと凝縮された1曲といえましょう。現代屈指の
編曲者A.N.タルクマンによるマーラーの名曲「さすらう若人の歌」の室内楽
編成版では、洗練された器楽アンサンブルとクレメンス・ザンダーの深いバ
リトンの歌声を堪能できます。また、本アルバム最後には2007年ライブで演
奏したコヴァーチの作品も収録。超絶技巧連続のクラリネット・ソロは圧巻
です。世界トップレベルのソリストたちによる安定感抜群のアンサンブルは
流石の一言。今回も魅力的なプログラムと演奏を堪能できるアルバムに仕上
がっています!

CCR 62020 ¥1980
ロベルト・ディ・マリノ(1956*):
(1)エレジア (2)ピアノ協奏曲 (3)オルガン協奏曲 (4)ギター協奏曲 
(5)ロンド・ミロンガ
ジェリカ・ヴォイヴォーダ(Pf)、シモーネ・ヴェベル(Org)、
ロベルト・ベリニチ(ギター)、
ミラン・ヴァウポティチ(指揮)、
ロシアン・シンフォニー・オーケストラ・プロコフィエフ
1956年生まれのイタリア人作曲家、ロベルト・ディ・マリノの近年の作品を
収録した注目のアルバム。現在もなおクラシック、ジャズ、吹奏楽と幅広い
ジャンルで作曲・編曲活動を行っているロベルト・ディ・マリノ。ラテン情
緒あふれる抒情的な旋律や疾走感のある心地好いリズムが印象的な彼の音楽
は音楽ジャンルの垣根を超えた魅力にあふれています。本アルバムでは彼が
オーケストラ用に作曲した初めての作品「エレジア」を始め、5つの作品が
収録されています。「ロンド・ミロンガ」はバレエの舞台音楽として、モー
ツァルトの人生を描いた興味深い作品。幾度も反復されるミロンガの単純な
音型の合間に、ピアノ協奏曲第23番第2楽章のメロディなどモーツァルトが作
曲した美しい旋律が現れ、ドラマティックな盛り上がりを見せます。一方、
過度な装飾のない素朴な旋律と5拍子のリズムが心地よいピアノ協奏曲は、ピ
アノだけでなく各楽器が複雑に絡み合って織りなす美しいアンサンブルが聴
き所。西ヨーロッパの民俗音楽に喚起されて作曲されたギター協奏曲では、
波のうねりのように押し寄せるオーケストラとギターとのハーモニーが絶妙
です。近年めきめきと活躍の場を広げている若手演奏家たちの卓越したソロ
にも注目。ドラマティックな演奏で、ディ・マリノの音楽を活き活きと聴か
せてくれます。

CCR 62064 ¥1980
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (全曲)
ヨースタ・フンク(Cemb.)
録音:2004年7月27-28日、
ザンクト・マルガレーテン教会(シュトテル、ドイツ)
【使用楽器:マティアス・クラマー1990年製ヨハン・クリスティアン・ツェル
モデル(1728年ハンブルク)】
グレン・ウィルソン、シェティル・ハウグサンら名手に師事し、実力派チェ
ンバリストの一人としてドイツ国内外問わず活躍の幅を広げているフンクが、
ついにゴルトベルク変奏曲を収録したアルバムをリリース!ゴルトベルク変
奏曲といえば、チェンバリストならば避けては通れぬであろうJ.S.バッハの
大作。フンクの演奏は堅実で、一つ一つの音の粒をしっかりと響かせる丁寧
な演奏といえましょう。第15変奏や第25変奏では心持ちゆったりとしたテン
ポですが、決して重すぎることはなく、全体的に心地好いテンポ感にあふれ
ています。使用したチェンバロは、かのレオンハルトも愛した1728年製ヨハ
ン・クリスティアン・ツェルをモデルとするチェンバロ。やや硬めの発音が
溌溂とした印象を与え、フンクの明瞭な演奏を引き立てています。

CCR 62063 ¥1980
(1)柳の庭のほとりで(アイルランド民謡) 
(2)三羽のカラス(イングランド民謡?) 
(3)我が恋人は紅き薔薇(スコットランド民謡) 
(4)ヘンリー王(イングランド民謡) 
(5)A.ラミレス:アルフォンシーナと海 (6)霧の露(イングランド民謡) 
(7)バーバラ・アレン(スコットランド民謡) 
(8)かつて、ある娘を愛していた(スコットランド民謡) 
(9)恋人に林檎をあげよう(イングランド民謡?) 
(10)ロード・ランダル(アングロ=サクソンのバラード) 
(11)メンデス:ククルクク・パロマ 
(12)アニー・ローリー(スコットランド民謡) 
(13)テーラーとネズミ(アイルランド民謡) 
(14)恋人は定期市を行く(アイルランド民謡) 
(15)黒色は愛する人の髪の色(アイルランドあるいはアパラチア地方の民謡) 
(16)旅人よ(アイルランドあるいはアパラチア地方の民謡)
シュテファン・ゲルクナー(C-T)、ホワキン・クレルチ(ギター)
録音:2010年8月11-14日
ドイツを中心に活躍するカウンターテナーのゲルクナーによる、イギリス諸島
のフォークソングを中心に収録したアルバム。優しくも哀愁漂う旋律で日本で
も人気の高いイングランド、アイルランド、スコットランド地方の民謡を多く
収録したアルバムです。サイモン&ガーファンクルやボブ・ディランらの名演
が今もなお語り継がれるフォークソングのジャンルですが、本アルバムで聴
くことが出来るカウンターテナーの柔らかい歌声とギターの響きによる暖か
なハーモニーも絶品。艶と深みのある歌声で時に優しく、時に切なく語りか
けるゲルクナーの歌が心に沁み入ります。イングランドの民謡はどこかジョン
・ダウランドの歌曲も想起させ、イギリス・ルネサンス時代のリュート歌曲
がお好きな方にもおすすめ。ギターを担当するのはキューバ・ギター界の巨
匠ホワキン・クレルチ!民謡の合間には、アルゼンチンの作曲家A.ラミレス
のギターソロも収録されており、円熟の域に達しつつあるクレルチの見事な
演奏を堪能できます。





<Praga Digitals>
PRDDSD 350056(SACD-Hybrid) ¥2780
ラフマニノフ:
(1)ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調 Op.1
[録音:1955年2月18日/ライヴ(モノラル)]
(2)同第2番ハ短調Op.18[録音:1959年2月2日/ライヴ(モノラル)]
(3)前奏曲嬰ヘ短調OP.23の1/イ長調Op.32の9/ロ短調Op.32の10
/嬰ト短調Op.32の10[録音:1960年10月28日
/ニューヨーク、ライヴ(ステレオ)]
スヴャトスラフ・リヒテル(Pf)
クルト・ザンデルリンク(指)
モスクワ放送響(1)、レニングラード・フィル(2)
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番といえば、やはりリヒテルの演奏が不滅の
名盤として燦然たる輝きを失わずにいます。それがSACDハイブリッド盤となり
ました。あらためて聴いてみれば、神がかり的に凄い演奏であることが実感さ
れます。ラフマニノフ自身でさえ、ここまで圧倒的な演奏は実現できなかった
であろうという出来になっています。また、リヒテルの手の大きさと打鍵の強
靭さ、鐘のように深く重い音から水晶のように透明な音までが鮮やかに聴こえ
るのが鳥肌モノの感動。細部まで明瞭なため、一音さえもおろそかにしないリ
ヒテルのピアニズムを存分に堪能できます。
さらに特筆すべきはザンデルリンクのバック。何よりムラヴィンスキー時代の
レニングラード・フィル、ガウク時代のモスクワ放送響ならではの、いにしえ
のロシアのオーケストラの咆哮する金管と粘る弦に興奮させられます。ザンデ
ルリンクもいつにもまして大きな音楽作りで、リヒテルの巨人的なオーラに少
しもひけをとっていないのがさすが。2大巨匠が、甘さや感傷性の全くない
「男のラフマニノフ」を聴かせてくれます。




