クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

07-12 No.27

2007年12月29日 16時00分16秒 | Weblog
<audite>
AU 23408 2枚組 \2700
[CD 1]モノラル((1)のみステレオ)
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調Op.15
(2)同:ピアノ・ソナタ第7番ニ長調Op.10-3
(3)同:ピアノ・ソナタ第28番イ長調Op.101
ゲザ・アンダ(P & (1)指)ケルン放送SO.
録音:(1)1969年11月28日ケルン、WDRフンクハウス第1ホール(ライヴ)
(2)(3)1955年7月22日ケルン、WDRフンクハウス第2ホール
[CD 2]モノラル
(1)ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番Op.5
(2)同:3つの間奏曲Op.117
(3)リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
ゲザ・アンダ(P)
録音:(1)1957年11月16日(2)1960年4月6日(3)1955年7月22日
ケルン、WDRフンクハウス第2ホール
WDRアーカイヴのオリジナル・マスター使用によるアンダのシリーズ第2弾。ベ
ートーヴェンは協奏曲がアンダお得意の弾き振りによるもの。また、ソナタは
全集録音には至らなかったため貴重で、ここでの2曲も初出のレパートリーと
なります。さらに、情熱的なソナタやじっくりと聴かせる間奏曲のブラームス
も素敵ですが、圧巻はリスト。超絶技巧を要し特異な様式で知られる内容は、
リストと同じハンガリー生まれでヴィルトゥオーゾの系譜を引くアンダの構成
のうまさもあって、アルバム最大の聴きものとなっています。
アウディーテほか幾多のレーベルでも証明済みですが、WDRによる放送用記録
音源は驚異的なクオリティ。今回もアンダの腕前を存分に堪能できます。協奏
曲のみステレオ・ライヴで、ほかはすべて放送用スタジオ録音(モノラル)。





<haenssler>
93 215 \2250
モーツァルト:
(1)交響曲第19番変ホ長調KV.132
(2)交響曲第34番ハ長調KV.338
(3)交響曲第36番ハ長調KV.425「リンツ」
サー・ロジャー・ノリントン(指)SWRシュトゥットガルト放送交響楽団
録音:(1)(2)2006年9月13日(3)2006年9月15日
シュトゥットガルト・リーダーハレ、
ヘーゲルザール(2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭ライヴ)

93 216 \2250
モーツァルト:
(1)交響曲第32番ト長調KV.318
(2)交響曲第28番ハ長調KV.200
(3)交響曲第35番ニ長調KV.385「ハフナー」
(4)交響曲第31番ニ長調KV.297「パリ」
サー・ロジャー・ノリントン(指)SWRシュトゥットガルト放送交響楽団
録音:2006年9月シュトゥットガルト・リーダーハレ、
ヘーゲルザール(2006年シュトゥットガルト、ヨーロッパ音楽祭ライヴ)
ノリントン&手兵シュトゥットガルト放送響によるモーツァルト・シリーズ、
ここに完結!今回も2タイトル同時のリリースで、「リンツ」ほか第5集3曲と
「ハフナー」「パリ」をふくむ第6集の4曲というラインナップです。
このうえなくあたたかく透明感を保持した美しいひびき。そして刺激的なアプ
ローチ。ノリントンは志向する音楽について自ら熱く雄弁に語ることで知られ
ますが、実際出てくる音に力みは感じられず無理なく聴かせます。弦楽器のノ
ンヴィブラート演奏を基調とするシュトゥットガルト・サウンドがもたらした
成果はこれまで数知れませんが、あえていうならノリントンが苦手なかたでさ
えもこのモーツァルトは認めざるを得ないところ。シリーズ全19曲は今後、当
コンビの代表作となるのはまず疑いないでしょう。




<EUROARTS>
20 72268(DVD-Video) \2580
(1)ホルスト:組曲「惑星」
(2)ドビュッシー:交響詩「海」
ユージン・オーマンディ(指)
フィラデルフィア管弦楽団
フィラデルフィア・メンデルスゾーン・クラブ(女声合唱)
マリー・ザッツマン(合唱指揮)
収録:1977年6月24-26日フィラデルフィア、アカデミー・オブ・ミュージック
(ライヴ)
(監督:カーク・ブロウニング / 映像制作:ユニテル・クラシカ)
収録当時オーマンディ78歳、1977年のライヴは過去にレーザーディスクや国内
ではDVDでもリリースされたこともありますが、ともに廃盤により入手難となっ
ていたため、このたびの復活はファンにはうれしいところでしょう。ゴージャ
スなひびきによる2大名曲は、理屈抜きにオケを聴く醍醐味ここに極まれりと
いった内容。オーマンディのトレードマーク、ワシのようにするどい眼差しが
睨みをきかすさまが、じっさいに確かめられるのも映像作品ならではの楽しみ
といえます。

=ディスカヴァリー=
20 56138(DVD-Video) \2180
R.シュトラウス:アルプス交響曲
ジュゼッペ・シノーポリ(指)シュターツカペレ・ドレスデン
収録:1998年9月22日ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)
お求めやすい価格で、クラシックの名曲を、えりすぐりの名演奏と詳細なド
キュメンタリーで紐解く“ディスカヴァリー・シリーズ”。シノーポリと手兵
ドレスデンによるアルプス交響曲ライヴは、ALTHAUSからリリースの「ドレス
デン国立歌劇場管弦楽団450周年記念コンサート」に収録されていた演奏と同一
の内容。当作品を献呈され、シュトラウス演奏の伝統が息づくドレスデンによ
る演奏はほかにはない魅力が満点。当コンビでは1993年のライヴもたいへん劇
的なものでしたが、記念演奏会ということでここではよりいっそう演奏にも熱
がこもります。
ドキュメンタリー・パートの案内役は高名な音楽ジャーナリスト、ハバクク・
トレイバー。





