クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-05 No.22-1

2012年05月28日 14時30分57秒 | Weblog
<EMI CLASSICS>
CDS-4402852 2枚組 ¥2480
ビゼー:歌劇「カルメン」(限定盤)
カルメン・・・・・・・・・・マグダレーナ・コジェナー (MS)
ドン・ホセ・・・・・・・・・ヨナス・カウフマン(T)
エスカミリオ・・・・・・・コスタス・スモリジナス(Br)
ミカエラ・・・・・・・・・・ゲニア・キュマイアー(S)
スニガ・・・・・・・・・・・クリスティアン・ヴァン・ホルン(Bs-Br)
モラレス・・・・・・・・・アンドレ・シューエン(Bs-Br)
フラスキータ・・・・・・クリスティーナ・ランツハンマー(S)
メルセデス・・・・・・・レイチェル・フランケル(MS)
ダンカイロ・・・・・・・・ヒモーネ・デル・サルヴィオ(Br)
ラメンダード・・・・・・・ジャン=ポール・フシェクール(T)
ベルリン国立歌劇場合唱団
エーバーハルト・フリードリヒ(合唱指揮)
サイモン・ラトル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2012年4月(演奏会形式)
歌唱:フランス語
CDサイズのブック型仕様、
72ページ・ブックレット(歌詞・テキスト仏/英/独/仏語 予定)
ラトル&ベルリン・フィルのオペラ録音は、ベートーヴェンの「フィデリオ」
以来!奇しくもラトルが芸術監督に就任して10年目の年に、この人気のオペラ
に挑戦。主役にラトル夫人のマグダレーナ・コジェナー、ドン・ホセには人気
のテノール、ヨナス・カウフマンを配して、新しい「カルメン」像に挑戦して
いる。



<Euterpe Musica>
EMCD 1012 ¥2300
ギター・デュオ・22ストリングス ――
J.S.バッハ:パルティータ第1番BWV.825
作曲者不詳:ドルーリーズ・アコーズ、ア・メリー・ムード、エコー
ジョンソン:ラヴェッキオのパヴァン、ラヴェッキオのガリアルド
作曲者不詳:夜鳴きうぐいす
ダニエル:ファンシー
ギター・デュオ・22ストリングス〔カルステン・グロンダール(ギター)、
カルステン・リンク(ギター)〕
1960年代にスウェーデンの名工ゲオルグ・ボーリンが開発した"11弦のアルト
ギター"をこよなく愛するデンマークとドイツのギター・デュオによるルネサ
ンス&バロック作品集。
従来の6弦に加えられた5本の弦によって幅が広がった音域とより豊かになった
低音の響き。2台の"11弦ギター"のアンサンブルによって、ルネサンス&バロッ
ク時代のリュート音楽、アレンジ作品が自然で流麗に、そして優しく豊潤に響
く。日本語曲目表記オビ&日本語解説付き。

EMCD 1113 ¥2300
パーセル&ブロウ:歌曲集 ――
ブロウ:美しいセリーナ/パーセル:しばしの音楽/マッテイス:アリアIII
パーセル:わが苦悩のすべて、愛しいアストレアから/マッテイス:アリアV
パーセル:
もし音楽が恋の糧なら、恋の病いから逃れようとしても、
おお美しいチェダリア/マッテイス:前奏曲、アリアI
パーセル:もはや楽しみはあらじ、エアー
ブロウ:秘恋、パーフェクション、Fairest Work of Happy Nature
即興曲(器楽)
パーセル:運命の時が、あの子は恋していることを告白する、ホーンパイプ、
それはエディンバラの街の1ハロン以内でのことだった
マッテイス:アリアII
パーセル:メヌエット ト長調/ブロウ:ノー・モア・ザ・ラヴリー・ニンフ
パーセル:夕べの讃歌
ヨハン・リンデロース(テノール)
ヴェーガル・ルンド(リュート)
古楽唱法を名テノール、イアン・パートリッジに学んだヨハン・リンデロート
は、ヴェーザー・ルネサンス・ブレーメン、コンチェルト・コペンハーゲン、
ハーモニー・オヴ・ヴォイシズ、ラウテン・カンパニー、シアター・オブ・
ヴォイセズなどでその歌声を響きかせるスウェーデンのテノール。
ヨハン・リンデロートの感情豊かで伸びやかな歌声を、陰影に富んだヴェーガ
ル・ルンドのリュートが際立たせる。パーセルとブロウの歌曲、マッテイスの
リュート小品はどれも劇的で美しい。2004年5月の録音。

