<TAHRA>
TAH 624 2枚組 \4160
1952年11月8日の演奏会
ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 Op.93
ワーグナー:「タンホイザー」序曲とバッカナール
ヴェルディ:「運命の力」序曲
1953年1月31日の演奏会
シューマン:「マンフレッド」序曲
ロッシーニ:「ウイリアム・テル」-バレエ音楽「パッソ・ア・セイ」
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC交響楽団
トスカニーニの二つの演奏会を丸々収録。いずれもかつてCDが出たことのある
音源ばかりですが、入手難だったものも多く、またコンサート単位でまとめら
れているのがありがたいものです。「新世界」交響曲は、2月1日のRCAへのセッ
ション録音の二日前のライヴ。ベートーヴェンの第8交響曲も、11月10日のRCA
へのセッション録音の二日前のライヴ。「ウイリアム・テル」のバレエ音楽と
「マンフレッド」序曲は、どちらも珍しい音源。ことに「マンフレッド」序曲
は他に1946年の録音しか残されていません。いずれもトスカニーニの厳しい造
型によるキリリと引き締まった演奏です。
<CASCAVELLE>
REF 65620 \2080
ビクトリア:モテット集(1572年刊)
[聖母マリアの]
ビクトリア:1「サルヴェ・レジナ(めでたし、元后)」(6声)、
2「恐れるな、マリア」(4声)、3「老人は幼子を抱き」(4声)、
7「喜べ、処女マリアよ」(5声)、
8「なんと美しいことか、あなたの足は」(4声)、
12「アヴェ・レジナ・チェロルム(幸あれ天の元后」」(5声)、
13「皆わたしをほめなさい」(6声)、14「アヴェ・マリア」(8声)
[降誕節]
ビクトリア:
4「だれを見たのか、羊飼いたちよ」(6声)、
5「オ・レジナ・チェリ(おお、天の元后よ)」(4声)、
6「おお、大いなる神秘よ」(4声)
[そのほかのモテット]
ビクトリア:
9「わたしたちの病を」(4声)、10「主の天使が下って」(5声)、
11「聖霊降臨祭の日が来て」(5声)
アドリアーノ・ジャルディーナ(指)アンサンブル・ラ・セスティーナ
録音:2006年8月スイス、ソロトゥルン州、ゼーヴェンのカトリック教会
1572年に刊行された、このモテット集は、この後、連綿と出版が続くビクトリ
アの作品集、最初のものであり、彼の作品の魅力を全て包括しています。曲集
は全33曲から成りますが、この録音ではその中から、聖母マリアに関連するも
のを中心に14曲が選ばれています。どの曲も、神々しいまでの清澄さに満ち溢
れており、ラ・セスティーナは、その魅力を十分引き出すのに成功しています。
REF 65477 \2080
「マルグリット・ドートリッシュの楽譜集」
ピエール・ド・ラ・リュー:
1(伝ド・ラ・リュー)モテット「めでたし、いとも聖なるマリア」(6声)、
4シャンソン「何で死にたくないのだろう」(4声)、
7モテット「あなたを思ってわたしは悲しむ」(4声)、
12シャンソン「そのために、後悔し続けることはけっしてない」(3声)、
14シャンソン「それは当てにならない空約束だ」(4声)
作曲者不詳:
2シャンソン「大変なことが起きた時は」(5声)、
10シャンソン「わたしは一言も発しない」(6声)、
11ロンドー「災難に見舞われたなら」(4声)、
15ロンドー「私はつらい」(3声)
ジョスカン・デプレ:3シャンソン「悲嘆に満ちて」(5声)、
5シャンソン「もはやいかなる哀惜もなく」(4声)、
8(伝ジョスカン・デプレ)モテット「ああ、何たる悲しみ/ピエ・イエス
(いつくしみ深き主、イエスよ)」(7声)、
9(スピナチオ・リュート編曲)「平和のうちに身を横たえ」
カピローラ(リュート編曲):
6(アグリコラ原曲)「眠りを与えず」、
13(ハイネ・ファン・ヒーゼヘム原曲)「行けよ悲しみ」
アドリアーノ・ジャルディーナ(指)
アンサンブル・ラ・セスティーナ
録音:2004年7月スイス、ソロトゥルン州、ゼーヴェンのカトリック教会