<HUNGAROTON>
HDVD 32553/54(DVD-Video) 2枚組 \5680
音声:ハンガリー・英・独・仏
字幕:ハンガリー・英・独・仏
「モーツァルト:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集」
ヴァイオリン協奏曲第1番-第5番
協奏交響曲変ホ長調KV.364
コンチェルトーネ ハ長調KV.190
ロンド ハ長調KV.373
ロンド 変ロ長調KV.269
アダージョ ホ長調KV.261
バルナバーシュ・ケレメン(Vn & 指)
カタリン・コカシュ(Vn & Va)
フェレンツ・エルケル室内管弦楽団
収録:2006年5月12 & 24日ブダペスト、パレス・オブ・アーツ、
ベラ・バルトーク・ナショナル・コンサート・ホール(ライヴ)
確かなテクニックと切り込み鋭いアプローチが痛快、ヴァイオリン好きから注
目を集めるケレメン。最新作はヴァイオリン協奏曲をはじめ、モーツァルトの
オケつきヴァイオリン曲全集の映像作品という見ごたえ、聴きごたえたっぷり
の内容です。しかもすべてライヴ。才気のかたまりのようなヴァイオリン・ソ
ロが、編成を絞ったオケによく映えます。さらにイケメン、ケレメンの立ち姿
を拝めるのもファンにはたまらないところ。なお、カデンツァはすべてケレメ
ンの自作。




<King International>
KDC 5033/34(2CD+1DVD VIDEO) \4500
日本語解説書付
<harmonia mundi France>
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全集)
(1)第1番ト長調 (2)第2番ニ短調 (3)第3番ハ長調 (4)第4番変ホ長調 
(5)第5番ハ短調 (6)第6番ニ長調
ジャン=ギアン・ケラス (チェロ)
ハリとバネのある音色と甘いマスクで日本にもファンの多いジャン=ギアン・
ケラス。日本公演でも評判の高かったバッハの無伴奏がついにCD登場。バッハ
の音楽が持つ深い精神性と自由な躍動感が見事に共存した稀なる演奏となって
います。ボーナスDVD(NTSC方式)では、組曲第3番全曲の演奏姿が収められてい
て、レコーディング風景やインタビューも見られる貴重盤となっています。

KDC 5035/36 2枚組 \4500
日本語解説書付
<harmonia mundi France>
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
(1)第1番ヘ長調 作品18の1 (2)第2番ト長調 作品18の2 
(3)第3番ニ長調 作品18の3 (4)第4番ハ短調 作品18の4 
(5)第5番イ長調 作品18の5 (6)第6番変ロ長調 作品18の6
東京クァルテット
世界を代表する弦楽四重奏団東京クヮルテット。彼らがBMGの全集から15年を
経て、ベートーヴェンの初期四重奏曲を再録しました。彼らにとって特別な存
在のベートーヴェン作品だけに、ボルテージの驚くべき高さと円熟で奇跡の演
奏となっています。

KDC 5037 \2500
日本語解説書付
<BIS>
ドビュッシー:ピアノ曲全集 vol.4
(1)12の練習曲(1915) 
(2)新発見の練習曲(「組み合わされたアルペジオのための練習曲」の初稿)
(1915) 
(3)間奏曲(ピアノ三重奏曲からの編曲)(1880/1882) 
(4)6つの古代の墓碑銘〔独奏版〕(1914/15) 
(5)燃える炭火に照らされた夕べ(1917)
小川典子(ピアノ)
演奏活動20周年を迎える小川典子の新録音はドビュッシーの練習曲集。難物と
して知られるこの作品に小川が挑戦。技巧の鮮やかさはいつもながら、曲の良
さを再認識させられる語り口の巧さが光ります。近年発見された2篇も含め、
ドビュッシー・ファン必聴の一枚です。2月19日の記念コンサートでは練習曲
全曲が披露される予定。





<WERGO>
KDC 5042/43 2枚組 \4000
★日本語解説書付
ベルント・アーロイス・ツィンマーマン(1918-1970):
兵士たち(4幕から成るオペラ)
ミヒャエル・ギーレン(指)ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団
ゾルタン・クレーメン(Bs、ヴェーゼナー) 
エディット・ギャブリー(S、マリー)
ヘルガ・イェンケル(Ms、シャルロッテ) 
マウラ・モレイラ(A、ヴェーゼナーの老母)
クラウディオ・ニコライ(Br、シュトルツィウス) 
エリザベート・シェルテル(A、シュトルツィウスの母)
リアーネ・シネク(Ms、ド・ラ・ロッシュ伯爵夫人)
ヴィッリ・ブロックマイアー(T、若い伯爵・伯爵夫人の息子)
アントン・デ・リッダー(T、デポルト)
エーリッヒ・ヴィンケルマン(B、フォン・シュパンハイム伯爵、大佐)
アルベルト・ヴァイケンマイアー(T、ピルツェル) 
ハイナー・ホルン(Br、アイゼンハルト)
ゲルト・ニーンシュテット(Br、オーディ) 
カミッロ・メゴール(Br、マリ)
ノルマン・パイゲ、フーベルト・メーラー、
ヘリベルト・シュタインバッハ(T、若き将校)
録音:1965年2月21-22日、3月2-3日(WDR Grosser Sendesaalスタジオ)
大事件。ドイツの現代音楽の名門レーベルWERGOがLPで発売して以来ずっと幻の
音源とされていたツィンマーマンの「兵士たち」が遂に初CD化されることとな
りました!
ツィンマーマン(1918-1970)は、ドイツの作曲家。彼の作風の特徴の一つが、引
用の技法を用いているということ。バロックからロマン派、さらに民俗音楽、
ジャズなど様々なジャンルの音楽のエッセンスが隠し画のように取り入れられ
ています。この引用の技法は、このオペラでも用いられています。さらにこの
「多元主義」は、視覚的にもこのオペラに現われます。たとえば第2幕の終りで
は、舞台上に3つの段が用意され、3つの場面が同時進行します。
初演にあたり、この作品はあまりにも難しく演奏不可能であるとサヴァリッ
シュやヴァントに言われて、初演時期がなかなか決まらなかったなど、数々の
困難を伴いました。最終的に、若き日のギーレンに棒が託されましたが、その
リハーサルは壮絶でした・・・。ソリスト歌手たちの練習は実に370回、声楽
アンサンブルの練習が100回、さらにステージでの立ち稽古も60回以上。さら
に、オーケストラ稽古が25回、全曲の通し稽古も実に10回(うち7回はピアノで
なくオーケストラとの練習)。この作品の上演に対する当時の劇場関係者およ
び演奏者たちの使命感がいかに強かったか、ということを感じさせられます。
初演はチケットも早々に売り切れる大好評、一部否定的な見方をする批評家た
ちもいましたが、大絶賛で終わりました。この、厳しい初演を実現したメンバ
ーたちによる演奏の録音が、このCDです。普通に聴いていても「演奏するのは
たしかに難しいだろう」と感じられるこの作品ですが、劇的で、うねるような
圧倒的迫力。人間誰もが心の奥底に持っている、ドロドロした部分が冒頭から
炸裂しています。
2008年5月には、新国立劇場で若杉弘の指揮で公演が予定されており、2008年
最大の話題オペラとなること間違いなしといえるでしょう。
あらすじは、小間物商人の娘マリーが、婚約者がいながら兵士たちと逢瀬を重
ね、道を踏み外し、乞食、娼婦へと身を窶していくというもの。ドロドロの人
間ドラマが繰り広げられています。
(※「軍人たち」とする場合もありますが、ここではニューグローヴ音楽辞典
に倣って「兵士たち」とします)

