<HOMA DREAM>
HR 1135 \2730
田中順子-甘い檸檬
(1)ディアンス:弦楽四重奏の響き、甘いレモン、フォーコ
(2)ニャタリ:ブラジリアーナ第13番
(3)ブローウェル:黒いデカメロン
(4)アルカス:椿姫の主題による幻想曲
(5)クレンジャンス:オブラック風組曲より
(6)メルツ:ハンガリー幻想曲、
(7)早川裕貴:フライング・フリー、木もれ陽
田中順子(Gt)
『十分満を持して、もはや成熟した芸境を聴きてに味わわせるのだから(遅す
ぎたCDデビューも)かえって素晴らしいことかもしれない。中略。ギターの
世界では飽きるほど聴いてきたものなのだが、瑞々しい感興を伴って響くの
は、この奏者の完成の豊かさと、それを十全に生かし得る技術の秀抜さゆえに
ほかならぬであろう。』(レコ芸より)
<DISCMEDI>
DM 4229 \2080
(1)マイ・ウェイ
(2)ナイト・アンド・デイ他
リュイス・リャック、ジョアン・マヌエル・セラッ、の歌、全12曲
ホセ・カレーラス(Tn)
ダヴィッド・ヒメネス・カレーラス(指)
カタルーニャ国立バルセロナ管
録音:2006年
20年前の白血病発症以来、病と闘い続けている、カレーラスの最新盤。本田美
奈子さんにも聴いてもらいたかった!
<harmonia mundi>
HMC 901972 \2250
R.シューマン:
(1)交響曲第1番 変ロ長調「春」op.38
(2)交響曲第3番 変ホ長調「ライン」op.97
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼ管弦楽団
遂に遂に、ヘレヴェッヘ&シャンゼリゼ管による至高のシューマン交響曲集が
完成しました!第1弾の第2番と第4番がリリースされてから長い月日がたち、
ようやくヘレヴェッヘがシューマンの交響曲の残り2曲を録音。第1番の冒頭か
ら高らかに鳴り響く管楽器は、ピリオド楽器だからこそ味わえる鮮烈さに満ち
ており、またたくまに聴く者をシューマンの世界に引きずり込みます。第2楽
章も、シューマンの叙情たっぷりな世界を、一音一音磨きあげられた玉のよ
うな音色で展開しています。一音一音の息を呑むような美しさにここまで感
動できるのは、やはりヘレヴェッヘ・マジックとしかいいようがありません。
第3番の冒頭も、比較的厚めの響きが強調されがちな演奏が多い中で、一音一
音のまばゆいばかりの輝きとエネルギーがひときわ異彩を放っています。ピ
リオド楽器オーケストラの風雲児は未だ健在、心踊る内容となっています。
HMC 901957 \2250
ヘンデル:
(1)麗しのアマリッリHMV82
(2)カンタータ「優しい時に」HWV135b
(3)カンタータ「愛の神が見て」HWV175
(4)トリオ・ソナタop.2-1ロ短調
(5)カンタータ「私の心は騒ぐ」HWV132c
アンドレアス・ショル(C-T)、エレーヌ・ギユメット((1)、Sop)
オッターヴィオ・ダントーネ(指&Cem)
アカデミア・ビザンチーナ【ステファノ・モンタナーリ(Vn)、フィオレン
ツァ・デ・ドナティス(Vn)、マルチェッロ・ガッティ(フラウト・トラヴェ
ルソ)、マルコ・フレッツァート(Vc)、ティツィアーノ・バニャーティ(ア
ーチリュート、テオルボ)、マルタ・グラツィオリーノ(Hrp)】
アンドレアス・ショルがハルモニア・ムンディで活動再開です。再登場第1弾
は渾身のヘンデル。やわらかさ、深さとハリのある強さを併せ持つ摩訶不思議
な魅力的美声は健在、いやむしろますます磨きがかかって他の追随を許さない
ものとなっています。バックは今をときめくアカデミア・ビザンチーナ。ショ