EMCD 1114 ¥2300
ラプソディ・オヴ・ピアノ・デライツ ――
ショパン:
即興曲第1番変イ長調Op.29、即興曲第2番嬰ヘ長調Op.36、
即興曲第3番変ト長調Op.51、幻想即興曲嬰ハ短調Op.66
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番イ短調D.537
ラフマニノフ:前奏曲集Op.32, No.7-13
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
インゲマル・フリデル(ピアノ)
インゲマル・フリデル(1949-)はイェテボリ音楽大学でピアノとオルガンを学
び、イェテボリ歌劇場のピアニストを経て現在はマルメのルンド大学で教授を
務めるスウェーデンのピアニスト。
音楽でアメリカ大陸とヨーロッパ大陸を繋ぐプログラムでは、ショパン、シュ
ーベルト、ガーシュウィンではベーゼンドルファー、ラフマニノフではスタイ
ンウェイを弾き分けている。




<Phono Suecia>
PSCD 189 ¥2300
トリオ・シリアクス=ペーション=ライティネン - トリオへの献呈 ――
サンドストレム:5つの小品/エステルリング:ランディ*
モンナクゴトラ:5つの小品/ヘーデリーン:アクト/タリー:冬の島第1部
トリオ・シリアクス=ペーション=ライティネン、
ダン・ラウリン(リコーダー)*
J.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲」(CAP 21695)やモーツァルトの「ディヴェ
ルティメント」(CAP 21795)で素晴らしいアンサンブルを披露してくれたスウェ
ーデンの女流弦楽トリオ、トリオ・シリアクス=ペーション=ライティネン
(ZPR)のコンテンポラリー・アルバム。
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレムの「5つの小品」を筆頭に5作品全てが
2005年以降に作曲された新作。高い集中力と緊張感、一糸乱れぬ洗練されたア
ンサンブル能力は北欧の現代作品でも遺憾なく発揮されている。
2010年6月の録音。




<Footprint>
FRCD 062 ¥2300
ヨン・ホイビ:合唱作品集 ――
マジック・ペイント・ブラッシュ/ディープ・ダウン・イン・ザ・オーシャン
海の魔女/スタンド・アップ・マイ・ディアー/マニフィカト
ヌンク・ディミッティス/カンターテ・ドミノ/今日こそ主の御業の日
ユビラーテ・デオ/Skoven er sa underfuld/マーツ=ソル
ヴォーチェス・ノルディケ、ローネ・ラーセン(指揮)
デンマーク合唱界のコンポーザー=コンダクター、ヨン・ホイビ(1939-)の宗
教&世俗合唱作品集。
2008年にコペンハーゲンで開催された国際合唱連合の「第8回世界合唱シンポ
ジウム」のために作曲された「マジック・ペイント・ブラッシュ」を収録。
ゴスペルやジャズのスタイルを採り入れたホイビの音楽は日本でも人気が高い。
2011年2月の録音。




<Ictus>
IMP 1112 ¥2300
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集Op.31 ――
ピアノ・ソナタ第16番ト長調Op.31-1
ピアノ・ソナタ第17番ニ短調Op.31-2《テンペスト》
ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調Op.31-3
ロルフ・リンドブロム(ピアノ)
スウェーデンで初となるJ.S.バッハの「インヴェンションとシンフォニア」の
レコーディング・ピアニストとなったロルフ・リンドブロム(1944-)。
ベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ集Op.31」での、思慮深く、作品の隅々ま
で行き届いた音楽作りはベテランならではの味がある。2009年4月の録音。