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07-12 No.26-1

2007年12月29日 15時59分24秒 | Weblog
<Hyperion>
CDA 67600 \2180
SACDA 67600(SACD-Hybrid) \2850
雪の中で燃える炎 ――
作曲者不詳:Hanacpachap Cussicuinin
フアン・ダ・アラウホ(1646-1712):
Dixit Dominus、Silencio、Dime, amor、!A, de la region de luces!、!A,
del cielo!、!Fuego de amor!、En el muy gran Padre Ignacio
ディエゴ・ホセ・ダ・サラザール(c.1660-1709):
!Salga el torillo hosquillo!
フアン・ダ・アラウホ:Dios de amor、!A, del tiempo!
ジェフリー・スキッドモア(指揮)、
エクス・カシドラ・コンソート&バロック・アンサンブル
2003年にリリースされた「ニュー・ワールド・シンフォニー-ラテンアメリカ
のバロック音楽」(CDA 67380)、続いて2005年にリリースされた「月、太陽と
全てのもの-ラテンアメリカのバロック音楽第2集」(CDA 67524)の2タイトルが
BBCミュージック・マガジン、グラモフォン、デイリー・テレグラフ、サンデ
ー・タイムズなどの各メディアから絶賛されたスキッドモア&エクス・カシド
ラの新作が登場!
前2作と同じくラテン・アメリカの音楽を取り上げた「雪の中で燃える炎」で
中心となっているのは、18世紀ラテンアメリカ最大の作曲家と名高いフアン・
ダ・アラウホの作品。
アラウホは、幼い頃にスペインから渡ったペルーを追放されパナマへと逃れ、
その後ペルーのリマに戻りボリビアのラプラタでその生涯を閉じたとされてい
る。18世紀ラテンアメリカ最大の作曲家という名声とは反比例するように演奏
の機会に恵まれないアラウホの作品だが、その桁外れの創造力と音楽的才能を
確かめることの出来る重要な記録がこの「雪の中で燃える炎」なのである。
バロック時代、特にラテンアメリカ音楽の演奏と発掘では他の追随を許さない
エクス・カシドラの歌声と音色が、ベールに包まれたアラウホの音楽を解き明
かす。

CDA 67632 2枚組(1枚分価格) \2180
M・クレメンティ:ピアノ・ソナタ全集Vol.1 ――
ソナタ変ホ長調Op.1-1/同ト長調Op.1-2/同変ホ長調Op.1-3/同へ長調Op.1-4
/同イ長調Op.1-5/同ホ長調Op.1-6/同ハ長調Op.2-2/同イ長調Op.2-4/
同変ロ長調Op.2-6/同ト長調WO.14(Op.1-2の第1楽章の異版)/
同変ホ長調Op.7-1/同ハ長調Op.7-2/同ト短調Op.7-3/同ト短調Op.8-1/
同変ホ長調Op.8-2/同変ロ長調Op.8-3/同ソナタ変イ長調WO.13
ハワード・シェリー(ピアノ)
クレメンティのピアノ・ソナタはまとまった形での録音が極僅かしか存在して
おらず、「6つのピアノ・ソナタOp.1」の全曲収録もおそらく初めてとなるだ
けにこの全曲を網羅するシリーズは意義深いものとなることは間違いない
18世紀後半から19世紀前半にかけてピアニスト、作曲家、教師そして楽器製作
者など広い分野で活躍したクレメンティ。
現在では“ソナチネ”が最も有名なクレメンティだが、1781年には同世代で当
時25歳のモーツァルトとピアノの競演を行ったという有名な逸話も残っている。
約100曲というクレメンティのピアノ・ソナタに取り組むのは、ピアノ王国ハ
イペリオンでも一際存在感を発揮してきたハワード・シェリー。ちなみにピア
ニスト、指揮者として驚異的な活動を続けるハワード・シェリーにとって今回
のリリースが自身通算100枚目のアルバムとなる。

CDA 67672 \2180
B・マルティヌー:ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集Vol.2 ――
ヴァイオリンとピアノ、打楽器を伴う弦楽オーケストラのためのコンチェルト
・ダ・カメラH.285/ヴァイオリン、ピアノと管弦楽のための協奏曲H.342/
チェコ狂詩曲H.307a(ジリー・テムル編曲による管弦楽伴奏版)
ボフスラフ・マトウシェク(ヴァイオリン)、
カレル・コシャーレク(ピアノ)、
クリストファー・ホグウッド(指揮)、
チェコ・フィルハーモニック管弦楽団
第1巻(CDA 67671)がリリース以来好調なセールスを記録しているマルティヌー
の「ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集」から第2集が早くも登場。
マトウシェク、ホグウッド&チェコ・フィルという強力な演奏者陣を中核とす
るこのシリーズは、世界初録音となる作品や祖国チェコ以外では演奏機会に恵
まれていない傑作など豊富なレパートリーによって構成される。
ヴァイオリンにはミルシテインの門下生で読売日本交響楽団の元コンサートマ
スターとして活躍したマトウシェク。指揮者とオーケストラには前作同様、名
匠ホグウッドとマルティヌーにも縁の深いチェコ・フィルが起用されており継
続性が重視されているのも嬉しいところ。

