<2012.05.12>
作夜「ふき」をおかずに夕食を食べた。
4月は「たけのこ」の料理を、そして作夕食は「ふき」と、いずれも春を味わうことが出来る旬の食べ物であった。
ところが、最近はいつでも欲しい物が食べられるために、つい季節感を味わいながら食べることを忘れかけているようである。
今日はこの旬の食べ物の想い出として、子供の時を振り返って見ようと思う。
もう60年くらいも前になるわけであるが、家の畑や裏の山には、四季折々に自然に旬の食べ物が育っていた。
一番印象に残っているのは、やはり春の季節の代表「たけのこ」の類である。
4月の中旬ころから竹藪の中の地面に少し顔を出す「たけのこ(孟宗竹)」、これを先の尖った鍬で掘り起こしていくと、根っこが深く白っぽく可愛い?「たけのこ」が顔を出してくるわけである。
春を真っ先に感じる旬の食べ物であった。
そうこうしていると、ちょうど今頃だったようであるが、今度は別の「たけのこ(ハチクと呼んでいたが?)」が、離れた竹林の中ににょきにょきと、皮を付けて突っ立っている。
これは掘るのでなく、そのまま鎌などで切って持ち帰り、味噌汁の具としておふくろが料理してくれていたようであるが、柔らかくてとても美味しかった記憶がある。
もう一つは、梅雨の田植時であったが、本格的な竹林にできる「たけのこ(マダケと呼んでいた)」である。
これもハチクと同様に、鎌で切り取って持ち帰り、皮をはいで料理して食べていた。
この田植え時には、海の旬ものとして「キスゴ」があったが、この「キスゴ」と「たけのこ」を一緒にした煮つけは、今でも忘れられない味でる。
「ふき」の味から、いろいろ想い起こした旬の味わいであった。
<本日は写真の掲載はありません>