当時の経済的先進地域である低地地方(現在のベネルクス諸国)を総督として
治め、甥である、後の皇帝カール5世を養育したことでよく知られるマルグリッ
ト・ドートリッシュは、この地方の文化振興を先導したことでも知られていま
す。彼女の楽譜集は、この時代の音楽を知る上で第1級の史料であり、ジョス
カン・デプレとド・ラ・リューの作品が数多く収録されている点でも貴重な
ものです。この録音では、その中から2人の作品を中心に曲を選び、当時の音
楽生活を偲ばせてくれます。
<ORFEO>
ORFEO 678062 2枚組 \4500
ドヴォルザーク:「王様と炭焼き」
ダリボール・イェニス(Br マチャーシュ王)
リーヴィア・アーグホヴァー(S リドゥーシュカ)
ミカル・レホツキ(T イェニーク)
ペテル・ミクラーシュ(Bs マチェイ)
ミシェル・ブリート(Ms アンナ)
マルクス・シェーファー(T インドジフ)
ゲルト・アルブレヒト(指)
ケルン放送交響楽団,ケルン放送合唱団,プラハ室内合唱団
録音:2005年4月29日,5月1日
ORFEOから、アルブレヒトのドヴォルザーク・シリーズの新刊!ドヴォルザー
クの「王様と炭焼き」です。
「王様と炭焼き」は、数奇な運命を辿ったオペラです。元々1871年に作曲され、
リハーサルされたものの、初演はキャンセル。1874年に、ドヴォルザークは台
本だけを救い出し、ここに完全に新たな音楽を付け直しています。この二つ目
の「王様と炭焼き」は1874年11月に初演、好評を得ました。その後、ドヴォル
ザーク自身が二度改訂、さらに1914年にカレル・コヴァジョヴィチが手を加え
たものが、現在の決定版となり、それがここでも用いられています。狩りで道
に迷ったマチャーシュ王は、炭焼き職人マチェイの家に泊まることに。家の娘
リドゥーシュカは、イェーニクという若い炭焼き職人と愛し合っていますが、
両親に反対されています。王は娘の恋に協力しようと相談しますが、イェーニ
クは二人が逢い引きしていると誤解、軍隊に入ってしまいます。1年後、王は
偽の裁判を行い、炭焼き一家を前に、イェーニクを殺人の容疑で処刑すると宣
告。リドゥーシュカは、彼の命の代わりに自分の命を奪って、と訴えます。彼
女の真の愛が証明され、お芝居が明かされ、リドゥーシュカとイェーニクが結
ばれてハッピーエンド。SUPRAPHONに、1989年にプラハで録音されたものがあ
りますが、半分近くにまで短縮された事実上の抜粋でした。つまり今回が初の
全曲録音。近年ヨーロッパで幅広く活躍するスロヴァキアのバリトン、ダリボ
ール・イェニスを始め、充実したキャスト。そして何といってもアルブレヒト
の精緻な音楽。ドヴォルザークの珍しい傑作に大満足です。
<AMBRONAY>
AMY 005 \2300
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783):
オラトリオ「荒野に燃え立つ蛇(Serpentes ignei in deserto)」
ジェローム・コレアス(指)レ・パラダン
ヴァレリー・ガベイユ(天使/Sop)、
イザベル・プルナール(ヨシュア/Sop)、
ステファニー・ドゥストラック(エリヤ、ナタナエル/Ms)、
アンネッテ・マルケルト(モーゼ/コントラルト)、
ロバート・エクスパート(エレアザル/カウンター・テナー)
本格的古楽の祭典、アンブロネー音楽祭レーベルより、ハッセの名曲「荒野に
燃え立つ蛇」の初録音の登場。1735~6年か、1739年に作曲されたとされており、
当時ヴェネツィアでよく行われていた慣習として、ラテン語のテクストで、詩
篇51のミゼレーレの序章として書かれたと考えられています。そのため、この
作品はアリアの途中で終わっています。ハッセ自身が当時大人気の歌手と結婚
していたということもあり、彼は歌のことを知り尽くしていました。技巧的に
華やかなアリア、それを引き立てる凝った器楽パートなど、実に贅沢な作りの
作品です。歌詞台本は、旧約聖書の民数記21章4-9節を題材としています。