CDA 67572 \2180
A・ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調Op.21
J・スーク:エレジー 変ニ長調Op.23
A・ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第2番ト短調Op.26
フロレスタン・トリオ
2000年にはこれまでの功績が認められロイヤル・フィルハーモニック協会室内
楽部門賞を授与されるなど、長きにわたってハイペリオンの室内楽シーンを牽
引してきた世界屈指のピアノ三重奏団フロレスタン・トリオ。
スラヴの熱き情感にあふれた2つピアノ三重奏曲。既にリリースされている
「第3番Op.65&第4番Op.95《ドゥムキー》」(CDA 66895)とあわせてここにフ
ロレスタン・トリオのドヴォルザーク全集が完成となる。
また2曲のピアノ三重奏曲に挟まれるようにカップリングされた「エレジー」
は、ユリウス・ゼイエルの追悼のためにスークによって1902年に書かれた美し
き珠玉の小品である。

CDA 67644 \2180
C・アイヴズ:歌曲集-セントラル・パークのロマンス ――
オン・ザ・カウンター/サーカス・バンド/2つの小さな花(その花に捧げる)
/イルメナウ/ナイト・ソング/ダウン・イースト/プレモニション/予言者
/母が教えてくれた歌/裏通りで/霞/ゼイ・アー・ゼアー!/フランダース
の野で/南風/わが祖国/ウォッチマン/子供たちの時間/エヴィデンス/
ワールド・ワンダラー/ゆっくりしたマーチ/オーメンとオラクル/夕暮れ
の鐘/アレグロ/夕暮れ/ラスト・リーダー/エディスへ/川のほとり/クリ
スマス・キャロル/ライト・ザット・イズ・フェルト/セントラル・パーク
のロマンス
ジェラルド・フィンリー(バリトン)、
ジュリアス・ドレイク(ピアノ)、マグヌス・ジョンストン(ヴァイオリン)
シューベルト、シューマン、フォーレなど世界中のリスナーやメディアから称
賛を浴びるハイペリオン歌曲集シリーズで一味違ったカラーを打ち出したアイ
ヴズの歌曲集の第2弾。
第1巻(CDA 67516)と同じく、若き期待のバリトン歌手ジェラルド・フィンリー
と、一流の歌い手たちから厚い信頼を受けるジュリアス・ドレイクのコンビは
ここでも健在。アルバム・タイトルにもなっている「セントラル・パークのロ
マンス」など30の歌曲からは、アイヴズの多彩な表情を感じ取ることができる
だろう。

CDA 67668 \2180
アルパとオメガ ――
アントニー・ピッツ(1969-):
エルサレムの平和/サンクトゥスとベネディクトゥス/1000年/鳩/イエス
が言われた“我は”(The 'I AM' Sayings of Jesus)
アントニー・ピッツ(指揮)、トヌス・ペレグリヌス
名匠エドワード・ヒギンボトムの下で研鑽を積んだアントニー・ピッツによっ
て結成され、鮮烈なデビューによってイギリスの合唱シーンに旋風を巻き起こ
した若き精鋭集団トヌス・ペレグリヌス。
「7つの手紙」(CDA 67507)に続くハイペリオンからの2枚目のリリースとなる
「アルパとオメガ」もディレクターを務めるアントニー・ピッツの合唱作品
集。「我はアルパなり、オメガなり」などキリストが残した言葉を題材とした
「イエスが言われた“我は”」といった宗教的な題材を持った5つの合唱作品
を収録している。

CDA 67612 \2180
オルガン・ファイヤーワークスXII ――
D・ブクステフーデ:
前奏曲、フーガとシャコンヌ ハ長調、前奏曲とフーガ ト短調
ペトル・エベン(1929-2007):ブクステフーデへのオマージュ
N・ガーデ:交響的小品ヘ長調
J・ラインベルガー:トヌス・ペレグリヌスの幻想曲
L・ヴィエルヌ:ウェストミンスターの鐘
M・デュプレ:前奏曲とフーガ ト短調
J・ブラームス(E・ルメア編):大学祝典序曲Op.80
S・カルク=エラート:B-A-C-Hによるパッサカリアとフーガ Op.150
クリストファー・ヘリック(オルガン)
ハイペリオン専属のオルガン奏者クリストファー・ヘリックの演奏による人気
シリーズ「オルガン・ファイアーワークス」も今回のリリースが第12集。これ
までの第1巻から第11巻でもヨーロッパを中心とした世界各国のオルガンを弾
いてきたヘリックが、第12巻ではデンマークのハーザースレウ大聖堂のオル
ガンを演奏。バラエティに富んだプログラムは健在!




<Helios>
CDH 55293 \1280
中世のロマン-1340年から1440年のフランスの歌曲とモテット ――
作曲者不詳:Quiconques veut d’amors joir
作曲者不詳:Je languis d’amere mort
ソラージュ(14世紀):Joieux de cuer en seumellant estoye
作曲者不詳:Quant voi le douz tans、En mai
J・D・ポルタ:Alma polis religio、Axe poli cum artica
ギョーム・ド・マショー(c.1300-1377):C'est force, faire le weil
パオロ・ダ・フィレンツェ(c.1355-a.1436):
Sofrir m'estuet et plus non puis durer
作曲者不詳:Plus bele que flors、Quant revient、L'autrier jouer
ギョーム・ド・マショー:Tant doucement me sens emprisonnes
作曲者不詳:Plus bele que flors、Quant revient、L'autrier jouer
作曲者不詳:Mais qu'il vous viengne a plaisance
ジャコブ・ド・サンレーシュ(14世紀):En ce gracieux tamps joli
ギョーム・ド・マショー:Comment qu’a moy lonteinne
ギョーム・デュファイ(c.1400-1474):Je requier a tous amoureux
ギョーム・デュファイ:Las, que feray ? Ne que je devenray ?
ジレ・ヴェリュ(15世紀):Je voel servir plus c’onques mais
ヨハネス・デ・リンブルジア(fl.1400-1440):Tota pulcra es, amica mea
クリストファー・ペイジ(指揮)、ゴシック・ヴォイセズ
マショー、デュファイ、ソラージュ・・・中世フランスの「歌」が最高の演奏
で蘇る。CDA 66463からの移行再発売。