<nosag records>
nosag CD 197 ¥2300
フロイデンタール:ヴィオラとピアノのための作品集 ――
ヴィオラとピアノのための組曲/アレグロ、 間奏曲と終曲/幻想曲
Ueldeane@home/無窮動
フィリップ・ハイマン(ヴィオラ)、スティーヴン・ウッド(ピアノ)
オットー・クレンペラーをアシスタントとした支え、現在はピアニスト、作曲
家としてウェールズとスウェーデンで活躍するオットー・フロイデンタール
(1934-)のヴィオラ作品集。
フロイデンタールの作品を弾くハイマンはウェールズ・ナショナル・オペラの
首席奏者。クレンペラーの側近フロイデンタールの音楽、なかなか興味深い内
容です。

nosag CD 194b ¥2300
ハンメルト:ピアノのための前奏曲集Vol.2 ――
前奏曲第43番/第13番/第16番/第17番/第21番/第23番/第29番/第38番
第37番/第35番/第49番/第40番
ステファン・リンドグレン(ピアノ)
大作「ストックホルム・カンタータ」の作曲者ユーハン・ハンメルト(1953-)
の前奏曲集Vol.2。
1999年から作曲を始めた「前奏曲」は2011年で「第49番」まで到達している。

nosag CD 198 ¥2300
アヴェ・マリス・ステラ ―― 
リンドベリ:オルガン・ソナタ ト短調Op.23
オルソン:《アヴェ・マリス・ステラ》による変奏曲Op.42
ルンドボリ:《Den Kristliga dagvisan》による変奏曲
カルク=エラート:大聖堂の窓Op.106
ヤン・H・ビェリェソン(オルガン)
19世紀、1833年にグスタフ・アンデションにより建築されたスウェーデン、
ヴァドステーナ修道院のヒストリカル・オルガンによるオルガン作品集。
ヴァドステーナ修道院と共に歩みを続けてきたオルガンの響きは荘厳にして
神秘的。2010年4月の録音。

nosag CD 199 ¥2300
ダンシング・パイプ ――
J.S.バッハ:協奏曲BWV.592/ヨン:ユーモレスク
ブラームス:わが心からの望み/ペッテション:ダンシング・パイプ
リンドベリ:VIsa fran Alvdalen/ロースソーン:舞踏組曲
ペッテション:アニュス・デイ/ハイラー:ダンス・トッカータ
ペッテション:3つの聖なる歌
マリー・シャルド・ペッテション(オルガン)
イタリア、パドヴァのオルガン工房ファテッリ・ルファッティが2009年にス
ウェーデンのエルムフルト教会に建築したパイプ・オルガンの演奏。
45のストップ、2637のパイプから生まれるサウンドは表情に富み、幻想的な空
間を創り出す。2011年5月の録音。





