クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

11-12 No.11-1

2011年12月13日 21時18分14秒 | Weblog
<SONY MUSIC ENTERTAINMENT>
8869798945-2 2枚組 ¥1850
リスト:
『ピアノ協奏曲第1番変ホ長調S.124』『ピアノ協奏曲第2番イ長調S.125』
『交響詩「オルフェウス」S.98』『交響詩「英雄の嘆き」S.102』
デニス・マツーエフ(P)
ミハイル・プレトニョフ(指揮)
ロシア・ナショナル管弦楽団
録音:2011年、 モスクワ音楽院大ホール [デジタル:セッション]
まだまだリスト・イヤーの興奮冷めやらぬ人々に贈る超大型新譜!1998年チャ
イコフスキー・コンクール優勝者のパワーあふれるマツーエフの重量級のピア
ノ。持ち前の超絶技巧に繊細深遠な味わいを加味し、正統派ロシア・ピアニズ
ムの後継者であることをますます明らかにしつつあります。サポートするのは、
これまた一癖も二癖もある指揮者プレトニョフ。ピアノの鍵盤がはじけ飛ぶの
ではないか・・・と心配したくなるような強いタッチ、隅々まで念入りに磨か
れたオーケストラ。これが相俟って、聴いたこともないようなリストが降臨し
ました。ここまでやれば、リストも本望でしょう。マツーエフは、2012年2月
(ノセダ指揮N響)と、11月(ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場O)に来日予定。



<SONY CLASSICAL>
8869798864-2 ¥1500
ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」より「森を過ぎ野を越えて」
ワーグナー:
楽劇「ワルキューレ」より「冬の嵐は過ぎ去り」
歌劇「ローエングリン」より第3幕への前奏曲
歌劇「ローエングリン」より「遥かな国に」
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第3幕への前奏曲
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より「朝はバラ色に輝き」
モーツァルト:歌劇「魔笛」K.620より「なんと美しい絵姿」
ロルツィング:歌劇「ロシア皇帝と船大工」より「さらば、フランドルの娘よ」
ウェーバー:
歌劇「オベロン」序曲
歌劇「オベロン」より「私はまたもや浮き浮きする、希望や喜びのせいで」
フロトー:歌劇「マルタ」より「ああ、かくも汚れなき」
コルンゴルト:歌劇「死の都」より「私に残された幸せ」
クラウス・フローリアン・フォークト(T)
マヌエラ・ウール(Sp)[コルンゴルト]
ペーター・シュナイダー(指揮)ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
録音:2011年7月6-8日、
ベルリン・ドイツ・オペラでのセッションおよびライヴ・レコーディング
今やワーグナーなどのヘルデン・テノール歌手としてひっぱりだこのクラウス
・フローリアン・フォークト。日本でもNHK BSで生中継された2011年のバイロ
イト音楽祭の「ローエングリン」では、ノイエンフェルスの個性的な演出以上
に大きな感銘を与えてくれたのが、フォークトの歌うタイトルロールでした。
「ローエングリンを初めて歌った時、まるで自分のために作られたオペラであ
るような気がした」と言うほどこの役柄に愛着と自信を持つフォークト。その
しなやかで信じがたいほど甘く、美しい声はまさに前代未聞で、そのピュアな
歌唱は「バイロイトの新たな英雄!」「新白鳥の騎士!」「衝動的でかつ官能
的。非現実的ながら超自然体で.情的な声」と絶賛されています。ホルン奏者
としてスタートしてからテノールに転向したという経歴、公演から公演への移
動は自ら所有する小さなジェット機を使い、長期の公演中はホテルではなく、
自分のバンで暮らすというユニークなスタイルでも知られています。
ソニー・クラシカルとの専属録音契約の第1弾となるこのアルバムは、フォー
クト待望の初のオペラ・アリア集。彼の当たり役である「ローエングリン」の
「遥かな国に」はもちろんのこと、バイロイト音楽祭やミラノ・スカラ座への
デビューを飾った「マイスタージンガー」、ドレスデンのゼンパーオパーの初
期に歌い始めた「魔笛」のほか、「魔弾の射手」「オベロン」「死の都」など、
フォークトが得意とするドイツ・オペラからのアリアも収録され、多彩な役柄
をたっぷりと味わうことが出来ます。
バイロイトやウィーンで底力のあるワーグナー上演で定評のある名匠ペーター
・シュナイダーがベルリン・ドイツ・オペラを指揮してフォークトを巧みに
バックアップしているのも聴きもの(オーケストラだけの演奏が3曲含まれてい
ます)。フォークト+シュナイダーのコンビは、2012年6月の新国立劇場新演出
の「ローエングリン」でも共演する予定です。