CDH 55260 \1280
イギリス古典派のヴァイオリン協奏曲集 ――
ジェームズ・ブルックス(1760-1809):ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調
トーマス・リンリー・Jr(1756-1778):ヴァイオリン協奏曲ヘ長調
トーマス・ショー(c.1755-1830):ヴァイオリン協奏曲ト長調
サミュエル・ウェスリー(1766-1837):ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調
エリザベス・ウォルフィッシュ(ヴァイオリン)、
ピーター・ホルマン(指揮)、パーリー・オブ・インストゥルメンツ
モーツァルトと同時期に活躍したイギリスの天才たちによる知られざる協奏曲
集。CDA 66865からの移行再発売。




<Canal Grande>
CG 08016 10枚組 \8800
W・A・モーツァルト:ピアノ協奏曲全集
ヨス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)、アニマ・エテルナ
1990年から1991年にかけて録音が行われ、巨匠インマゼールの代名詞として
長く親しまれて続けてきたモーツァルトの独奏ピアノのための協奏曲集。
入手困難の状態が続いていた全10枚を1つにまとめたボックス・セットが装い
も新たにカナル・グランデ(Canal Grande)から復活リリース!
クリストファー・クラークが製作したワルター・モデルのフォルテピアノを使
用したインマゼールと手兵アニマ・エテルナの名演が再び輝く。





<Metronome>
METCD 1078 2枚組 \3650
J・S・バッハ:イギリス組曲BWV.806-811
キャロル・セラシ(ハープシコード)
メトロノーム(Metronome)からのデビュー・レコーディングとなった「エリザ
ベト・ジャケ・ド・ラ・ゲールのハープシコード組曲全集」(METCD 1026)が
1999年のグラモフォン賞バロック器楽部門に輝くなど、豊かな音楽性と卓越し
た技術で世界中からの支持を集めるスウェーデン生まれの女流鍵盤奏者キャロ
ル・セラシ。
2004年にリリースされた「ブラスコ・デ・ネブラの作品集」(METCD 1064)に続
くメトロノームからの7枚目のリリースとなる待望の新作は大バッハの偉大な
る名作「イギリス組曲」の全曲録音!
セラシはこのイギリス組曲のレコーディングに、ケネス・ギルバート・コレ
クションでシャトレー・ミュージアムから貸与されたブランシェ=タスカン
製の貴重なハープシコードを用いており、18世紀に製作された楽器が奏でる
バッハの音色も非常に興味深いところ。古楽ファン要チェック!

METCD 1061 \2300
A・ヴィヴァルディ:
協奏曲ニ長調《ラ・パストレッラ》RV.95/同ト短調RV.103/
ソナタ ハ長調RV.801/協奏曲ト短調RV.105/トリオ・ソナタ ハ長調RV.82
/ソナタ イ短調RV.86
パメラ・トービー(リコーダー)、ペネロペ・ラプソン(ディレクター)、
フィオーリ・ムジカーリ
スコットランドが生んだリコーダーの世界的名手パメラ・トービーがソリスト
として加わったヴィヴァルディの室内楽作品集がメトロノームから登場!
パメラ・トービーはハジェット&ソネリーとのコンビで録音を行い、リン
(Linn)からリリースされた「バロック時代のリコーダー協奏曲集」(CKD 217)
で充実の名演を展開しているだけに、このフィオーリ・ムジカーリとのヴィ
ヴァルディにも自然と期待が高まる。
フィオーリ・ムジカーリは、1983年にイギリスの鍵盤奏者ペネロペ・ラプソ
ンをディレクターとして結成されたピリオド・アンサンブル。モーツァルト
以前のバロック時代に作曲された名作の演奏、知られざる作品の発掘を活動
の柱としており、ゼレンカの「レクイエム ハ短調」(1733)のイギリス初演も
手懸けた実績を持つ。

METCD 1028 \2300
エイドリアン・ウィリアムス(1956-):チェロのための作品集 ――
春のレクイエム/4つの哀歌/精神の映像/無伴奏チェロ・ソナタ
ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)、
エイドリアン・ウィリアムス(ピアノ)
1978年に22歳という若さでメニューイン賞で優勝を果たし、1983年にはチャ
ーターハウス・スクールのコンポーザー・イン・レジデンスに就任。プレス
テージ国際音楽祭を創設するなど精力的な活動を続ける音楽家エイドリアン
・ウィリアムスのチェロ・アルバム。
イギリスのロマン派音楽と独自の手法を融合させたウィリアムスのチェロ作
品を演奏するのは、長きにわたってイギリスを代表するチェロ奏者として旗
手を務めてきた名チェリスト、ラファエル・ウォルフィッシュ。経験に裏打
ちされた確かな技術と表現力がウィリアムスの新たな音楽を届けてくれる。





<Capriccio>
71134(SACD-Hybrid) \3250
20世紀のポートレート-
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(1926-):
歌劇《バッカスの巫女》からの組曲/夜曲とアリア/交響曲第8番
クラウディア・バラインスキー(ソプラノ)、
マーカス・ステンツ(指揮)、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
20世紀の音楽界に大きな影響を与えた作曲家たちの知られざる作品を紹介する
シリーズの最新作はヘンツェ。
若き頃から書き続けてきた歌劇やバレエ、交響曲などの大規模なスケールの作
品の成功によって現代ドイツを代表する作曲家としての立場を確立したヘン
ツェは、80歳を超えた現在でも大きな存在感を放ち続けている。
1966年のザルツブルク音楽祭で初演された「バッカスの巫女」からの組曲、
1993年10月1日にボストンで初演が行われた「交響曲第8番」などの大作を音楽
総監督マーカス・ステンツ率いるケルン・ギュルツェニヒ管がヘンツェの世界
を濃厚に描いている。

60135 \3250
L・シュポア:オラトリオ《四終》
アンナ・コロンディ(ソプラノ)、ヴァネッサ・ダルコウスキ(アルト)、
イェルク・ダルミュラー(テノール)、ウラディミール・バイコフ(バス)、
ブルーノ・ヴァイル(指揮)、
カペラ・コロニエンシス、コアーヴェルク・ルール
4曲のクラリネット協奏曲に代表される器楽作品や交響曲、声楽作品など、現
在まで脈々と伝わる名作を生み出したロマン派初期のドイツ人音楽家ルイ・
シュポア。
ロマン派後期へと続く道筋を切り開くなど後世にも大きな影響を与えたシュポ
アの代表作「最後の審判」と並び称されているのが、「死、最後の審判、地
獄、天国」を意味したキリスト教の教え「四終」を題材として1826年にカッセ
ルで作曲されたオラトリオ「四終」である。
1954年の創設以来半世紀という歴史を持つドイツのピリオド・アンサンブルで
ある「カペラ・コロニエンシス」が、この作品の価値と位置付けをさらに高め
ることになるだろう。2006年のライヴ録音。