<WERGO>
WER 6943 3枚組 ¥4050
アール・ブラウン(1926-2002)/コンテンポラリー・サウンド・シリーズ 
ブラウンの音楽人生 vol.6
[CD1]ジョン・ケージ――クリスチャン・ウォルフ
(1)ジョン・ケージ:
カートリッジ・ミュージック
(ジョン・ケージ&デイヴィッド・チュードア(Pf))
クリスチャン・ウォルフ(b.1934):
(2)ヴァイオリニストとピアニストのためのデュオ
(小林健次(Vn)、デイヴィッド・チュードア(Pf))
(3)ホルンとピアノのためのデュエットII
(ハワード・ヒリヤー(Hrn)、デイヴィッド・チュードア(Pf))
(4)弦楽四重奏のためのSummer
(ワルター・トランプラー(Vla)、デイヴィッド・ソイヤー(Vc))
オリジナルLP:1962年
[CD2]ニュー・ミュージック・フォー・ヴァイオリン・アンド・ピアノ
(1)G.クラム(b.1929):ヴァイオリンとピアノのための4つのノクターン(1964)
(2)ユン・イサン(1917-1995):ガサ
(3)チャールズ・ウォリネン:長いものと短いもの
(4)ジョン・ケージ:ヴァイオリンと鍵盤のための6つのメロディ
ポール・ズコフスキー(Vn)、ジルベール・カリッシュ(Pf)
オリジナルLP:1973年
[CD3]ニュー・ミュージック・フロム・サウス・アメリカ
-室内オーケストラのための
(1)ジェラルド・ガンディーニ(b.1936):ソリア・モリア(1968)
(2)セザール・ボラニョス(b.1931):ディヴェルティメントIII(1967)
(3)マルロス・ノブレ(b.1939):トロピカル(1968)
(4)オスカール・バザン:ソノグラマス(1963)
(5)マニュエル・エンリケ:dipticoI(1969)
(6)アルキデス・ランツァ:penetrations(1967)
ザ・ニュー・サウンド・コンポーザーズ・パフォマーズ・グループ
アルキデス・ランツァ(指揮)
オリジナルLP:1973年
好評を博したアール・ブラウンの音楽人生シリーズもいよいよ最終巻の登場。
[CD1]はケージとクリスティアン・ウォルフ。ケージはアンプ、スピーカー、
そして生身の演奏者をパフォーマンスに関係させることによって、ステージ
のような状況を再現したかったと語ります。もちろん録音ではステージはあり
ませんが、そのかわり、何がどこでどのように作用しているかを見ることが
できないミステリーの要素が生じていると語っています。ウォルフの作品は、
様々な長さの音のグループを何度でも好きなように繰り返すよう指示されてい
るだけで、曲全体の長さは演奏者たちに委ねられています。一つの作品に対
し、同じ演奏はありえないように書いたと語るウォルフ。ウォルフ自身が選ん
だ信頼できる演奏者たちによる演奏でお楽しみいただきます。
[CD2]は、4人の作曲家によるヴァイオリンのための作品集。チャイコフスキー
のヴァイオリン協奏曲が書かれた当初、レオポルト・アウアーは演奏不可能と
してこの初演を断りましたが、今ではこの作品は超人気のスタンダード・レ
パートリーとなっています。現代のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲
をめざそうと立ちあがった4人の作曲家によるヴァイオリンのための作品集。
虫歯に響きそうなヴァイオリンのか弱い音色と、ピアノのクリアーな和音の
絡み合いが絶妙なクラムの作品や、強烈なグリッサンドと和音が印象的なユ
ン・イサンの作品など、興味深い作品がならびます。
[CD3]は南アメリカ発の音楽。アルゼンチンやメキシコなどに生まれ、メシア
ン、ダッラピッコラ、ヒナステラらに師事した作曲家たちによる作品集。南
米といってもラテンのノリは感じさせず、スピーカーなどを用いた電子音楽
や、トーンクラスターなど、バリバリの現代音楽が並びます。しかしそんな
中にも独特の熱っぽさや人間くささが漂っているから不思議です。

WER 6751 ¥2180
ヴォルフガング・リーム(b.1952):オルガン作品集
(1)魔力、夜の熱狂(1980)
(2)ファンタジー(1968)
(3)3つのファンタジー(1967)
(4)シンフォニアI-オルガンのためのミサ(1971)
(5)コンテンプラーツィオ(1967)
(6)7つの形(1974)
ドミニク・ズシュテック(オルガン) イェンス・ブリュッルス(タムタム)
録音:2011年11月
リーム生誕60年を記念してWERGOが世に放つ、リームのオルガン作品集。いく
つかの作品はリームが10代の頃に書かれた作品ですが、すでにいまの作風を
思わせる大規模で暴力的ともいえる威力に満ちたリーム世界が展開されていま
す。若い頃、自分の作風を模索している時にオルガンと出会い、様々なこと
を得たといいます。意欲と実験精神に満ちた力作が並びます。
「3つのファンタジー」と「コンテンプラーツィオ」は実に情の深い作品。オ
ルガンのためのファンタジーは、リーム曰く、「多面カットのプリズムのよ
うで、熱狂的なエンディングのオルガン作品」。実際、彼のオーケストラ作
品でみられる暴力的ともいえる威力を予感させるパッセージが盛り込まれて
います。「シンフォニアI-オルガンのためのミサ」はミサやオルガンつきの
交響曲を生み出したフランスの伝統の流れをくむ作品。6つの楽章は、共通の
素材などで大規模作品ながら見事な統一感を示しています。「7つの形」では
直観性と論理性の両方のバランスが共存する不思議な作品。タムタムの音色
が聴き手を別世界へといざないます。「魔力、夜の熱狂」は、オルガンの魅
力のとりことなったリーム自身を、遠くから皮肉に満ちた目で見たような音
楽。事実、このあとリームはしばらくオルガンのための作品から遠ざかって
いた(2002-2004年にかけて書いた「無題」や、器楽作品の1パートとして用い
たくらい)ほどで、リームにとって怪物的魔力を持つオルガンへの訣別の音楽
のようでもあります。これら魔力に満ちた作品を奏でるドミニク・ズシュテッ
クは、オルガン版のシュトックハウゼンの黄道十二宮で私たちの度肝を抜く
宇宙空間的演奏を展開した名手。ここでも、リーム独特のミステリアスなが
らも規模の大きな世界を、絶妙な間の取り方で見事に再現しています。