●ヨーヨー・マの大ヒット・アルバム4作をリマスター
8869756153-2 ¥1400
YO-YO MA Obrigado Brazil(Remastered)
Cristal / Chega de Saudade / A lenda do caboclo / Doce de coco/
Dansa brasileira/ Apelo/ Dansa negra/ 1 x 0(um a zero)/ Menino/
Samambaia/ Carinhoso/ Alma brasileira/ O Amor em Paz/
Bodas de Prata & Quatro Cantos/ Brasileirinho/ Salvador
ヨーヨー・マ2002年録音の強力最新アルバム。ブラジル音楽の至宝ホーザ・
パッソス、エグベルト・ジスモンチ、パキート・デリヴェラ、カストロ・ネ
ヴェス、セーザル・カマルゴ・マリアーノ、アサド兄弟等はじめとするブラ
ジル音楽界を代表する、グラミー賞受賞アーティストたちとの共演が実現し
た。プロデューサーには97年にタンゴ音楽界の巨匠たちと録音し空前の<ピ
アソラ・ブーム>を起こした大ヒット・アルバム、「ヨーヨー・マ プレイズ
・ピアソラ」と同じホルヘ・カランドレリを迎えている。

8869754721-2 ¥1200
YO-YO MABach: Sonatas for Viola da Gamba and Harpsichord(Remastered)
J.S.バッハ
Sonata No. 1 in G Major for Cello and Harpsichord, BWV 1027
Sonata No. 2 in D Major for Cello and Harpsichord, BWV 1028
Sonata No. 3 in G minor for Cello and Harpsichord, BWV 1029
ヨーヨー・マが初めてバッハ録音に挑んだ記念すべき1枚。ヨーヨー・マにと
ってバッハは4才のころから毎日弾き続けてきた特別な作曲家である。この録
音のあとにあの名作「無伴奏チェロ・ソナタ」(全曲)が誕生する。(ちなみに
ヨーヨーはこれまでに2回の無伴奏を録音している。1回目は82年、2回目は90
年代後半に映像とCDで発売した「インスパイアド・バイ・バッハ」である)

8869756119-2 ¥1200
YO-YO MA Premieres:
Danielpour/Kirchner/Rouse Cello Concertos(Remastered)
Concerto for Cello and Orchestra(1994)
1 I. Invocation(Arioso)
2 II. Profanation(Dance)
3 III. Soliloquy(Cadenza)
4 IV. Prayer and Lamentation(Hymn)
5 Music for Cello and Orchestra
Violoncello Concerto
6 I. Combattimento. Svolazzante
7 II. Adagiati. Largo, desolato, grigio
現代最高のチェリスト=ヨーヨー・マ(1955-)はチェロのレパートリー拡大に意
欲的なアーティストとして知られる。本作はヨーヨー・マと3つのオーケスト
ラのために書かれた、現代アメリカを代表する作曲家よるチェロ協奏曲集。
全曲ヨーヨー・マが異なる指揮者とオーケストラで1992年から1994年に初演し
た「プレミア・コンチェルト」である。
レコーディング時の演奏はジンマン指揮フィラデルフィア管弦楽団による1996
年録音。