ルの美しい声と比類なき技巧に触発されたのか、極めてハイテンションの演奏
を繰り広げており、ヘンデル作品のもつ力強い描写、劇的な変化、アンサンブ
ルの妙、すべてが極上の仕上がり。至福の時を味わうことができます。今後も
ショルはムンディ・レーベルで続々リリース予定、ますますの充実ぶりに目が
離せません。
まるでオペラのように劇的かつ豪華な音作りの「麗しのアマリッリ」は、1708
年頃に完成されたとされています。1994年に初めて出版されており、後に傑作
オペラ「リナルド」や「フラーヴィオ」にも転用されることとなる2曲目のア
リアをはじめ、どの曲も宝石のような輝きを放った名作です。他にもヘンデル
の最初期の頃のカンタータとされる「愛の神が見て」など、ショル・ファンの
みならず全ての方に聴いていただきたい絶品の一枚です。
<MIRARE>
MIR 034 \2300
マヌエル・デ・ファリャ:「恋は魔術師」(1915年版)
J.F.エッセール(指)
ポワトゥ=シャラント管弦楽団
アントニア・コントラレス(フラメンコ歌手)
ジェローム・コレアス(B)シャンタール・ペロー(S)
エリック・ウシエ(T)
スペインの誇る作曲家マヌエル・デ・ファリャの代表作である「恋は魔術師」。
この作品はメゾソプラノの独唱を加えているのがひとつの魅力。これはファ
リャの故郷アンダルシアの民謡風の旋律が歌われており、クラシック歌手が
歌うとどこか違和感があるものですが、今回は一流のフラメンコ歌手アント
ニア・コントラレスが歌いフラメンコ音楽の情熱、アンダルシアの雰囲気を
満喫できます。このアルバムでは、1915年の初版が使用されていますが、今
年のフォルジュルネではこの版を演奏。またCDと同じフラメンコ歌手アント
ニア・コントラレス、エッセールもポワトゥ=シャラント管も来日し、この
「恋は魔術師」を演奏します!
MIR 026 \2300
グリーグ:ピアノ協奏曲、抒情小曲集
シャニ・ディリュカ(P)
エイヴィン・グルベルグ・ イェンセン(指)
ボルドー・アキテーヌ国立
シャニ・ディリュカはスリランカ人の両親を持つモナコ出身のピアニスト。日
本ではまだ知名度はないですが第1回のフォルジュルネには来日し、繊細で魅
力的な演奏を聴かせてくれました。このアルバムでは、今年のフォルジュルネ
で演奏予定のグリーグのピアノ協奏曲と抒情小曲集。グリーグは2007年没後
100年の記念年。お馴染みの印象的なイントロで始まる協奏曲で非常にロマン
チックな作品。彼女は豊かな感性と強い個性、強靭な技術で華麗に演奏してい
ます。
MIR 029 \2300
バルトーク:弦楽四重奏第1、2&3番
エベーヌ弦楽四重奏団
ミュンヘン・コンクールの弦楽四重奏部門で優勝した、フランスの若手実力派
四重奏団。昨年のフォルジュルネでは初来日を果たし、確かなテクニックと鋭
敏な音楽性、息の合った演奏で聴衆を熱狂させました。この度のフォルジュル
ネで再来日をします。ハイドン「ひばり」(MIR013)に続くこのアルバムでは、
今年演奏予定のバルトークの弦楽四重奏曲。瑞々しく鋭角的な演奏で魅了しま
す。活躍、成長著しいエベーヌ弦楽四重奏団、見逃せない存在です。
<Opus蔵>
OPK 2066 \2250
アメリカ盤SPより復刻
(1)リスト:ピアノ協奏曲第1番変ホ長調S124 <rec.1938>
(2)ベートーヴェン:11のウィーン舞曲集 (前半) <rec.1940>
(3)リスト:ピアノ協奏曲第2番イ長調S125 <rec.1938>
(4)ベートーヴェン:11のウィーン舞曲集 (後半) <rec.1938>