<Caprice>
CAP 21705 4枚組 ¥9200
シャールス・バルケル - ヴァイオリン名演集 ――
クライスラー:
プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ、
W.F.バッハの様式によるグラーヴェ
〔シャールス・バルケル(vn)、ナタナエル・ブロマン(p)
/録音:1929年1月21日-27日〕/
ユオン:ロマンスOp.4、アリエッタOp.52-1
〔シャールス・バルケル(vn)、ナタナエル・ブロマン(p)
/録音:1928年5月18日〕/
J.S.バッハ/グノー:アヴェ・マリア〔ブリータ・ヘルツベリ(s)、
シャールス・バルケル(vn)、ナタナエル・ブロマン(p)/録音:1928年5月23日〕
プロヴォスト:ウィーンの思い出
〔シャールス・バルケル(vn)、スティーナ・サンデル(p)/録音:1936年5-6月〕
ヘンデル:ラルゲット(Op.1-13より)、
タルティーニ(クライスラー編):アレグロ(Op.1-1より)
〔シャールス・バルケル(vn)、オットー・オルソン(org)
/録音:1936年7月20日〕
アウリン:4つの水彩画
〔シャールス・バルケル(vn)、ナタナエル・ブロマン(p)/録音:1938年5月6日〕
シンディング:古い調べ
〔シャールス・バルケル(vn)、ナタナエル・ブロマン(p)
/録音:1929年1月21日-27日〕
シンディング:ロマンス ホ長調Op.9
〔シャールス・バルケル(vn)、ヴィアチェスラフ・ヴィトコフスキ(p)
/録音:1939年11月27日〕
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調Op.45
〔シャールス・バルケル(vn)、ナタナエル・ブロマン(p)、
トーレ・ヴィーベリ(p)、カーリン・ギレ=リブラント(p)
/録音:1943年&1951年&1953年〕
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
〔シャールス・バルケル(vn)、トーレ・ヴィーベリ(p)/録音:1951年1月3日〕
グーセンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ホ短調Op.21
〔シャールス・バルケル(vn)、トーレ・ヴィーベリ(p)/録音:1950年9月7日〕
フリュクレフ:ソナタ・アラ・レジェンダ
〔シャールス・バルケル(vn)、カーリン・ギレ=リブラント(p)
/録音:1951年11月5日〕
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op. 47
〔シャールス・バルケル(vn)、トゥール・マン(cond)、
王立ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団/録音:1948年11月25日〕
フェルンシュトレム:ヴァイオリン協奏曲第2番Op.95
〔シャールス・バルケル(vn)、ステン・フライベリ(cond)、
スウェーデン放送交響楽団/録音:1953年10月4日〕
アウリン:ヴァイオリン協奏曲第3番ハ短調Op.14より 第2楽章
〔シャールス・バルケル(vn)、トゥール・マン(cond)、
イェテボリ放送管弦楽団/録音:1939年3月1日〕
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調Op. 51より 第1楽章、
ヴィレーン:弦楽四重奏曲第2番Op.9より 第1楽章
〔バルケル弦楽四重奏団/録音:1939年3月21日〕
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番ヘ短調Op.95《セリオーソ》
〔バルケル弦楽四重奏団/録音:1951年4月19日〕
モーツァルト:弦楽五重奏曲ト短調K.516より 第3楽章
〔バルケル弦楽四重奏団、イェスタ・フィンストレム(va)
/録音:1951年4月19日〕
ブラームス:ホルン三重奏曲変ホ長調Op. 40
〔グンナル・デ・フルメリー(p)、シャールス・バルケル(vn)、
アクセル・マルム(hrn)/録音:1951年5月21日〕
アウリン:子守歌、ユーモレスク
〔シャールス・バルケル(vn)、ナタナエル・ブロマン(p)
/録音:1929年1月21日-27日〕
伝承曲:Frykdalspolska、Djavulens polska
〔ラーシュ・セッテルクヴィスト(vn)、ヨーゼフ・フィッシャー(accor)
/録音:1913年8月23日〕
ドブローウェン:ヘブライの旋律
〔カール・フレッシュ(vn)、イグナツ・ストラスフォーゲル(p)
/録音:1929年2月〕/
クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
〔ペーダー・メラー(vn)/録音:1923年1月〕
シャールス・バルケル(ヴァイオリン)、
ナタナエル・ブロマン(ピアノ)、様々なアーティスト
スウェーデンのヤッシャ・ハイフェッツ、スウェーデンのフリッツ・クライス
ラーと称された大ヴァイオリニスト、シャールス・バルケルの秘蔵録音集。
158ページのブックレットは資料としても貴重。




<Phono Suecia>
PSCD 192 ¥2300
ノルディン:ペンダンツ ――
アンダーカレンツ/サーフェイセズ・サンティヤント/クリ・ドゥ・ベルゲル
ザ・アイル/ペンダンツ
ベンジャミン・カラト(チェロ)、
ピエール=アンドレ・ヴァラデ(指揮)、ギャギーゴー
1971年ストックホルム出身のスウェーデン人作曲家、イェスパー・ノルディン
のポートレート・アルバム。スウェーデンの伝統音楽、ロック、インプロヴィ
ゼーションを用いたスタイルが特徴。2011年の録音。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