(モーセがエジプトから民を引き連れて脱出した旅の途中で、民がモーセに対
してあまりの旅の辛さについて不服を申し立てると「主は民の中に燃える蛇を
送られたので、蛇は民にかみつき、イスラエルの多くの人々が死んだ」という
くだり)。歌唱陣も、クリスティやコルボとの共演で活躍しているガベイユ、
他にもミンコフスキとの共演も多いドゥストラック、コープマンのカンタータ
録音にもたびたび登場のマルケルト・・・アンブロネー音楽祭だからこそ実現
した、実に壮観な顔ぶれとなっています。
AMY 009 2枚組 \3100
J.S.バッハ:
オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタBWV1014-1019
ミラ・グロデアヌ(Vn)、
フレデリク・アース(Cem)
【使用楽器:1604年Groblicz(Vn)、1751年Hemsch(CEM)】
クイケン、マンゼ、サヴァール・・・錚々たる顔ぶれが揃って認めるルーマニ
ア出身の名手グロデアヌと、スコット・ロスの愛弟子にして、ヘレヴェッヘ指
揮のカンタータでは通奏低音をつとめ、インマゼールも太鼓判を押す1968年ベ
ルギー出身のフレデリク・アース。二人の出会いは音楽を愛する者にとって格
別なものとなりました。完璧なバランス、尽きることのない創造性・・・。
バッハの書いた、静寂から生まれ静寂に戻る哲学的な音楽の中にもふとした喜
びや輝き、生命力が漲った名演奏の登場です。
<CALLIOPE>
CAL 9364 \1980
バルトーク:ヴィオラと弦楽オーケストラのための協奏曲
ヒンデミット:ヴィオラと弦楽合奏のための葬送音楽
マルティヌー:ラプソディー・コンチェルト
ウラジミール・ブハッチ(Va)
ウラジミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送交響楽団(現チェコ放送交響楽団)
3人の大作曲家による、詩的で自伝的ともいえるヴィオラ音楽作品集。名手ブ
ハッチの心にしみる美音のヴィオラも魅力ですが、ヴァーレク指揮というのも
聴きもの。彼らがどのようにこれらの名曲を演奏するか、興味津々です。
CAL 9365 \1980
W.A.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番、第5番、ロンド、アダージョ
ヤン・ターリヒ(Vn)、
ターリヒ室内管弦楽団
ターリヒ室内管弦楽団は、大指揮者ヴァーツラフ・ターリヒの甥、ヤン・ター
リヒによって1992年に設立されました。「ターリヒ」というと大音楽家一族、
というイメージに結びつきましたが、それだけに、この名前を冠するというこ
とは音楽的な面での責任も大きいものとなってきます。メンバーはプラハ音楽
アカデミーの卒業生を中心に構成されており、世界のトップクラスの室内管
弦楽団のひとつに数えられています。彼らによるモーツァルトの馥郁たる香
りはどこか懐かしさを感じさせるものに仕上がっています。
CAL 4305 \1350
ジョスカンのミサ曲「戦士」(第6旋法)とシャンソン集
ジョスカン・デ・プレ:
ミサ曲「戦士」(第6旋法)/「笑ったり、涙を浮かべたり」/ モテット
「神をはぐくむ汚れなき処女」,
作曲者不詳:「愛する者よ、さようなら」(バイユー出身の)他3曲,
アグリコラ/ギゼリン(フェルボネット):題名のない二重奏曲,
アグリコラ:「ため息をつくアモルは」,
オブレヒト:「鳩」,
イザーク:「じゃんけん」,
ビュノワ:「絶望した幸福の女神」,
フィンデルス:「おお避けがたき死」
エマニュエル・ボナルド(指)
オプシディエンヌ
録音:2000年7月
CAL 9305の再発売。実に表情豊かで感情の起伏に富んだ名演奏です。聴いてい
るとなんだか心がかきむしられるような不思議な力に満ちています。
<Profil>
PH 06015 \2180
モーツァルト:
(1)ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調KV.282
(2)幻想曲ハ短調KV.475