(5)リスト:交響詩「レ・プレリュード」<rec.1940>
(1)(2)(3)エミール・フォン・ザウアー(P)
フェリックス ワインガルトナー(指)
(1)(3)パリ音楽院管弦楽団 (2)(4)ロンドン・フィル (5)ロンドン交響楽団
もしオーパス蔵がオリジナルのSP盤から復刻してくれたら…。初出時にかなり
良い条件で聴いて魅了されたザウアーの、あの燦然ときらめいて充実感たっぷ
りだったピアノの美音に再会できるのではないか。いや絶対、あのピアノの音
は、SP盤の音溝に刻み込まれたすべての情報をとりだすことに成功して来たオ
ーパス蔵にしか不可能な、ディスクに秘められた音の宝石に違いないと確信し
つつも、なかば諦めかけていたところに届いたのがこのディスク。
マルカート(アクセントをつけてはっきりと)・デチーゾ(明確に)と指示さ
れた冒頭の第1主題を弾くフォルティシモの弦のユニゾン。これまでに聴いて
きたどの復刻盤よりも、ぐっと低めの音だ。「オーパス蔵の音!」との直感。
これまでの復刻盤ではついぞ聴きとりにくかったピアノの左手(低音)の和音
が、超高域で動く右手の活躍をしっかりと支えて“完璧にピアノらしい音の響
き”を構築する。もうここまで聴いただけで勝負は決まり。(小林利之氏)
ザウアーのリストはこれほどしっかりした演奏とは思っていませんでした。
歳をとって音が出ないのではなく、音を取り出せてなかっただけなんですね。
「レ・プレリュード」は同時発売のメンゲルベルク盤とかち合ってますが、
演奏は全く対照的で比べるのも楽しいです。リストづくしでは疲れると思い
ベートーヴェンの愛すべき舞曲集を挿みこみました。(相原 了)
OPK 2067 \2250
(1)ベートーヴェン:
「プロメテウスの創造物」序曲 (US Capitol SP使用) <rec.1942>
(2)リスト:交響詩「レ・プレリュード」 <rec.1929>
(3)ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90 <rec.1932>
(4)マーラー:アダージェット <rec.1926>
ウィレム メンゲルベルク(指)
アムステルダム コンセルトヘボウ管弦楽団
(1)US-Capitol SP (2)(3)JP-Columbia SP (4)UK-Columbia SP
マーラーは電気録音最初期のものだけに音の悪いのは仕方がないが、既存盤は
大いに物足りなく、オーパス蔵からの復刻CDを今や遅しと待ちかねていたのだ
が、やっと実現の運びとなった。正直に嬉しい。26年のSPをこれ以上の音で再
生するのは無理であろうから。
ブラームスの三番は1932年の録音で、野村光一の「名曲に聴く」にも、録音が
古い、の一言で無視されているし、ぼく自身もワルターがあれば必要ないと考
えていた。しかしオーパス蔵の復刻CDはそんな偏見を見事にくつがえしてしま
った。本CDに収められた全四曲中、最も楽器のバランスが良く、音質が良く、
歪みの少ないのはこのブラームスだからだ。あのSPの情報量の少なさがウソの
ようにいろいろな音が聴こえてくる。 (宇野功芳)
マーラーのアダージェットは日本、イタリア、ドイツ、フランス、英国と各国
の盤が集まりました。音はフランス盤が明瞭でしたが、雰囲気で優れていたの
は英国Columbia盤でした。幸い英国盤特有のスクラッチノイズはなくこれを用
いました。「プロメテウス」はテレフンケンの発売はなくアメリカのキャピト
ルがSPとして出したものです。原盤が悪く発売しなかったのかもしれません。
貴重な録音です。(相原 了)