67197 \2180
エルンスト・クルシェネク(1900-1991):
弦楽四重奏曲第3番Op.20/同第5番Op.65
ペーターゼン・クヮルテット
オーストリア時代にはナチスによる弾圧を受けながらも、アメリカへと活躍の
場を移し激動の時代を生き抜いたエルンスト・クルシェネク。小澤征爾がウィ
ーン国立歌劇場で歌劇「ジョニーは演奏する」を取り上げたことによって、日
本でも知名度が高まり再評価が進められている。
この第3番&第5番の録音は、アルバン・ベルク弦楽四重奏団の後継者と称され
るペーターゼン・クヮルテットにとって第1番&第7番(Capriccio 67015)の録
音に続く2枚目のクルシェネク・アルバムとなる。

67199 \3250
ヴェネツィアの室内楽作品 ――
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):6つのソナタOp.10-3
アントニオ・ベルタリ(1605-1669):
5声のソナタ、6声のソナタ、ソナタ第11番
マッシミリアーノ・ネーリ(1623-1673):
ソナタOp.1-1、同Op.2-5、カンツォーナOp.1-2
クリストフ・ティンペ(ヴァイオリン)、アカデミア・ペル・ムジカ
ローマを活動の拠点としているドイツのバロック・ヴァイオリン奏者クリスト
フ・ティンペが率いるローマのピリオド・アンサンブル「アカデミア・ペル・
ムジカ」。
イタリアのバロック音楽を専門としてきた「アカデミア・ペル・ムジカ」が新
たに録音をを行ったのは、17世紀のヴェネツィアで名を馳せた3人の作曲家レ
グレンツィ、ベルタリ、ネーリ。イタリア・バロックの奥深さを再認識させて
くれるアルバムである。

67198 \3250
F・シューベルト:
夕焼けD.690、山々D.634、鳥D.691、少年D.692、流れD.693、ばらD.745、
蝶々D.633、さすらい人D.649、乙女D.652、星D.684、茂みD.646、ロマンス
L・シュポア:歌とクラリネットとピアノのための《6つのドイツ歌曲》
白井光子(メゾソプラノ)、
ハルトムート・ヘル(ピアノ)、エドゥアルト・ブルンナー(クラリネット)
ドイツ・リートの世界的権威であり、日本を代表するメゾソプラノ歌手、そし
てカプリッチョ(Capriccio)の中心的存在を担ってきた白井光子のシューベル
ト&シュポア。
長年デュオを組んできたハルトムート・ヘルはもちろんのこと、シュポアで
はバイエルン放送響の主席クラリネット奏者として活躍した名手ブルンナー
も演奏に加わるなどドイツ・リートの醍醐味を味わえる。シューベルトは
1986年、シュポアは1993年の録音。

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07-12 No.26-2

2007年12月29日 15時58分54秒 | Weblog
<Clarinet Classics>
CC 0055 \2180
クサヴァー・ルフェーヴル(1763-1829):クラリネット・ソナタ集Vol.1 ――
ソナタ第1番ハ長調/同第3番ト長調/同第5番ニ短調/同第7番イ短調/
同第9番ト長調/同第11番ホ短調
コリン・ローソン(クラリネット)、クレール・シリオン(チェロ)
1802年に出版された著書「クラリネット奏法」によってクラリネット関係者に
その名を知られているクサヴァー・ルフェーヴル。モダン楽器によるルフェー
ヴルのソナタの録音は既に存在しているが、ピリオド楽器のクラリネットと
チェロという組み合わせでの録音はこれが世界初録音となる。第2集のリリー
スも予定されており、作曲当時の楽器の響きによるルフェーヴルのソナタを
聴ける画期的な録音である。
クラリネットのコリン・ローソンは、ハノーファー・バンドやイングリッシュ
・コンソート、ロンドン・クラシカル・プレーヤーズのメンバーとして国際
的なキャリアを積んだベテラン奏者。フランスの若手女流チェリスト、クレ
ール・シリオンの音色が土台となってローソンのクラリネットを一層引き立
てている。

CC 1016 \2180
初期イタリアのチェロ作品集 ――
ドメニコ・ガブリエリ(1651-1690):
リチェルカーレ第1番ト短調、同第6番ト長調、ソナタ ト長調(第1稿)、
リチェルカーレ第7番ニ短調、同第5番ハ長調、同第3番ニ長調、
2台のチェロのためのカノン、ソナタ イ長調、リチェルカーレ第4番変ホ長調、
同第2番イ短調、ソナタ ト長調(第2稿)
フランチェスコ・ロニョーニ(?-b.1626):「ある日のスザンナ」より
ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):
カンツォーナ第5番、同第7番、同第8番
バルトロメオ・デ・セルマ・イ・サラヴェルデ(fl.1638):
ファンタジア第9番
リチャード・タンニクリフ(チェロ&バス・ヴァイオリン)、
ジェームズ・ジョンストン(チェンバロ&オルガン)、
パウラ・シャトーヌフ(テオルボ)、
セバスティアン・コンベルティ(チェロ)
自身もチェロの名手だったドメニコ・ガブリエリの現存する全てのチェロ作品
を収録したこの「初期イタリアのチェロ作品集」。他にもロニョーニ、フレス
コバルディ、サラヴェルデなど16世紀から17世紀にかけてイタリアで活躍した
音楽家たちのチェロ作品を凝縮しており資料的価値も充実した作品集に仕上が
っている。
鬼才ベズノシウクが率いるエイヴィソン・アンサンブルの主席チェロ奏者、エ
イジ・オブ・エンライトメント管の客演主席奏者などを務めるイギリスのチェ
リスト、タンニクリフの優れた感性が作品に新たな息吹きを与えている。また
曲によって「C・D・G・A」と「C・G・D・G」の2種類のチューニングを使い分
けている点も興味深い。

