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「地域と障害―しがらみを編みなおす」2010年3月25日出版

2010-03-27 | 風の備忘録 
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この写真は、2000年2月、バリアフリーとは程遠いレトロな会場
キッコーマンを創業した茂木氏の屋敷だった野田市民会館。
で開かれた「月刊わらじをくっちゃべる会」。
当時、会の20周年記念誌づくりを話し合いました。
それから折にふれ、ああでもない、こうでもないと、くっちゃべってる間に、
21世紀に入り、さらに年月が流れ、このたびやっと実現。
はや「20周年」ならぬ「30周年」。
そして、当初の記念誌的な内容ではなく、
「地域と障害」をテマにした一般向けの本として、
現代書館から3月25日に出版されます。
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サブタイトルは、「しがらみを編みなおす」 。
編集者・片山布自伎さん作成の帯 
― 《がらみ》としての《地域》はどう変わったか。 
地域から中央へ、ローカルからグローバルへ発信! 

障害当事者が過半数を占める国の「障がい者制度改革推進会議」の論議は、
「障害」を個人の問題に帰す医学モデルから社会モデルへという
国際的な流れが大勢を占めています。
そのことには大きな意義を認めつつも、
「社会モデル」の「社会」という言葉には、違和感を禁じえないのです。
たしかに「社会」とか、「権利」とかが問われているのですが、
それを具体的にイメージできるようになるためには、
「地域」とか「関係」といった場が必要と感じます。
それを、あえて「しがらみ」とい表現でまとめてみたのです。
世の中、あたかも「しがらみを断つ」ことがいいことであるかのような風潮なので。
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 本づくりが実行段階に入る前に逝ってしまった
糸賀美賀子さん(上の写真:月刊わらじをくっちゃべる会で)。
この本の中にも何度か出てくる
「坂田くんにナイスピッチ」(児童文芸家協会新人賞)の著者である彼女が見たら、
「なによ、この本、漢字ばっかりじゃない?!」と、文句を付けたかもしれません。

みなさんはご存知ないかもしれませんが、ふだんはマンガあり、
エッセイあり、手書きの日誌ありの、
くだけた会報・月刊わらじ(たとえば下の写真は今年の新年号)を、
もう30年以上出し続けているんです。
こんなムズカシイ本を作ったのは、初めてなんですよ。
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そんなわらじの会の風景をイメージできるのは、
この本の377ページから掲載されている「年表/わらの会30年のあゆみ」。
ローカルもローカル。固有名詞満載。
本文とこの年表をあわせて読んでいただければ、
しがらみの迷路を楽しく誌上散策できるはずです。
ふだん腹にたまっていることを、ちょろっと書き始めたら、
みんな止まらなくなって、400ページを超してしまいました。すみません。
そうそうは出来ません。作りおきのおかずのように、少しずつ味わってください。
ちなみに、出版元・現代書館による紹介文は以下です。
埼玉県春日部市で、重度障害の姉妹の住む家を利用し、
他の障害者も加わってつくったグループホームから始まった「わらじの会」。
様々な施策を使いつつ、
住民同士がしがらみの中で地域でに暮らし続けることを支えた30年の軌跡。
「ボランティア」「住民参加型福祉」というにはあまりにも泥臭く、
対行政だけでなく、
障害者も関わる住民も互いに闘いを繰り広げながら
創り出してきた超地域限定の活動から、
日本の地域福祉、社会福祉を透視する。  

http://www.gendaishokan.co.jp/article/A00002.htm
 「地域と障害 ―しがらみを編みなおす」 
わらじの会(編) 現代書館
 
四六判並製 404頁   定価 3000円+税

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 ぜひ書店、オンラインショップでお買い求めください!
 なお、この本をお読みになった方で、月刊わらじを読みたくなった方は、
下記にメールでその旨を書き、送り先をお教えいただければ、お試し本をお送りします。

連絡先:e-mail : waraji@muf.biglobe.ne.jp 月刊わらじ編集部

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