12-05 No.22-2

2012年05月28日 14時30分22秒 | Weblog
<WEITBLICK>
SSS0129-2 ¥1980
(1)ブラームス:交響曲第3番
(2)ブラームス:交響曲第2番
ジョルジュ・プレートル(指揮)
ベルリン・ドイツ交響楽団
録音:
(1)2008年10月27日,(2)2011年2月6日
全て,フィルハーモニー・ベルリンにおけるライヴ・デジタル録音
巨匠ジョルジュ・プレートル、久々にWEITBLICKからの発売になります。今回
は最新録音によるブラームスの交響曲集です。
第3番は、その感情的な旋律の揺さぶり、テンポの変化を想像してしまうが、
実に率直なアプローチで驚かされる。爽快で誤解を承知で言えばまことにスポ
ーティなのである。高速道路を性能の良い車で走っているような雰囲気すらあ
る。第2楽章も、巨匠が緘徐楽章の演奏でしばしば聴かせる、矯めに矯めて爆発
させるという手段を用いない。不自然な拘泥は一切ないのだ、思い切りの良い
演奏と言っても良い。ところが第3楽章が始まると、ここに巨匠の真骨頂が表れ
てくる。止まりそうなほど……という遅さではないが、情感はたっぷりに奏さ
れる。そして美しい旋律を羽毛のように浮遊させる。優秀なホルンの美しい咆
哮(それも静かな)は、まるで遠く離れた山奥から聴こえて来るようだ。その夢
幻的な表情付けを聴けば、やはりプレートルにしかできない演奏だなと納得し、
大いに首肯せざるを得ない。第4楽章は、基本的には第1楽章の演奏を継承した
ものと言えるだろう。そのケレン味のない味わいには聴いていて襟元を正した
くなるが、生真面目一辺倒に終わらないのがこの芸術家だ。フィナーレのコー
ダのチェロの音色など、モノクロ映画に一瞬色彩が入るかのような衝撃と官能
が聴き取れるだろう。
第2番もまた軽やかな足取りの演奏である。第1楽章提示部こそは、結構ゆっく
り丁寧に奏でられ説明的な表現とも言えるが、展開部以降はぬかるみを荷車曳
くようなもたつきは一切なく、雲の上を歩くようだ。そしてクライマックスに
至るまでの焦燥も見事。第3楽章は、第4楽章へバトンを渡す通過点という感が
ある。白眉は終楽章であろう。プレートルの豪快な芸風が炸裂する。身振りの
大きな音楽で、一気呵成にフィナーレの大きな歓喜に突き進む。存分に延ばさ
れたフェルマータも凄い迫力である。(ライナーノートより)
※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。




<ALBANY>
TROY1321 ¥1980
「フランスとの対話」-フランスのホルン名曲集
ウジェーヌ・ボザ:森の中Op.40
グノー:6つのメロディ(ダニエル・ブルグ編)
フランセ:オクターヴのカノン
デュカス:ヴィラネール
プーランク:悲歌「デニス・ブレインの追憶に」
サン=サーンス:演奏会用小品Op.94
マラン・マレ:バスク
バーナード・スカリー(Hr)、
ジョアン・ミネッティ(Pf)
録音:2011年ミネアポリス
バーナード・スカリーはカナディアン・ブラスのメンバーや、セント・ポール
室内管弦楽団の首席奏者を勤め、その他にもシカゴ響、サン・フランシスコ響、
ニューヨーク・フィルの公演にも度々参加している。フランスの近代作品を中
心に艶のある音色を聴かせている。

TROY1338 ¥1980
「減少する半径」-トロンボーンのための幻想曲集
ロベルト・シューマン:幻想小曲集Op.73
シギスムント・ストヨフスキ:幻想曲Op.27
ロジェ・ブトリ:ファンタジア
エリザベス・ローム:トロンボーンのための幻想曲
ポール・クレストン:ファンタジーOp.42
カレブ・バーハンズ:ファンタジー
リック・スタウト(Trb)
クリスティーナ・ダール(Pf)
録音:2011年6月
ファンタジーと名づけられた作品ばかりを集めた一枚。トロンボーンのリック
(リチャード)・スタウトは2000年以来、クリーヴランド管のメンバーを勤める
一方、ソロ活動にも力を入れている俊英。柔らかな音色と大らかな歌い回しが
見事。

TROY1337 ¥1980
「おお地球よ、おお星々よ」
(1)デイヴィッド・マスランカ:《おお地球よ、おお星々よ》
(2)カルロス・フランツェッティ:交響曲第3番
スティーヴン・K・スティール(指揮)
イリノイ州立大学ウィンド・シンフォニー
(1)キンバリー・マクカウル・ライジンガー(Fl)、
(1)エイドリアーナ・ランソム(Vc)
吹奏楽の巨匠デイヴィッド・マスランカの《おお地球よ、おお星々よ》はフル
ートとチェロと吹奏楽のための二重協奏曲で主題をバッハのコラール「イエス
よ、わが喜び」から取っている。荘厳な出だしの後、主題が提示され、その後、
ミニマルに近い展開で進む様子はマイケル・ナイマンを思わせる。カルロス・
フランツェッティはジャズのアーティストとして著名ですが、作曲家としては
主に映画音楽の世界で活躍しておりグラミー賞を何度も受賞している。アク
ション映画のサウンド・トラックを思わせる快活な交響曲。