WER 6745 ¥2180
アール・ブラウン(1926-2002):抽象的なサウンド・オブジェクト
(1)家庭の埋葬*
(2)フォリオ
(3)25のページ
(4)4つのシステム
(5)夏の組曲’95
ザビーネ・リープナー(ピアノ)*世界初録音
録音:2009年6月
いわゆるニューヨーク楽派(ケージ、フェルドマン、クリチャン・ウォルフ)
に属するブラウンによる、ピアノのための作品集。ニューヨーク楽派の中で
もブラウンは特に、同時代の他ジャンル(ヴィジュアルアートなど)芸術家と
相互に強く影響し合ったと言われています。筆の先からインクをたらす手法
で圧倒的な力を持つ作品を生み出したジャクソン・ポロックのアクション・
ペインティングを思わせるような、ダイナミックな空間性、静と動の共存、
一見無秩序に見えて実は巧妙に計算されている音の配列などは、ブラウンで
なければ為し得ない世界といえるでしょう。この独自の世界を再現するピア
ニスト、リープナーは、ケージ、フェルドマン、ウストヴォリスカヤなどの
現代作品のスペシャリストとして活躍するピアニスト。ブラウン作品が今な
お斬新さに満ちていることを実感する1枚です。

WER 6750 ¥2180
ペトリス・ヴァスクス(b.1946):
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための作品集
(1)愛の声(ヴァイオリンと弦のためのファンタジア)
(2)遠き光(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための協奏曲)
(3)孤独な天使(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための瞑想曲)
アリーナ・ポゴストキナ(Vn)、シンフォニエッタ・リガ
ユハ・カンガス(指揮)
録音:2011年6月
ラトヴィアが生んだ作曲家ヴァスクスによる、人間と社会への愛に満ちたサウ
ンドを、ポゴストキナの奏でる美しくも悲しき音色で堪能する1枚。
「愛の声」は、「これを聴いた人が、少しでもよりフレンドリーで愛に対し
てよりオープンになるように」という願いが込められた作品。ヴァイオリンが
タイトルの通りの優しくも悲しい愛の旋律を奏でます。(2)の「遠き光」は
1996-97年に書かれたもので、ヴァスクスの作品の中でもとても激しい作風の
曲。コントラストに満ちた様々な短い部分の連なりで、時にラトヴィアの民謡
を思わせます。2006年頃に書かれた(3)の「孤独な天使」は、世界の状況を見
ている天使の悲しい目と、天使の羽の愛に満ちたはばたきが人々の心に平安
や慰めをもたらしている様子を描いたとヴァスクスは語ります。
ヴァスクスの愛に満ちた旋律のヴァイオリンを奏でる、ポゴストキナは、ロシ
ア生まれのドイツ人。2005年第9回シベリウス国際ヴァイオリンコクールでド
イツ人として初めて優勝、これまでに何度か来日も果たしています。




<C major>
71 0604(Blu-ray) ¥4950
71 0508(DVD-Video) 2枚組 ¥4450
字幕:日独英仏伊韓中(※ボーナス)
「ダウスゴー、4つの傑作交響曲を振る」
・ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
・ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」
・シベリウス:交響曲第5番変ホ長調Op.82
・ニールセン:交響曲第3番作品27「ひろがりの交響曲」*
*イーナ・クリングレボトン(S)、エアレン・ティアミ(Br)
 トマス・ダウスゴー(指揮)デンマーク国立交響楽団
=ボーナス= トマス・ダウスゴー・インタビュー
収録時期:2009年6月11日[ニールセン]、
2009年6月13日[ブラームス]、
2009年6月17日[シベリウス]、
2009年6月19日[ドヴォルザーク]
収録場所:デンマーク、コペンハーゲン・コンサートホール(ライヴ)
ユニテル・クラシカとデンマーク放送の共同制作
「北欧の巨匠」ダウスゴーが首席指揮者(2004-2011)を務め、現在は名誉指揮
者のポストにある手兵デンマーク国立響を指揮したコンサートの模様を収めた
映像作品がC majorより登場。
2009年夏、デンマーク国立響とベケット財団は「シンフォニック・サマー・
プロジェクト」と題したコンサートを企画、あらたな聴衆に向けてクラシック
音楽を演奏し、4つの代表的な作品を紹介するとともに、ベケット財団設立20
周年を記念して、その模様を収めた映像作品を制作しました。
ベケット財団は、デンマーク出身の画家ポール・ベケット(1922-1994)とその
妻ビルテの個人的な寄付により1989年に設立されています。芸術、文化、医療
科学、自然保護といった活動を支援するこの慈善団体は、デンマークの文化生
活において独特の役割を果たし、なかでもデンマーク国立響とは長年に亘り協
力関係を築いてきました。
1963年コペンハーゲンに生まれたトマス・ダウスゴーといえば、デンマーク国
立響とのランゴーや、1997年より首席指揮者を務めるスウェーデン室内管との
ベートーヴェンやシューマンのシリーズなどのレコーディングを通じて、すで
に熱心なファンから注目を集める存在でしたが、先頃2012年3月の新日本フィ
ルへの客演でもシベリウスやニールセンのシンフォニー・レパートリーに対し
て高い実力のほどを証明してみせたばかり。
同じくここでも、かれらにとっての看板演目である北欧屈指の交響曲作家ふた
り、母国デンマークの誇るニールセン、シベリウスに加え、ドヴォルザーク
やブラームスを取り上げているのも気になるところで、実演におけるすぐれた
内容が期待できそうです。
収録会場のコペンハーゲン・コンサートホールは、2009年よりデンマーク国立
響の本拠で、設計はルツェルン文化会議センターのデザインも手掛けたフラン
ス人建築家ジャン・ヌーヴェルによるもの。音響面もさることながら、洗練さ
れた空間芸術を視覚的にも味わえます。
ボーナス映像にはダウスゴーへの独占インタビューを収録。このたびのコンサ
ートのこと、2001年の首席客演指揮者就任に始まる当楽団との親密なコラボ、
異なる4つの傑作交響曲の魅力について語られています。




<SDG>
SDG 716 ¥2180
J.S.バッハ:モテット集
(1)主を頌めまつれ、もろもろの異邦人よ BWV 230
(2)来ませ、イエスよ、来ませ BWV 229
(3)み霊はわれらの弱きを助けたもう BWV 226
(4)イエスよ、わが喜び BWV 227
(5)恐るるなかれ、われ汝とともにあり BWV 228
(6)主に向かいて新しき歌を歌え BWV 225
(7)汝を去らしめず、汝われを祝せずば BWV Anh III.159
モンテヴェルディ合唱団
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
録音:2011年、聖ジョセフ・スミス・スクエア(ライヴ)
ガーディナーとモンテヴェルディ合唱団が昨年(2011年)にヨーロッパ(イタリ
ア、フランス、オランダ、ドイツ)で行ったツアーの出発点の地、ロンドンで
のライヴ録音。集中的にモテットを取り上げたのは、1982年ERATOでのレコー
ディング以来。熱の入った演奏が展開されています。
二重合唱の凝った書法など、バッハが腕によりをかけて書いたモテット。バッ
ハ一族が脈々と作曲し続けてきたモテットは、大バッハ自身にとっても大切な
存在であり、彼の弟子たちにも自作を含めたモテットをよく勉強させたといい
ます。現代を生きる演奏者にとっても、言葉ひとつひとつ、一音一音で変わる
繊細なニュアンスを表現する技量と、スタミナの両方を必要とする、声楽・合
唱作品の最高峰のひとつといえるでしょう。もちろん器楽奏者たちにとっても
無二の存在といえる魅力的な作品です。
最後に収録された作品は、バッハが書いたかどうかは定かでないとされている
作品ですが、他の6つの素晴しいモテット達の締めくくりとしてこれ以上の作
品はないという考えのものと、ここに収録されました。また、BWV118は、自立
した器楽パートを持たないという理由で、今回ここには収録されませんでし
た。モンテヴェルディ合唱団とイングリッシュ・ソロイスツによるこだわりの
見事なアンサンブルを心行くまでご堪能下さい!