8869755638-2 ¥1200
YO-YO MA Brahms: Piano Quartets(Remastered)
Quartet No. 1 in G minor for Piano and Strings, Op. 25
Quartet No. 3 in C minor for Piano and Strings, Op. 60
Quartet No. 2 in A Major for Piano and Strings, Op. 26
演奏;アイザック・スターン(ヴァイオリン)、
エマニュエル・アックス(ピアノ)、ハイメ・ラレード(ヴィオラ)、
ヨーヨー・マ(チェロ)
ヨーヨー・マはデビュー当時よりスターンを中心にアックス等名手たちと共演
した室内楽作品を多数発表するほか、「スターンと仲間たち」として同じメン
バーで来日公演も行い人気をはくしていた。
“室内楽こそ音楽のエッセンスである”と、その重要性を言及していた20世紀
の巨匠演奏家アイザック・スターン。室内楽の名作として知られるブラームス
のピアノ・クインテットを、匠たちのみが到達しうる極上の名演で楽しめるア
ルバム。1986,1989年録音。

●メトロポリタン・オペラ・ライヴ・シリーズ
8869190991-2 2枚組 ¥1500
ドニゼッティ:歌劇『愛の妙薬』(全曲)
カルロ・ベルゴンツィ(T:ネモリーノ)、
ロバータ・ピータース(Sp:アディーナ)、
フランク・グァレラ(Br:ベルコーレ)、
ロレッタ・ディ・フランコ(Sp:ジャンネッタ)、
フェルナンド・コレナ(Bs:ドゥルカマーラ.士)他
トーマス・シッパース(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
録音:1966年3月5日、 メトロポリタン歌劇場 [モノラル:ライヴ]
アメリカの偉大なる指揮者シッパーズ。彼はメトロポリタン歌劇場でヴェル
ディ、プッチーニをはじめとした王道イタリア・オペラを数多く上演したこと
で知られています。この初出音源となる「愛の妙薬」でも、実にシャープな
指揮で全曲をまとめています。実直な若者をベルゴンツィが歌い、当時大活躍
中のソプラノ、ピータースが機知にとんだアディーナを歌うという、胸躍る
キャスティングです。また、名バリトン、グァレラのベルコーレがぴりりとし
た味わいを添え、コレナがコミカルな歌を聴かせるというバランスの良さも
魅力です。

8869190999-2 2枚組 ¥1500
(1) マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』(全曲)
アイリーン・ファレル(Sp:サントゥッツァ)、
リチャード・タッカー(T:トゥリッドゥ)、
チェーザレ・バルデッリ(Br:アルフィオ)他
(2) レオンカヴァルロ:歌劇『道化師』(全曲)
フランコ・コレルリ(T:カニオ)、 ルシーヌ・アマーラ(Sp:ネッダ)、
アンセルモ・コルツァーニ(Br:トニオ)他
ネッロ・サンティ(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
録音:1964年4月11日、 メトロポリタン歌劇場 [モノラル:ライヴ]
メト名物「カヴァ+パリ」の1964年の名演が登場します。前半の『カヴァレリ
ア・ルスティカーナ』では、メトで愛されたアメリカの大歌手、アイリーン・
ファレルが渾身のサントゥッツァを歌っています。これがファレルにとってメ
ト出演の最後の放送となりました。後半の『道化師』では、当時めきめきと頭
角を現してきたフランコ・コレルリが笑いながら泣くという離れ業を難なくや
って遂げたのでした。コレルリのメトでのカニオが放送されたのはこの上演の
みなので、貴重な記録です。名匠ネッロ・サンティの指揮も文句なし。