TROY1322 ¥1980
「ナローン・プランチャルーン作品集」
(1)ささやき/(2)天と地の間/
(3)アンタカラーナ
(4)ベンチャロング
(5)ヴァダナ/(6)マントラ
(1)ニューイヤー・コンテンポラリー室内アンサンブル
(2)J.ボージャ(Fl)、J.マキガン(Pf)、(3)M.ホール(Va)、
(4)J.ボージャ(Fl)、B.ギター(Vc)、B.キンセラ(Pf)、
(5)第3の天使新音楽アンサンブル、
(6)J.サンペン(S.Sax)、B.モス指揮
ボーリング・グリーン州立大学ウインド・シンフォニー
制作:2012年
タイ出身で現在アメリカを中心に活躍しているナローン・プランチャルーン
(b.1973)のALBANYへの2枚目のアルバム。これまでにツェムリンスキー国際作
曲コンクール、入野賞、武満徹作曲賞に入賞している。作風は作品によって
様々でヨーロッパ前衛の手法で書かれたものからアジアの民族音楽を現代の
視点から組みなおしたものまで多様。20世紀後半の現代音楽の諸技法を吸収
しバランスよく作品に生かしている。ソプラノ・サックスと吹奏楽のための
「マントラ」はラヴェルとストラヴィンスキー、さらには伊福部昭を東南アジ
ア風にリミックスしたような作品で吹奏楽の新しいレパートリーとして注目に
値する。

TROY1320(DVD-Video) ¥1980
ブルーノ・スクルテ(1905-1976):歌劇《ヴィルカチーの女相続人》全5幕
アンドレイス・ヤンソンス(指揮)ラトヴィア国立歌劇場管弦楽団、合唱団
ダナ・ブラマネ(S)、アルマンドス・シリンシュ(B)、
ライモンドス・ブラマニス(T)、グンタルス・ルンギス(T)ほか
収録:2011年6月3日ラトヴィア国立歌劇場(世界初演ライヴ)、
ブルーノ・スクルテはウクライナのキエフ出身の作曲家で後にラトヴィアへ移
住、ラトヴィア音楽院で、作曲をヤーゼプス・ヴィートルスに学んだ。1949年
にアメリカへ移住し、教会のオルガン奏者、合唱指揮者としても活動した。弟
のアードルフス・スクルテも、作曲家である。ニューヨークのブルックリンで
死去した。《ヴィルカチーの女相続人》はラトヴィアの民話を題材にした歌劇
で、先に別録音がCDでも発売になっていた(TROY944/45)。作風は初期ワーグナ
ーから印象派、後期ロマン派、ロシア国民楽派まで19世紀音楽の諸語法が折衷、
ラトヴィア民謡もたくさん取り入れられて親しみやすい。もともと未完成で残
されたが、作曲者生誕100年を機に研究者によって補作完成された。プッチー
ニの《ラ・ボエーム》ばりの美しい旋律、ディーリアスを思わせる華麗な和声
もたびたび現れ、19世紀ロマン・オペラ、北欧音楽ファンにお薦め。