<SUPRAPHON>
=グレート・チェコ・コンダクターズ=
SU 4082 2枚組 ¥2580
ステレオ
*モノラル
[CD 1]
・マルチヌー:交響曲第4番H 305 (録音:1965年9月プラハ、ルドルフィヌム)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
・マルチヌー:チェロのためのコンチェルティーノH 143 
(録音:1966年6月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)
アンドレ・ナヴァラ(Vc)プラハ室内フィルハーモニー管弦楽団
・イベール:チェロと管楽器のための協奏曲(1925)
(録音:1966年6月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)
アンドレ・ナヴァラ(Vc)プラハ室内フィルハーモニー管弦楽団
・ヒンデミット:ヴィオラと弦楽のための葬送音楽(1936)
(録音:1961年12月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)
ラディスラフ・チェルニー(Va)プラハ室内管弦楽団
・マルチヌー:3つのリチェルカーレH 267 
(録音:1965年9月プラハ、ルドルフィヌム)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
[CD 2]
・ヨゼフ・ミスリヴェチェク:シンフォニア ニ長調 
(録音:1955年9月プラハ、ドモヴィナ・スタジオ)*モノラル
プラハ室内管弦楽団
・ビゼー:小組曲「子供の遊び」Op.22 
(録音:1967年9月、10月プラハ、ルドルフィヌム)
プラハ交響楽団
・サン=サーンス:組曲「動物の謝肉祭」
(録音:1967年9月、10月プラハ、ルドルフィヌム)
パヴェル・シュテパーン、イリヤ・フルニーク(P)プラハ交響楽団
・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲ト短調Op.63
(録音:1964年12月プラハ、ルドルフィヌム)
ラディスラフ・ヤーセク(Vn)プラハ交響楽団
マルティン・トゥルノフスキー(指揮)
2012年最新リマスタリング(エンジニア:ヤン・ルジチャーシュ)
クーベリック、シェイナに続くグレート・チェコ・コンダクターズ第3弾は、
マルティン・トゥルノフスキー。
1928年プラハに生まれたトゥルノフスキーは、プラハ音楽アカデミー在学中
(1948-1952)に、カレル・アンチェルとロベルト・ブラックに師事。1952年プ
ラハ響に指揮者デビュー、1958年にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝
を果たしてキャリアをスタートさせます。
1960年代に入ると、1960年にブルノ国立フィルの指揮者に任命されたのを皮
切りに、プラハ放送響(1962-66)、プルゼニュ放送管(1963-67)の音楽監督と
いう具合に、国内のポストを歴任したのち、トゥルノフスキーはシュターツ
カペレ・ドレスデンのカペルマイスター(1967-68)も務めています。
1968年、ワルシャワ条約機構軍がプラハに侵攻すると、トゥルノフスキーは
オーストリアに逃れて市民権を獲得、母国を離れるまではチェコ・フィルの
終身客演指揮者(1960-1968)のポストにもありましたが、1989年のビロード革
命で帰還するまでのあいだ、オスロのノルウェー国立オペラの音楽監督(1975-
80)や、ボン歌劇場の音楽監督(1979-83)を務めながら、欧米を舞台に数多く
の客演をこなすようになります。
同じく1968年にトゥルノフスキーはクリーヴランド管を指揮してアメリカ・
デビューを果たしますが、これはトゥルノフスキーの父と馴染みの間柄であ
り、1956年に自身が師事したことのあるジョージ・セルの招きで実現したも
の。チェコに復帰してプラハ響の常任指揮者(1992-96)を務め、1998年4月か
らは群馬交響楽団首席客演指揮者にも就任してわが国にもなじみ深いトゥル
ノフスキーは、1960年代にSupraphonに数多くのレコーディングを行っていま
す。
ここでの収録内容は、フランス・ディスク大賞を獲得した名盤「第4交響曲」
をはじめ、トゥルノフスキー得意のマルチヌーを中心に、名手ナヴァラとの
貴重な共演など、すべてSUPRAPHON初CD化となるもので、たいへん価値ある
復刻といえるでしょう。





<Grand Slam>
-平成の盤鬼 平林直哉のレーベル-
GS 2078 ¥2250
ステレオ
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調Op.74「悲愴」
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)、
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年11月7-9日、ウィーン、ムジークフェラインザール
使用音源: Deutsche Grammophon(Germany)SLPM 138659
交響曲第4番(GS 2059)、同第5番(GS 2066)に続き、ムラヴィンスキー(指揮)、
レニングラード・フィルによるチャイコフスキーの後期3大交響曲集の最後、
交響曲第6番「悲愴」が登場します。復刻に使用したのは前2作と同様に初期
ステレオLPで、これまで通り原音を忠実に再現しました。また、この「悲愴」
の発売によって、全3曲がそれぞれ1枚のCDに収録された形になりますが、こ
うした面割りはバラ売りの通常パッケージCDとしては珍しいものです。
■解説書の内容
当シリーズのポール・パレー(指揮)、フランス管弦楽曲集(GS 2051)、同サン
=サーンスの交響曲第3番「オルガン」(GS 2075)のそれぞれ解説を担当した
沼辺信一氏は、ムラヴィンスキーの東京公演のほとんどすべてを聴いていま
す。そうした体験を通じ、私的な思い出はもちろんのこと、当時のさまざま
な状況や演奏会場で起こったハプニングなど、今となってはあまり知り得な
い貴重な証言をたっぷりと書いていただきました。
(以上、平林 直哉)




<OPUS蔵>
OPK 2100 2枚組 ¥3380
[CD1]
ベートーヴェン:
ピアノ・トリオ第7番 変ロ長調作品97「大公」(録音:1928年)
シューマン:ピアノ・トリオ ニ短調作品63(録音:1928年)
[CD2]
ハイドン:ピアノ・トリオ ト長調作品73-2(録音:1927年)
シューベルト:ピアノ・トリオ第1番変ロ長調, D898(録音:1926年)
メンデルスゾーン:ピアノ・トリオ第1番ニ短調 作品49(録音:1927年)
カザルス・トリオ[アルフレッド・コルトー(ピアノ)、
ジャック・ティボー(ヴァイオリン)、パブロ・カザルス(チェロ)]
原盤:SP盤 US-Victor,UK-HMV, J-Victor
今回のオーパス蔵による復刻をマスタリング調整・試聴盤で聴いて、最高に感
動的だったのは、やはりカザルス・トリオ最後の1928年録音となったベートー
ヴェンの《大公》だ。第1楽章から惹きこまれて、つい何度も聴くことになっ
てしまうのは、まったく自然そのままといった演奏姿勢から生まれる純粋な
音楽の美しさだが、第3楽章アンダンテ・カンタービレこそ、ベートーヴェン
の心からなる訴えと演奏者の感動的な共感が一体となった辞世の歌ではない
だろうか。ここでの第1変奏、ピアノの3連音による豊潤そのもののアルペッ
ジョが、まるで吐息のような、途切れがちのチェロの長いフレージングを、
優しく美しく庇うように弾いていく。ここでのコルトーのピアノも魅惑的だ
が、カザルスのチェロが聴かせる低音域の響きは、まさしく無技巧の技巧その
もの。ごく短いフレーズをティボーが完璧に受け継いで、この3人が「音楽の
演奏とは、書いてある楽譜をただ音にするということだけではなく、作曲家
がその曲に託した想いを、聴く人に〈音〉として伝えること」に徹している
という、昔なにかの本で読んで感銘を受けたことばを、ふと思いださせる名
演奏だ。(小林利之)
■カザルス・トリオ ピアノ・トリオ全録音 (1926-28)について
カザルス・トリオの「大公」、これを出すまではやめられない。との思いで取
り組んできましたが、これでやめるという訳ではありません。ただ肩の荷が下
りて気が楽になったことは確かです。1枚で出すか、彼らの録音を全てまとめ
3枚とするか、迷いましたが、ピアノ・トリオと呼ばれるものだけを集めると、
丁度CD2枚となりました。初期の電気録音なので曲により音の状態に差があり、
また盤の状態もばらつきがありましたが何とかまとまりました。
(オーパス蔵代表:相原 了)