HR 1135 \2730
田中順子-甘い檸檬
(1)ディアンス:弦楽四重奏の響き、甘いレモン、フォーコ
(2)ニャタリ:ブラジリアーナ第13番
(3)ブローウェル:黒いデカメロン
(4)アルカス:椿姫の主題による幻想曲
(5)クレンジャンス:オブラック風組曲より
(6)メルツ:ハンガリー幻想曲、
(7)早川裕貴:フライング・フリー、木もれ陽
田中順子(Gt)
『十分満を持して、もはや成熟した芸境を聴きてに味わわせるのだから(遅す
ぎたCDデビューも)かえって素晴らしいことかもしれない。中略。ギターの
世界では飽きるほど聴いてきたものなのだが、瑞々しい感興を伴って響くの
は、この奏者の完成の豊かさと、それを十全に生かし得る技術の秀抜さゆえに
ほかならぬであろう。』(レコ芸より)
<DISCMEDI>
DM 4229 \2080
(1)マイ・ウェイ
(2)ナイト・アンド・デイ他
リュイス・リャック、ジョアン・マヌエル・セラッ、の歌、全12曲
ホセ・カレーラス(Tn)
ダヴィッド・ヒメネス・カレーラス(指)
カタルーニャ国立バルセロナ管
録音:2006年
20年前の白血病発症以来、病と闘い続けている、カレーラスの最新盤。本田美
奈子さんにも聴いてもらいたかった!
<harmonia mundi>
HMC 901972 \2250
R.シューマン:
(1)交響曲第1番 変ロ長調「春」op.38
(2)交響曲第3番 変ホ長調「ライン」op.97
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)シャンゼリゼ管弦楽団
遂に遂に、ヘレヴェッヘ&シャンゼリゼ管による至高のシューマン交響曲集が
完成しました!第1弾の第2番と第4番がリリースされてから長い月日がたち、
ようやくヘレヴェッヘがシューマンの交響曲の残り2曲を録音。第1番の冒頭か
ら高らかに鳴り響く管楽器は、ピリオド楽器だからこそ味わえる鮮烈さに満ち
ており、またたくまに聴く者をシューマンの世界に引きずり込みます。第2楽
章も、シューマンの叙情たっぷりな世界を、一音一音磨きあげられた玉のよ
うな音色で展開しています。一音一音の息を呑むような美しさにここまで感
動できるのは、やはりヘレヴェッヘ・マジックとしかいいようがありません。
第3番の冒頭も、比較的厚めの響きが強調されがちな演奏が多い中で、一音一
音のまばゆいばかりの輝きとエネルギーがひときわ異彩を放っています。ピ
リオド楽器オーケストラの風雲児は未だ健在、心踊る内容となっています。
HMC 901957 \2250
ヘンデル:
(1)麗しのアマリッリHMV82
(2)カンタータ「優しい時に」HWV135b
(3)カンタータ「愛の神が見て」HWV175
(4)トリオ・ソナタop.2-1ロ短調
(5)カンタータ「私の心は騒ぐ」HWV132c
アンドレアス・ショル(C-T)、エレーヌ・ギユメット((1)、Sop)
オッターヴィオ・ダントーネ(指&Cem)
アカデミア・ビザンチーナ【ステファノ・モンタナーリ(Vn)、フィオレン
ツァ・デ・ドナティス(Vn)、マルチェッロ・ガッティ(フラウト・トラヴェ
ルソ)、マルコ・フレッツァート(Vc)、ティツィアーノ・バニャーティ(ア
ーチリュート、テオルボ)、マルタ・グラツィオリーノ(Hrp)】
アンドレアス・ショルがハルモニア・ムンディで活動再開です。再登場第1弾
は渾身のヘンデル。やわらかさ、深さとハリのある強さを併せ持つ摩訶不思議
な魅力的美声は健在、いやむしろますます磨きがかかって他の追随を許さない
ものとなっています。バックは今をときめくアカデミア・ビザンチーナ。ショ