(3)ピアノ・ソナタ第14番ハ短調KV.457
(4)ピアノ・ソナタ第11番イ長調KV.331「トルコ行進曲つき」
エフゲニ・コロリオフ(P)
1949年生まれ、ネイガウス、ユージナ、オボーリンらたる顔ぶれに師事し、ロ
シア・ピアニズムの流れを汲む世界的ピアニスト、コロリオフ。昨年のアニ
ヴァーサリーに合わせて、hr musikからはショスタコーヴィチ(HRMK 03306)
を、ここProfilからはモーツァルトをそれぞれリリース。同じくネイガウスに
師事したギレリスを思わせる硬質のタッチと透徹した響きが印象に残る一枚
です。
PH 04032 3枚組 \6540
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
第14番ト長調KV.387 / 第15番ニ短調KV.421 / 第16番変ホ長調KV.428 /
第17番変ロ長調KV.458「狩」/ 第18番イ長調KV.464 /
第19番ハ長調KV.465「不協和音」
クレンケ四重奏団
アンネグレート・クレンケ(Vn1)ベアーテ・ハルトマン(Vn2)
イヴォンヌ・ウーレマン(Va)ルート・カルテンホイザー(Vc)
録音:2003年-2005年
それぞれ分売でリリースされていたクレンケ・カルテットのハイドン・セット
がひとつになりました。クレンケ・カルテットは1994年結成の若い団体。メン
バーすべてがワイマールのフランツ・リスト音楽大学で学んだ魅力的な女性た
ち。甘い音色としなやかな感性が光るモーツァルトです。
=クレンケ四重奏団のハイドン・セット分売=
PH 04028 \2180
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
第17番変ロ長調KV.458「狩」/ 第16番変ホ長調KV.428
クレンケ四重奏団
PH 04029 \2180
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
第18番イ長調KV.464 / 第19番ハ長調KV.465「不協和音」
クレンケ四重奏団
TAH 624 2枚組 \4160
1952年11月8日の演奏会
ベートーヴェン:交響曲第8番 ヘ長調 Op.93
ワーグナー:「タンホイザー」序曲とバッカナール
ヴェルディ:「運命の力」序曲
1953年1月31日の演奏会
シューマン:「マンフレッド」序曲
ロッシーニ:「ウイリアム・テル」-バレエ音楽「パッソ・ア・セイ」
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC交響楽団
トスカニーニの二つの演奏会を丸々収録。いずれもかつてCDが出たことのある
音源ばかりですが、入手難だったものも多く、またコンサート単位でまとめら
れているのがありがたいものです。「新世界」交響曲は、2月1日のRCAへのセッ
ション録音の二日前のライヴ。ベートーヴェンの第8交響曲も、11月10日のRCA
へのセッション録音の二日前のライヴ。「ウイリアム・テル」のバレエ音楽と
「マンフレッド」序曲は、どちらも珍しい音源。ことに「マンフレッド」序曲
は他に1946年の録音しか残されていません。いずれもトスカニーニの厳しい造
型によるキリリと引き締まった演奏です。
<CASCAVELLE>
REF 65620 \2080
ビクトリア:モテット集(1572年刊)
[聖母マリアの]
ビクトリア:1「サルヴェ・レジナ(めでたし、元后)」(6声)、
2「恐れるな、マリア」(4声)、3「老人は幼子を抱き」(4声)、
7「喜べ、処女マリアよ」(5声)、
8「なんと美しいことか、あなたの足は」(4声)、
12「アヴェ・レジナ・チェロルム(幸あれ天の元后」」(5声)、
13「皆わたしをほめなさい」(6声)、14「アヴェ・マリア」(8声)
[降誕節]
ビクトリア:
4「だれを見たのか、羊飼いたちよ」(6声)、
5「オ・レジナ・チェリ(おお、天の元后よ)」(4声)、
6「おお、大いなる神秘よ」(4声)
[そのほかのモテット]
ビクトリア:
9「わたしたちの病を」(4声)、10「主の天使が下って」(5声)、
11「聖霊降臨祭の日が来て」(5声)
アドリアーノ・ジャルディーナ(指)アンサンブル・ラ・セスティーナ
録音:2006年8月スイス、ソロトゥルン州、ゼーヴェンのカトリック教会
1572年に刊行された、このモテット集は、この後、連綿と出版が続くビクトリ
アの作品集、最初のものであり、彼の作品の魅力を全て包括しています。曲集
は全33曲から成りますが、この録音ではその中から、聖母マリアに関連するも
のを中心に14曲が選ばれています。どの曲も、神々しいまでの清澄さに満ち溢
れており、ラ・セスティーナは、その魅力を十分引き出すのに成功しています。
REF 65477 \2080
「マルグリット・ドートリッシュの楽譜集」
ピエール・ド・ラ・リュー:
1(伝ド・ラ・リュー)モテット「めでたし、いとも聖なるマリア」(6声)、
4シャンソン「何で死にたくないのだろう」(4声)、
7モテット「あなたを思ってわたしは悲しむ」(4声)、
12シャンソン「そのために、後悔し続けることはけっしてない」(3声)、
14シャンソン「それは当てにならない空約束だ」(4声)
作曲者不詳:
2シャンソン「大変なことが起きた時は」(5声)、
10シャンソン「わたしは一言も発しない」(6声)、
11ロンドー「災難に見舞われたなら」(4声)、
15ロンドー「私はつらい」(3声)
ジョスカン・デプレ:3シャンソン「悲嘆に満ちて」(5声)、
5シャンソン「もはやいかなる哀惜もなく」(4声)、
8(伝ジョスカン・デプレ)モテット「ああ、何たる悲しみ/ピエ・イエス
(いつくしみ深き主、イエスよ)」(7声)、
9(スピナチオ・リュート編曲)「平和のうちに身を横たえ」
カピローラ(リュート編曲):
6(アグリコラ原曲)「眠りを与えず」、
13(ハイネ・ファン・ヒーゼヘム原曲)「行けよ悲しみ」
アドリアーノ・ジャルディーナ(指)
アンサンブル・ラ・セスティーナ
録音:2004年7月スイス、ソロトゥルン州、ゼーヴェンのカトリック教会
当時の経済的先進地域である低地地方(現在のベネルクス諸国)を総督として
治め、甥である、後の皇帝カール5世を養育したことでよく知られるマルグリッ
ト・ドートリッシュは、この地方の文化振興を先導したことでも知られていま
す。彼女の楽譜集は、この時代の音楽を知る上で第1級の史料であり、ジョス
カン・デプレとド・ラ・リューの作品が数多く収録されている点でも貴重な
ものです。この録音では、その中から2人の作品を中心に曲を選び、当時の音
楽生活を偲ばせてくれます。
<ORFEO>
ORFEO 678062 2枚組 \4500
ドヴォルザーク:「王様と炭焼き」
ダリボール・イェニス(Br マチャーシュ王)
リーヴィア・アーグホヴァー(S リドゥーシュカ)
ミカル・レホツキ(T イェニーク)
ペテル・ミクラーシュ(Bs マチェイ)
ミシェル・ブリート(Ms アンナ)
マルクス・シェーファー(T インドジフ)
ゲルト・アルブレヒト(指)
ケルン放送交響楽団,ケルン放送合唱団,プラハ室内合唱団
録音:2005年4月29日,5月1日
ORFEOから、アルブレヒトのドヴォルザーク・シリーズの新刊!ドヴォルザー
クの「王様と炭焼き」です。
「王様と炭焼き」は、数奇な運命を辿ったオペラです。元々1871年に作曲され、
リハーサルされたものの、初演はキャンセル。1874年に、ドヴォルザークは台
本だけを救い出し、ここに完全に新たな音楽を付け直しています。この二つ目
の「王様と炭焼き」は1874年11月に初演、好評を得ました。その後、ドヴォル
ザーク自身が二度改訂、さらに1914年にカレル・コヴァジョヴィチが手を加え
たものが、現在の決定版となり、それがここでも用いられています。狩りで道
に迷ったマチャーシュ王は、炭焼き職人マチェイの家に泊まることに。家の娘
リドゥーシュカは、イェーニクという若い炭焼き職人と愛し合っていますが、
両親に反対されています。王は娘の恋に協力しようと相談しますが、イェーニ
クは二人が逢い引きしていると誤解、軍隊に入ってしまいます。1年後、王は