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12-05 No.1

2012年05月05日 19時49分08秒 | Weblog
<ACCENT>
ACC 24263 ¥2300
大いなるトロンボーン
(1)フレスコバルディ:カンツォーナ7番「シュペルバ」
(2)同22番「ニコリーナ」/(3)同17番「ディオダータ」
(4)ジョヴァンニ・フォンタナ:ソナタ30番
(5)バルトロメオ・デ・セルマ:カンツォン23番
(6)パレストリーナ(バッサーノ編):すべてが美しいお方
(7)モンテヴェルディ:時の始まりから
(8)ジェレンスキ:ファンタジア2番/(9)同:すべての国々は
(10)同:汝はペテロなり
(11)ラッスス(ロニョーニ編):スザンナ・ドルランド
(12)ジョヴァンニ・チェーザレ:ラ・ヒエロニマ
(13)チーマ:コルネットとトロンボーンのためのソナタ
(14)グアーミ:認識/(15)ジョスカン(カベソン編):祝されたり、天の女王
ヴィム・ベキュ&オルトレモンターノ
【ヴィム・ベキュ、アダム・ヴォールフ、アダム・ブレグマン、
ロベルト・シュレーグル(サックバット)、
ドロン・デーヴィッド・シャーウィン、アドリアン・マビル(コルネット)】
[録音:2012年]
驚異のバロック金管集団コンチェルト・パラティーノのメンバー、ヴィム・
ベキュが1993年に結成したフレッシュなアンサンブル、オルトレモンターノ。
バロック期の金管楽器であるサックバットとコルネット(ツィンク)の合奏は
独特の薫りが高く、非常に魅力的です。ブルース・ディッキー率いるコンチェ
ルト・パラティーノが絶対的な存在でしたが、次世代を担うオルトレモンタ
ーノの若々しい響きも超新鮮。バロック音楽ならではの荘重な響きを存分に
堪能できます。

ACC 24248 ¥2300
ワーゲンザイル:オルガン協奏曲集
(1)第3番ヘ長調 (2)第5番ト長調 (3)第2番ハ長調 (4)第6番イ長調
エリザベート・ウルマン(Org)、ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
[録音:2002年]
他人に容赦なかった少年モーツァルトが一目置いたことで、音楽史に名をとど
めているゲオルク・クリストフ・ワーゲンザイル(1715-1777)。オルガン協奏
曲はフランス、イタリア、ドイツの様式を混合させ、前古典派的作風が爽や
か。リュートやチェンバロも含むピッコロ・コンチェルト・ウィーンが、ウル
マンのオルガンと美しく対話を繰り広げます。




<Coviello CLASSICS>
COV 21205 ¥2350
カール・フリードリヒ・アーベル:
(1)ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ホ短調 (2)同ト長調
ヨハン・クリスチャン・バッハ:
(3)ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ト長調(チェンバロ) 
(4)同ヘ長調(フォルテピアノ)  (5)同変ロ長調(チェンバロ)  
(6)同ヘ長調(フォルテピアノ)
トーマス・フリッチェ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
シャレフ・アド=エル(チェンバロ、フォルテピアノ)
[録音:2011年]
バッハの末子にして、少年時代のモーツァルトを可愛がったヨハン・クリス
チャン・バッハ。彼はヴィオラ・ダ・ガンバの名手カール・フリードリヒ・
アーベルと組んでロンドンでコンサートを組織、それが今日の定期演奏会の
礎となったといわれます。当アルバムはクリスチャンとアーベルのヴィオラ
・ダ・ガンバ・ソナタ集。前古典派に入ろうとしている時期にガンバの新作
を書いているのは驚きですが、伴奏もフォルテピアノを用いているのが興味
津々。1992年に草稿が競売にかけられて知られるところとなりました。イタ
リア的な伸びやかな旋律が非常に魅力的です。




<TYXart>
TXA 12002 ¥2350
フランツ・フンメル:
(1)クラリネット交響曲「ハティクヴァ」 
(2)ヴァイオリン交響曲「福島」
ギオラ・ファイドマン(Cl)、フランツ・フンメル(Pf)、
エレーナ・デニソワ(Vn)、
アレクセイ・コルニェンコ(指)
モスクワ交響楽団
昨年3月11日の東日本大震災以降、世界の芸術家の多くがその悲劇を後世に伝
えるべく、芸術作品に仕上げています。フランツ・フンメルは1939年生まれ
のドイツ作曲家でピアニスト。幼少期からクナッパーツブッシュの熱烈なファ
ンとして人格形成され、長じてはピアニストとして多数のLPをリリースしまし
た。作曲家としては多作家で、オペラ、交響曲、室内楽などがあり、最近では
ミュージカル「ルートヴィヒ二世」が話題となりました。
ヴァイオリン交響曲「福島」は交響曲でありながら、技巧的なヴァイオリン独
奏が終始からみつく協奏作品。地震か津波を想起させるような衝撃音がしばし
ば響く正統派ゲンダイオンガクで、日本的な所はありません。フンメルは以前
にも、阪神・淡路大震災の犠牲者のための鎮魂曲「悲しみのシンフォニー」を
発表し、社会派的な創作姿勢が見られます。本人の弁によれば、人間の不遜と
傲慢により世界が破滅することへの警鐘としての作品で、もともとは原爆で破
壊された広島の写真から得た印象を、いつか作品化したいと思っていたものの
発展形とのこと。被災された方々へ捧げられています。
「ハティクヴァ」はヘブライ語で「希望」を意味するイスラエル国歌の題名。
スメタナの「モルダウ」に似ているとしばしば指摘されるこのメロディをパッ
サカリア主題とし、イスラエルの民の苦難の道を思い出させる音世界を作り上
げています。