ルの美しい声と比類なき技巧に触発されたのか、極めてハイテンションの演奏
を繰り広げており、ヘンデル作品のもつ力強い描写、劇的な変化、アンサンブ
ルの妙、すべてが極上の仕上がり。至福の時を味わうことができます。今後も
ショルはムンディ・レーベルで続々リリース予定、ますますの充実ぶりに目が
離せません。
まるでオペラのように劇的かつ豪華な音作りの「麗しのアマリッリ」は、1708
年頃に完成されたとされています。1994年に初めて出版されており、後に傑作
オペラ「リナルド」や「フラーヴィオ」にも転用されることとなる2曲目のア
リアをはじめ、どの曲も宝石のような輝きを放った名作です。他にもヘンデル
の最初期の頃のカンタータとされる「愛の神が見て」など、ショル・ファンの
みならず全ての方に聴いていただきたい絶品の一枚です。
<MIRARE>
MIR 034 \2300
マヌエル・デ・ファリャ:「恋は魔術師」(1915年版)
J.F.エッセール(指)
ポワトゥ=シャラント管弦楽団
アントニア・コントラレス(フラメンコ歌手)
ジェローム・コレアス(B)シャンタール・ペロー(S)
エリック・ウシエ(T)
スペインの誇る作曲家マヌエル・デ・ファリャの代表作である「恋は魔術師」。
この作品はメゾソプラノの独唱を加えているのがひとつの魅力。これはファ
リャの故郷アンダルシアの民謡風の旋律が歌われており、クラシック歌手が
歌うとどこか違和感があるものですが、今回は一流のフラメンコ歌手アント
ニア・コントラレスが歌いフラメンコ音楽の情熱、アンダルシアの雰囲気を
満喫できます。このアルバムでは、1915年の初版が使用されていますが、今
年のフォルジュルネではこの版を演奏。またCDと同じフラメンコ歌手アント
ニア・コントラレス、エッセールもポワトゥ=シャラント管も来日し、この
「恋は魔術師」を演奏します!
MIR 026 \2300
グリーグ:ピアノ協奏曲、抒情小曲集
シャニ・ディリュカ(P)
エイヴィン・グルベルグ・ イェンセン(指)
ボルドー・アキテーヌ国立
シャニ・ディリュカはスリランカ人の両親を持つモナコ出身のピアニスト。日
本ではまだ知名度はないですが第1回のフォルジュルネには来日し、繊細で魅
力的な演奏を聴かせてくれました。このアルバムでは、今年のフォルジュルネ
で演奏予定のグリーグのピアノ協奏曲と抒情小曲集。グリーグは2007年没後
100年の記念年。お馴染みの印象的なイントロで始まる協奏曲で非常にロマン
チックな作品。彼女は豊かな感性と強い個性、強靭な技術で華麗に演奏してい
ます。
MIR 029 \2300
バルトーク:弦楽四重奏第1、2&3番
エベーヌ弦楽四重奏団
ミュンヘン・コンクールの弦楽四重奏部門で優勝した、フランスの若手実力派
四重奏団。昨年のフォルジュルネでは初来日を果たし、確かなテクニックと鋭
敏な音楽性、息の合った演奏で聴衆を熱狂させました。この度のフォルジュル
ネで再来日をします。ハイドン「ひばり」(MIR013)に続くこのアルバムでは、
今年演奏予定のバルトークの弦楽四重奏曲。瑞々しく鋭角的な演奏で魅了しま
す。活躍、成長著しいエベーヌ弦楽四重奏団、見逃せない存在です。
<Opus蔵>
OPK 2066 \2250
アメリカ盤SPより復刻
(1)リスト:ピアノ協奏曲第1番変ホ長調S124 <rec.1938>
(2)ベートーヴェン:11のウィーン舞曲集 (前半) <rec.1940>
(3)リスト:ピアノ協奏曲第2番イ長調S125 <rec.1938>
(4)ベートーヴェン:11のウィーン舞曲集 (後半) <rec.1938>
