<2021.03.13>
炊事場のまな板の上に置かれた『包丁の柄の向き』に気持ちがいきます。
それは子供の時におふくろから「包丁は、柄を左側にして置け!」と良く言われていたからです。(当時の主婦の常識だったも知れませんが・・・・)
話はこうです。
「夫婦喧嘩の時に、感情の高ぶりによっては、皿を投げつけたりすることが(相手は旦那)時々あるんだけど、皿の投げつけまではまだまだ許せるが、事としだいによっては、近くにある『包丁』に眼がいくかもしれない。
この時に無意識に、右手が包丁の柄にかかり振り回すかもしれないが、もし柄が左側にあると、右手がなかなかそちらに側に行かずに大事に至らず、そのうちに落ち着いて来るんで・・・・」
こんな感じの話でした。
確かに人間は感情の動物ですから、咄嗟の場合、常識に反する行動を起こすことがありますが、このような時でも最悪の状態が起こらないための、生活の知恵の一つだったんだと思われます。
我が家でも、家内が包丁をまな板の上に、無動作?に置いていることを時々見かけますが、私はこの時には、『そおっと』柄を左側にして置き直しているところです。
もう亡くなって30数年経つわけですが、包丁を眺める時に思いだす『おふくろ』の言葉、妙に「ふん・ふん」とうなずいています。
<キンセンカと水仙・・・・近くの歩道脇の花壇にて>