<C major>
71 0404(Blu-ray) ¥4950
71 0308(DVD-Video) ¥3100
字幕:伊英独仏西中韓
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」
アニタ・ラチベリシュビリ(Ms オルフェオ)
マイテ・アルベローラ(S エウリディーチェ)
アウシリアドラ・トレダーノ(S アモーレ)
ゴルダン・ニコリッチ(指)オーケストラ・バンダルト
カルルス・パドリッサ(演出)
アイツィベル・サンス(衣装)
カルレス・リグァル(照明)
収録:2011年7月、ペララーダ
ラ・フラ・デルス・バウスがまたやってくれました!グルックの傑作「オル
フェオとエウリディーチェ」をこの上なく幻想的に舞台にしています。ソリス
ト、合唱の他、踊り手が多数活躍するのはいつも通り。今回の特徴は、まず
オーケストラを舞台上に上げて舞台に取り込んでいること。そして床面や背
景に投射したCG画像によって、照明を遥かに超えた多様な表現を可能にして
います。とにかく、今まで見たこともない「オルフェオとエウリディーチェ」
です。
オルフェオのアニタ・ラチベリシュビリは、2009年12月7日のスカラ座シーズ
ン開幕公演の「カルメン」でタイトルロールに大抜擢された世間をアッと驚か
せた、1984年、グルジアのメッゾソプラノ。エウリディーチェのマイテ・アル
ベローラは、1982年、スペインのヴァレンシア生まれ。娘役を得意としている
ソプラノです。アウシリアドラ・トレダーノは、2009年のオペラリアで第3位
を獲得したスペインの若いソプラノ。ゴルダン・ニコリッチは、1968年、セル
ビア生まれのヴァイオリニストで、かつてローザンヌ室内管弦楽団やロンド
ン交響楽団のコンサートマスターを務め、また指揮者としてオランダ室内管
弦楽団の音楽監督も務めています
ラ・フラ・デルス・バウスの幻想の世界を鮮明映像でお楽しみください。

71 0804(Blu-ray) ¥4950
71 0708(DVD-Video) ¥3100
字幕:英独仏西
ファリャ:「はかない人生」
クリスティーナ・ガイヤルド=ドマス(S サルー)
ホルヘ・デ・レオン(T パコ)
マリア・ルイサ・コルバコ(Ms サルーの祖母マリア)
フェリペ・ボウ(Bs 叔父のサルバオール)
サンドラ・フェランデス(S カルメラ)
イサーク・ガラン(Br マヌエル)
エスペランサ・フェルナンデス(フラメンコ歌手)
フアン・カルロス・ゴメス・パストル(フラメンコ・ギター)
ほか
ロリン・マゼール(指)
ヴァレンシア州立管弦楽団,ヴァレンシア自治州合唱団
ジャンカルロ・デル・モナコ(演出,装置)
ヘスス・ルイス(衣装)
ゴジョ・モンテロ(振付)
収録:2010年3月、ヴァレンシア





<Preiser>
PRCD 91185 ¥2080
モーツァルト:「魔笛」-復讐の炎は地獄のように,愛の喜びは露と消え
ドヴォルザーク:「ルサルカ」-月に寄せる歌
コルンゴルト:「死の都」-私に残された幸せ
グリーグ:「ペール・ギュント」-ソルヴェイの歌
プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」-私の大好きなお父さん
プッチーニ:「蝶々夫人」-ある日、見ることでしょう
カタラーニ:「ワリー」-私は遠くに行きましょう
J.シュトラウス:「こうもり」-田舎娘を演じたら,侯爵様,チャルダーシュ
R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」-偉大な王女様
ドリーブ:「ラクメ」-花の二重唱
アロイス・ミュールバッハー(BS)
マーラー歌曲集(PRCD 91192)に続く超絶ボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュー
ルバッハーの新刊は、どう見てもバリバリのソプラノが歌うような曲目がずら
りと並んだ。いや、これだけの曲をすべて歌えるソプラノはそう多くはないで
しょう、「魔笛」の夜の女王のアリアに、「ナクソスのアリアドネ」の超絶
ツェルビネッタのアリア、かと思えば「ワリー」や「蝶々夫人」のしみじみし
たアリアに、「こうもり」の滑稽な歌と、まあ多彩。それらをアロイス君は歌
ってるんです!
アロイス・ミュールバッハーは、1995年、オーストリア中部のヒンターシュ
トーダーの生まれ。2005年に名門聖フローリアン少年合唱団に加わり、才能
を開花させることになります。既にオーストリアでは大人気で、2010年11月
にウィーン国立歌劇場でヘンデルの「アルチーナ」が上演された際に普通ソ
プラノが歌うオベルトを歌い、大喝采を博しました。日本でも新日本フィル
公演のドビュッシー「ペレアスとメリザンド」でイニョルドを歌っていたの
をご記憶の方もいらっしゃるでしょう。しかしアロイス君の実力はそんなも
んじゃなかったことが、このCDに刻み込まれています。驚異の歌声をぜひ!




<LSO Live>
LSO 0701(SACD-Hybrid) 2枚組 ¥3450
R.シュトラウス:エレクトラOp.58 [ドイツ語歌唱]
エレクトラ:ジャンヌ=ミシェル・シャルボネ(S) 
クリソテミス:アンゲラ・デノケ(S)
クリテムネストラ:フェリシティ・パーマー(Ms) 
エギスト:イアン・ストレイ(T)
オレスト:マティアス・ゲルネ(Br) 
監視の女 / クリテムネストラの腹心の女:エカテリーナ・ポポワ(S)
第1の下女:オリガ・レフコワ(Ms) 
第2の下女 / クリテムネストラの裾持ちの女:
エカテリーナ・セルゲーエワ(Ms)
第3の下女:ワルワラ・ソロヴィエワ(A) 
第4の下女:タチヤナ・クラフツォワ(S) 
第5の下女:リヤ・シェフツォワ(A)
若い下僕:アンドレイ・ポポフ(T) 
年老いた下僕 / オレストの扶養者:ヴヤニ・ムリンデ(Bs-Br)
ロンドン交響合唱団、ロンドン交響楽団、
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
録音:2010年1月12 & 14日ロンドン、バービカンホール(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:ジョナサン・ストークス&ニール・ハッチンソン
LSO首席指揮者の姿と併せて、マリインスキー劇場の芸術総監督としての顔を
持つ「当代のカリスマ」ゲルギエフが、劇場の実演で「影のない女」「サロ
メ」などを取り上げ、シュトラウス作品の舞台上演に情熱を傾けてきたこと
はよく知られています。そのゲルギエフの「エレクトラ」がLSO Liveに登場。
2010年1月にLSOを指揮して本拠バービカンで行った演奏会形式による上演の
模様をライヴ収録したものです。
前作「サロメ」の大成功から3年ぶり、ギリシア悲劇を換骨奪胎したホフマン
スタールの台本を得て、シュトラウスが書き上げた「エレクトラ」はまたして
も血なまぐさく凄惨な内容とさらなる激烈な音楽で有名なオペラ。不協和音、
半音階の多用、調性のあいまいさといった近代的手法を駆使し、ワーグナー
の「リング」を凌ぐ巨大編成の管弦楽が、“不義密通ののちに実父を殺害した
実母とその愛人に対して姉弟らが復讐を遂げる”という筋立てを盛り上げるの
に絶大な効果を生んでいます。
数あるシュトラウスのオペラのなかでも、死、暴力、性的抑圧、復讐といった
テーマが遍在する「エレクトラ」となれば、ゲルギエフのドラマティックな芸
風との相性の良さを容易に想像できるところですが、「エレクトラ」ヘのゲル
ギエフの並々ならぬ入れ込みようは、豪華なキャストの起用からもうかがうこ
とができます。
スポレートでの第4の下女役で作品の魅力に開眼して以降、エレクトラ役を追
究してきたというジャンヌ=ミシェル・シャルボネは、近年ドイツや近代のレ
パートリーで頭角をあらわすアメリカのドラマティック・ソプラノ。妹のクリ
ソテミスに、2011年バーデン=バーデンの「サロメ」が強烈な印象を残したア
ンゲラ・デノケ、母親クリテムネストラ役には2005年のビシュコフ盤でも知ら
れるヴェテラン、フェリシティ・パーマーと主要3人の女性がなんとも強力。
これに心理描写のうまさで定評のマティアス・ゲルネが弟オレスト役で加わ
り、しかも主役級のほかに脇をマリインスキー劇場のオペラ・カンパニーのメ
ンバーを呼び寄せて固めるというのですから、もはやこれ以上ない万全の態勢
というほかありません。
ゲルギエフの「エレクトラ」は、絶好調のLSOから重厚かつ多彩な響きを存分
に引出しながら、大迫力の歌唱で堂々とオケと渡り合う歌手たちへの目配りも
さすがというべきで、長年オペラで培った豊富なキャリアをあらためて証明
する完成度となっています。