偽の裁判を行い、炭焼き一家を前に、イェーニクを殺人の容疑で処刑すると宣
告。リドゥーシュカは、彼の命の代わりに自分の命を奪って、と訴えます。彼
女の真の愛が証明され、お芝居が明かされ、リドゥーシュカとイェーニクが結
ばれてハッピーエンド。SUPRAPHONに、1989年にプラハで録音されたものがあ
りますが、半分近くにまで短縮された事実上の抜粋でした。つまり今回が初の
全曲録音。近年ヨーロッパで幅広く活躍するスロヴァキアのバリトン、ダリボ
ール・イェニスを始め、充実したキャスト。そして何といってもアルブレヒト
の精緻な音楽。ドヴォルザークの珍しい傑作に大満足です。
<AMBRONAY>
AMY 005 \2300
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783):
オラトリオ「荒野に燃え立つ蛇(Serpentes ignei in deserto)」
ジェローム・コレアス(指)レ・パラダン
ヴァレリー・ガベイユ(天使/Sop)、
イザベル・プルナール(ヨシュア/Sop)、
ステファニー・ドゥストラック(エリヤ、ナタナエル/Ms)、
アンネッテ・マルケルト(モーゼ/コントラルト)、
ロバート・エクスパート(エレアザル/カウンター・テナー)
本格的古楽の祭典、アンブロネー音楽祭レーベルより、ハッセの名曲「荒野に
燃え立つ蛇」の初録音の登場。1735~6年か、1739年に作曲されたとされており、
当時ヴェネツィアでよく行われていた慣習として、ラテン語のテクストで、詩
篇51のミゼレーレの序章として書かれたと考えられています。そのため、この
作品はアリアの途中で終わっています。ハッセ自身が当時大人気の歌手と結婚
していたということもあり、彼は歌のことを知り尽くしていました。技巧的に
華やかなアリア、それを引き立てる凝った器楽パートなど、実に贅沢な作りの
作品です。歌詞台本は、旧約聖書の民数記21章4-9節を題材としています。
(モーセがエジプトから民を引き連れて脱出した旅の途中で、民がモーセに対
してあまりの旅の辛さについて不服を申し立てると「主は民の中に燃える蛇を
送られたので、蛇は民にかみつき、イスラエルの多くの人々が死んだ」という
くだり)。歌唱陣も、クリスティやコルボとの共演で活躍しているガベイユ、
他にもミンコフスキとの共演も多いドゥストラック、コープマンのカンタータ
録音にもたびたび登場のマルケルト・・・アンブロネー音楽祭だからこそ実現
した、実に壮観な顔ぶれとなっています。
AMY 009 2枚組 \3100
J.S.バッハ:
オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタBWV1014-1019
ミラ・グロデアヌ(Vn)、
フレデリク・アース(Cem)
【使用楽器:1604年Groblicz(Vn)、1751年Hemsch(CEM)】
クイケン、マンゼ、サヴァール・・・錚々たる顔ぶれが揃って認めるルーマニ
ア出身の名手グロデアヌと、スコット・ロスの愛弟子にして、ヘレヴェッヘ指
揮のカンタータでは通奏低音をつとめ、インマゼールも太鼓判を押す1968年ベ
ルギー出身のフレデリク・アース。二人の出会いは音楽を愛する者にとって格
別なものとなりました。完璧なバランス、尽きることのない創造性・・・。
バッハの書いた、静寂から生まれ静寂に戻る哲学的な音楽の中にもふとした喜
びや輝き、生命力が漲った名演奏の登場です。
<CALLIOPE>
CAL 9364 \1980
バルトーク:ヴィオラと弦楽オーケストラのための協奏曲
ヒンデミット:ヴィオラと弦楽合奏のための葬送音楽
マルティヌー:ラプソディー・コンチェルト
ウラジミール・ブハッチ(Va)
ウラジミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送交響楽団(現チェコ放送交響楽団)
3人の大作曲家による、詩的で自伝的ともいえるヴィオラ音楽作品集。名手ブ