CC 1020 \2180
カプリチオーソ-青空の下で ――
C・サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
N・パガニーニ:奇想曲第9番、同第13番、同第17番、同第24番
J・ブラームス:ハンガリー舞曲第2番ニ短調
A・アリャビエフ:エレジー、青空の下で
A・アレンスキー:鈴蘭Op.33-2、奇想的舞曲Op.12-2
N・リムスキー=コルサコフ:「金鶏」による幻想曲
P・I・チャイコフスキー(グレン編):ロマンスOp.5
A・アレンスキー:ロマンスOp.56-2
J・S・バッハ(グノー編):アヴェ・マリア
アレクサンドル・ルーディン(チェロ)、ヤナ・イワイロワ(ソプラノ)、
ウラディミール・スカナヴィ(ピアノ)、
ヴィクトル・ギンスブルク(ピアノ)、
ムジカ・ヴィヴァ室内管弦楽団
アレクサンドル・ルーディンは、1982年の第7回チャイコフスキー国際コンク
ールでメネセスに次ぐ第2位を獲得した実力と実績を持つ現代ロシア音楽界を
代表する重要アーティストの1人。これまでにチェロ・クラシックスからは
ミャスコフスキー(CC 1012)、トリックリール(CC 1015)のリリースを行って
おり、この「カプリチオーソ」が3枚目となる。
サン=サーンスやパガニーニの奇想曲、スヴェトラーノフやフェドセーエフ、
プレトニョフらと共演を重ねてきたソプラノ奏者イワイロワが歌うアレンス
キーやアリャビエフなど多彩な小品がズラリと並んでおり聴き応え十分!ロ
シアの伝統を受け継いだチェロの歌を存分に堪能することができる。





<MSM>
MSM 0009 \1500
ポール・アシャック-ポートレート ――
ヌティーレ:ママ、何が知りたいの?
デ・クルティス:帰れソレント
ファルヴォ:君に告げて
ブッツィ=ペッチア:ロリータ
プッチーニ:歌劇《西部の娘》より
ジョルダーノ:愛さずにはいられないこの思い
プッチーニ:妙なる調和、誰も寝てはならぬ
ヴェルディ:あれかこれか、ほおの涙が
チレア:よくある羊飼いの話
レオンカヴァッロ:衣裳をつけろ
カペル:汝にのみ語る愛
ヴェルディ:喜べ、第1幕の二重唱
ポール・アシャック(テノール)、様々なアーティスト
イギリスのアーティスト・マネージメント会社「マイケル・ストアーズ・ミュ
ージック」の自主制作盤からヒストリカル音源が登場。
1923年にマルタで生まれたアシャックは、1950年代のイタリアとイギリスを主
な活躍の場としたテノール奏者である。アシャックはセッション録音をほとん
ど行っておらず、今回リリースされるのは初出のライヴ音源集という貴重なも
の。




<Signum Classics>
SIGCD 112 \2180
R・ヴォーン=ウィリアムズ:ウェンロック・エッジで
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):ラドローとテムズ河
イアン・ベナブルス(1955-):歌曲集《永遠と哀しみ》
アンドルー・ケネディ(テノール)、
サイモン・クロフォード=フィリップス(ピアノ)、
ダンテ弦楽四重奏団
アンドルー・ケネディは、2002年にロンドン・ヘンデル音楽祭のコンクールで
声楽部賞を勝ち取り、2004年にはキャスリーン・フェリアー賞を受賞。そして
2006年にはロイヤル・フィルハーモニック協会のヤング・アーティスト賞を授
与されるなど、輝かしい実績を積み重ねてきたイギリスのテノール。
巨匠コリン・デイヴィスから深い信頼を受けロンドン響のコンサートにソリス
トとして招かれるなど、まさに引く手あまたのケネディはイギリスの次世代を
担う歌い手としてその一挙手一投足に熱い視線が注がれている。最新録音とな
る「ウェンロック・エッジで」をメインとした近現代のイギリス・プログラム
がケネディの意欲と実力を証明する。

SIGCD 113 2枚組 \3500
J・S・バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻BWV.846-869
ジル・クロスランド(ピアノ)
ムジークフェラインのブラームスザール(小ホール)でリサイタルを開催しウィ
ーン・デビューを果たしたイギリスの女流ピアニスト、ジル・クロスランド。
クロスランドはロンドンのウィグモア・ホールやサウス・バンクでの定期公演
に加えてバッハを中心としたレコーディングにも取り組んでおり、イギリスで
も指折りのバッハ弾きとしての名声を急速に高めている。非常に丁寧で柔らか
な響きとゆとりを感じさせてくれるテンポが印象的。





<Deux-Elles>
DXL 913 \2180
アチェンド-モンテヴェルディの時代の音楽 ――
A・チーマ:ノヴェッラ、4声のジェンティレ
G・ブオナメンテ:6声のソナタ
A・グランディ:おお、何と貴女は美しい
A・バンキエリ:4声のフェリシアーナ
C・メールラ:5声のカンツォーナ
A・フェッラボスコ:Quoniam tu, Domine
W・バード:女王のアルマン
A・モルタロ:4声のマルヴェッツァ
G・スピアルド:Suono del Ballo de' Selvaggi
A・グランディ:めでたし女王、シオンよ汝の救い主を讃えよ
C・マルヴェッツィ:6声のシンフォニアと間奏曲第4番&第5番
作曲者不詳:古風なシンフォニア
G・カヴァッシオ:モラーリ、ビッナーニ
A・バンキエリ:L’Alcenagina
G・ピッキ:パッサメッツォ
H・デッラ・マリア:スパニョレッタ
ロバート・ハワース(ディレクター)、
イングリッシュ・コルネット&サクバット・アンサンブル
初期バロック時代のイタリアの巨星、クラウディオ・モンテヴェルディと同じ
時代を生きた音楽家たちが書いた器楽合奏のための作品集。16世紀後期の大作
曲家ジョヴァンニ・ガブリエリの作品を彷彿させるような見事な作品の数々は、
当時の作曲様式の魅力を改めて知らせてくれる。
1993年にロンドンの音楽大学で研鑽を積んだコルネット、サクバット奏者を中
心として結成されたイングリッシュ・コルネット&サクバット・アンサンブ
ル。ヘンデルのメサイア(ダブリン初演版/CKD 285)で一躍有名となったダン
ディン・コンソートとの共演で、1999年にエジンバラとアバディーンで演奏
されたモンテヴェルデイの「聖母マリアの夕べの祈り」が絶賛を博すなど、イ
ギリス有数の古楽器アンサンンブルとして活動を続けている。演奏、録音の
両面で強くお薦め出来る1枚。

