概ね、肩に力が入ると、力んで失敗することが多い。力が抜けている状態でなければ、微妙なテクニックを使うこともできないし本来の実力を発揮しがたい。
野球のバッティングなど、肩に力が入っていては、もてる能力を発揮することはできない。一般に、スポーツで余計なところに力が入ってしまうと、好成績は残せない。
一方、全力を発揮できるかどうかについて、いい加減な覚悟、気持ちで、事にあたることと、持てる力の全力を発揮できるかどうかで、事の成否が決まる場合がある。力が相対的に足りないとしても、全力を出していることがわかれば、とりわけ芸術の分野などでは、とてつもない効果を発揮し、感動を呼ぶこととなる。
時に力を抜くことが、より能力を発揮するための必須の条件であり、片や、持てる力を、余すところなく発揮することは、まったく正反対のようにみえて、実は、力を発揮した成功例ということで、同一となる。
そこには、おそらく、人間の能力発揮のための論理があって、これを体得しているかどうかが、勝負を決める。何かの具体的な問題に取り組む際に、どういう手順、作戦でいくのか、この力の入れ具合が重要である。