ハッチの心にしみる美音のヴィオラも魅力ですが、ヴァーレク指揮というのも
聴きもの。彼らがどのようにこれらの名曲を演奏するか、興味津々です。
CAL 9365 \1980
W.A.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番、第5番、ロンド、アダージョ
ヤン・ターリヒ(Vn)、
ターリヒ室内管弦楽団
ターリヒ室内管弦楽団は、大指揮者ヴァーツラフ・ターリヒの甥、ヤン・ター
リヒによって1992年に設立されました。「ターリヒ」というと大音楽家一族、
というイメージに結びつきましたが、それだけに、この名前を冠するというこ
とは音楽的な面での責任も大きいものとなってきます。メンバーはプラハ音楽
アカデミーの卒業生を中心に構成されており、世界のトップクラスの室内管
弦楽団のひとつに数えられています。彼らによるモーツァルトの馥郁たる香
りはどこか懐かしさを感じさせるものに仕上がっています。
CAL 4305 \1350
ジョスカンのミサ曲「戦士」(第6旋法)とシャンソン集
ジョスカン・デ・プレ:
ミサ曲「戦士」(第6旋法)/「笑ったり、涙を浮かべたり」/ モテット
「神をはぐくむ汚れなき処女」,
作曲者不詳:「愛する者よ、さようなら」(バイユー出身の)他3曲,
アグリコラ/ギゼリン(フェルボネット):題名のない二重奏曲,
アグリコラ:「ため息をつくアモルは」,
オブレヒト:「鳩」,
イザーク:「じゃんけん」,
ビュノワ:「絶望した幸福の女神」,
フィンデルス:「おお避けがたき死」
エマニュエル・ボナルド(指)
オプシディエンヌ
録音:2000年7月
CAL 9305の再発売。実に表情豊かで感情の起伏に富んだ名演奏です。聴いてい
るとなんだか心がかきむしられるような不思議な力に満ちています。
<Profil>
PH 06015 \2180
モーツァルト:
(1)ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調KV.282
(2)幻想曲ハ短調KV.475
(3)ピアノ・ソナタ第14番ハ短調KV.457
(4)ピアノ・ソナタ第11番イ長調KV.331「トルコ行進曲つき」
エフゲニ・コロリオフ(P)
1949年生まれ、ネイガウス、ユージナ、オボーリンらたる顔ぶれに師事し、ロ
シア・ピアニズムの流れを汲む世界的ピアニスト、コロリオフ。昨年のアニ
ヴァーサリーに合わせて、hr musikからはショスタコーヴィチ(HRMK 03306)
を、ここProfilからはモーツァルトをそれぞれリリース。同じくネイガウスに
師事したギレリスを思わせる硬質のタッチと透徹した響きが印象に残る一枚
です。
PH 04032 3枚組 \6540
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
第14番ト長調KV.387 / 第15番ニ短調KV.421 / 第16番変ホ長調KV.428 /
第17番変ロ長調KV.458「狩」/ 第18番イ長調KV.464 /
第19番ハ長調KV.465「不協和音」
クレンケ四重奏団
アンネグレート・クレンケ(Vn1)ベアーテ・ハルトマン(Vn2)
イヴォンヌ・ウーレマン(Va)ルート・カルテンホイザー(Vc)
録音:2003年-2005年
それぞれ分売でリリースされていたクレンケ・カルテットのハイドン・セット
がひとつになりました。クレンケ・カルテットは1994年結成の若い団体。メン
バーすべてがワイマールのフランツ・リスト音楽大学で学んだ魅力的な女性た
ち。甘い音色としなやかな感性が光るモーツァルトです。
=クレンケ四重奏団のハイドン・セット分売=
PH 04028 \2180
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
第17番変ロ長調KV.458「狩」/ 第16番変ホ長調KV.428
クレンケ四重奏団
PH 04029 \2180
モーツァルト:弦楽四重奏曲集
第18番イ長調KV.464 / 第19番ハ長調KV.465「不協和音」
クレンケ四重奏団