DXL 1122 \2180
ホルン ――
R・シュトラウス(ハーゼンエール編):
もう一人のティル・オイレンシュピーゲル
A・グラズノフ:牧
/W・A・モーツァルト:ホルン五重奏曲変ホ長調K.407
C・ケックラン:4つの小品
C・ニールセン:セレナータ・インヴァノ
F・プーランク:ホルン、トランペットとトロンボーンのためのソナタ
スティーヴン・スターリング(ホルン)、フィボナッチ・セクエンス
スティーヴン・スターリングは現在ロンドンのトリニティ・カレッジで教授と
して後進の指導に当たりながら、室内楽奏者、ソリストとしても活動している
イギリスのホルン奏者。
R・シュトラウスの名作を編曲した「もう一人のティル・オイレンシュピーゲ
ル」からプーランクの定番作品までを収録した“ホルン”を主役とするコンセ
プト・アルバムではスターリングのホルンが全編にわたって大活躍!
イギリスのピアノ奏者キャスロン・スタロックが中心となって結成され、ヴァ
イオリンのジャック・リーベックをリーダーとする「フィボナッチ・セクエン
ス」は、弦楽器、管楽器、ピアノによるイギリスの室内アンサンブル。

DXL 1012 \2180
ヴォーン=ウィリアムズ&ラッブラ歌曲集 ――
R・ヴォーン=ウィリアムズ:
4つの最後の歌、フレデゴンド・ショーヴによる4つの詩、静かな昼さがり
E・ラッブラ:
ウィリアム・アラバスターによる2つのソネット、前奏曲第1番-第8番、謎、
ロサ・ムンディ、アヴェ・マリア、オルフェウスとリュート、
ルーン・オヴ・ホスピタリティ、デューン・オヴ・バラ、3つの詩篇
マーク・チャンバース(カウンターテナー)、
デイヴィッド・メイソン(ピアノ)、カラクタクス弦楽四重奏団
イギリスのロイヤル・ノーザン・カレッジでリチャード・ヒル、マイケル・
チャンスから声楽を学んだカウンターテナー、マーク・チャンバースが歌う
20世紀イギリスの歌曲集。
ヴォーン=ウィリアムズの「4つの最後の歌」やラッブラの声楽と弦楽四重奏
のために「アヴェ・マリア」などのプログラムで伸びやかな歌声を聴かせて
くれる。また声楽作品の合間に挿入されたラッブラのピアノ作品「前奏曲」
が良い味を出している。

DXL 883 \2180
アントニオ・ソレル(1729-1783):2台のオルガンのための6つの協奏曲
ガレス・プライス(オルガン)、グラハム・ハウエル(オルガン)
自らもオルガン奏者として数々の要職に就いていた18世紀スペインの音楽家
アントニオ・ソレルのオルガン作品を代表する傑作「2台のオルガンのための
6つの協奏曲」。2人のイギリス人奏者がウールハンプトンの寺院で収録を行っ
た1999年3月の演奏。





<Danacord>
DACOCD 662 \2300
ヨハン・スヴェンセン(1840-1911):
ヴァイオリン協奏曲イ長調Op.6、ロマンス ト長調Op.26
ペーター・エラスムス・ランゲ=ミュラー(1850-1926):
ヴァイオリン協奏曲ハ長調Op.69
ラース・ビョルンケア(ヴァイオリン)、
ジョルダーノ・ベリンカンピ(指揮)、オーフス交響楽団 
1968年にロサンゼルス生まれ、デンマークのオーフスで育ったヴァイオリン奏
者ビョルンケアは6歳からレッスンを受け、なんと13歳でデンマークのユトラ
ンド音楽院に入学してしまったという経歴の持ち主。
デンマーク王立管の第1コンサートマスターを経て、2007-08シーズンからはス
ウェーデン王立歌劇場管の第1コンサートマスターに就任している。また2000
年にはデンマーク王立室内管に登壇し指揮者デビューを果たしている。
ノルウェーのスヴェンセンとデンマークのランゲ=ミュラー、北欧の情緒あふ
れる音楽が泉のように湧き出てくる。




<Point>
PCD 5165 \2300
1990年代デンマークの合唱作品集 ――
サンライフ・ラスムセン(1961-):フェロー諸島の5つの歌
エリク・ヨルゲンセン(1912-2005):ノーザン・アトランティックからの歌曲
スヴェン・エリク・ウェルナー(1937-):アフター・トリニタティス
セーアン・バーフォード(1950-):ソネット第33番Op.37
マティ・ボルク(1956-):12の詩
イェスパー・グローヴェ・ヨルゲンセン(指揮)、
コペンハーゲン大学合唱団《リレ・ムコ》
主にデンマークの合唱作品を定期的にポイント(Point)へ録音してきたヨルゲ
ンセン&リレ・ムコのコンビによる新作。今回の作品集では、20世紀を生きて
きたデンマークの作曲家たちが1990年代に作曲した荘厳な合唱作品に焦点があ
てられている。





<Rondo>
RCD 8379 \2300
オット・モーテンセン(1907-1986):歌曲とロマンス(全29曲)
ラース・テオドベルク・ベルテルセン(バリトン)、
トーヴェ・ロンスコウ(ピアノ)
2007年8月18日が生誕100年となったデンマークの作曲家モーテンセンの歌曲
集。ロマンティシズムを大切にしたモーテンセンの音楽に満ちたアルバム。





<New World>
80663-2 \2080
アン・ルバロン(1953-):女教皇ヨハンナ/キリストの変容
クリスティン・ノルデルヴァル(ソプラノ)、
ルーシー・シェルトン(ソプラノ)、他
リゲティに作曲法を師事したルイジアナ出身の女性作曲家アン・ルバロン。
2000年に作曲された女教皇ヨハンナ」、2003年に作曲された「キリストの変
容」は両作品ともソプラノと室内楽という編成による歌曲集である。

80671-2 \2080
リーグ・オヴ・オートマティック・ミュージック・コンポーザーズ1978-1983
電子音楽の演奏

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