マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

アナザー帰りのかすうどん

2008-12-18 23:11:25 | 



いつの間にか定番コースになっている様子の、ライブハウス「アナザードリーム」はねた後の相合橋筋の「ろくつぼや」ツアー。
相合橋は、あいおいばしと間違って読まれることが多いが、
正しくはあいあうばし。まだ、あいあいばしと読まれた方がいい。


「ろくつぼや」は、かすうどんの専門店。
牛の小腸の油かすを、たっぷりと使ってくれるのがうれしい。
僕がたのんだのは、はりはりうどん。
クジラのはりはり鍋の要領で油かすが入るというわけ。
たっぷりの水菜が熱いだしでしんなりしゃきしゃきとなる。

だしにはヒガシマルの薄口醤油や日の出新味料をゴボゴボと加える、
目の前でやっているので包み隠しようがない。
麺は冷凍うどんながら、実によくできている。

一見濃そうなかすうどん、だが油が浮くでもなく、あっさりしている。
見ると仲間は抜きのかすうどんをすすって一杯やっているではないか。
つまり台抜き、かすの吸い物となる。
ジャンキーな食い物ながら、ちょいとおつな酒のアテになる。
なるほど~そんな使い方もできたか・・・である。

帰りしな、久々なので大将に声かけて帰る。
相合橋辺り、堂々と組事務所があったりもするが、なんか変わらぬ
ミナミの匂いがあったりする。


       ろくつぼや  中央区千日前1丁目


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コロッケの唄

2008-12-14 23:49:53 | 

町場に育った者の特権とでもいうのか、幼少の頃から買い食いは好きだった。甘いものも嫌いではなかったが、実質的なたとえば肉屋の店頭で揚げるコロッケなんちゅうのは、ほん心安いものだった。
今だに肉屋の店頭を素通りできないのは困ったもんだ。





杉浦茂画伯の作品に「コロッケ5円の介」なる忍術使いが登場するが、我らの時代はすでにレートが違い、行きつけの駅前の肉屋では2個15円だった。それでもバカ安や。へぎの舟に揚げ立てのアツアツを入れてもらい、緑のハトロン紙を上に乗せ、新聞紙で巻いて、輪ゴムでパチンとめた。そう、昔は何でも新聞紙だったのだ。
歩いて家まで12,3分。誘惑に駆られて開けると、ラードの匂いがプ~ンとし、道々頬張りながら帰ると、丁度なくなる頃家に着いた。
その安いコロッケは芋の中に肉らしきものが入っているのだが、よくよく見ればそれはジャガイモの皮なのであって挽肉なんかぢゃない。まんまと長いことひっかかっていた。


益田太郎冠者という粋人が書いた「コロッケの歌」は
浅草オペラ屈指のヒット曲となった。
♪  ワイフもらって嬉しかったが、おかずは年中コロッケ・・・ 
後年、小坂一也や五月みどりも歌った。

大正7年の作というから、まだ洋食は新風俗で、コロッケは肉屋の店頭で売られるようなものではなく、ベシャメルソースのクリームコロッケではなかったかなどと推察される。真相は藪の中、油の中だ。


独り身の頃、コロッケ作ってみたが、一度茹でたジャガイモをつぶしてバットに広げて冷まさねばならず、これを怠ると破裂してしまうので、これになかなか時間がかかった。
やっぱりまぁ、買い食いが手っ取り早い。


天神橋商店街、名代のコロッケ屋。ここのは打ち合わせや楽屋見舞いに使われることも多い。
先日、京唄子師匠の差し入れのご相伴にあずかり、それを言うと、
「よく100個、200個と買って行って下さいます」という。
コロッケはそのままで十分、芋の甘さが際立つ。
右の大判なのはハムカツ。これにはウスターをドップリとかけて辛子塗り、コッペパンあればキャベツと挟んでガブッ、と行きたい。


        コロッケ中村屋    大阪市北区天神橋2


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ぬきで一杯

2008-12-13 12:25:38 | 


ねぎそばが登場すると、いよいよ冬も深まって来る。
鷹峯の九条ねぎはそこらの葱とはちがい、軟らかく甘みがある。
厳冬期、中にとろりとしたあんができる。
これを指で舐めれば、甘い。


いつものごとく、そば味噌で始める。


お母さん作の一品がそそる。
いわしの生姜煮


牡蠣そばのぬき。
ぬきは台(蕎麦)を抜いたもの。お腹を膨らませたくない酒飲みには有難い。だけど通をきどっているようでなかなか注文しにくい。
メニューに載せられていると、堂々とたのめる。

牡蠣は赤穂坂越産。身がぷっくりとして縮まない。
大根おろしを少しずつ足せば、みぞれ鍋風にもなる。
こいつを一口すすっては、燗酒を一杯。酒は島根の豊の秋。
うう~ん、こりゃたまりません。



蕎麦は茨城の常陸秋そば。
やはり夏場より今時分の方が蕎麦はいいなー。
まだ美味しくなるという若き店主、もっと高いレベルを目指して、
でも庶民性は失わないでもらいたい。
小遣い銭でふらっと入れるのが蕎麦屋だからねー。



       なにわ翁   大阪市北区西天満4(老松町)



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ご近所中華は大連の味

2008-12-09 03:50:12 | 

   

かつて、うちの近所には「秀譚」という中華料理があって、なんでもそれなりに旨かったので、よく利用した。でも、それが数年前に締めてしまい「玄品ふぐ」に変わってしまったので、長らく難儀をしている。
で、今年できた中華の店へ。今までのそば屋?を居抜きで中華にしたのでなんだか店内和風。スタッフは全員中国人とみた。
以前ランチに来たら、女性店員は壁の薄型テレビで中国のメロドラマを凝視していた。

   
海老天ぷら  我慢できず1個食べてから。
蚕のような姿。ウネウネ動いたら気持ち悪かろう。


   

麻婆豆腐  辛いの大丈夫と言ったら思いきりタカノツメ入り。
30本ほど入っていた。大汗。さすがに唐辛子自体は食べられなかった。
マーボーは麻と辣のバランスだが、麻が勝ち過ぎて辣が効いていない。

    

手羽先唐揚
いちいちホイルを巻いてある。
それよりはもう少しカリッとさせた方が日本人好み。


    
焼き餃子 
鉄板餃子のように見えるが、小麦粉を流してパリパリの羽を
つけてあるタイプ。一瞬なんだ?と思った。
もう少しパリパリタイプが好きかな。日本人は食感偏重だね。オレか。


メニューにバナナの天ぷら、大学かぼちゃなんてあり、そこそこ高い。
聞けば手間がかかるのだという。厨房は男性コックが一人。ホールは女性二人。なかなか愛想のいい女性だ。
やはり出身は大連。だから羊肉串焼きなどのメニューがあり、味付けも普通の広東料理とは少しちがう気がするのだ。

壁に忘年会、新年会受付中とあったが、大人数の客が来たら、この人員でこなすことは難しかろう。遠い大阪で頑張っているのだから成功して欲しいのは山々だが。
カウンター内に(つまり視界に入る)モップを逆さにして立てかけていたが、イヤな客に対するまじないでないとすれば、あれは食欲の邪魔をするので仕舞った方がいい。わが同胞は見た目ってのに弱い。

      中華料理「祥来」   高槻市京口町




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割烹のチカラ!

2008-12-05 12:14:50 | 


食い助3人で訪れた北新地の割烹。
頑固な職人を絵に描いたようなご主人に、若い衆が3人ほど。


   もろこ旨煮                   秋刀魚風干し?      海老と水母の酢の物


  烏賊わさび和え         唐墨大根         海鼠酢


  蛸旨煮           箸洗い 雲丹茆

ビールから熱燗へ。たまりません。ギックリ腰も忘れる美味さ!
面倒だけど、なるべく3人ちがう物をお願いしていたようで、
この辺からあるじの職人魂に拍車がかかり出します。


「割烹の華、造り3品~!」


鯛  塩昆布 山葵 
大根おろしに山葵の葉を刻みこんである。醤油は使わずとも絶妙。


鰤  雲丹 刻み海苔   山葵 醤油  


ふぐ 上身、皮湯引き、とうとうみ  ポン酢


「煮物は蕪三品~~!」 写真は小さいがボリュームあるのだ。


蕪田楽  ふり柚子      鯛蕪  刻み柚子      蟹入りホワイトソース


「焼きもの 三品~!」


しず(えぼだい)西京焼き       鯛塩焼き           若狭鰈


椀 海老芋 白味噌仕立て  芋は唐揚


「あわび三品~~!」


天ぷら                              焼鮑、松茸               蒸し鮑 山芋 


おしのぎ  松茸玉子とじ 揚げ飯 
もうこの辺りで、お腹はかなりしのげております・・・


「早採り、竹の子 三品~~!」(福岡産)


    若竹             木の芽焼き        土佐仕立て


 強肴  蟹酢  まさかこの段階で蟹が来るとは、油断していた・・・


  ふぐ茶漬け 焼きおにぎり         香の物  べったら心地よし

    水菓子  ふ~、やっとこさ到達ッ!



あ~、いただきましたともッ!
この地で37年というベテラン料理人。腕は見事なもの。
寡黙な主人の一方で、女将が賑やかに客を盛り立て、若い衆は
きびきびとよく働く。メニューは用意されていないので主人におまかせ。
頑固一徹、古き良き浪花の食い切り料理の息吹が感じられた。



ビルの1階突き当たり。
お昼は知る人ぞ知る、破格の定食が用意されている。
  
もはや、膨満感で口数も重く。
二軒目はどこへ・・・などという、声も出なかったのであった。

 
         割烹「唐橋」   北区曽根崎新地 船大工通り



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