TROY1334 ¥1980
「ジョージ・ウォーカー:偉大なるアメリカの管弦楽曲作品集Vol.3」
ジョージ・ウォーカー(b.1922):
(1)軌道上のイカルス
(2)ピアノ協奏曲
(3)「アブ」-語りと室内アンサンブルのための
(4)「対話」-チェロとオーケストラのための
(5)「ダ・カメラ」-ピアノ三重奏とハープ、チェレスタ、
弦楽と打楽器のための
イアン・ホブソン(指揮)
(1)(5)シンフォニア・ダ・カメラ
(2)(4)シンフォニア・ヴァルソヴィア
(2)(3)(5)ロチェリー・セネット(Pf)、
(3)R.ヘレーラ(語り)、Y.G.レッドマン(語り)、
(3)(5)シェルバン・ルプー(Vn)、
(3)(5)ブランドン・ヴェイモス(Vc)
(4)ディミトリ・コウゾフ(Vc)
録音:(1)(3)(5)2011年5月アーバナ,イリノイ州
(2)(4)2010年12月ワルシャワ,ポーランド
ジョージ・ウォーカーはアフリカ系アメリカ人の現代音楽作曲家でピアノをル
ドルフ・ゼルキンに、作曲をサミュエル・バーバーに師事した経歴を持つ。
1996年にピューリッツァー賞を受賞、多くの作品を発表しており、作品はボス
トン響、ニューヨーク・フィル、クリーヴランド管などメジャー・オーケスト
ラで度々取り上げられている。作品はヒンデミットからシェーンベルク、バル
トーク、メシアンあたりまでのスタイルをバランスよく取り入れた保守的で手
堅く書かれた現代音楽といった印象を与える。
ルーマニアの名手シェルバン・ルプーやパシフィカSQのB.ヴェイモスも参加し
ている。

TROY1336 ¥1980
「幻影」
(1)ジム・テリート:ファンファーレ「1クロニクルズ13:8」
(2)ジェイソン・ノーブル:ドッペル・ポリティーク
(3)リチャード・ロドニー・ベネット:
マイルス・デイヴィスへのエレジー(トランペット協奏曲より第2楽章)
(4)後藤洋:ラクリメ
(5)アーネスト・トムリンソン:イギリスのフォーク・ダンス組曲
(6)アンソニー・イアナコン:幻影
コリーン・リチャードソン指揮
ウェスタン・オンタリオ大学ウィンド・アンサンブル、
(3)ショーン・スパイサー(Trp)
録音:2007-2010年
ウェスタン・オンタリオ大学ウィンド・アンサンブルは1980年代に結成され、
カナダで有数のウィンド・アンサンブルとして目されている。イギリスの巨匠
リチャード・ロドニー・ベネットの「マイルス・デイヴィスへのエレジー」は
モダン・ジャズのテイスト満載の物悲しくも都会的でお洒落な秀作。

TROY1339 ¥1980
「ニュー・アメリカン・マスターズVol.4」
(1)ジョセフ・タリン(b.1947):ステートメンツ
(2)メリンダ・ワグナー(b.1957):親指の月
(3)ライアン・フランシス(1981):トリオ
(4)グィネス:ウォーカー(b.1947):フル・サークル
(5)スンビン・キム(b.1989):旋風
(6)マシュー・ハルパー(b.1966):トリオ
(7)アマンダ・ハーバーグ(b.1973):パリサデでバード・ウォッチング
パリサデ・ヴィルトゥオージ:
【マーガレット・スウィンコスキ(Fl)、ドナルド・モクリンスキ(Cl)、
ロン・レヴィ(Pf)】
(4)(7)マーニ・ニクソン(語り)
録音:2011年7月
パリサデ・ヴィルトゥオージは2003年に結成されたグループでニューヨーク、
ニュージャージーを中心に活動しており、多くの作曲家に作品を委嘱し初演し
ている。本CDは典型的な前衛書法によるものからコープランド風の抒情的な作
品、民族音楽をモティーフとしたものまで多様。

TROY1341 ¥1980
「コロンビア・セッション」
プーランク(1899-1963):
フルート・ソナタOp.164(クレヴィストン編サックス版)
デルヴァンクール(1888-1954):クロカンブッシュ
ヴィラ=ロボス(1887-1959):ファンタジアOp.630
ドロシー・チャン(b.1970):2つの前奏曲
ウィリアム・ボルコム(b.1938):演奏会用組曲
クリストファー・クレヴィストン(ソプラノSax,アルトSax)、
ハンナ・グルーバー(Pf)
録音:2011年6月
クリストファー・クレヴィストンはアンドレ・プレヴィン、ネーメ・ヤルヴィ
らと共演する一方、ジャズ・プレーヤーとしても確固とした地位を築いている。
20世紀前半のフランスのキッチュでお洒落な雰囲気が楽しいプーランクとデル
ヴァンクール、ラテンとモダンが程よく融合したヴィラ=ロボスが聞き物。