8869190996-2 2枚組 ¥1500
ヴェルディ:歌劇『エルナーニ』(全曲)
カルロ・ベルゴンツィ(T:エルナーニ)、
レオンタイン・プライス(Sp:ドンナ・エルヴィーラ)、
コーネル・マックニール(Br:ドン・カルロ)、
ジョルジョ・トッツィ(Bs:シルヴァ)他
トーマス・シッパース(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
録音:1962年12月1日、 メトロポリタン歌劇場 [モノラル:ライヴ]
もともと荒唐無稽なあらすじを持つ、若きヴェルディの野心作「エルナーニ」。
アラゴンの山中で暗躍する山賊(本当は貴族)エルナーニは威勢の良さと品の良
さを兼ね備えていなくてはいけませんが、このベルゴンツィはまさに適役。素
晴らしい声で聴衆を圧倒しています。レオンタイン・プライスもエルヴィーラ
役を得意としていて、2人が歌う二重唱も感動の極みです。シッパーズはこの
難しいオペラを丁寧にまとめ上げています。

8869190994-2 2枚組 ¥1500
ヴェルディ:歌劇『ルイザ・ミラー』(全曲)
モンセラート・カバリエ(Sp:ルイザ・ミラー)、
リチャード・タッカー(T:ロドルフォ)
シェリル・ミルンズ(Br:ミラー)、
エツィオ・フラジェッロ(Bs:ヴルム)
ジョルジョ・トッツィ(Bs:ヴァルター伯爵)他
トーマス・シッパース(指揮)
メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
録音:1968年2月17日, メトロポリタン歌劇場 [モノラル:ライヴ]
メトでの初公演からおよそ40年を経ての『ルイザ・ミラー』の歴史的リヴァイ
ヴァルの記録です。このオペラが歌劇場での重要なレパートリーになったこと
を確信したシッパーズが試みたのは、素晴らしいキャストを迎え、このオペラ
の最上の上演を果たすことでした。そこでヒロインに名歌手カバリエ、他に、
タッカー、ミルンズら考えられる限りの名手を起用し、この上ないほどの豪華
な公演が実現したのです。愛憎劇と陰謀渦巻くスリリングなドラマが息つく暇
なく展開されます。

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11-12 No.11-2

2011年12月13日 21時17分49秒 | Weblog
<ACTES SUD>
ASM 06 ¥2180
(1)グラズノフ:
バレエ音楽「ライモンダ」第2幕よりサラセン人の入場/東洋の踊り
(2)同:バレエ音楽「四季」より秋のバッカナール
(3)シンディング(チャーリー・パイパー編):東洋舞曲Op.32の5
(4)アレンスキー:
バレエ音楽「エジプトの夜」よりエジプト女の踊り/蛇のシャルムーズ
/ガジーの踊り
(5)グリーグ(ブルーノ・マントヴァーニ編):小妖精Op.71の3(抒情小曲集より)
(6)ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」(1910年版全曲)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
録音:2010年10月2日/シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)、
10月9日/ラン大聖堂(ともにライヴ)
近年、時代楽器による演奏がどんどん近世に及んでいますが、ついにストラ
ヴィンスキーを含むディアギレフのバレエ・リュスにまで達しました。驚きな
のが「火の鳥」全曲盤。この作品が百年前の1910年6月、ピエルネの指揮によ
りパリ・オペラ座で初演された際の響きを再現しています。ピッチこそさほど
違和感はありませんが、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープはいず
れもフランス製で、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しているため、聴感上の印象
はかなり違います。ヴィブラートも少なめで、パステル画のような色彩がいか
にもフランス風。4管の大編成ながらすっきりしていて、金管の響きが独特。
原色的で厚い音というストラヴィンスキーのイメージが一新され新鮮の極み。
グラズノフのサウンドも向いていて、作品の爽やかさに痺れさせられます。
指揮のフランソワ=グザヴィエ・ロトは1971年生まれ。今年9月にバーデン=
バーデン&フライブルクSWR交響楽団の首席指揮者デビューを果たし、来年2月
にはSWR響との来日公演が予定されています。パリ音楽院でアラン・マリオン
とヤーノシュ・フュルストに師事、2000年にロンドンのドナテッラ・フリック
指揮コンクールで優勝、ガーディナーの助手を務めた後、2003年にはパリ音楽
院指揮科教授に就任。2003年に古楽器オーケストラ「レ・シエクル」を結成、
抜群の統率力ときびきびした音楽運びが魅力の、最も期待される俊英のひとり
です。