(5)リスト:交響詩「レ・プレリュード」<rec.1940>
(1)(2)(3)エミール・フォン・ザウアー(P)
フェリックス ワインガルトナー(指)
(1)(3)パリ音楽院管弦楽団 (2)(4)ロンドン・フィル (5)ロンドン交響楽団
もしオーパス蔵がオリジナルのSP盤から復刻してくれたら…。初出時にかなり
良い条件で聴いて魅了されたザウアーの、あの燦然ときらめいて充実感たっぷ
りだったピアノの美音に再会できるのではないか。いや絶対、あのピアノの音
は、SP盤の音溝に刻み込まれたすべての情報をとりだすことに成功して来たオ
ーパス蔵にしか不可能な、ディスクに秘められた音の宝石に違いないと確信し
つつも、なかば諦めかけていたところに届いたのがこのディスク。
マルカート(アクセントをつけてはっきりと)・デチーゾ(明確に)と指示さ
れた冒頭の第1主題を弾くフォルティシモの弦のユニゾン。これまでに聴いて
きたどの復刻盤よりも、ぐっと低めの音だ。「オーパス蔵の音!」との直感。
これまでの復刻盤ではついぞ聴きとりにくかったピアノの左手(低音)の和音
が、超高域で動く右手の活躍をしっかりと支えて“完璧にピアノらしい音の響
き”を構築する。もうここまで聴いただけで勝負は決まり。(小林利之氏)
ザウアーのリストはこれほどしっかりした演奏とは思っていませんでした。
歳をとって音が出ないのではなく、音を取り出せてなかっただけなんですね。
「レ・プレリュード」は同時発売のメンゲルベルク盤とかち合ってますが、
演奏は全く対照的で比べるのも楽しいです。リストづくしでは疲れると思い
ベートーヴェンの愛すべき舞曲集を挿みこみました。(相原 了)
OPK 2067 \2250
(1)ベートーヴェン:
「プロメテウスの創造物」序曲 (US Capitol SP使用) <rec.1942>
(2)リスト:交響詩「レ・プレリュード」 <rec.1929>
(3)ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90 <rec.1932>
(4)マーラー:アダージェット <rec.1926>
ウィレム メンゲルベルク(指)
アムステルダム コンセルトヘボウ管弦楽団
(1)US-Capitol SP (2)(3)JP-Columbia SP (4)UK-Columbia SP
マーラーは電気録音最初期のものだけに音の悪いのは仕方がないが、既存盤は
大いに物足りなく、オーパス蔵からの復刻CDを今や遅しと待ちかねていたのだ
が、やっと実現の運びとなった。正直に嬉しい。26年のSPをこれ以上の音で再
生するのは無理であろうから。
ブラームスの三番は1932年の録音で、野村光一の「名曲に聴く」にも、録音が
古い、の一言で無視されているし、ぼく自身もワルターがあれば必要ないと考
えていた。しかしオーパス蔵の復刻CDはそんな偏見を見事にくつがえしてしま
った。本CDに収められた全四曲中、最も楽器のバランスが良く、音質が良く、
歪みの少ないのはこのブラームスだからだ。あのSPの情報量の少なさがウソの
ようにいろいろな音が聴こえてくる。 (宇野功芳)
マーラーのアダージェットは日本、イタリア、ドイツ、フランス、英国と各国
の盤が集まりました。音はフランス盤が明瞭でしたが、雰囲気で優れていたの
は英国Columbia盤でした。幸い英国盤特有のスクラッチノイズはなくこれを用
いました。「プロメテウス」はテレフンケンの発売はなくアメリカのキャピト
ルがSPとして出したものです。原盤が悪く発売しなかったのかもしれません。
貴重な録音です。(相原 了)