<TOKYO FM>
TFMC 0038 ¥2500
ショスタコーヴィチ:交響曲第14番ト短調op.135「死者の歌」
ルドルフ・バルシャイ(指揮)、モスクワ室内管弦楽団
マクワラ・カスラシヴィリ(ソプラノ)、エフゲニー・ネステレンコ(バス)
録音:1975年5月16日、東京文化会館、ライヴ
同曲世界初演者バルシャイの日本初演壮絶ライヴ!録音もTOKYO FMシリーズ
中最高と云っていいほどで、スタジオレコーディング顔負けの素晴らしい音
質、うなる低弦や炸裂する打楽器のなまなましさは無類、そのうえ名人ネス
テレンコのバスの歌声が背筋が寒くなるほどのリアルさでとらえられていま
す。曲の内容と相まって忘れられぬ印象を残す一枚です。

TFMC 0039 ¥2500
スメタナ:「わが祖国」全曲
ヴァーツラフ・ノイマン(指揮)、
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1974年6月30日、東京文化会館、ライヴ
クラシックの公開録音の応募に11万通を超えるハガキと云う空前の反応のあっ
た当公演は、当日も抽選にもれたファンが会場に押し掛け押し問答があった
という、いわくつきの公演でもありました。ノイマンたっての希望でおこなわ
れたチェコ陣営での日本初演だけあり大変な迫力で終演後には爆発的喝采が
収録されています。チェコ人ならずとも熱いなにかがこみあげてくる、まさ
に大演奏で、この時代の熱気に打たれました。




<la dolce volta>
LDV 109 3枚組 ¥2850
モーツァルト弦楽五重奏曲全集
[CD1](1)第1番 変ロ長調 K.174 (2)第2番 ハ短調K.406
[CD2](1)第3番 ハ長調 K.515 (2)第4番 ト短調 K.516
[CD3](1)第5番 ニ長調 K.593 (2)第6番 変ホ長調 K.614
ターリヒ四重奏団、カレル・レハク(第2ヴィオラ)
録音:[CD1][CD2]1990、1993年、ノートルダム・ドゥ・リバン教会(パリ)、
[CD3]1995年、ティボール・ヴァルガ・ホール(シオン、スイス)
癖のない爽やかな演奏で、1964年の結成以来多くの聴衆を魅了してきたター
リヒ四重奏団。これまでにCalliopeレーベルよりリリースした弦楽五重奏曲
をまとめたボックスがお買い得価格で登場しました!「これほど完璧な演奏
での全集はありえない」とディアパソンで絶賛された名盤「弦楽五重奏曲全
集(旧品番CAL 3231)」から、クラリネット五重奏曲を除く全ての弦楽五重奏
曲が収録されています。前回のモーツァルト四重奏曲全集(LDV 100)に引き続
き、一度は廃盤となってしまい入手困難な状態になっていた名盤を再リリー
スした、ファンの方にとっては嬉しいボックスです。力まず、自然な表現で
魅せるターリヒ四重奏団&カレル・レハクの演奏は他の演奏団体とは違う独特
の魅力にあふれたもの。ファンの方はもちろんのこと、これを機会にターリ
ヒ四重奏団を聴いてみようという方にもおすすめのボックスです。

LDV 112 3枚組 ¥2850
管楽合奏のセレナードとディヴェルティメント集
[CD1] (1)セレナード第11番 ホ長調 K.375 
(2)第12番 ハ短調 K388(384a)「ナハトムジーク」
[CD2] セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」K.361
[CD3] ザルツブルク・ディヴェルティメント集 
(1)第8番ヘ長調KV.213 (2)第9番変ロ長調KV.240 
(3)第12番変ホ長調KV.252 (4)第13番ヘ長調KV.253 
(5)第14番変ロ長調KV.270 (6)12の二重奏曲 ハ長調 K.487(496a)
アンサンブル・フィリドール(ピリオド楽器使用)
録音:[CD1][CD3]2000-2003年、サン=マルセル教会(パリ)、
[CD2]2001年、オルレアン(フランス)
1992年に創立されたフランスの名門ピリオド管楽器アンサンブル団体、アンサ
ンブル・フィリドールによるモーツァルトの管楽合奏曲集。以前Calliopeレ
ーベルよりリリースしたボックス(旧品番:CAL 3317)がさらにお買い得価格に
なって再発売されました。廃盤となり、現在は入手困難となってしまってい
た名盤だけに、ファンの方にとっては待望のボックスといえましょう!アン
サンブル・フィリドールの演奏はもちろんのこと、その収録内容も豪華!セ
レナードやディヴェルティメントを集めたボックスとあって、モーツァルト
の娯楽的精神がふんだんに盛り込まれた珠玉の作品を多く収録しています。
アンサンブル・フィリドールの持ち味とも言える素朴で温かい音色は耳に心
地よく、溌溂とした明るい演奏が心に清々しく響きます。




<AD VITAM>
AV 110515 ¥2300
-愛のシャンソン、戦いのシャンソン- 
―フランソワ1世の宮廷ルネサンス歌曲集―
ジャヌカン:
「歌おう、鳴らそうトランペット」、「このひどい苦しみを憐れんで」、
「残酷な愛の神がその性格で」、「戦争(マリニャーノの戦い)」
「夫が初夜に」、
セルミジ:「幸福な人は」
ムトン:「主よ、王を助けたまえ」、ほか
アンサンブル・カンドール・ヴォカリス
ルネサンス歌曲を得意のレパートリーとする若手歌手集団アンサンブル・カ
ンドール・ヴォカリスによる16世紀フランスのシャンソン集。文芸の保護・
洗練に積極的であったフランソワ1世治世下の宮廷に焦点を当て、ジャヌカン
やセルミジなど当時を代表する音楽家のシャンソンが収録されています。愛
のシャンソンと戦いのシャンソンを中心に選曲がなされており、女性を愛し
狩を愛し、戦いを好んだというフランソワ1世の人となりを思わせるプログラ
ムといえましょう。現代の我々の耳にはどこか神秘的な、素朴で優しいハー
モニーに心温まります。オノマトペー(擬音語・擬態語)を用いたジャヌカン
の代表作「戦争」では、溌溂としたリズム感と複雑に絡み合う声のアンサン
ブルを楽しめます。2001年の結成以降、フランスを中心に数々のフェスティ
ヴァルやリサイタルで美声を披露しているアンサンブル・カンドール・ヴォ
カリスの瑞々しい演奏にも注目です。