ASM 04 ¥2180
サン=サーンス:
(1)交響曲第3番ハ短調Op.78「オルガン付き」
(2)ピアノ協奏曲第4番ハ短調Op.44
ジャン=フランソワ・エッセール(Pf)(2)、ダニエル・ロト(Org)、
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
録音:2010年5月16日/サン=シュルピス教会(パリ)(1)、
6月16日/オペラ・コミック(ともにライヴ)
サン=サーンスの交響曲第3番は名作の誉れ高いものですが、物々しく演奏さ
れるのが常でした。しかし作曲者サン=サーンス本来の資質は軽妙でオシャレ、
威圧感や重苦しさとは無縁のはず。そうした疑念を解消する演奏がついに登場
しました。フランソワ=グザヴィエ・ロトが古楽器オーケストラ「レ・シエク
ル」を指揮したもので、古楽器による同曲のCDも初めて。まさに物々しさや重
苦しさは姿を消し、テンポも早めで、オルガンも荘厳というより、そよそよと
風が吹くような爽やかさ。これぞサン=サーンスが思い描いた響き、とまさに
目から鱗が落ちる思いがします。オルガンを受け持つのはフランソワ=グザ
ヴィエの実父で有名なオルガニスト、ダニエル・ロト。パリのサン=シュルピ
ス教会の名器が素晴らしい響きを聴かせてくれます。カップリングはこれもシ
リアスな曲調で名高いピアノ協奏曲第4番。ジャン=フランソワ・エッセール
が1874年製のエラールのフォルテピアノでいとも見事に披露。まるで古典派協
奏曲のようなたたずまいとなっています。

ASM 05 ¥2180
マルタン・マタロン:
(1)トラムIV(2001)-ピアノと11楽器のための
(2)トラムII(1999)-クラヴサンと6楽器のための
(3)トラムVIII(2008)-マリンバと6楽器のための
フローランス・チョッコラーニ(Pf)(1)、モード・グラットン(Clav)、
南恵理子(Mar)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクル
録音:2009年11月20日/ラ・クルシヴ(ロシェル)(1)、
11月15日/メジャン教会(アルル)(2)(3)(ともにライヴ)
マルタン・マタロンは1958年ブエノスアイレス出身の作曲家。ジュリアード
音楽学校で学び、1993年以来パリを本拠に活躍しています。フリッツ・ラン
グのサイレント映画「メトロポリス」に音楽付けをしたことで話題になりま
した。マタロンの代表作は、1997年より始めた「トラム」と称する連作で、
協奏曲と室内楽の境界を行き来する独特の作風を示しています。現代音楽で
はありますが、南米風のリズムの良さと、各独奏楽器の機能を駆使した楽器
法が不思議な魅力を放っていて、オススメです。フランソワ=グザヴィエ・
ロトはこうした現代作品も非常な巧さを示し、抜群のリズム感とノリの良さ
で聴く者を惹きつけます。




