貧富の差は、どのようにして起こるか。まさに、賃金を決定できる連中が、決めた結果である。恥ずべき事態である。もしか、なにかあったら困るといって、賃金を上げず、そのようにして、貯めにため込み、徐々に困った状態をさらに深刻にしている。
若者は、元気をなくし、恋愛もしないし、もちろん結婚もしない。根本的な意欲を奪ってしまったのである。企業のためこみは、労使の力関係で決まるとされてきたが、圧倒的な労働者側の力不足で、とても交渉する力がない。
若者たちは、自分が悪いと思っている。思わされている。力の強いものが欲しいままに、自らの欲望のままに、自分さえよければいいと考え、弱者を切り捨て、我が世を謳歌している。勝者の喜びを感じている。それでも不安な気分をあるのだろう。だから、かれらは、溜め込みをやめない。そして、自分の子孫には、手厚い準備をし、配慮をする。
永遠にそれが続けられると思っている。それが、回り回って、自分たちの子孫にまで悪影響をもたらすことに気づかない。彼らは、弱者を馬鹿だという。馬鹿だと思っている。自分たちとは、違うと思っている。
戦争ができる国になることも、彼らの誇を守るためである。外国にいつまで、舐められるのか。今にみておれ、ぐらいは考えているかもしれない。
実際に、戦争に行くのは、弱者であり、使い捨ての駒だと思っている。世の中がどのように、進行していくのか、広い視野をもたないし、深い考えもない。階級があって、当然だと、思っている。企業は、なんの反省もなく、現状を是としている。
このままでは、全体としても落ち込んで行くほかないような、道を歩んでいる。落ちるところまで落ちて、どうしようもなくなって、あの時に、ああすればよかった、と嘆くことになるのか、弱者は、だれを恨むこともなく、自らの運命をうけいれ、短い哀れな生涯をおくることになる。
勝者は、楽しい人生を過ごし、弱者を踏み台に生きてきた人生を、良き人生だったと、喜べばいい。どこか本当ではないなと、うっすら感じつつ。