リフレッシュするのに、本当に旅はすばらしい。妻と二人で、小旅行をしてきた。丹後半島を一周したのだ。見たことがない、すさまじい絶壁に沿って、道路が続く。
平日ということもあるのか、行きかう車は皆無であった。いつ崩れても不思議でない金網のおおわれた岩壁が連続し、波しぶきが、はるか下のほうで、白いレースを作っている。おりしも夕日の頃となって、雲と光のなせる芸術は非日常の世界にいざなってくれる。
自然とのむき出しのふれあい、とはいっても、先達の築いた成果の道路を走り、また、すごい技術と努力の成果である車を駆ってののことだから、過保護もいいところなのだが、自然との接点にふれたという思いが出てくるのである。
集落の表情も、町とは違う。同じような、板壁が目立つ。塩とか風とのことだからであろうか、これがベストなのだろう。厳しい自然のなかで、生きる人々の暮らしが見えた思いもある。
より謙虚に、感謝を忘れず、人生に臨んでいこうとひそかに思う。まさに、旅の効用である。