<Grand Slam>
-平成の盤鬼 平林直哉のレーベル-
GS 2072 ¥2250
限定盤
ワーグナー:
楽劇「トリスタンとイゾルデ」より 
(1)前奏曲 (2)愛の死 (3)第1幕第3場 「イゾルデの物語と呪い」
(4)ヴェーゼンドンクの歌
楽劇「ローエングリン」より (5)エルザの夢
楽劇「ワルキューレ」より (6)館の男たち (7)あなたこそ春です
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(1)-(3)ビルギット・ニルソン(ソプラノ)
(3)グレース・ホフマン(メゾ・ソプラノ)
(5)-(7)キルステン・フラグスタート(ソプラノ)
録音:(1)-(3)1959年9月22-25日、(4)-(7)1956年5月13-15日、
以上ウィーン、ゾフィエンザール
使用音源:(1)-(3)Decca(U.K.)SXL 2184,
(4)-(7)Decca(U.K.)SDD 212(以上、LP)ステレオ
■制作者より
「クナッパーツブッシュ・コンダクツ・ワーグナー」(GS 2036)に続く第2弾で
す。ニルソンとの「トリスタンとイゾルデ」は、かねてから復刻の要望が多か
ったもので、今回それがようやく実現しました。また、時間の関係上、後半に
はフラグスタートとのアリア等も収録しました。復刻に使用したLPはともに最
上の保存状態のものを選択、一部ノイズを除去した以外は音質の補正等は一切
行わずにCD化しました。
■解説書の内容
1965年、クナッパーツブッシュが他界したあとに追悼文として書かれた大町陽
一郎氏による「クナッペルツブッシュの思い出」を、著者ご本人の許諾を得て
転載しました。「クナッパーツブッシュ・ディスコグラフィ」(吉田光司著)の
中に、この大町氏の記事について「日本人が書いたクナッパーツブッシュに関
する文章の中で最も優れたものの一つ」とあるように、クナッパーツブッシュ
の実演や練習に何度も接した人でなければ書けない内容です。言いかえれば、
この貴重な記事を復刻・転載するために当CDを企画したと言っても過言ではあ
りません。(以上、平林 直哉)




<haenssler>
98 643 ¥2080
(1)ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番 変ホ長調  
(2)ブリテン:チェロ交響曲 op.63 
ヨハネス・モーザー(Vc)、
ピエタリ・インキネン(指揮)、ケルンWDR交響楽団
録音:2011年2月25日~3月2日、ケルン・フィルハーモニー
2008年に来日して以来、日本でも高い注目を浴びるドイツの俊英チェリスト、
モーザーが屈指の難曲ともいわれるショスタコーヴィチのチェロ協奏曲、そし
てブリテンのチェロ交響曲を収録。どちらも巨匠ロストロポーヴィチに献呈さ
れたもので、ロストロポーヴィチ自身による名演も残っている名曲。そのロス
トロポーヴィチの孫弟子にあたるモーザーによる、意欲的かつ挑戦的なプログ
ラムが魅力の1枚です。
これまでに数多くの名門オーケストラ、名指揮者と共演し、今なお世界中に活
躍の幅を広げる若手実力派モーザー。近年は20世紀のチェロ作品の演奏に積極
的で、客観的なスタンスから巧みに難曲を弾きこなすスタイルが評判のチェリ
ストです。彼が生み出す音色は絶対零度の熱さとでも表現すればよいのでしょ
うか…痛ましくも甘美なショスタコーヴィチの2楽章、そして3楽章のカデンツ
ァは圧巻の一言。ブリテンのチェロ交響曲では、重音の厚い響きとパッション
に満ちたオーケストラとの掛け合いを堪能出来ます。その卓越した演奏技術と
高い表現力に、今後さらに期待されるチェリストといえましょう。モーザーの
ソロを惹きたてるのは名将インキネンが率いるケルンWDR交響楽団。モーザー
とインキネン、今注目の2人のアンサンブルによる名演です!