TROY1342 ¥1980
「スレッド」-モリー・モルコスキ、ピアノ・リサイタル
(1)ベートーヴェン:6つのバガテルOp.126
(2)ウォリネン:ブルー・バンブーラ
(3)ショパン:バラード ヘ短調Op.52
(4)ルイ・アンドリーセン:トッカータ「モローの印象」
(5)ジョン・アダムズ:チャイナ・ゲイツ
(6)プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第3番イ短調Op.28
モリー・モルコスキ(Pf)
録音:2007年5月マンハッタン
モリー・モルコスキはクラシックのレパートリーのみならず、現代の作曲家た
ちとも親しくコラボレーションし、これまでにジョン・アダムズ、ルイ・アン
ドリーセン、デル・トレディチ、スティーヴ・ライヒらの作品を数多く演奏し
ている。澄み切った音色と繊細なタッチはドビュッシーやラヴェル、現代音楽
に最適と思われるが、そんなタッチで弾かれるベートーヴェンは新鮮。

TROY1343 ¥1980
「キネシス」-フルートとハープを中心とした近現代音楽
(1)カタリスト(触媒)
(2)収束
(3)「月の入り」第1番
(4)黄金-朱色
(5)キネシス
(1)ニューヨーク・ニュー・ミュージック・アンサンブル
(2)シグナス(Fl,Vn,Vc,G)
(3)L.ラーソン(Sop)、R.マクダウエル(Cl)
(3)ダ・カーポ・チェンバー・プレーヤーズ
(4)O.フェイダー(Gtr)、モメンタ弦楽四重奏団
録音:2010年4月
グレイザーはニューヨーク出身の作曲家。典型的な東海岸のアカデミズムの流
れの中にあり、基本技法はセリエリズムであるが、限られた楽器のなかでの独
創的な音色の変化や思いがけない音響効果に新鮮な驚き。

TROY1345 ¥1980
「ブラック・スワンの歌」
-フルートとハープを中心とした近現代音楽
ガレス・ファー(b.1968):ターヘケ(2002)
シェーファー・マホニー(b.1968):輝く河(2007/08)
セザール・ヴィヴァンコ(b.1949):アンデス山脈の幻想曲
スーザン・マクドナルド(b.1935)&リンダ・ウッド・ロロ(b.1945):
「ハープのための俳句(1985)」より(6曲)
ケント・ケナン(1913-2003):夜の孤独(1936)
レイノルド・タープ(b.1973):茂み
ドビュッシー:フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ(1915)
ジョン・ケージ(1912-92):風景の中で-ハープのための(1948)
ヴィラ=ロボス(1887-1956):黒鳥の歌(1916)
ニールセン(1865-1931):霧が上る(1920)
アレセイア・デュオ:
【ジョナサン・キーブル(Fl)、アン・ユン(Hp)】
マスミ・ペーア・ロスタッド(Va/ドビュッシーのみ)
録音:2010年12月
ドビュッシーのフルート、ヴィオラとハープのためのソナタをプログラムの核
としてフルート、ハープを中心とした近現代作品を収録。これに武満のいくつ
かの作品を加えたら完璧なのだが、残念ながら未収録。アレセリア・デュオは
2002年に結成され、以後、ヨーロッパ、アジア、北アメリカで活動している。
ヴィヴァンコの「アンデス山脈の幻想曲」では有名なアンデス民謡「コンドル
は飛んでゆく」に基づく幻想曲で楽しめる。

TROY1346 ¥1980
アレン・ショーン/ピアノ作品集Vol.3
アレン・ショーン(b.1948):
(1)ピアノ・ソナタ第1番(1982)
(2)ピアノ・ソナタ第4番(2009)
(3)リコレクションズ(1998)
(4)Yための夜想曲(2001)
(1)(2)アレン・ショーン(Pf)、
(3)ダニエル・エプステイン(Pf)、
(4)佐藤よしこ(Pf)
録音:2010年
アレン・ショーンはハーバード大学で学んだ後、パリでナディア・ブーラン
ジェにも師事した。無調と種々の旋法を程よくミックスした独自の無調様式で
アメリカらしい明朗な抒情を表現している。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする