マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

06.8.01   武ちゃんのホルモン

2006-08-02 02:51:38 | Weblog

          
鉄板で六分ほど焼き上げたホルモン。あとの四分は注文が通るたびに炒めて仕上げる。脂身の塊りを一緒に炒めることで、乾いてパサパサになるのを防ぐ。チョビっと薬缶のダシも加える。最後に甘辛のタレを絡めて出来上がる。質実剛健、荒っぽい男の料理に見えるだろうが、これが意外なほどあっさりしている。皿に脂が残るでもなく、豚の嫌な匂いなど全くない。アクを茹でこぼし、丹念に水洗いをする、その手数が仕上げに出る。
小口の葱をパラリ、一味唐辛子を思い切りふって食べたい。島トウガラシの辛いのがいい!麦酒にも無論いいが、焼酎か泡盛ぐらいキツめが合う。今日は水で割ってもらった。ホルモン焼きは250円。
こいつを「500gちょうだい!」と持ち帰りで買って行かれ、目の前からガバッと無くなるのは腹立たしいので、とっとと頼むことにしている。

武ちゃんは港区の出身。10円玉握って港湾労働者相手のホルモン屋へ通ったガキだったのだろう。大正とはまた違うスタイル。西成育ちイチ押しの西天下茶屋のホルモンはもうちょい野性味があった。

牛すじ煮込みもよくできている。味噌を使わず、あっさりとした澄んだスープ仕立てになっていて、ゴボウやこんにゃくも一緒に煮込んであるが、決してボコボコに煮立てて白濁させやしない。たぶんお風呂状態の中でゆっくりと味を含ませるのではないか。こっちは柚子こしょうがよく合う。さすがは武ちゃん、有名おでん屋で修行しただけのことはある。
これが280円だったかな。  

たいがいこの二つを頼んで、ググッと飲めばそれで事足りる。ま、虫養いなんだから、本気食いするのはまたいずれ。さ、踏み切り渡って、小便横丁抜けて駅へ。帰ってメシだ。
十三 下町ホルモン『まるたけ』