98 642 ¥2080
モンサルバーチェ(1912-2002):
(1)ポエマ・コンチェルタンテ 
(2)黒人の歌(全5曲) 
1.ピアノの中のキューバ 2.ハバネラの調べで 3.短刀が自慢の伊達男 
4.黒人の子守歌 5.黒人の歌  
(3)協奏的舞曲より ア・ラ・エスパニョーラ  
(4)ピアノ小協奏曲 
ルチア・ドゥショニョヴァー(Ms)、レイチェル・バートン・パイン(Vn)、
ジェニー・リン(Pf)
セルソ・アントゥネス(指揮)、ハノーファーNDRフィルハーモニー
録音:2011年5月30日-6月3日、NDRハノーファーホール
スペイン出身の現代作曲家、黒人の歌を始め、モンサルバーチェの珠玉の作品
を収録した1枚。モンサルバーチェはカタルーニャ民謡を基調した強い民族色
のある作品で知られ、器楽曲だけでなく映画音楽やバレエ音楽など幅広いジャ
ンルで作品を残した作曲家です。今回収録された曲は、どれもモンサルバー
チェならではの壮大なオーケストレーションと民族的なリズム・装飾が大きな
魅力。ポエマ・コンチェルタンテでは世界的ヴァイオリニスト、レイチェル・
バートン・パインの妖艶かつ甘美なソロの音色を堪能できます。モンサルバー
チェの代表作ともいわれる黒人の歌を歌うのはスロヴァキアを代表するメッゾ
のドゥショニョヴァー。ドゥショニョヴァーと指揮者アントゥネスは以前もス
ペイン作曲家トゥリーナの歌曲集で共演しており、スペインものに定評がある
タッグといえましょう。ラストに収録されたピアノ小協奏曲は壮大な第1・3楽
章と叙情的な第2楽章の対比が美しい作品です。現代音楽演奏に定評のあるピ
アニスト、ジェニー・リンのソロにも注目。民族色の強い作品が好きな方はも
ちろん、ラヴェルやガーシュインが好きな方にもおすすめの1枚です!

98 569 ¥2080
シューベルト:
(1)ピアノ・ソナタ第2番 ハ長調 D.279  (2)アンダンテ ハ長調 D.29  
(3)アダージョ ト長調 D.178  (4)ピアノの小品 イ長調 D.604  
(5)アダージョ ホ長調 D.612  (6)ピアノ・ソナタ第4番 イ短調 D.537
ゲルハルト・オピッツ(P)
録音:2008年7月14~18日、ノイマルクト
巨匠オピッツによるシューベルトのピアノ作品集第7弾。今回はシューベルト
が若き頃作曲したものの中から2曲のピアノ・ソナタと小品の数々を収録。
シューベルトが15歳の時に作曲されたピアノ・ソナタ第2番は若い活気にあふ
れ、ピアノ・ソナタ第4番はピアノ・ソナタ最初の成功作とも呼ばれる作品。
シューベルトを熟知するオピッツが厳選した小作品の数々には、シューベル
トならではの魅力がぎゅっと凝縮されています。オピッツは現在2010年より
始動したシューベルト連続演奏会を行っている真っ最中。演奏会でも高い評
価を得ているオピッツならではの、芯のある重厚な響きと堅実な演奏を堪能
できる1枚です!