<Classic Concert Records>
DSC 62904 ¥1980
(1)サン=サーンス(編:サーファー):「動物の謝肉祭」(全曲) 
(2)ストラヴィンスキー(編:サーファー):「火の鳥」より抜粋
アーロン・セイファー(マリンバ)
アメリカで活躍する新進気鋭のマリンバ奏者、アーロン・セイファーが
Classic Concert Recordsレーベルよりデビューアルバムをリリース!サン=
サーンスの「動物の謝肉祭」とストラヴィンスキーの「火の鳥」(抜粋)をマ
リンバ・ソロで演奏するという、デビューアルバムにふさわしき意欲的なプロ
グラムとなっています。2曲ともセイファー自身が編曲を行っています。今回
のアルバムの目的について、「マリンバはピアノと同じくらい多彩な楽器で
あるだけでなく、フル・オーケストラと同じ(サウンド)効果を持つ楽器でも
あるということを見せることです」と語ったセイファー。その言葉に違わず、
1台のマリンバから繰り出されているとは思えないほどの多彩な表現力で、見
事な音楽世界を作り出しています。あえて大編成の管弦楽曲として知られた
作品をソロで演奏することで、マリンバ・ソロの可能性をより大きく魅せた
1枚といえましょう。
アーロン・セイファーはアメリカ、フロリダを中心に活動する若手マリンバ
奏者。A.シュタイアーやB.バカニュら名手らに師事し、これまで様々なコン
クールでの受賞歴を誇る実力派です。作曲家、編曲家、教育者としても幅広
く活動しており、今後ますますの活躍が期待されるアーティストです!

CCR 62018 ¥1980
-クリスマスを祝う作品集-
J.S.バッハ:
フルートソナタ第2番変ホ長調 BWV.1031より第2楽章「シチリアーナ」
ヴィヴァルディ:「四季」より「冬」第2楽章
ヘンデル:
オラトリオ「ユダス・マカベウス」より「よろこべや」、
「きよしこの夜」ほか
ザルツブルガー・ザイテンクラング
ヴィルフリード・シャルフ(ツィター)、
ロスヴィタ・スタインドル(ギター)、
サビン・クラウス(ハープ)
オーストリアが誇る世界的ツィター奏者、ヴィルフリード・シャルフによる
クリスマスを祝う小品集。歌曲や器楽作品など多彩なジャンルから、クリスマ
ス期間にはお馴染みの名曲の数々を収録しています。ツィター、ギター、ハー
プという弦をはじく3つの楽器のハーモニーは繊細かつ透明感な響きにあふれ
たもの。全体的にゆったりとした曲調の作品が収録されており、優雅であり
ながらもどこか親近感のあるツィターの可愛らしい音色に癒されましょう。
ヴィルフリード・シャルフはオーストリアを中心に活動するツィター奏者。
世界各国をめぐり、日本でも数度公演を行っている他、教育者としても広く
活躍しています。シャルフが奏でるツィターの音色は柔らかく、高音でも透
明感を失わない演奏技術は見事。本アルバムではハープやギターとの優しい
アンサンブルのもと、シャルフの演奏が映えます!

CCR 62019 ¥1980
(1)ハイドン:セレナード (2)ホーフル:おしゃべりなかわいい口 
(3)J.S.バッハ:アリオーソ BWV 1056 
(4)カルッリ:二重奏曲ト長調よりアレグロ 
(5)ソル:モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 
(6)ヴィヴァルディ:協奏曲ト長調よりアンダンテ 
(7)ボッケリーニ:メヌエット (8)シャルフ:アンダルシア 
(9)タレガ:涙(ラグリマ) 
(10)モーツァルト:歌劇「魔笛」よりアリア「私は鳥刺し」 
(11)マスネ:タイスの瞑想曲 (12)タレガ:アルハンブラの思い出 
(13)オキャロラン:キャロランのコンチェルト 
(14)リムスキ=コルサコフ:歌劇「サトコ」より「インドの歌」 
(15)ピアソラ:「タンゴの歴史」より「カフェ1930」 
(16)アルベニス:スペイン組曲より伝説(アストゥリアス)
ヴィルフリード・シャルフ(ツィター)、アルビン・ウェイド(ギター)
オーストリアを拠点に活動するツィター奏者ヴィルフリード・シャルフとア
ルビン・ウェイドによる小品集。J.S.バッハやモーツァルトなどのクラシッ
ク界に知られた名曲から、ソルやアルベニスなどラテン・ギター界を代表す
る作品、そしてシャルフ自身が作曲した小品にいたるまで、多様なジャンル
から選曲がなされています。ツィターとギターのアンサンブルは、つま弾く
弦の柔らかくも溌溂とした爽やかな響きが魅力的。ツィターといえば、日本
でも映画「第三の男」のテーマ曲で広く一般的に知られておりますが、本ア
ルバムではあの軽快でおどけた音色はもちろんのこと、ハープを思わせる透
明感あふれる響きも聴くことが出来ます。ソリストとして世界的に活躍し、
日本でも活躍するツィター奏者シャルフの演奏は丁寧かつ柔らかい響きに満
ちたもの。同じくオーストリアで活躍する若手ギター奏者ウェイドと共に、
ツィターの多彩な魅力を聴かせてくれます。

BCR 62609 ¥1980
(1)デ・ピナ:ガロート (2)サルデーニャ:ラメントス・ド・モロ 
(3)ヘイス:1つのワルトと2つの愛 
(4)サルデーニャ:悲しいショーロ 第1番  
(5)ヘイス:全て知っている医者 デ・ピナ:(6)2人の友達 
(7)バー・ヴィンテ 
(8)コラーレス/ダフネ/ブライルック=コラーレス:ウォーキング 
(9)サルデーニャ:ジョルジ・ド・フーザ 
(10)ピシンギーニャ:カリニョーゾ (11)ダフネ:タンバリンの猫 
(12)サルデーニャ:昔のあの頃
ヨハネス・ダフネ(ギター、バンドリン/マンドリン、カヴァキーニョ)、
イルゼ・ブライトルック=コラーレス(ギター)、
ゲイザ・フェリペ(フルート)、グルーポ・ブラジネイリーニョ
ギタリストおよび作曲者として活躍するヨハネス・ダフネによるギター小品
集。ブラジル・ギター界の巨匠アニバル・アウグスト・サルデーニャ(通称ガ
ロート)の名曲「ラメントス・ド・モロ」や、同じくブラジルが誇るギターの
名手ディレルマンド・ヘイス(レイス)の「カリニョーゾ」などを中心に収録
しています。ブラジルポピュラー音楽の父とも言われる大家ピシンギーニャ
の「カリニョーゾ」は、ブラジル独特の即興曲「ショーロ」を代表する屈指
の名曲。物悲しくもどこか暖かい、美しいギターの音色に酔いしれます。本
アルバムではギター・ソロだけでなく、フルートやクラリネットとのアンサ
ンブル曲も収録。ブラジレイラな情緒あふれる旋律と、ラテン調ならではの
リズミカルな音楽をたっぷりと堪能できる1枚に仕上がっています。

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