<新書館>
DD11 1213(DVD-Video) ¥7980
本編118分
特典映像15分
奇跡の響演
ストラヴィンスキー:『ペトルーシュカ』
出演:東京バレエ団(振付:モーリス・ベジャール)、後藤晴雄(青年)、
吉岡美佳(若い娘)、木村和夫(友人)
『愛が私に語りかけるもの』-マーラー:交響曲第3番より第4-6楽章
出演:モーリス・ベジャール・バレエ団(振付:モーリス・ベジャール)
ジュリアン・ファヴロー(彼)、エリザベット・ロス(彼女)、藤村実穂子(Ms)、
栗友会合唱団、東京少年少女合唱隊
ストラヴィンスキー:『春の祭典』
出演:モーリス・ベジャール・バレエ団、東京バレエ団、
カテリーナ・シャルキナ(生贄)、長瀬直義(生贄)
特典映像:ズービン・メータ、ジル・ロマンのそれぞれのインタビュー(約15分)
指揮:ズービン・メータ 、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2010年11月3日、東京文化会館にて収録
あのズービン・メータ率いるイスラエル・フィルと20世紀最大の振付家と評さ
れるベジャールのバレエ作品とが夢の共演!ストラヴィンスキー、マーラーの
音楽とバレエが響き合う、まさに空前絶後のパフォーマンスを完全収録。劇場
の感動が甦る、音楽ファン、バレエ・ファン待望のDVDがついに登場です!
■「ペトルーシュカ」
1977年、ベジャールはこの操り人形の物語に精神分析的な考察を加え、現代的
意味を与えた。登場人物は青年と、恋人の娘と、友人。そこへ魔術師が現れ、
青年を鏡の宮殿へと導く。いくつもの自分が目の前に現れ混乱する青年。自己
とは何かを見失った彼は心の迷宮に入り込んでいく。
■マーラー「愛が私に語りかけるもの」
全6楽章からなるマーラーの荘大な交響曲第3番にベジャールが振付けたのは
1974年のこと。バレエでは最後の第4,5,6楽章が使用されている。第4楽章(「人
間が私に語ること」)では「彼」と「彼女」が神秘的なパ・ド・ドゥを踊り、
第5楽章(「天使たちが私に語ること」)では天上的な世界で「子ども」に魅了
される。最終楽章(「愛が私に語ること」)では「彼」は「彼女」と「子ども」
と一体となり荘大なフィナーレを迎える。
■「春の祭典」
ベジャールはストラヴィンスキーの描いたロシアの神聖な民俗儀礼のストーリ
ーから大胆に離れ、野性的で官能的な躍動する肉体の美を生々しく描いた。
その革新的かつ独創的な『春の祭典』は圧倒的な支持を集め、一躍ベジャール
の名を世界に知らしめる。20世紀のダンスシーンに大きな衝撃を与えたこの作
品は現在もなお衰えることなく、人々に衝撃を与え続けている。




<EUROARTS>
20 58878(DVD-Video) ¥2900
字幕:羅・英・独・仏
フォーレ:
パヴァーヌ Op.50
エレジー Op.24
詩篇「バビロンの流れのほとりで」
ラシーヌの雅歌 Op.11
レクィエム Op.48
チェン・レイス(S)
マティアス・ゲルネ(Br)
エリック・ピカール(Vc)
フィリップ・アイシュ(Vn)
パリ管弦楽団合唱団(スティーヴン・ベトリッジ:合唱指揮)
パリ管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
録音:2011年2月10日パリ、サル・プレイエル(ライヴ・デジタル)
+[特典映像]パーヴォ・ヤルヴィ・インタビュー
2010/11年のシーズンより音楽監督に就任したパーヴォ・ヤルヴィがパリ管を
指揮して、「レクィエム」ほかフォーレの楽曲をまとめて演奏した映像作品は、
先行してリリースされたCDと収録曲は同一ですが、CDと同時期の2011年2月10日
に行われたコンサートの模様をライヴ収録したものです。
メインの「レクィエム」をはじめ、すぐれた演奏内容はCDからもすでに知られ
るところですが、やさしく美しい調べの宝庫であるはずの「レクィエム」でも、
ときにデモーニッシュなまでの緊迫感がなんとも衝撃的で、フルオーケストラ
と大編成の合唱とが織りなす、陰影豊かで重厚な音楽があらためて独特の魅力
を備えています。
なお、「レクィエム」のソリストについて、CDではカウンターテナーのジャル
スキーの起用も話題を集めましたが、ここではバイエルン国立歌劇場の「ばら
の騎士」ゾフィー役でも一躍注目され、「リゴレット」のジルダを当たり役と
するイスラエル出身のソプラノ、チェン・レイスが聴かせる清楚で染み渡る美
声がまた心に残ります。
パリ管の本拠でもある収録会場のサル・プレイエルは、オリジナルが1839年に
オープンして、当時フォーレそのひとも自作の初演を手掛けたことでも知られ、
2006年に大規模な改修工事を経て現在に至る由緒あるホール。熟成されたひび
きも素晴らしく、合唱音楽が本来持つ、やわらかく包み込むような感覚を味わ
えるということでは、サラウンド再生ではその効果も抜群といえるでしょう。

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